■巨人の外野

来季巨人の外野ポジションを争うのは、亀井、長野、大田、橋本、レスリー、堂上、立岡、重信、松本の8選手である。長野は、今季怪我からの無理な出場もあり成績を落としたがこの中では1人抜きん出ている。よほど春季で悪くない限り、長野のライトは殆ど確定といってもよいだろう。次に、大田、橋本について。大田に関しては予想に反し、長打率が伸び悩んだこと、それにも関わらず三振数が減らなかったため、評価は低い。フリースインガーであるならば、2桁は残さないと話にならない。橋本について、今季交流戦までは順当な活躍を見せ、二塁打製造機であった。その後は調子を落としたが、守備範囲の広さ、強肩を見るに一定の評価はある。 

レスリーは勝負強く挑んだが、去年ほど成績を残せず。守れるポジションもレフトだけであり、打棒にかかっている。堂上は左の代打として活躍したが、長打力はやはり魅力でスタメンの可能性もある。立岡は今年フィーバーした選手だ。打率は3割を超え、リードオフマンとして活躍した。課題は守備力と、盗塁であろうか。スイッチヒッターとして活躍できれば、センターのポジションはますます盤石になる。重信は新加入、走力が売りで、六大学の秋季退会でも打率4割超えを果たした。彼はオープン戦、春季キャンプでアピールできるかが問題。松本は、正直厳しい。守備力はセリーグでも屈指だが、打撃・選球眼ともに改善されないとベンチ入りすら厳しいだろう。

さてざっと見てきたが、ここで整理をしよう。

[スタメン]長野(RF)、亀井(LF)、立岡(CF)
[セミ・スタメン]レスリー、橋本、大田
[代打]堂上、レスリー
[代走・守備固め]橋本、大田、重信、松本

基本はこんな感じだろう。長野の最悪は今季のレベルであるから、よほどのことが無い限り活躍する。立岡は今年の活躍ぶりを見るに評価は高い。となると、問題はRFだ。RF(レフト)は原則、強打者が座るポジションであり、この点からすると亀井、大田、レスリー、堂上らにチャンスがある。実績で見ると、亀井とレスリーでほぼ間違いないだろう。期待値からすると、多くのファンは大田なんだろうけども。

代打専業ならば、堂上は確定だ。あのパンチ力と勝負強さは来季も見たいところである。こうなると、橋本の居場所が中々ない。守備力、肩力抜群だがムラがあり、スタメンで使うにも代打で使うにも難しい。来季はこのムラを無くし安定させないと、スタメンは厳しいだろう。重信は前述のとおり、オープン戦と春季キャンプが鍵。そこで成果を上げられないと、基本は2軍暮らしだろう。こうなってくると、松本は非常に厳しい。いっそのこと、ユーティリティプレイヤーになり、内外野守れる便利屋になった方が出場機会は増える。

とにもかくにも、貧打の巨人はもう見たくない。