5話の凛なんて存在しない。
アバン:切嗣と士郎
A:学校と葛木先生
・凛の顔
・行方不明は弓道部部長
・放課後戦闘
B:凛との戦闘の続きとライダー戦
・気を失ってる女の子を介抱
・矢ビューン
・ライダーかっけえ
脚本・作劇・構成
5話では一旦傷をおった士郎に情けをかけ、殺さなかった凛。「次ヘラヘラしてたら迷わず殺すわ」という5話ラストでの宣言通りに、放課後で士郎を待ちぶせ戦闘を始める。いよいよこれから、という時に、女生徒の叫び声が聞こえ向かうと、そこには精気を吸われた少女が。治療する凛のもとへ、ライダーからの矢?が飛んでくるが、これを士郎がナイスキャッチ。痛い。凛が動揺している間に、士郎はライダーとの無謀とも言える戦闘へと挑むが、予想通り殺されそうになる。そこへ、凛が救助へ。これでは面倒臭いということで、士郎・セイバーとの一時休戦を締結するのであったが。
何かあらすじみたいになりましたね。まあでも大体はこんな感じでしたよね。「DEEN」版の時から疑問なんですが、凛の本気度はいかほどなものなのか。というのは、「殺し合い」に関して。「聖杯戦争は殺し合いなのよ」というセリフを、彼女は自己暗示のように何度もつぶやきます。本来であれば、覚悟もしているはずでしょうが、心の底ではやはり「死に対する恐怖」「殺すという罪悪感」には抵抗があるようです。凛は、家の生まれもその教えもいい家庭でした。聖杯戦争に関するルールも完全に把握してることでしょう(うっかりんはあるにせよ)。ですが、伝統と慣習によって考えてきた今までの人生では、やはり実際への対応が難しいということが分かります。道徳観・良心というものが彼女を束縛し、ある意味では助けているのです。
対して、士郎はどうか。こちらは、孤児です。しかも、その代わりの親の切嗣もすぐに死んでしまう。そんな中で自分のモデリングとなったのは、切嗣の「正義心」だけであり、それがある程度まで膨張し今に至ります。つまり、彼の方が凛よりも純粋な考え=ピュアな理想主義者であり、だからこそ、飛んでくる矢に手を出すなどということができるのです。
予防線というわけではないのですが、私はFateをさほど知りません。ゲームもやってないし、アニメも薄っすら記憶に残っているだけ。なので、この解釈には間違いがあるかもしれませんがご了承ください。
作画・画面設計
今回の作画は今まででピカイチでした。作監の白井さんという方は全く知らないのですが、演出・コンテにまたがっているのがいいんでしょうか。冒頭の凛の絵とか、すごく活き活きしてますよね。見ていて面白いし、印象に残りやすい。そうそうufotableは作画が印象に残りにくいんですよね、薄味というか。執拗なまでの色トレスがそうさせているのかも。後、カゲの付けなさすぎですね。
今回は本当に絵がいい。
・戦闘シーンは殆ど全部良かった。特に凛がガンド打つ前の顔とか。
ちょっとこれまでの話数は淡泊な絵が多かったんだけど、凛を中心に濃い絵が多かった。キャラが活き活きしてるというんですかね。奥歯の見え方とか舌の描き方がいいのかもしれない。まあ一番は、目でしょうけど。気合入ってますね、目の作画。特に目の下のカゲ付けがいい。ああカゲって大事だなあって改めて思った。
・士郎の顔も鬼気としててよかった
鬼気迫る顔とか、後は、ガンド避けた後に尻もちつくじゃないですか。あの後の士郎の少し慌てながらも、判断して行動する描写が良かった。何か最善を考えて行動に移してますっていうのが作画に出てた。
・このライダーのポン寄りすんげえカッコイイ
これ何でカッコイイかというと、鎖がいい味出してるんですよ。まず1枚目でじゃらーんと見せておくわけじゃないですか、その次のポン寄りで、鎖の一部がカット内に存在しててなおかつ、ピントが合ってないのがいいんです。つまり、被写界深度は浅く、ライダーと鎖の間に空間があることが分かるから良いんですよ。奥行きを感じることができる。本当にここのポン寄りはカッコイイ。
・最近「SHIROBAKO」関係でのアクセスが多い「エフェクト作画」(笑)。
CGでないエフェクトは、2話の藤村原付エフェクト以来だと思う。あ~たまりませんねえ。特に1、2枚目は、煙の消え方も良かった。ブワッという感じで急速的に消えていくんですよね。すんげえフォトリアル。4枚目は、3DCG背動後のダブラシ煙。これも他の電撃系のエフェクトと合わさってキレイだった。
個人的には、さほどキャラ絵には興味が無いんですが、今回の話数、第6話はそんな僕でも感じられるほどに、ケレン味のある(※しっかりと記憶に残る)良い絵でした。本当にね、びっくりするほど、キャラ絵違うなって感じで。これは演出にまたがってるからなのか、はたまたufotableの作画陣が良かったのかは不明ですけど、僕個人は一番楽しめました。これぐらい味があった方がいいですね。
そんなとこです。(30m)