GOMISTATION

足が絡まっても、踊り続けて

爆発疲れを起こしているので、とりあえず最新アニメに。

配信で「はねバド!」というアニメが面白いと聞きまして、少し見ています。アヤノという天才バドミントン少女と、凡人の努力家ナギサを中心に描かれていく、王道のスポコンアニメ(かな?)。OPはさわやかでいいですね、アニメを見ているみなさんが過ごせなかった青春といった感じがします。心を掴んだのは、1話のアバンです。よくできている。



<1話アバン>
078079
080081

ラリーの応酬の中で響くはバドミントンの打音のみ。こういう彼女たちの狭い世界、当事者である彼女たちにしか理解できない世界が描かれているのが好み。すごくいい。短いショットを繋げていくことで、バドミントンというスポーツの慌ただしさを伝えている。シャトルが瞬間的にぐしゃあとなることは、一見軽そうに見えるラリーに複数の意味を付与していますよね。この試合じたいもそうですが、ナギサの絶望感、なにをやっても返されてしまう重たい雰囲気。それらを表現している。



20180801063953

ナギサとアヤノの打ち合いをローポジションで回り込み。3話まで見た中だと、このカットが攻防の魅せ方ではいちばん良かった。おそらく、短いカットの連続は小気味良いリズムを生むのですが、それと同時に打ち合いのすべてを見ることができない。彼女たちが、シャトルを拾いに行くまでに、スマッシュを打つまでに、どういった動きや判断があるのか、そういった過程がスポーツの醍醐味ですので、このカットは光っている。


ギスギスミントン
006007
008009
010

スランプから抜け出せず半ば八つ当たりのようなスパルタを課すナギサに対し、ユカがキレるシーン。ここギズギスしてて良かったです。2カット目でユカが煽った後に、3、4カット目でナギサが無言でユカの元へ。ネットをくぐって一直線というのがいいですよね、激しい怒りが伝わる。5カット目ではリコが2人の仲裁に入りますが、やや引きの絵に。この後、ナギサに一度寄ってから、傍観者の男子部員と、ユカ派閥女子部員、微妙なラインの女子部員を一周して映すので、そのための準備だったのかな。周りが見えてないナギサに対して、こんだけやべえ状況だと示す。



<3話の風邪移うつしクソレズ/テンポ>
001002
003004

カオルコちゃんとの回想シーン。カオルコPOV(2カット目)から次のカットまで大胆に省略していますね。ここは要するに、無理やりクソレズから風邪をうつされた結果だけわかりゃいいんで。お見事でした。



ストーリーは特に言うことないかなあ。僕は最初イライラして、ビンタしたれや親友ならとか思ったんですが。リコやエレナがそれぞれの親友に対して、ビンタして正論を言えばいい、というのは理想論でしかないんですよ。彼女たちは誰よりもナギサとアヤノの辛さを知っているはず。であるならば、なおさら言えない。正論では人は動かないことが多いし、問題も解決しない。2話で金髪コーチがやったように、本人が自覚しないと問題は解決しない。

気になるのは、「フィクションにおける天才はなぜ主体性に欠けるのか」ということです。誰か書いてくだぱい。

増尾昭一さんが亡くなってから、はや一年が経ちました。今回は一周忌の追悼として、増尾プラズマ(増尾電撃)について書こう。増尾プラズマとは、電気系のショック表現です(※よく考えたら、ニッチもいいところだコレ)。


◆月光のピアス ユメミと銀のバラ騎士団(1991/劇場)
20180724213924

増尾プラズマについては、<枝分かれ>と<雷の重ね>が特徴的です。順次説明していきます。



同スロー
20180724213925

まずは、枝分かれについて。雷が伸びていくに従って、小さい枝葉に分岐していきます。もう少し細かく言うならば、最初の方で、大きく2つに枝分かれします。


01


さて、リヒテンベルク図形という放電分岐パターンがあります。

そもそも、放電/雷とはなにか?空気は絶縁体(電気通さないマン)なので、これがクソ高い電圧によって破れて(絶縁破壊)、普段では発生しないはずの電流が流れてしまう。これが雷のメカニズムです。


その放電分岐パターンを検証した結果、出てきたのがリヒテンベルク図形です。こういうのです。

220px-PlanePair2
絶縁破壊より引用)

樹形や葉脈と似ていますね


これを踏まえて次の増尾作画をみてもらおう




◆破邪大星ダンガイオー(1989/OVA/04話)
20180724213918

リヒテンベルク図形のように枝分かれしているのがわかると思います。特に先端部分が顕著かな。ここで注目されたいのは、2つ目の<雷の重ね>です。中央部がわかりやすい。


02


同スロー
20180724213919

このように、2つ程度のプラズマを配置することで、電気が暴走している感じを表現する。あと、増尾プラズマは、接触しているところで、「電気が這う」感じも特徴的ですね。ここは面白いです。

あとタイミングについてですが、上の方向に順番に電気が伝っていく。一番上までいくと、一番上と中央の間でピクピクと往復して動く。アトランダムに見えて、割と写実的な法則で動いているのかも。




◆トップをねらえ!(1989/OVA/04話)
20180724213920

雷の重ねについては、こちらの方がわかりやすいか。中央部のプラズマに注目。中央部の主軸にからみつくように、他の電撃が存在している。このようにして、エネルギーの氾濫・暴走を表しているように思う。



以上より、次のgifを見て欲しい。


◆ふしぎの海のナディア(1989/TV/39話)

20180725004040

エレクトラさんが電撃を受けるシーン。枝分かれしたプラズマが、彼女の身体を這い、ひどいダメージを与える。白コマも相まって、激しい電撃が表現されている。



現実のリアルな部分を押さえつつ、同時にアニメーションとして、デフォルメをする。この絶妙なバランスが、増尾昭一作画の根本であると僕は考えます。また、その絶妙さに多くの人が感嘆しました。このことは、昨年の溢れんばかりの追悼コメントによってわかると思います。稀有な才能が、あまりにも早く失われてしまった。そういうふうに1年経ってより感じます。



<参考文献>
導体・半導体・絶縁体の特徴

すっかり忘れていました。Twitter・コメントで指摘していただいた方、各位すいません。

あとは元記事の訂正をしても、さほど効果がなく、どういったやり方がいいかなと考えあぐねていました。まあ、こういったふうに新規で記事作っちゃう方がわかりやすいですね。今回から一応、<記事訂正>カテゴリを作りました。これで万全だ。



「咲-Saki-」における作画・CGの使い分けと、麻雀CG描写のアレコレ



あわあわバシーン
20171206213513
【咲-Saki-阿知賀編(2012/16話)】

上記記事でも検討しましたが、もう一度。エフェクト(ダークなヤツ)は間違いなく作画です。
腕は正直ぶっちゃけどっちにも見える。カット終わりのあたりで、(作画であれば)二の腕のくびれとかあるような気がします。ただ手首~指はCGに見えないな、少し細かい動きですよね。

こりゃあ当時、撮影した人にしか分からんですね。腕が色トレスされてるのを見ると、作画カットを参考にCGでコンポジしたのかもしれない。もしくは単純に、作監さんが腕+オーラだけ作画で描いて、撮影の際に影を調整したのかも。そういうことはあるのだろうか。



終末のイゼッタ 06-10話 エフェクト整理

1. 名無しさん 2018年06月12日 23:18
この記事で挙げられているパートが担当箇所かは自信がないのですが、
亜細亜堂でエフェクトといえば中島裕一さんのイメージが強いです
https://www18.atwiki.jp/sakuga/pages/2022.html
アニメスタイルで特集されていたようで
作画wikiによると、船の爆発は中嶋祐一さんらしい。

船ドッカン
20161218050810

この辺は確かに巻き込み方とかカゲの入れ方とか違うんですよ。内側に巻き込んでいく。カゲが少ない。あとは、透過光の部分が押しつぶされるように消えていくのも特徴ですねえ。ありがたい。中嶋祐一さんは、こういう感じで描くのか。

俯瞰ロングショットの爆発はきわめて異物な感じなんですけど、それもアニスタに載ってんのかなあ。まあ買わないんですけど。




↑このページのトップヘ

©GOMISTATION 2012-2017 All rights reversed