GOMISTATION

ゴミ捨て場です

2015年02月

マップ兵器というのは、いわゆる「個々に対してではなく、広範囲を全体的に攻撃する兵器」の総称で、スパロボ等SRPGで使われる事が多い言葉です。具体例を挙げると、核兵器や水素爆弾であったり、アニメで言えば、ホーミングレーザー(「トップをねらえ!」)や相転移砲(「機動戦艦ナデシコ」)ですね。大雑把にわかりやすく言ってしまえば、「薙ぎ払え!」ということですね。


具体例を見てもらったほうがわかりやすいと思うので2つほど。

・「魔法少女リリカルなのはStrikerS(07/TV)」  26話
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なのはSTSにおける、マップ兵器表現。光球が拡大と縮小を繰り返しながら、横にPANすることで、「広範囲に渡って敵を殲滅している」という描写になっています。これは単純に言うと、「圧倒的な強さ」の表現ですね。


・「米韓合同軍事演習(資料映像)」
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NHKニュースより引用)

これは先日見つけた、米韓合同軍事演習の資料映像における1シーンです。個々の船艦や航空機を狙うのではなく、全体を網羅的に攻撃していることがわかると思います。[追記]これは、発煙筒で煙幕を張っているようですね(参考:在日米海兵隊さんのTweet)。こういった現実における兵器の表現が、アニメではどういう風に発展されていったのかについて、少し自分の考えを説明したいと思います。



<1、80年代初期の光球爆発の表現>

まず最初に、70年代後半~80年代初期における、たくさんの光球爆発が下地としてあります。これは簡単にいうと、宇宙戦闘において、敵との攻防を記号的に示すための表現であり、またリピート作画にして作画負担を軽くしつつ、戦闘を見せるという表現ですね。具体的な作品で言えば、「伝説巨神イデオン(80)」などの時代です。

・「伝説巨神イデオン(TV/80)」 14話
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明滅する光球爆発の描写。単純な球形を用いて、リピート的に戦闘の描写をしています。これはマップ兵器というよりも、宇宙空間における各地戦闘の基本的な形です。


・「機動戦士ガンダム(TV/79)」 35話
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こちらも光球爆発による明滅表現の一種。明滅の仕方や、カメラワークによって多数の戦闘が各地において起こっている事が描写されています。


・「超時空要塞マクロス(TV/82)」  06話
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ダイダロスアタックの後、機体の表面が膨張していく様子。この膨張の仕方やカメラのPANの仕方は、マップ兵器の表現の基礎となっていて、後年に活かされることになります。



<2、「マップ兵器」表現の2つの方向性 - 庵野秀明と増尾昭一>

その後(1970年代~80年代前半)、マップ兵器の表現が記号的に完成される以前においては、「A:波動砲(宇宙戦艦ヤマト)の相似表現」と「B:核爆発の描写再現」の2方向があったと推測しています。前者は、「宇宙戦艦ヤマト」の流れを引き継いだ、波動の相似表現であり、ズガーンと多数の敵を吹き飛ばすような表現です。後者は、それとは対極的に、写実的な方向性を持って、あくまでも忠実な再現に務めるという表現でした。このように、デフォルメ的にアニメの流れを引き継ぐ方向性と写実的な方向性の2つがあったと考えています。実際に、その2方向を見て行きたいと思う。


A:波動砲の相似的表現の具体例

・「超時空世紀オーガス(TV/83-84)」 09話
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増尾作画。ズドーンと一本線のビームが走り、色んなものを破壊している描写。「宇宙戦艦ヤマト」における、波動砲を真似した大砲的な表現、全てをなぎ払い、爽快感をもたらすビーム表現が80年代には多く見られました。この波動砲の相似表現は、のちに「マップ兵器」が表現として完成される時に、カメラワークとレイアウトの基礎となります。



B:核爆発などのリアルの描写を再現している具体例

・「DAICON Ⅳ Opening Animation(自主制作/83)」
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庵野作画。核爆発の有名な作画で、爆縮や吹き戻しの描写が見られる。極めて写実的な表現であり、庵野作画において最もベストな作画の1つと個人的には思ってる。


・「風の谷のナウシカ(劇場/84)」
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庵野作画。これまた有名な巨神兵ビームの作画です。ディテールは少なく、しかし高密度さを保っている作画は30年経った今でも素晴らしいと感じる。やはりこちらも煙の押し潰される描写など、とてもフォトリアル。


これらの2方向がアニメにおける、マップ兵器の本格的な始まりだと考えています。そうして、これらのマップ兵器表現がどうやって発展していったか。まずは、庵野秀明、増尾昭一、両者の作画スタイルからおさらいしましょう。

庵野は、「風の谷のナウシカ(劇場/84)」「王立宇宙軍 オネアミスの翼(劇場/87)」と写実黄金期で、とにかく「写実性」にこだわっている時期です。一方増尾は、「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか(劇場/84)」「プロジェクトA子(OVA/86-)」など、山下系(※デフォルメ調の爆発)から板野系な爆発(※まん丸なフォルムで描かれる、ディテール少なめの爆発)へと移る転換期であります。

ここで、彼らにはある共通点が浮かんできます。その共通点は、板野一郎という存在です。そもそも、庵野と増尾、2人が出会ったのは、板野一郎が作監を務めた「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」の制作においてでして(参1)。板野一郎が庵野の師匠であるというのは有名な話ですが、増尾も当時「超時空要塞マクロス」に参加できないために在籍していたスタジオを抜けたという逸話もあったり、その逸話を抜きにしても、その劇場版である「愛・おぼ」に作監補として参加したり、後続作品の「超時空世紀オーガス」に参加して獅子奮迅の活躍を見せています。そういった点で、板野一郎やマクロスに惹かれるものがあったんだろうと感じます。こういうわけで、両者ともに作画面はもとよりレイアウトにも、多大な影響を受けているのは間違いないと思います。


また、板野一郎のエフェクト作画と言えば、シンプルなフォルムでタイミングを重視した写実的な作画です。この前、日本アニメ(ーター)見本市において、安彦良和とともに原撮集が映像として公開されていましたが、基本的に板野一郎と言えば「板野サーカスの人」という認識が強く、エフェクト作画にはさほど触れない場合が多いです。ということで、そもそも板野作画を未見である人が多いと思いますので、まずは「メガゾーン23(OVA/85)」と「超時空要塞マクロス 09話(TV/82)」における、板野作画をご覧いただきたい。


・「メガゾーン23(OVA/85)」
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(※ごめん、これサーカスだ。まあシンプルな球形描写という点では、分かってもらえると思う。)


・「超時空要塞マクロス(TV/82)」 09話
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球形オンリーという、実にシンプルなフォルムのエフェクト。ディテールは少ないですが、タイミングの巧さによって写実性を発現させています。繰り返しますが、板野作画は庵野、増尾の作画の源流であります。影響を受けた2人のアニメーターが、板野作画や考え方を取り入れ、「マップ兵器」の表現を完成させていきます。では、板野一郎が目指した、エフェクトアニメーションの考え方とはどういったものなのか。

板野 で、僕はやっぱり金田さんのセンス的な爆発じゃなくて、そうじゃないものをどうにかして(作り出したかった)。(中略)それまでの煙は(フォルムのパターンとして)丸、ちっちゃい丸、おっきい丸とあって、それが中3枚のリピートで、平面的に移動するのが多かった。でも本当は、巻き込んで、回転して、しかも同じ大きさじゃなくて、広がったり形を変えて枝葉に分かれていく形になる。(当時は)『ヤマト』のヒトデ爆発とか、パターンがみんな決まってたじゃないですか。 
小黒 四方に広がっていくやつですね(笑)。 
板野 そのパターンにはめるのが嫌だったんです。TVでも、ループにしたりして簡略化しながらも、見栄えがしてかっこいいと思えるものはないか、っていうところで、立体感をつけたり、空間を一所懸命意識したりして。だから、それが上手くいってるのが、『イデオン』のアディゴとかで、だんだん……。 

感覚的ではなく、計算的なエフェクトアニメーションの試行錯誤や、リピートによって簡略化しながらも迫力を残そうと追求しています。これが板野さんのエフェクトに対する当時(「伝説巨神イデオン」等)の考え方でした。こういった考え方を庵野、増尾は吸収し、自分たちの作画に取り入れ、昇華させていきます。そんな2人が監督、演出という立場で参加したある作品が、マップ兵器という表現においてはエポックであると考えます。



<3、マップ兵器の記号的表現の完成>


・「トップをねらえ!(OVA/88-89)」 05話
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そうです、その作品とはSF美少女ロボアニメの金字塔「トップをねらえ!」です。この2つについては、増尾作画(※推測)かと。ここで、マップ兵器について初めての記号的な表現が完成しました。ちなみに、これは板野系からフォルム重視系の作画に転換した際に増尾昭一が残したであろう、板野系の名残だと考えていたり。とにかく、この「マップ兵器」の表現については、板野一郎から影響を受けたと思われる部分が散見されます。

ます、このマップ兵器表現は、板野爆発(光球作画も含めて)を極めて簡略化した上で、タイミングとカメラワーク(レイアウト含む)を重視して作られていると感じます。テンポ良く展開されていく光球爆発の描写、その光球爆発に大きさとタイミングをつけることによって奥行きの感じられるレイアウトになり、PANにより画面に勢いと疾走感をつけるカメラワークなどが特徴的です。これらは、「トップをねらえ!」から20年以上経った今でも非常に魅力的です。だとするならば、当時の演出家たちが心打たれないはずがない。



<4、「トップ05話」のマップ兵器の表現のオマージュと発展>

心打たれた演出家たちは、先程見ました「トップ05話」に出てきたマップ兵器の表現を取り入れて、発展させていきます。ほとんどの部分は、「トップ05話」で完成しているんですが、それぞれに自分の個性を追加して、より独自性を出し、魅力的にしている。


・「フォトン(OVA/96)」  06話
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橋本作画。球形の大きさに差をつけることで、宇宙空間の広大さを演出し、奥行きある画面作りになっています。右にフォローしていくカメラワークも、「トップ05話」からの影響が見られる。


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光球爆発を右から左へと展開させることにより、敵の殲滅具合に対し時間差を感じ取れ、リアルさが増す。また手前の爆発と奥の光球爆発のタイミングに差があり、ここでも画面に奥行きを出してる。つまり、時間と物体による、二重構造の奥行きの演出になっています。



・「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(劇場/99)」
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橋本作画。細田守作品。前述した「トップをねらえ!」05話のカット割り(※おそらく、ホーミングレーザーやバスタービームのシーン等)に似ている。カメラのPANの仕方にやや差はありますが、とても似てます。ここで、アニメスタイルのインタビュー記事から少し引用します。

小黒 あの、ダダダダッと爆発していくあたりは、『トップをねらえ!(Gun Buster)』を意識してるんですか?
橋本 だって、コンテがそうじゃないですか。
小黒 あれはコンテのせいなんですか(笑)。
橋本 そうですよ。最初に振られたのが、確か伊東伸高君がやってる、電脳世界ですれ違いながら……みたいなところだったんですよ。それで多分「あんまりやりたくないなあ」とか言ったんですよね。それで「どんなのがやりたいの?」って言われたので、「爆発が描きたい」と。そしたら「じゃあ、そういうコンテにしてあげる」と言われて、2〜3週後に描き直したコンテを渡されたんですよ。見たら「えーっ、『トップをねらえ!』と同じじゃん! カット割りまで似てるじゃん!」とか言ったんだけど(笑)。まあ、それでも細田さんの頼みなので。

おそらく、これがそのシーンです。

・「トップをねらえ!(OVA/88-89)」 05話
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増尾作画。このように比べてみると、本当似ていることが分かります。ドドドンと画面奥から手前へと爆発が押し寄せてる。(ホーミングレーザーのカットはここ載せていませんが)、ガンバスターの挙動も含め、細田守が「トップをねらえ!」を意識してコンテを描いたことや、その影響力の大きさを改めて感じます。



・「劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇(劇場/09)」
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今石監督作。サンジゲンCG。グレンブーメランを投げて、ムガンを殲滅していくシーンです。フォローで追っかけていって、最後に少し画面が寄ります。光球爆発の大小さによる、画面の奥行きが見事。さて、ここでアニメスタイルのインタビューでこのシーンについて、今石監督が述べているインタビューがあるので、そちらを少し紹介。
今石 (中略)CGでは他にも、ムガンの大群との戦いの中で、グレンラガンがグレンブーメランを投げて、ムガンをなぎ倒すという長回しの横フォローのカットがあるんですけど、そこもやってもらいました。「フル3Dでお願いします」と言ったら、作画みたいな3Dが上がってきて(笑)。コマ送りしても、なんか作画に見えるんですけど、みたいな。
 
今石 うん、あれはちょっと見どころでしたね。2つのブーメランが併走しながら、丸爆発がボンボン送られていって、途中1回カーンとぶつかって、また画面いっぱいになって、今度はフォローからTUに切り替わって、奥からまたドドドッと爆発が手前に流れてくる。その、奥から手前に流れてくる爆発が、完全に『トップをねらえ!』の増尾(昭一)爆発のタイミングを踏襲してるんですよ!
── へえー。
引用元:『劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇』制作秘話!! 第2部 総集編映画を作る苦労と旨味
「サンジゲンによるこのCGは、実に「トップをねらえ!」を意識したものになっていて、この奥から手前に流れてくる爆発は、完全に当時の増尾昭一のタイミングを踏まえている」との事。これは具体的にどのシーンかというと、ノリコが「コーチの心がこもってるんだからー!」と叫んだ後の爆発。つまりこれです。

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光球が爆発した後、奥から手前に流れてきているのが分かると思います。無論このシーンだけではないでしょうが、これを中心にサンジゲンは「トップをねらえ!」の05話を踏襲し、グレンラガンのあの描写を完成させたというのが上記の引用とgifで理解できると思います。



・「はたらく魔王さま!(TV/13)」 05、13話
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爆発内部から、広がるような作画要素が追加されていることが分かる。光球の大きさも大中小と工夫されていて、非常に洗練された形のマップ兵器の描写。


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たくさんの光球爆発とカメラPAN。さらには、画面下にもう一列足すことによって、画面の迫力を増している。下部の方が、大きい光球なのもいい味を出している。



・「ガンダムビルドファイターズ(TV/13-14)」 25話
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奥で展開される球形爆発が、ドドドンと迫り上がるように手前に広がってくる。これはタイミングが凄く上手い。まさしく臨場感を増すように、光球爆発が大きくなっているんですよね。「ガンダムビルドファイターズ25話」においては、この他にもマップ兵器的な表現が多数見られたりもします。



・「キルラキル(TV/13-14)」 10話
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球形爆発の拡大縮小によって画面に奥行きを出しています。これも「トップ05話」と通じるところが多いですね。ちなみにこれもサンジゲンCG。増尾作画は、CGに対しての影響力が大きいですね。本人がデジタルに対して強いというのも関係しているんでしょうか。 




このような感じで、細田守作品、親子が劇場で見るようなアニメ作品から、深夜の魔法少女モノ、フルCG作品、さらには近年のガンダム作品や、人気を博したヤングガイナの作品にまで、板野から始まり増尾と庵野が完成させた「マップ兵器」の表現が登場する。これが何を意味するか。まずは、「トップをねらえ!」という作品のアニメ業界に与えた影響の大きさです。これだけ多くのところで意識されている時点で、その影響力の大きさは言うまでもないかもしれませんが、やはり影響力は思っているより大きい。もう1つとしては、そういった表現を作ったアニメーターたちの作画を間接的に見ているということです。板野一郎、庵野秀明はともかくとして、増尾昭一の名前を知っているという一般の方は少ないです。これは増尾の役回りを考えれば当然かもしれませんが、アニメファンでもおそらく名前を知っているだけとか、直接的には作画を見たことない人が多いかもしれない。

しかし、前述した通り、これだけ幅広い層のアニメで「マップ兵器の表現」は使われていますので、間接的には多くの人が板野一郎や増尾昭一の作画や関連した作画を見ていると言っても決して言い過ぎではないと思うんです。板野一郎が土台を作り、庵野と増尾ペアによって完成へと至った「マップ兵器の記号的表現」から分かることは、「トップをねらえ!」と増尾昭一の偉大性です。1つのアニメ的な表現、それもよく使われる記号的表現を完成させたことは、アニメーションの表現の広がりに寄与していると感じます。



<参考文献>
アニメの作画を語ろう animator interview 板野一郎(1) 
アニメの作画を語ろう animator interview 橋本敬史(1)情熱で始めたアニメーターの仕事 
第50回 石黒昇、板野一郎、庵野秀明、三世代そろった『超時空要塞マクロス』の現場  
第48回 『超時空要塞マクロス』の石黒昇監督、ご逝去を悼む  


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ヤマデロイド-日本アニメ(ーター)見本市 第10話

「ヤマデロイド」とは、「日本アニメ(ーター)見本市」における第10話の作品です。制作はグラフィニカ。堀内、江本さんの共同監督で制作されました。今はこの「ヤマデロイド」が大変に好きでして、多分一番繰り返し見ています。今回は、その「ヤマデロイド」のどこから魅力が発生しているのかについて推測を展開していきたいと思います。

おおよその魅力は、おそらくシーンの構成方法から発生していると思う。この作品では、仮想現実の世界、おそらくアーティストとしての”ヤマデロイド”が存在している世界と、人々が普通にアミューズメントとしてライブを楽しんでいる現実世界の2つの世界があります。


序盤は、ライブシーンから始まる。導入部分として、現実世界と仮想現実(劇中劇的な映像)を分けている。具体的には、画面のサイズで差異を出している。

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(現実世界におけるライブシーン)

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(仮想現実の世界の映像によるシーン)



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だんだんと黒帯がなくなっていくことで、ライブが始まったことを感じさせる。こういった2つの場面(現実と劇中劇)を往来する映像技法は、いわゆるクロスカッティング(並行モンタージュ)と言います。クロスカッティング自体は珍しくもなんともないですが、実に洗練されて使用されているのが分かる。僕が初見で今敏っぽく感じたのは、このクロスカッティングによる所もありますが(今敏作品では、この上マッチカットも多用するから、とんでもない)、やはりシーン繋がりのシームレスさ(滑らかさ)が一番でしょうか。


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序盤は、原曲を歌われてている坂本冬美さんの「アジアの海賊」PVのオマージュだと思う。堀内さんが同トレスで「『アジアの海賊』は印象的な曲だった」と語っていたように、曲もさることながら、映像もまた印象的です。


■「アジアの海賊」 坂本冬美

 
おそらく敬意を払ってのことだと思います。序盤はこの日本画以外にも、回転するシーンや桜吹雪など、色々なところでリスペクトが見られる。同トレスで氷川さんが触れていた、「GLITTER(グリッター)」もこの映像のイメージが強いと思う。




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そうして劇中劇は、各地を放浪する男と村娘の出会いへ。


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そうそう、この布のたわみ方が良かった。重力に従いながら、空気も含みつつ降りて行っていると分かるのがとてもグッジョブでした。上手いです、誰だろう。



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このシーンは、「ロボットの鉄の冷たさに、ヤマデロイドが自虐してる」とずっと思い込んでたんですけど、全然違いますね。機械であろうヤマデロイドが恋の感情を感じたということで、スターゲイトみたいなもん通って感情に到達してる。



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再びライブシーン(現実世界)へ。花びらが舞いながら、カメラは回転しヤマデロイドを映す。桜吹雪の加減とBGの引き方で回り込みを表現してます。後は手前のbookもですね。



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ここの桜吹雪が、パーティクルでは一番良かった。画面の情報量を上手くコントロールしていたと思う。多分、人間が「気持ちいい」と処理できる桜の分量な気がします。



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そんで劇中劇へ。村人が2人のデートを垣間見たり、動物が喜んだりと楽しいシーンです。こういった少しオカシナシーンがあるのは、徹底的にアミューズメントを貫く劇中劇を描写するためだと思います。


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そら仕事にも熱が入る。ちなみにここの作画の箕輪さんから、クワ振るのは体正面の方がいいですか、どうですか」と言われて、江本さんが「どっちでもいいから早くしてくれ」と言ったと、同トレスでもお話に上がっていましたね。


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再びライブシーン。日本画を基調とした、和風っぽい感じを存分に出している。どうでもいいですが、桜吹雪を静止画で見ると、タタキっぽく見えますね。



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このシーンは漫画っぽくて良かった。まず敵の描写(1枚目)。そして、ポン引きした画面(2枚目)では、刀に透過光入れてるのがいいですよね。これだけで、画面に緊張感が走る。そして、武器の描写(3枚目)とそれに怯える村娘(4枚目)と。全体的に、漫画のコマ割りっぽいんですよね。江本さんは、劇画が好きということで意識的にやったのかも。いやあ村娘のカットは画像下部の撮影も含めて、いいですね。上手い。


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ここ上手かったんだよなあ。泣きじゃくる子どもと、じっと見つめるヤマデロイド。子どものカットでは下部にパラフィンで黒く影を落として、地面への高低差による暗さの違いを表現してる。よく見ないと分からんですが、こんな細部まで、こだわっているのが映像への没入を誘います。



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ここの煙良かったです。確かSeo Kyung Rockさんが描かれたと、同トレスで言ってたような。上手い。煙の発生もいいんですが、その後に留まる煙のじんわり感がいいです。ちょっとした後ヅメが効果的なんでしょうかね、すごく目に残る。


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このシーンは音楽との同調がとても良く、同時に悲劇としてのカタルシスを上手く描写している。音楽は一旦終わりかけるわけですが、そこへの持って行き方が上手い。


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村娘はすでに死んでしまっているので、明かりに顔の色が変化するのはヤマデロイドのみ。こういう地味なトコも漏れずにやってる、良いですね。



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徹底的なアミューズメント化というのは、老若男女どんな人でも楽しめないと多分ダメなんですよ。茶の間が楽しめないとダメな劇中劇を、真摯に描こうとしてる。だから、決して血は出さないし、敵がやられる描写すら殆どない。1枚目の黒ひげは踏んづけて終わりだし、2枚目の女はホワイトアウト、3枚目の男は刀が突き刺さったような感じで倒れて終わり(ここは少し不明瞭にしてる)、4枚目の絶妙な刀の刺し方!初見でも勘の良い人は分かりますよね、「あっこれ芝居なんだ」と。しかも、それが明確に分かるようにやってる。



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変身シーン。ここは凄まじかった。劇画調からCGへの転換なんですが、激情の感じが上手く描写されていたと思う。キャラの顔はもう作画大変だったろうと思います。こんなに一杯線があると。


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はいはいグラフィニカグラフィニカ。と冗談は置いといて、板野サーカス・アクション&タメてCG爆発。良かった。望遠でビームがガチャガチャやりあってるのもいいんですけど、2枚目みたいに接近すると臨場感が増すんですよね。この接近描写がちゃんと描けると、グッとサーカスって良くなるんですよね。


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ここが最高でした。劇中劇であった仮想世界での映像とライブシーンがここで初めてリンクするわけなんですよ。しかもほぼ完璧に。ここに対して違和感なんて全くないんですよ、だからシームレス(滑らかさ)が光ってるんだと感じた。左右のPANもいい味出してるんですよね、「これからリンクするぞ」っていうふうに、現象の予兆になってる。


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後は、この手ワイプが良かった。憶測ですけど、これって場面はライブステージなわけじゃないですか。だから現実にいる俳優さんが、ヤマデロイドという仮想映像をテクスチャみたく貼り付けて、それから元の姿に戻っているシーンだと思うんですよ。後述しますが、この近未来的にありえそうと思わせるのが上手かったです。


まあとにもかくにも、「ヤマデロイド」が大好きです。(アニメ、漫画)オタクくさくないのがとても良い。現実世界でも、初音ミク(ボーカロイドの代表例)のライブにおいても往々にして、こういう(映像をホログラムとかで立体的に映し出す)のは存在しているんですが、そういった形態のライブの未来といいますか、「ああ5年後にはありえるのかもなあ」といった要素を感じられるのがとても良かったです。

[図版はhttp://animatorexpo.com/yamadeloid/ から引用] 


■最近の記事についての雑感

最近の記事は、雑な感じがありますね。事実確認が完璧でないと発信してはいけないということはないだろうけど、せめてもう少し「最低限これだけは調べるべき」事柄はあると思う。そこをきちんと出来てないのはいかんなあと。京田さんはあれでも結構抑えめに言ってくれたと思うけど、多分そうとう不機嫌だったと思う。確かにこのエフェクト群がまるで全て1人の作画のように語ってしまうと、良くないどころか、してはならないことだと思う。適当に「◯◯作画」ってやるのは、「◯◯コンテ最高」と変わらないレベルの問題なので、本当に良くない。これって考えてないよね。あまりにテキトーすぎる。まあ気付けただけ良かったのか。事実を踏まえた上で、推測を語るならばいいのだけれど、あまりに推測でやりすぎてるからアカンなと思う。起こってしまったことは仕方ないので、次回からはなるたけ調べるようにしないとなあ。忙しいのもあるけど、もう少し丁寧にやりたい。後、あまりにずさんな事は書かないようにしないとなあと。全くわからんかったら不明にした方がいいな。

後は流行りのアニメに関しては、センシティブに扱わんとアカンなと。「君嘘」以外古いアニメばっかりだったから、多分そういうリアルタイムの特性を考えてなかったような気がする。「爆発紹介したい!」っていう気持ちが先行しすぎて、後悔することが多いので気をつけないとなあ。まああの記事に関しては、怒りを入れながら書いたのがそういうミスに繋がったと思う。良くないね。



■トムとジェリー 10時間SP

カートゥーンチャンネルか何かでやってた。最初の30分と中盤頃と終わりを見たかなあ。やっぱり面白い。いつも思うけど、トムって何か理不尽だよね。 何で毎回ああなっちゃうんだろうか。



■見たいアニメ・映画リスト

・メルティーランサー 
・グラディエーター
・日常
・北北西に進路を取れ(他ヒッチコック作品)



■野球(本題)

球春到来。さてキャンプインから2週間ほどですが、阿部だいぶ痩せてた。これはファースト期待できる。村田、見てない。亀井、カッコイイ。去年からの高速ストレートに対する特打でも、一番良かったし、今年こそ開花の年だと思う。坂本、腰大丈夫だろうか。後は、長野のケガが心配。この2人がいないと何だかんだ、ヤバイ。藤村、中井、橋本、大田、松本哲、井端、片岡辺りのポジション争いは熾烈。

ショート、サード、ファースト、外野2人、捕手はほぼほぼ決定。だから残り外野ひと枠と、セカンド争いが熾烈すぎる。乙女村田になって、全く打てない、という事態はないだろうけど、サード中井・大田という選択肢はないんだろうか。外野は中井、橋本、大田、アンダーソンあたりで争うと思う。去年後半の活躍で、やや大田優勢。セカンドは、井端、藤村、片岡での争い。個人的には藤村を押したい。ケガで殆ど出れなかったし、オープン戦では打ててたのにね。

ということで、カオスながら仮想打順(長野抜き)。 

6坂本4藤村9亀井3阿部8大田5村田7橋本orアンダーソン2小林 1投手

やはり亀井の復活は大きい。3番亀井というだけで安心感が増す。後は、藤村がどこまでやれるか。村田が男になるか。橋本は去年の前半戦みたく活躍できるか、アンちゃん二年目どないな感じなのか。阿部・坂本は復調するのかといった所が重要だと思う。


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