■キュレーションサイトの良し悪し

まあキュレーションってのは、元々ある情報を整理して公開することによって新たな付加価値を生み出す、という意味でして、「ネバーまとめ」とか、「togetter」、そんでもって「グノシー」とかのことです。僕は、まあご存知の方も多いかと思いますけど、まとめブログが大嫌いでして、このキュレーションサイトもほとんど嫌いなわけです。このブログはエヴァをきっかけに始めたわけですけど、2番目の記事がまとめブログに関する記事ですからね。それぐらい嫌い。

キュレーション自体に悪いことは無いと思うんですよ。だって、古くて中々たどり着けないページや論文とか色々探しにくい情報はある。だから、それをブロガーにせよ誰かが、一定の枠組みで集めて整理するということ自体はとても有意義で素晴らしい。このキュレーションサイトってのが、いつ頃からあるのか知らないのだけれど、意義とか目的自体はすごい良いんですよ。言えば、博物館みたいなものであって、公開すればみんなが昔の恐竜の骨を見られる。だけど、今のキュレーションサイトってのはほとんどそうじゃない。

はてなブックマークで盛り上がったとか、ツイッターですごく話題になったとか、そんな情報だけ作業的に集めて、「はいキュレーションしました!みんな見てね!」って商用利用するんだから、これは2ちゃんねる系まとめブログと何ら変わらない。他人のふんどし、他人が書いた記事を使って相撲を取るんだから、嫌悪してる人も多くいる。おめえただ人気のあるリンクまとめただけじゃん、そこから何か探しにくい情報を拾い集めたわけじゃないじゃんって。ブロガーの人はよく喜んで言いますけど、「グノシー砲」じゃねえよっていうね。下請け業者かよ。

例えば、先日のマップ兵器記事もグノシーやらギガジンに掲載されるわけですが、これは記事タイトル(見出し)に著作権がないからなんですね。2005年に読売新聞が訴訟を起こしてるけど、「著作物ではない」という判決が下ってる。まあ認めてしまうと権利関係の処理が煩雑になるというのは理解できるし、仕方ないかなとは思うわけですが。後は、一定のルール、例えば「リンク(見出し)だけは著作権違反」とすると、記事の最初だけコピペったり、「これ面白いです!」とかいう一文付けて回避するだろうし、まあイタチごっこになっちゃう。何か別件でマズイことをしない限り、こういう悪質な輩どもは消えないわけです、残念ながら。

まあでも最低限、グノシーとかスマートニュースみたいな、「記事リンク直貼り」を商用利用すんのは辞めさせて欲しいというのが正直なとこ。人んちの野菜盗んで売るのが2chまとめブログだとすると、話題になってる畑の写真を取ってアクセス伸ばしてるのがグノシー。本当うぜえよね。後、勘違いしてほしくないので、一応言っておきたいと思いますが、テキストサイト時代からやっておられる熱心にサイトを紹介される方なんかは違いますからね。彼らは、そのジャンルに関わることだったら何でも、本当にどうやったら見つかるんだっていう情報でも集めているので、全然違う。商用、非商用に関わらず、彼らこそ真のキュレーターであり、風評被害者といえる。