お久しぶりのエフェクト記事です。


・「咲-Saki-全国編(TV/2014)」 13話
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佐々木政勝作画。画面を覆ってからの炎の消滅が美しい。昔はもうちょっとゆっくり目に消えていっていたんだけれど、新ドラ辺りからややタイミングが早くなったような。「咲-Saki-」や「ドラえもんズ」での政勝さんの仕事はいつか取り上げたいところ。


・「ソードアート・オンラインⅡ(TV/2014)」 21話
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柳作画かも(※推測)。クロス光からの、爆煙作画。このカットでは流線的に影のディテール(ギザギザした奴)が入っているんですが、これが煙に立体感を出していて上手い。あとは影2色使って、全体のフォルム丸ごと動かしてるところで写実性を補っている。


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これは誰だか分かんないけども、すごく良い残存煙。1カット目、奥になるほど煙は濃くなってる所や影の付け方にとても説得力がある。少なめのディテールなんだけど、立体感や写実性が出ていて最近のお気に入り。全体をじわっと動かしてる所がいいのかなあ。本当に上手い。


・「四月は君の嘘(TV/2015)」  後期OP
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もこもこ雲。普段は背景的な存在である雲をセルで描くことで、雲にやわらかさを出している。またメルヘンチックなシーンに合うような、爽やかな色彩もまた素晴らしい。


・「ブラック・ブレッド(TV/2014)」 11話
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黒田作画(※推測)。 湧き上がるような煙の発生や、その場に留まる残存煙がじわあと広がっていくのが上手い。特に中央の煙は後ろ(画面右方向)に流れながら広がっていくことによって、煙自体が持つ動くエネルギーと、気流を表現しているのが良い。



さて、「メトロポリス」というのは2001年に公開されたアニメ映画です。りんたろう監督作品。大友克洋が脚本を、名倉靖博が総作画監督を務めました。自分はお話から映像まで大変好きでして、特に気に入っているのがラストに都市が崩壊していくシーン。この爆発、煙、破片はまあ見事です。

・「メトロポリス(劇場/2001)」
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密度が高い爆煙作画。最初は熱を持っているので、爆煙は透過光から始まり、だんだんと外気によって冷やされていくに従って、オレンジから濃い灰色へと変化していきます。ホイップクリームが押し出されるかのように、展開していく煙の動きが上手い。触手煙も空気の抵抗を感じさせながら落下していく。


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細かい破片と、一挙に画面全体に広がる煙が魅力的なシーン。カットの最後で重そうな破片が落ちて、煙がぶわあっと広がる。後ヅメ(参照)がとても効いている作画。また奥の煙がパッパッと瞬間的に広がっていった後、じんわりと留まるのもまた上手い。


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ここはまずレイアウトの奥行きさが良い。そして、奥からドドドンとこちらに向かってくる炎の横を、地面をえぐりながら広がる爆発と破片がいいんですよねえ。爆風によって後ろにはじかれる破片と、前に押し出される破片とがあり、とてもリアル。この爆発と破片が迫ってくる同時進行さが、臨場感を増していて素晴らしい。


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落下するビルのパーツと、それによって発生する煙。煙にいくつかの層があり、その層ごとに影をつけているのが特徴的で、キノコ雲(核爆発)のようなリアルさがあります。また、細かく散乱する水しぶきのような煙の発生と消滅が美しい。


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地上でモクモクと煙が広がりながら、上から大量の破片が降ってくるシーン。モクモクと広がっている煙の奥で、いきなり発生する爆煙がいいです。また、大量の破片と煙とで、画面の密度は非常に高いシーンになってますが、画面の奥に破片の大部分を降り注がせ、手前には少しだけ散らすという情報量の制御がまた上手い。


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これまた大量の破片と煙のシーン。中央の煙が広がる前に、地上で衝撃波が起きているのが上手い。煙の展開による空気の流れが分かるし、煙がまさにこれから広がるという前兆・予兆にもなっているのが良いです。そして、やはりその場で残存している煙のじんわりした描き方が素晴らしい。


これらのエフェクトシーンを描いたのが、村木靖という人なんですが、まあ「村木サーカス」の存在で知っている人も多いと思います。彼のエフェクトはとても写実的で好きなんですが、サーカスばかり話題になってしまって、触れられてないかなあと思い、今回少しだけですが取り上げました。村木エフェクトは、特に煙がいいです。決してディテールは多くないのに、リアルなとこがいい。