お久しぶりな気がするようなしないような。


7
アバン:ブランコ有馬、内在する自己(=黒猫)との対話(1)

A:渡の中学最後の大会終わり
・渡泣いてるシーンからの音楽OLはスゴク上手い
・黒猫(2)
・公園の宮園の作画いい
・黒猫(3)
・ライバルとの邂逅

B:過去の有馬から紡がれる現在
・小学生時代の3人
・有馬のコンクールへの恐怖と宮園の支え
・相座から見た有馬
・演奏はオマケでしかない(脚本的な意味で)
・それに至るまでが描写したいところ


脚本・構成

全体の構成としては、黒猫(=有馬の自己)をベースとした、葛藤回です。過去に縛られつつ、何とかもがいている状態。有馬の気持ちとしては、やはり宮園に依存する部分が多く、だからこその毎報コンへの出場を決める。有馬・井沢・相座、三人の小学生時代を回想として出すことにより、邂逅がよりはっきりと明確なものになる。「不安になる、失敗したらどうしよう」という感情は、当時のままの有馬には、最初は自分だけが抱え持つパーソナルな心情だと思っているんだけど、これは当然勘違いです。B後半、他の演奏者が震えて待っていたり、必死に譜面を読み直している状況を見て、有馬はやっと把握します。「ああ、みんな大変なんだ…」と。ここでも宮園の存在は大きい。有馬にとっては、彼女こそが太陽であり、色をつけてくれた張本人である以上の意味を持ち始めています。



作画

げそさんいましたね。黒猫カットあたりらしい。良かったと思う。後はなんだろう。演出にもまたぐことなんですが、渡が泣いているシーンからの音楽オーバーラップはとってもきれいに繋がってた。ああ上手いなあと。実直に心情を映し出していて、それでいて、次のシーンにつなぐんだから。





8
アバン:相座兄の思い

A:相座兄の演奏と三人の過去
・演奏シーン神がかってる
・グラフィニカいいね

B:井沢の過去と演奏
・木枯らしの演出は見事


脚本・構成

相座・井川の有馬に対する感情の違いが独特で、しかしやはり彼らが固執するぐらいに、有馬は素晴らしいものを持っているということが分かります。相座にとっての有馬とは、「完全超人、自分のあこがれ」であり、井川にとっては「有馬公生を否定するために演奏している。最初の演奏こそが本来の有馬公生」という何とも両極端な感じ。相座にとってはリスペクトの対象で、井川にとっては「(私がピアニストの道を選んだ)責任とってよ!」という感じ。現実世界でもそうですが、しつこい、執念深い人は何だかんだ凄いひとが多い気がします。まあ、どっちも非凡ですよね。



作画

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グラフィニカ(咲-Saki-CG方式)のピアノCGは素晴らしい。そして、ロトスコ&モーションキャプチャー(だったと思う)による作画も負担が大きいと思われますが、良かったです。「彼らがそこに存在している」という感覚を出すのは、非常に苦労がいると思うんですが、その部分が出ていて良かった。存在感がきちんとあった。相座兄のラストで、肩がカタカタなるカットがあるんですが、そこは畳み掛けている感じがあっていいですね。


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井川の手クニクニ。ここ上手かった。小島さんいましたっけ。


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ラストの木枯らし演出は、作画・CGも相まって見事。美しい画面がそこには存在していて、井川の実直な有馬に対する思いや師事している先生の感情(「いけエミ!」)、そして何よりも井川のこれまでの苦しみ・葛藤・スランプが伝わって素晴らしかった。


こんな感じでした。いやはや大変遅くなり誠に申し訳ない。


[追伸]
「四月は君の嘘」とは関係ないですが、「グリザイア」「新Fate」どっちか各話感想中止します。色んな都合が重なった上です、ごめんなさい。各話感想はやっぱ2個までだね…反省や…