■シャニマスと、推しと

これは流星の方から「シャニマスおすすめですよ」と言われたときの返信だったとおもう。

それで、付き合いが長い方には指摘されることが多いのですが、こういう「やれたらやる」「いけたらいく」「みるかも!」「やらないかもですねえ(※やりそうな雰囲気だけ残しておく)」というときは98%ぐらいの確率で僕はやりません。そういう認識で、大多数の人からは諦められている。その場しのぎで人生を生きてきたんすよ。ライブ感なんすよね(許されない)。でも、まあ流石に不義理だなあと思ったので、一回はやろか~と思い立った次第。




<推しとはなにか、アイドルに価値はあるのか>

まずは、前提として、アイドルの価値みたいなものがよく分かってなかったんですよ。いや、「モー娘。」のだれかれが好きかといって別に結婚できるわけちゃうやん。なにしてんの君らみたいな。アホなん?金と時間の無駄じゃないかと。ましてや、相手は絵やぞ。どういうこっちゃねん。そういう疑問があった。


さて、シャニマスにおいて、初めてプレイしたキャラクターは浅倉透(ノクチル)

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このキャラがノクチルの中で最もかわいかった、もっと正確に言えば、異質なキレイさがあったので少し気になったし、おすすめされたのでやることに。ADVのようなストーリーゲームにもさほど興味がないんですが、まあ人間とりあえずやってみることです。


「【10個、光】浅倉 透」のシナリオ自体は良い出来でした。ぼくはこういう関係性、とても好みなので良かった。ネタバレになるので詳細は書けませんが、性格の波長が浅倉と合っていたので楽しかった。あ~こういう感じで生きてきたから、分かるわ~みたいな。浅倉、そうよなあ。そういう感じよなあ、って少しずつ分かってくる。性格の波長や感性やものの感じ方、そういう共通なんかが積み重なって、「推し」という存在につながるんだろうなとふと思った。


前述のアイドルの話があるじゃないですか。自分が応援していても、けっして自分のものにはならないだろう、けれど、まるで自分の身内のように応援してしまう感覚。こいつのことはおれがいちばんよく知っているし、いちばん幸せになる方法を知っている、そして、おれは一緒にいたい、そういう感覚ですよね。まあ、この辺は少し個々人で違うのかもしれません。


んで、この感覚にめちゃくちゃ似てるものがあったんですよ。それは馬です。

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ぼくが愛する、ダノンキングリーです。ダノンキングリーには馬主(オーナー)がいます。牧場主もいる。つまり、育ての親も生みの親もいる。ずっと乗っているジョッキー(戸崎圭太)もいる。そして、共同で個人でも出資できる一口馬主の対象馬でもない。だから、ぼくがなにかダノンキングリーに介在する余地はないんです。

それでも、ぼくは世界でいちばんこの馬が好きで好きでたまらなく、「応援」していました。競馬もシャニマスと同じく、1番でないと評価されません。WING準決勝で2位だと敗北するのと同じように、G1で僅差の2着になったところで、戴冠した馬との評価は雲泥の差です。☆1つの差で破れても、2位は評価されませんよね(※というか敗退扱いだ)。ダノンキングリーはずっと僅差で2着でした。それがずっと心苦しく、もどかしかった。「こいつは強いはずだと信じている」けれど、それに値する王冠はなく世間に証明する手段がない。

人間のくだらない思惑に振り回され、去年かれは輝ける舞台には立つことはできなかった。今年の11月1日、天皇賞・秋というレースがありました。これがかれにとっては最高の舞台だったんです。1年越しではあるけれど出走が叶った。世間はアーモンドアイの8冠に注目していたかもしれませんが、ぼくはダノンキングリーの1冠だけを見つめていた。

結果は、足の動きもバラバラで最下位でした。故障かと思われるような、歩様のひどさで、直線でずるずると後退していく様子を見ていました。もうテレビ画面の前でぼーっとしちゃっててね、30分くらい。いまはもうレースなんていっさい見てないんですよ。それぐらいダメージがあった。


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正直にいうと、アイドルみたいなものは見下していたんですよ。いや、自分のものにならないじゃん、なにやってんだあいつらと。しかも、これ絵じゃんと。でも、シャニマスやってみるとね、馬との共通部分がすごくあって、あ、同じだなと。疑問が解消されたんです。ああなるほど、これは確かに、シャニマスのだれかれが好きになってもおかしくはないなと。時間とか金の無駄とか、そういう次元にないんです。

また「推し」という言葉は、ようできとるなあと感じます。「自分のものにはならない」にも関わらず、「我を忘れて応援したくなる」もの。そういった感じかなあと。ただの応援じゃないんですよね。ただの応援じゃ説明がつかない、そういったものだなあ。いや良かったです。ありがとうございます。