GOMISTATION-α

せいいっぱい

2014年12月

2014年に僕が見た中で、良かったエフェクト作画シーンをご紹介。
順不同。

1、「世界征服~謀略のズヴィズダー~」 01話 
20141231210039

橋本作画。やはり透過光の使い方が最高に上手い。散っていく、触手煙が花火みたくゆっくりと落ちていくのもまた見どころ。後は左下の煙かなあ。ここがあるから、対比として、より画面上部の爆発が目立っているような気がする。



2、「キルラキル」 24話
20141231135138

キルラキル内においては、ベストワークの吉成エフェクト。打ち上げられる時の真ん中の煙の広がり方も、じんわりとしていて良い。カゲも三段階に渡って付いており、立体的になっている。そして、前の煙がレイアウト的にいい効果を出している。遅れて動く前景の煙のおかげで、真ん中の煙はより強調される。



3、「ブラック・ブレッド」 01話
20141231135139

黒田結花作画。エンジュが飛ばされて壁にぶち当たるシーン。中からぶくぶくと浮き出てくる流動性高い煙が素晴らしい。破片も細かく、ここでの現象の写実性を高めている。



4、「四月は君の嘘」 04話
20141020191826

コンサートホールに入るときの、実際には目に見えないであろうホコリや空気圧の表現。新鮮な空気が流れ込み、それに押される形でエフェクトが発生している。リアルでは多分見えない描写だけど、リアリズムを感じる。大げさに言えば、誇張表現として、リアルを超える形となっている。



5、「異能バトルは日常系の中で」 OP
20141231140137

吉成作画としては珍しく、タタキが使用されている。これはトリガーの撮影さんが勝手に入れたもんかもね。それにしても初めて見たと思うけど、意外と親和性も高い。吉成爆発の普及ったら今ないですね、みんなマネしたいけどなかなか出来ない吉成爆発。



6、「残響のテロル」 01話
20141231213709

橋本作画。渾身のフル作画。本谷AKIRAの再現と見まごうぐらいに凄かった。落下する煙のふわあっとした感じ、落ちた後の重たそうに動く煙は本当に写実的。「アルドノア・ゼロ」とかも凄いけど、今年一番の橋本作画はこれじゃないかなあと。破片もまた上手いんですよね、煙とはまた違うタイミングで動いてる。



7、「ソードアート・オンラインⅡ」 19話
20141217135318

黒田結花作画。先日色々と言ったので、改めていうことは殆どないが、タイミングがやはり好きだなあ。ここは早回しの映像だったので、それに伴ってタイミングも早くなっている。だから、普段のタイミングはもう少しタメ気味。今年発見して、一番好きになった煙。



8、「機動戦士ガンダムUC」 ep.7
20141231213708

サーカスしながらの連続爆発3つ。金子秀一作画かも。爆発の描写は、表面に緻密なディテール(網のような)を敷いた上での透過光の使用。最後にバンシイが寄ってくるのが最高にカッコイイ。ゆっくりとしたタイミングながらも着実にスピードを感じるのが上手い。



9、「咲-Saki- 全国編」 07話
20141231210037

はっちゃん登場シーン。こんなカッコいいエフェクトが麻雀アニメにいるのが、もう大変に豪華すぎて感動できます。「咲-Saki」-とか「Aチャンネル」とかやってる場合じゃねえよって佐々木政勝。もっとドンパチ作画やって欲しいんだよなあ。



10、「スペースダンディ」 08話
20141231214333

青山作画。画質が酷すぎて青山さんのきれいな線が拾えてない気もしますが…とにかく描き込みのない写実エフェクトを描かしたら右に出る人はいないんじゃないのかと。ここも左にまずぶわあっと出てから右に行く、ランダム感がたまらない。この後の打ち上げも当然凄いんだけど、それはまた今度。



11、「ウィザード・バリスターズ 弁魔士セシル」 04話
20141231210040

唯一の水エフェクト。誰が作画したのはこの際どうでもいいとして、水が重たそうに持ち上がり、重力に従い落ちてそのしぶきがまた跳ねているのが上手い。手前の波も突っ込む時の衝撃をきちんと受けていて、引いて戻ってで上手いんですよねえ。

【追記 2015/01/02】
橋本敬史さんにブログを読んで頂いたようで(ありがとうございます)、

この上記のセシル04話は橋本敬史さんの作画とご本人から言及がありました(Twitterから引用)。水のしぶきの立ち方は橋本さんっぽいなあと思っていたんですが、まさか橋本さんご本人だとは。驚きです。いやあ改めて、素晴らしい水作画だと思います。



12、「キャプテンアース」 17話
20141231210346

橋本系爆発が多い「キャプテンアース」の中、ここは板野系のかんじの丸いフォルムで押しててびっくりしたのとタイミングが巧かったので載せました。カッコイイ。白コマで閃光描写・衝撃描写をしてるんだけど、テレビではギリギリの範囲じゃないのかなと。いやあ上手いです。誰だろう。



13、「Under the Dog」 ティザー映像
 20140824135413

伊藤秀次作画。内部から浮き出る温度表現と、破片の散らばり方・浮遊感。そして最後の熱風表現、奥から手前へと波及する爆発の連鎖性。レイアウト。どれをとっても、このカットは素晴らしいです。上手い。



14、「世界征服~謀略のズヴィズダー~」 01話
20141231213757

後、エフェクト作画を振り返っていたら、こんなすげえのあった(笑)。生クリームみたいに残る感じだけど、そこまで枚数使っていないという、上手いっすなあ。煙の膨らみ方(立ち方)が上手いんですよね、 違和感ないスピードでなおかつマンガっぽく膨らんでいってる。うめえ。



こんなとこですかね。もうちょっと触れたい爆発もあったけど、時間が無かった。爆発に始まり、爆発に終わる1年でした。それでは皆さん、よいお年を。


※それから、日本アニメ(ーター)見本市のOPアニメーションを集団制作しました。
56]
(画像クリックで、動画へと飛べます。)

もしくは、こちらのリンクから、まだご覧になっていない人は是非見て頂ければと思います(良いエフェクトもありますので)。 というか見ないと損します。それだけは確実に言えます。


勝手気ままに集団制作しました。制作期間は約1ヶ月半。
尺は1分30秒ぐらいです。


以下の埋め込み動画、もしくはこちらのリンク先で視聴できます。

■「7 BALL(ななぼーる)」: アニメーター見本市OP



【企画・原案・監督】伊秋秀治 
【絵コンテ・作画】アイラン 伊秋秀治 エルザ Kyogo ゴッソ 堀矢田朗 ルクス
【管理・編集】伊秋秀治





(※ここからは制作の経緯を色々と記載していますので、まず作品をご覧になってから読んで頂ければと思います。変な先入観が出来てしまうと、良くないと思いますので。) 


以下、制作の経緯をつらつらと。 

<制作の流れ>

約一ヶ月前の11月中旬に、自分が見本市のコンテを遊びで書いてまして。この段階では、複数人で作ろうとは夢にも思ってなかったし、自分で作ろうとも半分ぐらいしか思ってなかったんですが、とある方から「本当にやるんなら作画さんを集めた方がいいよ」とアドバイスを受けまして、そこから今のメンバーの方を中心に参加の打診をさせてもらいました。それでオッケイをもらったのが上記の方々です。いやあ本当にありがとうございます。ここまでの作品になるとは想定してなかったです。 

制作の経緯ですが、基本的にはSkypeとDMで打ち合わせを重ねていきました。大体な流れとしては、12月頭に全体の構成が決まり、その後一週間後ぐらいでコンテも決まって本格的に作画作業に入っていったという感じです。いやあ大変でした。自分は4本ほどコンテを描いたんですが、どれも陳腐な感じでして(笑)。それならいっそ、テーマは「自由」なんだし、それぞれが欲望を剥き出しに描いてもらった方がいいと思って今の形になりました。コンセプトとして想定していたのは、テーマでもある「自由」ということで、作画方法も、BGの有無も問わず、フルカラーでも白黒でも、線画のみでもという感じで、作画する内容等も全て作画さんにお任せしました。企画者として頼んだのは、「ボールを渡していく」というカットの繋ぎだけでしたので、自由度は高かったと思うんですが、反面いざ「自由にやっていいよ」と言う時に、具体的なことを言えなかったために、作画さんの負担は大きかったと思います。その部分は、自分の力及ばずという感じで、申し訳なかった。 

上記ではトントン拍子で事が運んだかのように描いてますが、実際の打ち合わせ・議論は流石にすらすらとは進行しませんでした。紆余曲折ありましたね。最初は、「きまぐれオレンジロード」の3つ目のOPみたいにやろうかと提案したんですが、流石に作業期間が足りないだろうということで没に。次に、「バッカーノ」「デュラララ」OPのように、各パートの継ぎ目がシチュエーション的に繋がる案と、「アニメーター見本市」の文字でそれぞれ繋いでいく(※「ア」に画面が寄って次の人、みたいな)案の2つが出ました。これらについては自分も色々と考えたんですが、後者は、全体のまとまりに欠けてしまうという可能性がありました。前者は、作画スケジュール的にキツイなと思った部分と、それぞれのシチュエーションで繋いでいくなら、後者ほどでは無いにせよ、やはり作品全体の構成的な繋がりが弱くなってしまうのではと感じていました。せっかく集団制作をしているんだから、もっと「1つの作品」にしたいなあと思っていた時に、ちょうどゴッソさんとお話をしていまして、「ボールを渡していってもいいですね」というのにピンと来たんですね。これならいけるんじゃないのかと。作画さんは自分のパートで好きなことをやってもらいつつも、全体としては「1つの作品」になるんじゃないのかと感じたんです。 

作画担当の方々には、「ボールを大事に次の人へ渡していく、バトンリレーのような感じ」と最初にお伝えしました。そうすると、やはり『DAICONⅢっぽいですね』という指摘をされまして(笑)。後は、りょーちもさんの『トラボルタ。』とかも類似例として挙がっていました。実はですね、僕としては、『課外授業 ようこそ先輩(庵野回)』の方が頭に浮かんでました。あの番組の中では、庵野さんが小学生の子どもたちに向かって、「1人ずつ丸から始まって丸で終わるアニメーションの制作」を課題として出してるんですね。作画に関わってもらった方々には言ってなかったんですが、実はこれを強く意識していました(※結局、一部の方にはバレてしまいましたが(笑))。「丸から始まり、丸に終わる」というのは、アニメーションの基礎的・原始的な部分でもあるし、これが僕にとっての「自由なアニメーション」という思いが強かったので、最終的にはこれでと決断しました。 



<「自由」の追求と、その理由>

そもそも、アニメーションにおける「自由」というのをここまで強く追い求めたのは、作画さんからの、「(今回の投稿作品にかぎらず)ウェブでの作画gif・動画は、似たり寄ったりのものが多い」という意見を聞いてからでした。みんな自由にやっているとはいうけれど、ちょっと何かに縛られてるんじゃないのかと。『DAICON』の権威とか様式に引っ張られてるんじゃないのかと(※つまり、あれが絶対的な基準になっているのではないのかと)。僕の最初のコンテも、とんでもなくテンプレート的で、陳腐でしたね。最初は、ターくんとTORくんが戦うストーリーだったんです(笑)。もう何処にでも転がってて、見ている人も食傷状態になるコンテでした。だから、今回は本当に複数人でやって良かったと思います。1人だと、こういった考え方は出てこないと思うので(※仮に出てきても自分で黙殺する)。とにかく複数人でやれたのは良かった。

いやしかし、最初の打ち合わせでは正直「これちゃんと固まるんだろうか。難しくないだろうか。」という焦燥感を覚えるぐらい、方向性がふわふわしていましたね。最初の打ち合わせから1~2週間ぐらいは心労が凄かったです。2回目でようやっと形が見えてきて、3回目でやや固まった(※映像が見えてきた)という感じですね。僕個人としては、3回目で固まると思ってなかったです。もうちょっと打合せを重ねないと固まらないと感じていたので、その点では良い作画さんの方々に恵まれたのだと思います。初対面にもかかわらず、積極的に意見を発言してもらって、幸運でした。 その後もSkypeでの打ち合わせを重ねまして、雑談も交えながら、カット繋ぎや色々な意見を発言してもらったり、作画の違う見方を教えていただいたのも自分にとってはすごくいい経験になりました。



<制作期間の話と、謝意>

制作期間自体は、1ヶ月半という短くも長くも捉えられる期間でしたが、仕事やリアルとの兼ね合いもある中で、作画担当の方にはとても頑張って頂きました。本当にもう語彙が少なくて、申し訳ないんですが、感無量です。自分でも作画を描いてたり何かしてた時期はあったんですが、あまりにセンスないなと思うことが多かったのでアニメーションの制作に携わることは諦めていました。それが、今回こういった企画で集まって頂いて、映像作品の中に少しでも自分のやりたいことを落とし込めたのは、作画担当の方を筆頭に今回ご協力頂いた方々のおかげです。おそらく自分の最初で最後の監督作品ですが、自分の思いが作品に少しばかりでも反映されていれば、幸いです。 


ここまでお読み頂きありがとうございます。ルクスさん、Kyogoさん、堀矢田さん、アイランさん、エルザさん、ゴッソさん、この1ヶ月半は大変なこともありましたが僕としては楽しかったです。本当に1ヶ月半、Skypeや作画作業お疲れ様でした。こんなに濃いメンバーで集まって作ることは、そうそう無いと思いますので、とても良かったと思います。本当に、参加して頂いた方には、感謝の言葉以外ありません。ありがとうございました。そして作品を見て頂いた方、相談に乗ってもらった方、皆々様、ありがとうございます。 


伊秋秀治(イアキ)


近日中に、とある企画による映像作品の発表をします。

ご期待ください。 



画像1


井秋秀治 


レイアウトと構図の違いがあやふやな感じなので、2つの言葉の意味の基本的な違いを考え、整理しました。まずは、アニメーター本谷利明さんのレイアウトと構図の捉え方に関してTwitterから引用したいと思います。というか、おそらくこれが一番的確で分かりやすい。

レイアウト(Layout)を日本語で言うと「配置する」という意味。 そして構図を意味する英語は「コンポジション(Composition)」。 全然別の意味の言葉だよ。「構図が悪い」と言われたら、カメラアングルやフレーミングをもう一度考え直す。 「レイアウトが悪い」と言われたら画面内でのキャラや物品の配置を見直します。 本来はこのように使い分けます。



(A)レイアウトと構図という2つの言葉の違い

本谷さんの仰る通り、「レイアウト(layout)」というのは日本語に直すと「配置する」という意味があります(※参照→レイアウト)。「構図」も同様で、英語に直すときには、コンポジション(composition)という単語を使用し、その用語には「構成する」という原義的な意味があります(※参照→構図)。




(B)構図

殆ど本谷さんのツイート内容の繰り返しですが、「構図」は、基本的にフレーミング(画面にするとき、どこを切り取るか、どれぐらいの大きさにするかを決定すること)とカメラアングル(=アイレベル)の2つで成立します。「構図」は、画面の全体構成であり、一番最初に決定されると言っていいでしょう。それでは、「ソードアート・オンライン」1話のあるシーンを参考に「構図」の実際を見て行きます。


1)最初の画面(どこをフレームにするか決めていない段階)
テスト1

敵モンスターを切り裂くキリトくん。これは元々決まった画面ですが、ここでは決定していない画面とします。どこをフレーミングするか、どんなアングルかも決まってないものとします。これからどんな風に「構図」が決まっていくのかを見ていく。


2)フレーミング(どこを描写するか決めている段階)した画面
7ce5738b78ecb07ac098b13bbfb151bd

ちょっとキリトくんの顔を寄って画面にしたいな~と思うと、こういうフレーム選択になります。カゲになっている部分はここでは切り取られてます。つまり、選択された部分が表現したい画面です。

これにカメラアングル(アイレベル)の要素が加わることもあります。カメラアングルには、大まかに①アオリ②正面(平行)③俯瞰の3つの画面があります。カメラアングル(アイレベル)について、正方形のモデルで確認しておきましょう。

アイレベル
(参照:アオリ、正面、俯瞰の図)



3)決定した画面(表現したい画面)
7de7861698b586c0b7e0cdce22d13bf1

これが新たに起こした(再度、構図を考えた)画面です。バストアップ(胸より上の画面)的で、少し迫力が増したことが分かります。その代わり、元の画面では存在していた奥行きや、剣先の通った跡のカッコ良さは失われています。このように、どこに重点を置いて「構図」するかによって、画面というのは大変な変化を遂げるわけです。




(C)レイアウト

「レイアウト(layout)」というのは、画面内の物体をどこに(where)どう(how)配置するか、ということです。人をここに配置して、木はこっちへ…みたいな感じで、全体に影響を及ぼす部分的な画面の設計と言えます。ここでは、少しサンプル画像を作ったので、そちらを参考にしながら解説していきます。


1)最初の画面(まだ物体の配置状況を決定してない段階)
レイアウト2

簡単にサンプル画像を作りました。画面内には、直方体Bと正四面体Aが存在しています。一本線は、地平線や台を表してると思って下さい。まず最初の画面では、こういった風な配置状況です。これを表現したい画面へと変更していく。


2)配置を変更した画面(より自分の表現したい画面に変更している段階)
レイアウト3
ん~ちょっとAとBの間が空き過ぎてるかなあと思うと、正四面体Aを図のように左上方に少し移動させることになります。移動前が正四面体Aで、移動後が正四面体A’(Aダッシュ)。これが「レイアウトを修正している」という状況です。修正によって変わるのは、配置だけでなく、その物体の向きや大きさなども変わります。


3)変更した画面(表現したい画面)
レイアウト4

レイアウト変更した画面がこれです。最初の画面よりも、AとBの距離が縮まり、さらにはAを奥にやったことでBとAどっちが手前なのかということが分かるようになりました。レイアウトと構図の修正で共通するのは、どちらも「自分の表現・描写したい画面を目指す」ということです。頭の中で思い描いている画面を、どんどん現実の画面に具現化していくことが目的です。

これほど極端ではありませんが、実際のレイアウト修正で良くなった(全く変わった)と庵野秀明が語ったカットがこちら。


20141221121903
(「風の谷のナウシカ」庵野秀明作画パート)
ここのレイアウトも宮さんがパパっと直して、すっごい良くなってて。やっぱすげえと。この後ろの塔の角度一本で、微妙な角度でね。
 
引用:「風の谷のナウシカ」 オーディオコメンタリー



また、原則として、画面は「構図→レイアウト」の順番で設計されることが自然と分かるはずです。元になる画面がフレーミングやアングルなどで「構図(コンポジション)」されていなければ、画面内の物体を配置することを指す「レイアウト」という行為は困難だからです。これは実写映像で考えたほうが分かりやすいかもしれません。まず風景のどこを画面として使用するかを決めてからでないと、役者の配置や動きの指示は難しくなります。

整理すると以下のことが言えます。

【構図とレイアウトの意味の違いと、両者の目的・意義】

1、「構図」≠「レイアウト」
2、「構図」は、画面全体の構成を指す。構図の要素としては、「フレーミング」「カメラアングル(アイレベル)」が含まれる。
3、「レイアウト」は、画面内における物体の配置を指す。物体をどこに(where)、どんな風に(how)配置するかを決める。
4、画面設計の原則としては、「構図」→「レイアウト」の順番で行われる。
5、どちらも「自分の表現したい画面」を目指して設計される。 



【その他参考文献】

・配置と構図の違い
http://www.jttk.zaq.ne.jp/t-yoshida/hitoridemanaberu/newpage4-10.htm



もっとエフェクト単体で楽しむ人が増えてもいいと思う。



■「ノエイン もうひとりの君へ(2005)」1話
20141217135319

32]35]
34]44]

煙が内部からじんわりと膨らみ、柔らかい「泡」の集合体のようなエフェクト。ディテールは細かく、特に小さな丸煙の集合体があるのが特徴か。衝撃波が画面を横切り、臨場感ある写実性も見どころ。最初の爆煙も透過光、明るめの橙色、少し暗いカゲ、さらに暗いカゲと多段に色を組み合わせてリアルさを表現している。全体のフォルムを重視しているというよりは、むしろ自由なフォルムの上に細かいディテール(大きさバラバラの円・楕円)が乗っかり、写実性が発現しているという感じ。

これを描いたのが、大久保宏さんというアニメーター。サテライトアニメ浪漫出身で、今は派生のGoHandsという制作スタジオに所属。直近の参加作品では、「生徒会役員共*(2014)」「K MISSING KINGS(2014)」などがあります。多分上記のノエイン作画が一番知られてるんじゃないのかなあ。凄腕アクションアニメーターという印象がある人が多いと思うんだけど、エフェクトの作画もまた良いのですよ、これが。次のは、大久保さんの別のお仕事。



■「マクロス・フロンティア(2008)」20話
20141217135320

爆発が広がりきった後にその表面がじんわりと動く。じんわり動かすアニメーターは当然たくさんいるんだけど、じんわり加減のタイミングがスッとした感じで上手い。ゆっくりやりすぎておらず、タメすぎてもないんですね。フォルムも「ノエイン」の時とは全然違ってるのがわかると思う。後はまだ未見ですが、「COPPELION(2013)」にも原画で参加されているので、ちょっと楽しみです。





ここからは、最近グッと来たエフェクト作画を何点か。まさかシリーズ化するとは当の本人も思ってなかった。


■「名探偵コナン(2014/11~)」OP39
20141217135321

飛び込んでからの気泡作画。いやあうめえ。何か物体が飛び込んだわけでもないのに、しっかりと水中に何かがいると分かる作画は見事。ラスト左右それぞれ気泡が少し浮上しますよね、これが現象としてのリアリズムを高めていると思う。(このカットは、森久司さんです。)


20141217135322

19]40]

ブワッと画面が一瞬覆われてからの、花びらへの変化は上手いですねえ。ザ・アニメーションという感じ。モノクロ(白黒)の画面では「花びら」の予感・伏線・示唆が少ないのに、カラーの画面で「花びら」が出てきても違和感が全くない。示唆としての要素は、中心部の竜巻(黄色)と、時計回りに回転するライン(水色)ぐらいしかない。普通の作画は、「現象の予感・伏線→現象の前に起きる事象→現象」という感じだと大体思うんだけど、このエフェクトシーンでは現象の前に起きる事象の部分がスッポリ抜けてる(※何か破片が散っているとかそういうのが無い)。だから、見る側がきちんと脳内でそれを補完してるんですね。アニメとしては凄く原始的なやり方なんだけど、残像効果の応用で上手い。特徴としては、フックのような、鎌のような一本線でしょうかね。

エンドクレジットまだ見れて無いんですが、森久司作画かもしれないということで。金田系からリアル系へ、大平みたいな作画変遷を遂げています。最近フリーダムになりだしてから、すごく話題や人気になっているような。

【訂正 2014/12/28】
誤情報でした。この花吹雪カットを担当されたのは、田中誠輝さんでした。(水に飛び込む、水柱の方は森久司さんです)。御二方には大変失礼をいたしました。以後、情報の精査を図りたいと思います。


■「ソードアート・オンラインⅡ(2014)」19話
20141217135318

51]53]
55]57]

この中心部から広い範囲につけるカゲのやり方は間違いなく、黒田結花作画。煙は右上からスタートし、左下へ、そしてラストに真ん中から全体へと広がっていく。だから、ここはレイアウト・画面作りもいいですね。いやあ煙のもふもふ加減が堪りません。ラスト地味に中心のカゲが2色になってるんですよね、そのおかげもあって、画面がキュッと締まってる。


今回はそんな感じです。いやあ今は黒田結花作画が僕は一番好きですね。愛したい。結婚したい。


↑このページのトップヘ

©GOMISTATION 2012-2019 All rights reversed