久々に見たアニメがこれでした。オカンの方がようアニメ見とるわ。まあ1期はそこそこ面白いのはみんな知ってそうなんで、さほど述べることはないかなと思いますが。まずは物語を構造的に見てみようか。

<1期の構造>
序盤~中盤:防人の葛藤
・ビッキーの献身さ、奏との思い出
防人が過去を清算して響と和解

中盤~後半:クリスちゃんの葛藤
・ビッキーの真っ直ぐさ
・弦十郎の根気強さ
クリスちゃんと和解

中盤と併行:ビッキーと未来さんの愛憎
・二段ベッドを正しく使わないほどの仲良しっぷり(初見時の衝撃ポイント)

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・未来さん激おこ(シンフォギアのことを教えなかったため)
・未来さん反省してビッキーと仲直り

こうやって順番に仲間を増やしていく王道な物語、戦隊モノな感じですよね。それ以上あまり言うことがない。奏の破片がビッキーの心臓近くに入り、それが奏者としての力をもたらした点はとても理屈的ですよね。ほうほうなるほどとスムーズに入っていける。フィーネと杉田博士についてはまあ、こっちもお約束な感じなんで、さほど言うことはない。

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(クリスちゃんが一番かわいい)

二期はあれだねー、「ガングニールが響を侵食していっている」というのを散々やったのに、マリアさんから剥ぎ取るのは興ざめ。三期でもそうですが、時限式奏者はリンカーを打ちまくり。作品内で<わざわざ制約を課したもの>。それを取っ払ってしまうことは緊張感の欠如に繋がる。緊張感が欠如すると、攻防がおままごとみたいに見えてくる。まあ死んでも生き返るんやろなあ、みたいな。ドラえもんのポケットと同じなんですよ、こういうのはだいたい。




レイアウトは良いカットが多かった。

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「レイアウトは、何をもって良いものなのか?」についてですが、まあ<画面意図が否応なしに伝わってくる>という感じかなあと。ここだと、壊れたライブ会場のボロボロな感じを、ダッチアングルと逆光で表現してますよね。作中において、言葉で説明するまでもない。



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作中におけるエフェクト作画は、こういった背景で活躍していたイメージです。べらべら喋らないアニメ好きなんですよ。いいですよね。


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ケツアングルは、まあこれこそ個人的な嗜好ですが、戦場ではやめてもらいたいです。よそでやれ。真剣に戦闘しているであろうところで、こういうの来ると萎える。


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あと、1期は少しだけ先の未来的なSF要素を随所に盛り込んで、丁寧に作っていた。2012年は、まだまだこういう時代ではなかったでしょう。お財布ケイタイとかあったけど、まあでもスマホは普及してたかなあ。





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シンフォギアの人気を支えたのは、こういった変形ギミックでしょう。二期でもマリアさんのドライブギアが合体して槍になったりしますよね。開いた後の反動が地味ウマです。



エフェクト作画は衝撃波・爆風系の出来が良く、


クリスちゃん腹パン
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ベイパーコーンっぽい腹パンエフェクト、タイミングが良い



弦十郎パンチ
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モーションブラーと透過光で爆風を表現



絶唱後の防人☆☆
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このカメラワーク面白かった。左にクイックPAN
画面奥にいるはずの防人がいつの間にか目の前に瞬間移動してくる。
力がまったく違うという描写は難しいもんですが、これはスゴイNE。


クリスちゃん舞う☆
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ガトリング→爆発→(クリスちゃんが体勢を変えながら)ミサイル→爆発

シンフォギアの作画で光ったのはこういうやつ。直接アクションを描く、というよりかは、それぞれの組み合わせで曲芸じみた動きを見せる。


防人VSクリスちゃん☆☆
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相手に捕まった直後、千の落涙を打ち即座に左へ逃げる防人。それをさっと上空にジャンプして避けて、逃げた防人を追うクリスちゃん。このカットはレイアウトも含めて、空間をうまく使っている。