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おそれるな

初期に書いた「ブーン系小説」記事に来てくださる方が今でもたくさんいて嬉しいのですが、あれではあまりに情報が少ない。そこで、もう一つくらいオススメを書いておこうと思った次第。

<0、作品紹介の前に>

ブーン系100選2014のようです
(※2009年版はこちら:2009年ブーン系百選

有志によって作られた100選。鉄板から近年の面白いヤツまでバランスよく入っていてオススメ。上記リンクからたどれば、間違いはないと思います。あとは、ブーン系まとめサイトですが、

オムライス
ブーン芸VIP

この2つが鉄板。オムライスさんのほうは今ほぼ更新停止状態、ブーン芸VIPさんはそこそこ更新されている感じかな。今現行でまとめているのは、

⊂ブンツンドー⊃さんのようだ。調べている内に知りました。これは嬉しい。


さて作者別作品検索としては、

青空ホライゾン

がよく整理されていて便利です。気に入った作者さんの他作品が簡単に調べられます。コテハン付けてる場合だけですけど。


また作品検索としては、

ブーン系まとめ検索

がメッチャ便利です。作品内容は覚えてるのに、なかなかタイトルが思い出せないときは、ここを使います。




紹介するのは、100選に選ばれたヤツの中でもとりわけオススメな作品と、100選からは漏れてしまっているけど個人的に好きな作品です。



<オススメ8作品>

 
ドクオたち猫の生き様を描いた作品。序盤はわりとほんわかしてますが、後半にかけては目まぐるしいスピードでシリアスに展開されていく。最近読んだ中では一番好きです、めっちゃいい。


2、( ^ω^)はあらゆるチート達と戦うようです 中編

通称あらチー。名作。様々な能力者がいる中、ブーンの能力は、スレッドの指定安価によって決まる『気分次第《アンカーテイク》』だった。リアルタイムで決まっていく能力を、作者が即興で仕上げていくインタラクティブストーリー。そもそも、なぜこの戦いが始まったのか。なぜ戦っているのか。最後まで気が抜けることはない。


3、('A`)が入山したら案の定衆道だらけだったようです 短編

腐った心身を治すためにドクオはある寺へと入れられるが、その寺はとんでもない事情を抱えていた。最後で明かされる事実には、驚愕必須。スレタイオチかと思いきや、そんなことはなかった。


4、( ^ω^)ブーンは歴代徳川将軍をオカズにオナニーするようです 短編

マジキチ傑作。2014年100選にとんでもない変態がロックオンしてきた。天才と変態を足して、煮込んだ感じ。頭おかしい。


5、( ^ω^)(´・ω・`)('A`)こたつ話のようです  長編

納豆にわさびかけて食いたくなります。そんな作品。


6、( ^ω^)が拳の王となるようです  短編

スレタイからはバトルものの雰囲気、しかし舞台はなんと幼稚園。主人公も幼稚園児。このギャップでやられてしまった。内容は、痛快でいて繊細な描写で素晴らしい。良作。


7、lw´‐ _‐ノv「世界が終わるようですよ」( ・∀・)「なんと」 短編

2013年SF傑作。海面は上昇し、地球は海の底に沈んでしまうと政府発表された。沈んでしまうその時までの人々の生き方を描く。本当の幸せとは何かを問いかける作品。


8、( ^ω^)もまた、歯車になるようです 短編

近未来SF作品。ニートのブーンは更生プログラムとして、ある施設へと入る。「タスク」をこなすことが生きることに繋がり、だんだんと更正していくが、ある時事態は急転する。ブーンは「タスクを完了」できるが、その結末はもの悲しい。

 

以上、8作品の紹介でした。有名ドコロばっかなので、もう見飽きた方もいるかもですが、まあいい作品は何度読んでも面白いですね。以前、ブーン系は下火だ衰退だなどと偉そうなことを言ったのですが、面白い作品は未だに公開され続けていて驚きました。やはり、いいジャンルです。


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「かぐや様は告らせたい」とはミラクルジャンプで平成27年7月から連載がスタートした、恋愛マンガである。今は週刊ヤングジャンプに連載の場を移している。この漫画を知ったのは、ヤンジャンに掲載されていたからだ。本題に入る前に、読むに至った経緯を説明させていただきたい。

筆者は大の「嘘喰い」ファンであるが、ヤンジャン自体には毛ほども興味がなかった。単行本派であったためだ。ただ、単行本を買って読み進めていくと、39巻の終わりで非常に面白いゲームが始まってしまった。そう、エアポーカーである。久々に漫画の続きが気になって仕方がなくなってしまい、脳みそは嘘喰いのこと以外考えられなくなった。こうなっては致し方ない、善は急げだ。深夜に原付を飛ばし、コンビニを2、3軒回ってやっとこさ購入した。

こういう次第で定期的にヤンジャンを買うようになるのだが、当初は他の漫画など見る気が起きなかった。内容が分からない漫画は、よほどのインパクトがないと途中からは入りにくい。だから、実質的にはヤンジャンは嘘喰い専用機となっていた。たまに「うまるちゃん」を眺め見るくらいだった。


とてつもない衝撃が走ったのは、「かぐや様」がヤンジャンで連載を開始したYJ17号、ではない。YJ17号では2話掲載だったが少し眺め読みする程度で、そこまでの衝撃ではなかった。単行本を購入するまでに至らせたのは、その次のYJ18号掲載の第3話「かぐや様は口付けたい」である。


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伝統ある名門高校の生徒会メンバーである、会長の白銀御行と副会長の四宮かぐやは、どちらも相手のことを思いつつも、その強靭なプライドによって、「付き合ってやってもいい」というスタンスであった。しかし、何事もなく半年を過ぎると流石に焦りも出てくる。その間に彼らの思考は、「いかに相手に告白させるか」というものに変わっていった。 

このあらすじだけで、彼らの合理性が伺い知れる。「付き合ってやってもいい」では事態が進行しなかったために、「相手に告白させる」という方向へと思考がチェンジした。素直になれない相手に対し、自分への好意を認めさせ告白へと導く…無駄なプライドは高く保ちつつ理路整然としている。


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この日は、書記である藤原千香が持ってきたコーヒー豆を発端とし、コーヒーを飲むためのティーカップを巡って、かぐやと会長の間で頭脳バトルが勃発する。


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まずは会長がティーカップに何かが付いていることに気付く。どうにもこれは四宮のリップクリームであるようだ。ティーカップは四宮のものであり、取り違えたことに気付いた会長は四宮に伝えようとするが、そこである事に気付く。



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この事に気付いてしまった会長は、「四宮のティーカップを使い、(過失で)口を付けよう」という思考に陥る。しかし、会長は全国2位の頭脳を持つ男である。完全なロジックでないと、自分を欺けない。

付いているのはステッィクのりではないか、いやそもそもこれがリップクリームであるということを証明はできないのではないか…と自分を納得させる論理を考えていくが、シアバターの匂いによって儚くもロジックは崩壊させられる。




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狼狽する会長を傍目に、四宮へと視点は移る。



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お前だったのかよ!いやいや、かぐや様がカップに触った形跡なんて… 


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めちゃくちゃ普通にありました。なんとさり気ない伏線。そして、きちんとカップのデザインも変わっている。すげえ。短時間でリップクリームを利用しての策を思いつく、かぐや様もハンパない。



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慌てふためく会長を見ながら優雅なコーヒブレークを楽しもうとするが、ここで謎の罪悪感を感じてしまう、かぐや様。


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そう、この意図的なカップの取り違えは、ド変態行為であるということに気付いてしまうのだ。四宮家は日本でも有数の財閥、かぐや様は紛うことなき令嬢である。そんな令嬢が変態などあってはならない。会長はロジックの形成に頭を悩ませ、四宮は自身の変態性について思考を巡らせている。


結果、こうなる。
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声に出して笑ってしまった。周りから見ればくだらなく、当人たちは本気であるという状況のギャップが面白い。藤原書記も銘柄を思い出すのに必至で、生徒会は静寂に包まれる。しかし、両者の目的はどちらとも「間接キス」である。同じ目的ならば、両者が取る行動はシンプルだ。


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状況への協調と容認である。どちらもこの状況を認めていれば、会長も四宮もどちらの論理も通用する。というか必要がない。リップクリームが付いていようが、変態的行為であろうが、 この状況を両者が看過した時点で、それらはすべて意味をなさない。


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そして、とうとう間接キスへ…となったところで、藤原書記が銘柄を思い出す。普通は分からないような、コピ・ルアクというマイナーな銘柄に2人は反応し(糞から生成された豆なので)飲むのを止める。そして、このオチ。


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そうなのだ。コピ・ルアクもそうだが、そもそも2人が賢くなければ、このような事態は生じていない。リップクリームには気づかないだろうし、気付いたとしても取り替えるだろう。会長のように「この状況を利用して」という策略は思いつかないのだ。そもそも、取り違えに気づかないかもしれない。


彼らは賢いがために、前進できずにいるのだ。なんと面白い悲劇だろうか。もしくはプライドを捨て素直になれば、すぐに解決するようなことなのに、それができない。努力家の天才と令嬢では致し方ないことなのだ。その縛りがまた良い。


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「恋愛」という未知なものに対し、彼らは怯んだり屈したりしない。素直などという乙女的にはNO!な行為は排除し、徹底して合理的な思考にすがるのだ。恋愛本やジェンダー理論、さまざまな理論を使い、あくまで相手に本気で告白をさせようとする。

この構造は、「嘘喰い」における立会人や賭郎の思想を思い出させる。

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(「嘘喰い」39巻より)

「かぐや様」では”恋愛は好きになったほうが、負けである”というルールを自らに課して、「嘘喰い」では上記のように自分に課したルールを破ることなく、その中で戦っている。言ってしまえば、「かぐや様」において、相手に告白することは死よりもあり得ないのだ。

勝負は、どんなものでも本気であればあるほど面白い。本気の斬り合いこそ、魂を揺さぶる。それは、「嘘喰い」でも「かぐや様」でも同じだ。本気で戦うほど、物語は面白くなっていく。だから、「かぐや様は告らせたい」はとても魅力的であり、面白いのだ。


現在、ニコニコ静画で第1話から5話まで無料公開中だ。
こちらも面白いのでオススメである。

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~
http://seiga.nicovideo.jp/comic/17780?track=verticalwatch_cminfo5 



ちなみに、タイトルもまたいい。
「告白させたい」ではなく「告らせたい」となっている。主語はかぐや様であるから、これは当然かぐや様の気持ちである。表面上は大人びている令嬢でありながら、中身には高校生としてのあどけなさも残っている。「告る」という言葉は、上から目線の理想恋愛という点も含みつつ、同時にあどけなさも表しているように感じた。また、普通の青春を送りたいと思いつつも、令嬢の身ではそれが叶わない。そういう状況に置かれた、かぐや様のささやかな抵抗をタイトルで表現しているようにも感じた。


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★高谷浩利(たかやひろとし)
メカ作画バリバリの上に、キャラデもこなすガチ両刀。
タイミングは大張ライクで、けっこうガシガシな感じ。
「機動戦士ガンダムUC EP07」では、UC+バンシイVSネオジオングの戦闘を描いた。
キャラデ(最近では「サンダーボルト」)はディテール大目で濃い目の絵を書く。

メカ+キャラデバリバリな人としては、合田浩章(「アマガミ」キャラデ、「トップをねらえ!」メカ原画)がパット浮かんだけど、なんと同期という。どちらも65年生まれ。


★後藤雅巳(ごとうまさみ)
サーカスで有名、爆発・煙の作画もすごく良い。密度が高い。
にも関わらず、あまり触れられないので、取り上げる機会があったら取り上げたい。
(村木と同じく、サーカスばかりが目立ってしまい、煙や爆発が話題にならない)
「∀ガンダム」ではやや佐々木政勝の煙と似てる部分もあった。
これは新たな発見だった。ありがたい。

煙の表面に線を入れ動かして、立体感を出す。
一枚一枚の密度が高く、情報量が多い。
「銀色の髪のアギト」ではOPで、轟く龍の作画を担当。


★大張正己(おおばりまさみ)
金田系フォロワーの一人。後続のロボ作画のタイミングに大きな影響を与えた。
「バリッてる」というのは、「急に寄る、急に離れる」の繰り返しによって、決めポーズ演出をする感じ。ロボの顔に寄って、少し経った後に、全体を映すのにキュッと離れる。そこに、タメツメを極端に入れて、緩急を出すのが痺れる(※ぼくの認識です)。

あまりここらへんは言語化しない方がいいのかも。見て感じる方が分かりやすい。長嶋茂雄的なフィーリングでよし。最近は大張さんのタイミングで描いてる人が多数いる印象。金田系よりも大張系。個人的には、「戦えイクサー1」とかの怪物みたいなメカを書いてる時代が好き。あれカッコイイのになあ。


★大島縁(おおしまえにし?)
動画工房、最後の遺伝子。
「ごちうさ」04話の一人原画で一躍話題になる。「三者三様」でも同じく一人原画回があったが、こちらは何ともいえない結果に。

艶っぽい画が印象的。コミカルな動きとタイミング。ピュッガッパーンみたいな感じ。顔でリアクションするときには、一瞬髪の毛がブワッと浮くのが特徴的。タイミングについては、「グリザイア」02話、Aパート最後のサカキが倒れるところ、「ごちうさ」04話が分かりやすい。


★吉岡毅(よしおかつよし?)
ぴえろ出身?「楽園追放」では、重厚な煙(ミサイルが煙を突き抜けるシーン)を描いた。
多分本業はメカの人。エフェクトも緻密、濃厚。


★中鶴勝祥(なかつるかつよし)
この人も「楽園追放」で知りました。東映動画出身。
ケレン味のあるエフェクトを描く。
タイミングはじんわりな感じ。けっこう重たそうにぐわあっと動かす。
おそらく、「ワンパンマン」01話冒頭の煙もこの人。
最近では、「双星の陰陽師」OPで原画参加。


★桝田浩史(ますだひろし)
自他共に認める、エフェクトメーター。
モフモフ煙、中心をへこまして、カゲをつけてという感じ。カゲの移動で、煙の動きを表現。破片の散り方も特徴的で、近景の破片は大胆に落下させる。遠景の破片は、空中に漂わせる。理論的。正直、掴みきれてないなあ。なんか桝田さんムズイっす。


★木上益治(きがみよしじ)
京アニの重鎮。シンエイ動画出身。
初期は金田系フォロワー。その後はバリバリの金田系というよりも、中なし、中抜きによって、アクションや芝居をコミカルに描いているイメージ。小気味いいタイミングが印象強いけど、丁寧なタイミングでも芝居を描く。オールマイティーな印象。野球で例えると、パワプロ10の松井稼頭央な感じ。エフェクトはあんま見ない。


★佐々木啓悟(ささきけいご)
岡村天斎作品によく参加する。キャラデかわいい、ズヴィズダー大好き。
最近では「僕だけがいない街」でキャラデ・総作監を務めた。


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