GOMISTATION

馬之翁塞

2013年12月

この前の続きです。


1、巨神兵ビーム→爆発
 
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この前のコマ追加Versionです。

巨神兵にまとわりつく煙は全部三色。
宮﨑駿に「3色使うと殺す!!」と言われた話は、あまりに有名。
anno_nausica2

(※ナウシカ、というか一般アニメにおいてそうそう三色の煙はない)
スナップショット - 7

驚くことにこの煙(4本くらいある)全部動かしてるんです。凄い。
どこか一つくらいはbookで置いといてもいいのに…
セル4枚ぐらい重ねている感じがしますが、どうなんでしょう。


ビーム発射シーン

スナップショット - 17

ビームは透過光
逆光に近い感じになっているので、巨神兵の体と煙は影。
それでも動き続ける煙。


ビームによって打ち上げられる王蟲も細かく
スナップショット - 24


細かい!多分気付かない人多しなコマ。


爆発
スナップショット - 30

王蟲の残骸と底に広がる煙。
そして透過光いっぱいの画面。


爆発2
スナップショット - 33

白→赤(そして黄)へと温度の移り変わりもリアルに。


爆発3
スナップショット - 34

ここの小さな球形爆発が素晴らしい。
こっから、これですからね。

スナップショット - 35

底に広がっていた煙は押しつぶされ、爆炎が広がっていきます。
タイミングが上手すぎる。




2、爆発後広がるようすを見るクシャナ
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ぐわああとゆっくりと大きくなっていく爆炎。
アニメならではの表現。

それからクシャナのスカートの動きは3枚リピートっぽい。




3、最後に崩れながらも、もう一発打つ巨神兵  
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どろっと巨神兵の皮膚が崩れ落ちながら、打つ十字ビーム。
庵野さん曰く「口の中にも、もう1色入れたかった」そうな。

ここのどろっと加減が素晴らしい。すげえ。
今までは、どろどろじゃないですか。
それが、ここでは一挙にドロっと崩れていく。

やっぱりタイミングの人だと思います。



こんなところで…

よいお年を。



映像作品



「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q BD/DVD」


2012年に公開された「エヴァQ」のパッケージ版。やや本編では荒削りであったところ等、修正点が多くクオリティアップされていてとても楽しめた。というか、本編を解読するには必須のモノ。今でも見直す。


「マルドゥックスクランブル(アニメ版)」


冲方丁原作でGoHands制作のSFアニメ。娼婦の少女「バロック」は、変幻自在超高性能八嶋智久ねずみ「ウフコック」と出会い、人生を変える。「圧縮」の衝撃が凄まじかったです。


「妄想代理人」


今敏TV初監督作品。スランプに陥っていたイラストレーター「鷺月子」は、ある日”バットを持った少年”に襲われるが…それから始まる刑事物!かと思いきや、後半は今敏ワールド全開でハチャメチャ。オムニバス形式で、描かれる謎の”少年バット”の正体とは。


「新世紀エヴァンゲリオン Air/まごころを、君に」


いわゆる旧劇場版のエヴァ劇場版。最後のシ者は倒したが…
社会現象となった本作品の一番の見どころは、やはり定番ではあるが弐号機と量産型の戦いであろう。
磯光雄、吉成曜、岡村天斎らが描く圧巻のアクションシーンは必見。


「電脳コイル」
電脳コイル 第1巻 通常版 [DVD]
折笠富美子
バンダイビジュアル
2007-09-25


磯光雄つながりで。初監督作品。転校してくる”2人のユウコ”から始まる、ドタバタSF。 朴さんの声が良かったです。主人公やクラスメートは小6なんですけど、凄い曖昧な時期で大人にも子どもに属さない。そんな多感な小6の間で”メガネ遊び”が流行っているというのは、何だかこう地方で一時ブームになる遊びみたいで面白い。


「東京ゴッドファーザーズ」 
東京ゴッドファーザーズ [Blu-ray]
江守徹
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2012-11-21


ホームレス3人がクリスマスに奇跡を起こす話。今敏監督作品。
この作品の見所は、各登場人物の表情です。愉快なほどに、表情はこねくりまわされます。
ストーリーは、まあ赤ん坊をゴミ捨て場で拾うんですけど、そっからのどたばたが面白い。


「パプリカ」
パプリカ [Blu-ray]
林原めぐみ
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2007-05-23


今敏監督作品。 他人の夢の中へ入れる高性能サイコセラピーマシン「DCミニ」が、外部の人間に渡ってしまい、犯人を探す物語。「DCミニ」での治療をする刑事も交じり、事態は混迷していく。今敏の永遠のテーマであろう、”夢と現実のあいまいさ”は本作品でも際立っており、しかししっかりと描写されている。エンドカットが最もすばらしい作品と思う。


「千年女優」 
「パーフェクト・ブルー」
今敏監督作品。(力尽きました。年明けで追加更新します)




小説・漫画



「ようこそ地球さん」


星新一のSS(ショート・ショート)。うまい皮肉や起承転結、そして重厚なSF成分が含まれています。
殉教も好きだし、ピンクの煙もすき。活字嫌いの人にもおすすめ。


「ボッコちゃん」
ボッコちゃん (新潮文庫)
星 新一
新潮社
1971-05-27


これまた星新一。
短篇集であるので、あまり言うことはないんですが、とにかく星新一という人はSFの想像力、そしてそれを読み手側に喚起させるのが本当に巧い人です。


「アルジャーノンに花束を」


ダニエル・キイス著。ある知的障害者、チャーリーゴードンはとある脳の手術を受けます。  そのおかげで世界で一番賢い人間になるのですが…アルジャーノンとは実験に使われるマウスの名前。
この小説はそれなりに分厚いのですが、それを感じさせない巧みな翻訳には感動しました。 最後は何度読んでも悲しくなります。

ちなみに「新世紀エヴァンゲリオン劇場版」の26話のタイトル、「まごころを君に」はこの映画での日本語タイトルから来ています。


「BILLY BAT」
BILLY BAT(13) (モーニングKC)
浦沢 直樹
講談社
2013-11-22


浦沢直樹作品。コウモリと巻物のお話。主人公は漫画家で予言の続きを書くことができるとか何とか。
いつもの通り、今は面白いです。 
今は…ですが。しかし、浦沢直樹は本当に各話短編的なモノは巧いですね。オムニバス形式とは言いがたいんですが、上手くパズルのように組み合わせて…
個人的には、月にコウモリの絵が描いてあった所が一番良かったです。


「彼氏彼女の事情」


アニメ版は途中までだったので購入。
最後までしっかりと面白い。有馬くんのトラウマたるお母さんがいたりするんですが、それから逃げないで立ち向かうのがとてもいい。やっぱり真の主人公は有馬くん。

後、芝姫カワイイ。


「ハカイジュウ」


寄生獣のパクリかな?と思いつつ読みましたが、そうでもありません。
パニック漫画です。でも絵が綺麗(※無駄に背景を入れてないので、コントラストがはっきりしているという意味)なので、見やすくて結構読めました。
まあ、10巻ぐらいの「目が弱点よ!」的なとこぐらいまでしか読んでないわけですが…
続きも早く買いたいです。



ビジネス・エッセイ・その他


「遺言」
遺言
岡田 斗司夫
筑摩書房
2010-10-23


岡田斗司夫著。DAICONから、ナディアまで様々な視点からのガイナックスが語られます。ここまで具体的に言及されたものは少ないというか無い。「エヴァ」が大ヒットするまでは、ゲームの方が儲かってたりとか、「ナディア」の時のNHKのお偉いさんとの揉めあいとか、「ヤマト2」が持ちかけられていたりとか、裏話満載です。


「細野真宏の経済のニュースがよくわかる本」


円高・円安から、基本的には基礎知識をわかりやすく論理的に説明してる本。
中高学生でも読めると思いますし、むしろ読んどけば良かったと少し後悔…
一つ欠点は、論理重視なので知識不足に陥りがち。でもまあいい本です。


「決算書がおもしろいほどわかる本」


簿記・会計知識が無い人でも読める、決算とは何か、財務諸表とは何かがそこそこ分かる本。最低限の用語で解説されているので、読みやすく分かりやすい。


「税金のしくみとルール」



税金に関する基本的な事項を紹介。一般のサラリーマンの方にはあまり馴染みのない源泉徴収の意味や、還付金などの所得税を中心に解説されています。図も豊富なので見やすい。


「20歳の自分に受けさせたい文章講義」


文章術の本。本多勝一さんの本とか、高校現代文で有名な田村さんの本とか、色々読んできたんですが、なかなか斬新。でも基本は同じですね。接続詞はやはり大事であるとか、そこらへんのテンプレも深みを増しつつ、”書く”という行為は”翻訳”という面白い切り口から書かれています。読みやすいです。



SS(ショートストーリー)


lw´‐ _‐ノv「世界が終わるようですよ」( ・∀・)「なんと」

別の記事でも紹介しました。2013年発表のSF作品。
今季はこれがベストだと思います。(そんなに読んでないですけど)
海面上昇して陸が無くなってしまう、そんな危機に対しての様々な人々の反応。
そして生き方。起承転結していて、なかなかいい作品です。 


「( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです」 

言わずと知れた名作。2006年から連載開始。
ようやっと2012年で連載が終了しました。で、読んだのが今年。
ラストのショボンとの戦いは、よりいっそう緻密な戦闘描写・心理描写で凄まじいです。


 


【追記 2015/07/25】
新しいエントリー出しますので、しばしお待ちくださいませ
【追記 2017/03/11】
金ロー効果半端ねえなあと思ってます。
この記事は雑なので、こちらも合わせて
「おおかみおとこの死」の描写に関しての解釈と、細田監督の意図
http://royal2627.ldblog.jp/archives/45677579.html


さて金曜ロードショーで地上波初放映されました、「おおかみこどもの雨と雪」。
既に感想は出していますが→おおかみこどもの雨と雪、今更ながら見ました。

改めてなぜ面白くないと感じたのか書いていきたいと思います。




都会と地方の対立構造

おおかみおとこを失った後、花は子どもの真の姿を知られてはいけないため、必死に隠し通そうとしますが限界がきます。その後田舎に引っ越し、まるで20年前の固定観念のような田舎で暮らしていきます。
つまりは、「都会」に助けはなく、「田舎」にはあたたかみがある。そんな主張というか偏見で作っています。ここにおいて、その是非はどっちでもいいのですが、先述したとおり20年、いや何十年も前からの「都会は冷たい、地方はぬくもりがある」という固定観念で構成されているところに陳腐さを感じずにはいられないので、まず新鮮味が感じられません。あれこれ見たことあるくね?みたいな。当然、そのありきたりな題材の中でも、何か別の視点から描ければ全く問題はないと思いますし、面白くなると思いますよ。

基本的に、主張の仕方としては、一般論に対して批判的になること(※普段利用している電気の光は実は、自分たちの視野を狭くしているとか。まあ高校現代文ですね。)が当たり前なんですが、この作品はその逆をいっている。戦わなきゃいけない一般論に擦り寄り、媚びへつらっていては、何の主張があるんでしょうか。「トトロ」のまね事をして、ただ単に無難な選択肢を選んだようにしか思えません。



脚本によって殺される「おおかみおとこ」

個人としては、一番嫌なとこです。「おおかみおとこ」と一緒になって、子どもも出来て、さあこれからという時に「おおかみおとこ」はあっさりと死んでしまう。そのあっさりと死んでしまうことが、現代の理不尽さを示していると言われれば、少しは納得もできますが、やはり脚本的に死んでもらいたかったようにしか感じません。

今回細田監督は、「強く生きる女性」を描こうと思ったのでしょう。前作「サマーウォーズ」でもその徴候は出ていましたが、細田監督は大分フェミ。そのためには、せっかく出した「おおかみおとこ」が邪魔になってしまう。だから死んでもらおう、と。これ「おおかみおとこ」はハーフの子どものためでしかないですよね。単なるに、「おおかみと子どものハーフ」が欲しかったから、キャラとして入れただけ。つまり、簡潔にひどく言えば、「おおかみおとこ」は「種馬」でしかないわけです。



唐突な転校生の唐突さ

転校生は唐突に決まってるだろアホか。と言われそうですが、何故出したか分からない。確か怪我して、雨の中雨と(ややこしい)一緒に残って、雨「私おおかみハーフなんやで」と、多分これぐらいじゃないですか。こいつに何の意味があるかっていったら、次で説明しますけど、「選択の後押し」のためなんですよ。こいつもね、最初から出しといて、後からどんどんって形でもいいわけじゃないですか。 なんで途中で出してきて、勘が良くて、んでつきまとうのか。よく分かんない。

子ども二人は当然、2つ道があるから設定したわけで。「おおかみ」なのか「人間」なのか、どっちで生きていくのかっていうのを選ばせるわけですけど、その選択の後押しのために「転校生」出したと思うんですよ。 これが個人としては、後付みたいで嫌なんです。ツギハギみたいな感じの脚本が伝わってくるんです。



結局、何が言いたかったのか?

テーマが分散してるんですよ。「都会と田舎」、「おおかみか人間か」、「生きること」、「強く生きる女性」とか色んなことが詰め込みすぎて、結局主題が雲散霧消してしまっている。「エヴァ」なら、他人と自己の問題じゃないですか。「ナウシカ」なら、自然との対立と巨神兵の業、「ガンダム」なら対話、とはっきりしてるんですよ。受けそうなテーマ色々突っ込んだけど、結局全部中途半端な感じで何かうーん、といった感じで。

かといって商業性に特化していると言われれば、そうでもない。田舎からは、ほとんど「トトロ」だし。何か「サマーウォーズ」みたいにドッカーンとか映像だけで楽しいシーンが多いわけでもなし。

どこの層狙ってるかというと、やっぱり母親とファミリー層なんだろうなとは思いますけどね。それでも大分退屈な作品でした。一応擁護として、これ多分いろいろ企画や製作から言われたりしたんじゃないんかなーとか思います。「ジブリみたいにやってくれ!」「トトロみたいなの作ってくれ!」みたいな。

何にせよ、次回作に細田監督の評価は持ち越されそうです。


 


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