夜ノヤッターマンの爆発作画について。

まず文章の構成、言い方、断定の仕方に関しては、とても雑で「憶測から語る」に留まった点はごめんなさい。「全く考えず描いている」といった部分や、「若手はゴリ押しでエフェクトを書く」といった部分は、間違いであると思います。なぜか。当該作画に関して、若手アニメーターが書いたという根拠はないし、全く考えずに書いているいうことはまずあり得ないから。この部分の思考がスッポリと抜けていた。



すごく長くなってしまったので、簡単にまとめます。

リアルとかデフォルメとかそういった事は全く関係ないです。どっちでも良い物はいい。印象的じゃないといったけど、結局は好き嫌いの問題かもしれない。正直に言って、そこはほんとうに微妙。「自分はこう作画したいんや」という軸みたいなものが感じられなかったから、印象を感じなかったのかもしれない。見てくれた人に対して。文の書き方、言葉の選び方が非常に悪く、攻撃的であったように思う。改めて読むと、その部分で不快に思った人がいると感じた。それについては申し訳ない。



1、「この爆発はリアルで無いからダメ」という主旨ではない

現実から即して、正しい現象。例えば、水にカエルがポチョンと飛び込むアニメーションに、波紋やしぶきが発生しないと違和感を感じると思います。現実世界がなければアニメもなく、これは明白です。しかし、波紋やしぶき、水滴の描き方の相違点が、書き手によって生じます。この部分をディテールもしくは個性と言う風に呼ぶと思います。

今回、自分は「リアルではないから悪い」は書いていないです。リアルな爆発も、デフォルメな爆発も好きです。ですが、それらの作画に関して、ある一定の閾値が存在していると思っています。例えば、先程のカエルの例で言いますと、カエルが飛び込んでも何も起こらなかったり氷のように割れてしまったりすると、「カエルが水に飛び込む」というアクションは成立しません。行動には何らかの結果が残ります。「カエルが水に飛び込む」という行動は、「水面に何らかの反応が生じる」という結果を残して初めて成立します。このように、映像にはある一定の必要不可欠な閾値、最低限の描写といったものが存在していると思っています。

その最低限の描写が不足しているのではないのかと僕は思ったのです。しかし、この最低限の描写や一定の閾値はおそらく個々人によって異なっていて、これが今回の誤解に繋がったと考えています。考え方の違いは、あって然るべきです(※「閾値」云々についても、そんなのねーだろと感じる人もいると思う)。特に、煙や爆発といったものはアニメに落としこむ時に、どうあっても簡略化・単純化しなければなりません。その部分で、「これはリアルだ」、「これはリアルじゃない、デフォルメだ」という風に個々人で違いが生じてしまうことは仕方のないことと捉えています。昔はとある爆発(今はデフォルメ爆発の代表)がリアルだという風な認識があったように、その時代によっても写実性といったものはころころと変化していくものであると思っています。ですので、「この爆発はリアルでないから良くない」ということではないです。それは、閾値の差でしかないと思っています。



2、印象的でなかった(≠好き嫌い)点の追求

僕は実写・アニメにかぎらず、爆発や煙があると喜び、たいていは印象に残る人間です。そんな人間にとって印象的でないエフェクトであったので、その理由を追求したいと思い、実直な感想を出しました。しかし、その過程で、いつものように調査や確定事項であるかどうかの確認をしたかと言えば、雑だったとしか言えません。「若手アニメーターが全員ゴリ押しでエフェクトを描いている」「全く考えずに描いている」などと、それがまるで明らかのように文章を書きましたが、これは完全に自分のミスです。それについては、上記でも述べた通り、文章の書き方、構成の仕方、言葉の選び方の問題であると思っています。

「印象的でない」ということについて。嫌いとは少し違うかも。例えば、(1)の閾値を超えていて、なおかつあまり好きではないなあというエフェクトなどは当然あります。これは個々人の嗜好を踏まえれば、自明のことと思います。カレーがみんな好きとは限らないですからね。 ほとんど「嫌い」と同じと見なしてもいいとも思うのですが、個人的には区分したいところでして…、やはり「閾値」を超えていない部分もあると感じ、そういう意味で印象的に映らないのかもしれない。ここは自分でもあまり良くわからない。ごめん。



3、言葉の選び方についての反省

「エフェクトは二の次」「ゴリ押しで書く」など、根拠も乏しい主張を攻撃的な文章で展開をしたのは申し訳ない。これは明らかにミスであり、誤解を招いた一番の点だと思う。その部分については、自分が見た狭い範囲の事柄であり、根拠足り得ないと思うし、言葉の使い方も刺々しく良くないと思う。

言い訳になってしまうが、作画やアニメに関してはあまり否定的な文章を描かない。その経験値不足によって、誇張的で攻撃的な文章になってしまったと考えている。その部分ではまだまだ勉強が必要だと感じた。否定的な文章は、特に難しく、批評性と重なるものだと考えているんだけど、今まで避けてきたものでもあって。今回は挑戦的な意図も少しあった。自分の批評が褒めるばかりではダメだという風な意識で、批判的な文章を上手く書けず、「寄生獣」や「エヴァQ」記事でもやってみたが、やはりどこか刺々しくかつ根拠不足のように感じる(※寄生獣の方はマシかな…)。




という感じでしょうか。やはりただ単純に好みの問題かもしれない…そこは少し良くわからないというのが正直なところです。