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さむくてエモい時期です

カテゴリ:原画マン > 増尾昭一

つかれた…あくまで今回は庵野増尾の判定ということで。
(※当然ながら、全部推測なので参考程度に)

トップをねらえ!04話 原画
35]

合田浩章 西島克彦 増尾昭一 吉田英俊 鈴木俊二
牧野竜一 二村秀樹 橋本浩一 橋本晋治 北久保弘之
貞本義行 前田真宏 松原秀典 本田雄

この中でエフェクト・メカ描きの人は、
北久保、合田、増尾さんくらい?
(※橋本兄弟に関してはわからぬ…すまんこ、本田さんはキャリア初期なので多分キャラ)


とりあえずエフェクトは大体gif化したので、他の人が入ってたらすまんこ
(※GIF12個ぐらいあるので、重かったらこのページのみ開いてくれ)
他の人が入ってたら指摘してくれンゴ


1,奥からの爆発
20160119012713

白コマの入り方といい、増尾の可能性高し
こういう押し寄せる系を描く時は最後の数コマが特徴的で、
左から突然爆発が広がる。


2,施設(体育館?)の爆発
20160119012714 20160119012715

うーん分からんなあ。増尾さんっぽくない感じが。
手前と奥の爆発で2個に分かれている。
そんで、右手側(手前)の爆発が画面に押し寄せてる。
増尾さんにしてはカットの終わりが綺麗すぎかなあ。しかしこれ上手い。



3,エクセリオン外部爆発
20160119012716 

完全に増尾。ムーンラインはハイライトで入っている。
白コマの入れ方もそうだけど、展開のタイミングがこの時代の増尾らしい。
この頃はけっこう後ヅメ意識が強いというか、じんわりさせるというか。
お尻の方は全体的なL/Oの時、けっこうぶわあっとさせる。


4,ミサイル発射 ☆
20160119012717

この時代の増尾にしては、これはディテール不足感がある。
ムーンラインは入ってないし、カゲ付けも確かに膜みたいで違うような
何より立体的な煙のフォルムで、平面的な増尾フォルムとは異なっている気がする
だから庵野さんかも?

射出に至るまでに展開される速い煙のタイミングと、
その後滞留する煙のじんわりしたタイミングと2個ありますね



6,宇宙怪獣が攻撃される閃光
20160119012718 

これは全面透過光処理なんだけど、フォルムは球形なので、もしかしたら庵野かも?
などと思ってみただけで載っけただけ。これはすっごい適当、分かんないです。


7,エクセリオン攻撃その2

20160119012719

これは増尾ですね、白コマはやっぱり判定するときに重要な要素です。
広がり方はさっき言ったとおり、じんわり感強く。
後ヅメというよりは、中割り多めといった方が正確でしょうか。


8,ガンバスター出陣
20160119012720 

ここのリピート煙少し気になっていたので。
この時代の増尾フォルムは平面的だから、増尾ではないなあ
庵野さんってこんな全面のカゲやりますっけ…?

【追記2016/01/28】
ガンバスター登場シークエンスの原画は、西島克彦さんが担当
(この記事のgifだと、8~10あたり)
ただ、煙については庵野が作監との言及あり
(※リマスター版 トップをねらえ!  より)

※この時代の庵野作画の資料はあまりに欠けているため、
この煙部分のみ(実質的に)庵野作画といったん断定して前提とします


9,ガンバスター出陣その2
20160119012722

これだれだろう分かんねえ。しかし煽りアングルで難しいカットだなあ。
煙見る限り増尾さんではないっぽい。ちょっと庵野っぽい?


10、ガンバスター出陣その3
20160119012721 

このリピート煙も分からんなー上手いんだけども


11、味方巡洋艦撃墜
20160119012723

なんか「ヤマト」っぽいですね。それぐらいしか分からん。
ただタコ足煙の伸び方は少し気になる。


12,宇宙怪獣撃破
20160119012724 

これは流石に増尾だろう。白コマ+お尻のカオス感がまさに増尾作画
しかし、これを見ると意外と線のディテール少なめでブラシ多用な感じだなあ
余計ワカワカメになってきたぞ…


<トップ04話整理-全体>
・ガンバスター登場、発進あたりの煙がいちばん気になるが分からん
・ここらへんはパート割れてないようだ
・合田さんが(合体バンク以外で)どんな煙をやっているかが鍵かも
・しかし難しい

<トップ04話整理-増尾作画>
・爆発時には白コマをほぼ必ず多用する
・煙のフォルムは平面的なものである
・カゲ、ハイライトなどのディテールは、爆発内部に使用する
(ただし、その際に立体性をもたらすようには付けない)
・意外とブラシも多用している
・ディテールは殆どない。意図的にシンプルな球形を目指している?

<トップ04話整理-庵野作画>
・たぶん煙や爆発は立体的だと思う
・カゲの付け方は増尾と対照的で、立体的に付けている
・「膜のようなカゲ」に感じられるのはおそらく爆発と爆発の間に付けているから?
・すいませんわかりません助けて


2016-01-12追記その1(元請け訂正、実質的な参加作品追加)

■スタジオ・グラビトン整理

概要:フリースタジオ(※家賃とか光熱費とかを各自が負担して場所を維持するもの)
創設年:1984~85年あたり
(※「マクロス後参加(庵野公式サイト)」とあるので、「1984年7月21日」以降)
(※「GAINAXだけじゃなくグラビトンにもいた(TIFFで言及)」「1984年12月24日」以降)

創設メンバー:庵野秀明、増尾昭一、伊藤浩二、西島克彦
(※伊藤浩二さんの言及より:https://twitter.com/manakare_i/status/481417707951099904より)

☆庵野秀明、増尾昭一
もともと作画の方向性が似ている両者であったが、1987年から88年くらいまでのエフェクト作画は特に酷似している。両者の作画がなぜ当時似ていたのかという問題が、「87-88年問題」である(※当時の立体写実のムーブメントもこの問題を通して考えたい)。

[現在の仮説]
1987年~88年の増尾に限っては本谷作画の影響よりも、「王立宇宙軍」における庵野作画からの影響が強かったのではないのか?

この問題を考える上で避けては通れないのが、おそらくスタジオ・グラビトンの存在である。このスタジオは1984.85年頃作られたフリースタジオであり、庵野増尾の他に伊藤浩二、西島克彦が創立時のメンバーにいる。


☆西島克彦
「プロジェクトA子(1986)」で初監督。「トップをねらえ!(1989)」以降は監督業をメインに活躍されている。

☆伊藤浩二
山下系メカアニメーター。(※調べます) 
(※参考資料:http://togetter.com/li/135728;新井淳さんによる作画談義)


後続参加メンバー:合田浩章、摩砂雪、窪岡俊之、平田智浩、高木弘樹

☆合田浩章
メカアニメーター。破片・エフェクトにやや特徴あり(※「イクサーACTⅡ」とか)。最近では「アマガミ」のキャラデで有名。

☆摩砂雪
金田系アニメーター(※厳密には少し違う。エフェクト作画は、テレコムからの影響が大きい)。「さすがの猿飛(1984)」のジャイアンツ回などで活躍。

☆窪岡俊之
「王立宇宙軍(作画監督)」。一般的には「アイドルマスター」のキャラデで有名。

☆平田智浩
キャラクターデザイナー。「無責任艦長タイラー」「メルティーランサー」などのキャラデが有名か。(増尾と同じ作品に多く参加しているのは、このグラビトンでの出会いが契機となったからかも)

☆高木弘樹:「機動警察パトレイバー(原画、作監)」など。
(※アニメーター金井誠さんの言及より:https://twitter.com/kanaman7/status/605490412699029504

 
<関連事項>
・スタジオMIN(スタジオ・ミン)
もりやまゆうじ、北久保弘之、田村英樹らで作ったフリーアニメーター集団(wikiより)

・「ドリームハンター麗夢(OVA/1985)」
制作協力に記載あり。原画としても、増尾昭一、伊藤浩二が参加(公式サイトより)

・「天地無用(PCエンジン/1995)」
ゲストメカデザインに伊藤浩二が参加(有志ゲームwikiより)
(※ソース確定ではないため、再確認します)

・APPP
アニメ制作会社。「プロジェクトA子」を元請けした後はグロス参加が多い。
増尾監督作品「紅狼」も元請け制作している。

・「星銃士ビスマルク(TV/1984-85)」
原画で伊藤浩二、合田浩章が参加(あんていなふあんていダイアリー様より)。
(※要確認)

・「ピチューとピカチュウ(劇場/2000)」
動画にグラビトンのクレジットあり
(※要確認)


■グラビトン年表(暫定、簡易的なもの)
()で囲ってあるのは、グラビトンに所属するアニメーターの参加作品。

1984-85年:グラビトン設立
(1984年:「超時空騎団サザンクロス」18話に増尾、伊藤)

1985年:「魔法の妖精ペルシャ」35話に参加(グラビトン名義での初仕事?)
(「うる星やつら(1985)」の156話に庵野、増尾)
(「メガゾーン23(1985)」に庵野、増尾、伊藤)
(「くりいむレモンPOPCHASER(1985)」に庵野、増尾、西島、伊藤はNC?)

1985年:「ドリームハンター麗夢」に制作協力、原画として参加

1986年:「プロジェクトA子」に、メカニックデザイン及び原画として参加

1987年:「夢幻戦士ヴァリス」PV制作(唯一の元請け?サンライズが元請け)


1995年:「天地無用」にグラビトン名義で参加(ここまでは存在していた?)

2000年:「ピチューとピカチュウ」に動画クレジットあり


私的メモであり不明瞭・不正確な点が多いので、留意されたい。ここは違うぞという点があったら、教えていただきたいです。

最初の頃は、排水溝での戦闘シーンだと思っていたんだけど、調べていくうちに木上作画と判明した。次に「橋のシーンではなかろうか」と知人と話していたので、ここなのかなあとぼんやり思っていたけど確信に至るほどでもなく、ずっと放置していた。

24]

それで、80年代の増尾作画をたくさん見てから、件の橋のシーンを見返すと、ここは増尾さんっぽくないなあと感じた部分があって。それは、煙の輪郭がギザギザになっている部分(※鴨川作画的なジャギー)で、こんな輪郭はどの時代においても増尾さんは描いてない。だとすると、「AKIRA」だけギザギザしてるのは変じゃねえかなあと思い始めた。


ここで排水溝のシーンを見てもらいたいんだけど、こんな煙が出てくる。

31]

「AKIRA」において、ギザギザ輪郭煙はこの排水溝と橋の崩壊シーンのみ(自分調べ、後は本谷シーケンス)。排水溝のシーンをぜんぶ木上さんがやったと仮定すると、橋のシーンもおそらく木上さんという事になる。木上さんじゃないかもしれないけど、とりあえず増尾さんでもない。


じゃあ増尾はどこなんだよ、ということなんだけど、これが殆ど分からん。むずい。


最初に確認しておきたいんですが、AKIRA前後の増尾参加作品はこんな感じです。

・プロジェクトA子(劇場/1986)
・大魔獣激闘 鋼の鬼(OVA/1987) 
・破邪大星ダンガイオー(OVA/1987) 01話
--------------------------------------------------------------------------------- 
 
・AKIRA(劇場/1988)
 
--------------------------------------------------------------------------------- 

・トップをねらえ! Gun Buster(OVA/1988-89)
・メタルスキンパニック MADOX-01(OVA/1988) 
・クラッシャージョウ 氷結監獄の罠(OVA/1989)
・クラッシャージョウ 最終兵器アッシュ(OVA/1989)

(  ^ω^)…チョットコマル


19]10]
04]35]

①のAKIRA以前では、まん丸の球形のフォルムで何個も重なってという感じの煙。簡単にいえば、増尾作画が板野系の時代である。「ポップチェイサー」とかも①に入るんだけど、まずシンプルな球形のフォルムがあって、縁取りをするようにブラシが入る。そんな作画をする。この時代は基本的にフォルムに無頓着。



53]57]
07][1]20][1]
(※静止画で申し訳ないが、大体伝わると思う)

②のAKIRA以降になると、フォルムがまったく変わる。それまでは、シンプルな球形を何個も使うことで全体を構成していたんだけれど、ここからは全体のフォルムを重視するようになる。全体のフォルムをボコボコした輪郭で描いた後で、爆発内部(表面)にディテールを入れていく。


①、②で共通しているのは、白コマくらい。タイミングも①では結構勢い重視のドカドカ系なんだけど、②ではもうちょっとタメを意識したしっかり系で、けっこう違う。そんで、何がチョットコマルかというと、まずどっちの区分に入るのかはっきりと断定できないこと。すなわち、「AKIRA」における増尾作画が、板野系の単純なフォルムなのか、全体のフォルムを重視したものなのかが断定できない。

ただまあ「AKIRA」はみなさんご存知の通り、コテッコテのリアル系作画。そんで、見直しても殆ど板野調の煙・爆発は出てこない。だから、まあおおよそ②だろうという推測でお話を進めていく。

何度も言うけど、②は全体のフォルムを重視したものであり、①のシンプルな球形の集合とは全く異なるエフェクトであることを留意されたい。



それで、この②の作画+白コマを原則として考えていった時に、僕が一番「増尾作画らしい」と思えたのは次のシーン(※完全なる推測なので注意)。

ヘリ落下爆発
20151231094231


鉄雄の戦車破壊
20151231094232

しかし、少し増尾っぽくないなあというところもある。例えば、ヘリが爆発してからベチャっとした原画があるんだけど、こういうのはあまり増尾作画では見ない。うーむ、難しい。やはり①で考えた方がいいのか?と思い直し①のリストを見直していると、驚くべき発見があった。



・「大魔獣激闘 鋼の鬼(OVA/1987)」 増尾パート
20151231100757

「大魔獣激闘 鋼の鬼」における増尾作画は、シンプルな球形のフォルムの集合というよりは全体のフォルムを重視したものになっているのだ。なんという見落とし。これまで、AKIRAに影響されて、①→②になったという仮定の元やってきたので、これは大きな発見だ。


38]23]

となると、AKIRA以前、正確には「鋼の鬼」以前に何らかの影響がなくてはこういった作画にはならない。鋼の鬼は1987年発売(1987年12月公開発売)である。


1987年といえば、あっ…

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(はよ続編のパイロットフィルムだけでも作れや何やってんねん)

これじゃないですか!GAINAXの処女作「王立宇宙軍」。未だAKIRAとともに日本のジャパニメーションを象徴する作品。これに増尾は助監督で関わっている。この作品における、もっとも影響を与えたエフェクトといえばこれしかない。


・「王立宇宙軍(劇場/1987)」 庵野パート
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そうだ、庵野パートだ。そう、この部分の考慮を忘れている。増尾が助監督としてどこまで踏み込んだかは定かでないけども、あの緻密な作画と写実への執念を間近で1年くらい見ていたのは間違いない。灯台下暗しとは、まさしくこのこと。もしかすると、あの時期の増尾は、王立の庵野作画からすごく影響を受けたのではないか。


05]31]

その結果、「AKIRA」において(王立庵野のような)密度が高い作画になったのではなかろうか。ヘリ落下や戦車の爆発は、全体のフォルムを重視しており、その上写実性を高めるためのディテールの密度も濃い。


そういう風な考えを前提とすると、なんでその高密度な作画がAKIRAだけだったのかという疑問が生じる。王立の庵野作画にあこがれて、AKIRAで存分に発揮したとするならば、その後も継続してやろうと思うのが普通だ。なんで、増尾はいったん憧れた庵野系作画を捨てるに至ったのか。


ここからはすごく強引な推測になるんだけれど、

増尾は、たぶんAKIRAで庵野作画の完全な模倣は無理だと悟った。「いやこんなん普段もやれって言われても無理やし」みたいな。それで、テレビアニメからOVAに至るまで大活躍の当時においては、たくさん爆発やらメカやら描かなきゃいけないから、量産向きではないと増尾が判断した。だけど、やはり庵野系の模倣・発展というのをやりたいと思った結果、増尾作画の中に残ったのがあの全体的なフォルムではないのかなと。

・「クラッシャージョウ 氷結監獄の罠(OVA/1989)」 増尾パート
20140801054547

53]24]

せめてこれだけでもリアルに描きたいと思って残したのがこの全体的なボコボコフォルムであり、これが1988年以降(「クラッシャージョウ」「トップをねらえ!」「ふしぎの海のナディア」)の増尾作画の基礎となった、と思います。



~まとめ~

増尾昭一が作画スタイルを変えるほどに影響を受けたのはAKIRAの本谷作画と考えてきたけども、それは違っていて、実はその前の王立庵野に多大なる影響を受けていた。その結果、それまでの勢い系(板野調+アニメ的デフォルメ重視)よりも写実性(すなわち、庵野系)を重んじる作画に変化した。AKIRAでその庵野系を試してみたはいいものの、これは量産には向いてねーわってことで、フォルムだけの模倣に留まった。

「AKIRAの増尾作画が特殊な件」に関しては、こういうことではなかろうかなと。 



2015年は、増尾に始まって増尾に終わった年でした。
来年はどうなることやら…よいお年を。

口を開けば、増尾増尾なブログもそうそう無いと我ながら思う。


さて、今回はアルペジオの増尾パートについて少し。

gifで注目してもらいたいのは、白コマ・黒コマ、いわゆるショックコマの入れ方。
これは多分一生変わらない増尾さんの普遍的な特徴と言えます。


■蒼き鋼のアルペジオ(TV/2013) 04話

臨海突破
20150902231803

10]11]

増尾作画(※推測)。
Bパート終盤、ハルナが「縮退臨海」と言ってから「発射シークエンス停止、不能…」あたりまで(ミカサの下りを除いて)は増尾さんかなと。この辺は他のシーンとはすごくタイミングが異なっていて、すごく目立つ(※増尾さんは原画クレジットなわけですが、全編CG映像であるアルペジオにおいて原画マンの意図が最も反映されるのがおそらくタイミングだろうと、レイアウト+シート出しで後はCG処理かと思います)。

一度、大きく光った後に、パッパと白コマが入ってくるの分かりますかね。この一連のシークエンスにおける白コマの常在が、増尾タイミングの最大の特徴です。


侵食魚雷の突入
20150902231804

これなんかも、黒コマ(全面黒の絵)の使用が印象的だよね。
2箇所に2コマずつ入れてる。


侵食魚雷の炸裂
20150902231805

11]51]
55]31]

中野(昭慶)フラッシュ+黒コマからのミニブラックホール画→十字クロス光。
親倍直撃で、「御無礼(ニヤ」と言いたくなるような増尾パート。
このタイミングで増尾さんじゃなかったら、逆にサンジゲン内部の増尾愛は半端ないです。


合体艦隊の爆発
20150902231806

この辺も、白コマがすごく顕著ですね。2回入ってるのが分かると思う。
後は、連続爆発のタイミング。
後半にかけての加速感、押し寄せる感じがすごく増尾さんっぽい。


こんな感じで、ショックについてはgifで見てもらうとそこそこ分かると思う。これは感覚的なものなので説明が難しいんだけど、増尾さんのショックの入れ方はタン・タンタターンみたいな感じ。パターンがあるように見えるんだけど、あんまり単調というか、パターン化されていないというか。




さて、お話変わりますが、増尾MAD2お待たせしまして。
先日までは疲れ果てていたので、匙屋さんに告知してもらいました。どうもどうも。小心者の心臓には大きすぎる賞賛もいただきまして動悸が止まらないです、はい。増尾タイミングに関しては、こっちを参考にしてもらうと凡そは分かるかなと思います。



割りかし時間がかかってしまったのは、色々あったから。それにしても半年はかかりすぎですね。この半年で、もう一生分の増尾作画見たと思うけど、『レインボーマン』とか『誘惑COUNTDOWN』とか見てないからまだまだ半人前と思う(※『レインボーマン』で、増尾さんが凄まじいパフォーマンスを発揮していたと北久保さんが発言されていたので、気になりますね。しかしwikiを見る限りではソフト化されていないらしく、非常に残念)。

もう少し色々見て入れたかったんだけど、言い出したらキリない(※アルペジオもこんだけハッキリしてるとは思わなかったんで、MADではスルーしてしまったし)。その辺はブログで補完していくつもり。

とりあえず言いたいことは、『銀色の髪のアギト』の増尾パートはこの上なく良いです。エフェクト作画の中で、最高の評価をしている『AKIRA』の本谷煙と並ぶくらいのエフェクトだったので是非見てもらいたい。

増尾エフェクトの大区分として、
初期(81-85)、中期(85-88)、AKIRA本谷・王立庵野以降(87.88-95)、エヴァ以降(95-07)
http://royal2627.ldblog.jp/archives/39581116.html

というのを、以前、設定しました。
今回はエヴァ以降の時代、特に1998~2005.6あたりに関して少し整理したいと思う。

この時代は、山下系であった初期や板野系のまん丸なフォルムを取り入れていった中期など、他の時期に比べるとインパクト薄いんですが、今現在の増尾エフェクトの形をなす前身の時期であり、楽しいです。「アギト」の時期になるともう殆ど完成されだすんですけど、「エヴァ旧劇」とか「メルティランサー」の時はまだ固まってない。

おさらいをしますと、この時代は、AKIRA本谷・王立庵野など立体的な煙を描こうとするムーブメントに影響を受け、それまでシンプルな球形であったフォルムが顕著に変化しています。具体的に言うと、ボコボコとした不規則なフォルムの煙。こんな感じ。

21]45]
(左:ジャイアントロボ 右:無敵王トライゼノン)

エヴァ以降の増尾エフェクトは、このようなボコボコとした不規則なフォルムになり、そのフォルムが小さくなったり、大きくなったりすることで煙の動きを作画しています。


今回は、このエヴァ以降の時代の一番特徴的な”フォルム”と”透過光”に分けて、ちょっと追っていきたい。


<1、フォルム(お団子煙)>

これは旧劇とルギアの比較でも述べたんだけど、あのボコボコ煙の中でもすごく一つ一つが立体的な球形で構成される、通称”お団子煙”です。

フォルム比較01
(増尾フォルム)

この時代の増尾エフェクトは、こういうフォルムで立体感を描写しようとしているのが多い。
ディテールはそれぞれ異なっていますが、一番外のライン、つまりフォルムの中心である輪郭線の形がまずボコボコしてるのが分かると思う。そんで、大小異なる球形をたくさん入れて作画してるんですね。これらをまとめて「お団子煙」とすると、分かりやすいのではないかなと。

ちなみに、全体のフォルムは橋本敬史に昇華されて、引き継がれているのではないかなあと思ったり。初期の橋本(「YAMATO2520」とか「ぼくらのウォーゲーム」とか、90年代後半あたり)とエヴァ以降の増尾のフォルムってすごいクリソツなんですよね、ホントに(※これについてはあんま聞いたことないから、常識レベルなのか分かりませんが…)。2人が一緒に参加されてる作品もそこそこ多いので、パート判定の時に苦労する。これはなんか庵野増尾の関係に似てますね。



<2、透過光の整理>

そんで次、爆発の強い光を表現するために使われる「透過光」の特徴について。比較的、増尾さんは爆発本体(爆発の内部)に装飾的に透過光を入れるタイプではなく、強い光については大抵「白コマ」か「板野光」(『幻夢戦記レダ』などで見られる、クロス光の回転と複数の点を透過光で光らせる手法)で表現するほうです。

そんな増尾さんにも透過光、90年代後半~2000年代前半にかけては、ちょっと特徴があって。次の図をご覧頂きたい。

透過光比較01
(増尾透過光)

こういう感じ。ほぼ全面の透過光が弧を描いて、その上に煙が乗っかっている。透過光の動きに合わせて、煙も一緒に動いていくという感じですね。簡易図を用意しました。サザエさんとか言ったら殴るぞ。

増尾90年代後半の特徴

(増尾透過光:図1)

こういう感じに巨大透過光の上に煙がくっついて、一緒に連動するみたいな。まあちょっとgifで見てみましょうか。

■劇場版ポケットモンスター ルギア爆誕(2000)
20150730005731


■YAMATO2520(1994-6) 01話
20150825012057


こんな感じに透過光を使います。どっちもタイミングがいいですよね。すごく膨らんだところで一回止まって、タメを作ってから加速する。これもまた、増尾エフェクトの特徴でして、急制動・急加速のタイミングが面白いんですよね。初期らへんの橋本爆発との比較もいつか出来ればイイナー。そんな感じで終わり。 

久々の増尾爆発特集

まずは、この爆発を見てくれ こいつをどう思う?

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すごく良いです…
冗談はさておき、この爆発すげえ良いよね。巨大ビームからの全面透過光のじんわり爆発
じわあっと広がっていきながら、トゲっぽい触手煙も伸びてる

これはとある90年代後半の増尾爆発なんだけど、
なんで分かったかというと、旧劇エヴァの増尾爆発とクリソツだったんですよ



・「新世紀エヴァンゲリオン Air/まごころを君に(1997/劇場)」 増尾爆発
20150729173337


20150729173338
 
これこれ 
戦略自衛隊がネルフ本部を攻撃をしているところの1カット
左PANしながらの爆発がいい。タタキとか白コマもすげえ上手く乗っかってる
(※ちなみに、旧劇はこれ以外も戦自がらみの所を多数やってると思う)

分かりやすいように、比較画像~(テッテレー

比較01


この時期(95-00前半)は、こんな風にお団子が一杯乗っかってる爆発フォルムが特徴ですね
後は白コマとタタキの多用が特徴的



 
で、一番最初に載っけた爆発、何の作品か分かりますかね
「マイナーなOVA作品?」「なんかのゲームのOP?」とか思うじゃないですか
これだけ世に出てないと

なんとですね、





これポケモン映画なんですよ!

「嘘つくな、夢でも見てんのか」と言われそうですが、
gazou_0035




なんとポケモン映画の2本目「幻のポケモン ルギア爆誕」の中に出てくるんですね~この爆発

0100090000464
(※余談だけど、お話もめっちゃ良かった)


・「劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(1999)」
20150730004829

しかもね、このシーンは、ルギアがサトシを背中に乗せて飛んでる所に、
敵のおっさんの妨害があって、もがいてビームを放つので盛り上がるシーンで…

要するに、めっちゃ見せ場なわけです
すごくないですか 一番の見せ場のシーンに、こんなカッコ良い増尾爆発あるのよ!
増尾爆発ハンパねえ 全国のちびっ子に爆発を刻み込んでいる


ちなみに、ルギア増尾はこの辺もやってると思う

05]43]
22]32]

ビーム発射からルギアが海に落ちるまで、くらいかなあ
この辺もすごく良い


20150730005731


20150730005732


ナディアとちょっと比較
比較02

泡の影の付け方がすごい特徴的ですよね
外側の輪郭線に沿って付ける影が一番分かりやすいと思うんですけど
三日月っぽい影が何個も重ねられてる



「白コマ多用は、この時代の増尾爆発の特徴」と先ほど述べましたが、
かの有名な「ポリゴンショック」が1997年に起こっているので、
ポケモン映画では使いたくてもちょっと使えなかったのではないのかなと
(※その代わりに、透過光を全面に押し出して使ったかなと思ったりもする)

この増尾爆発はホントいい
ルギアと旧劇借りてきてみんな見よう! 

積み記事(約1年前)。
そういや公開するのを忘れてました。

まあ、なんかつらつらと増尾さんやエフェクト作画について色々書いてまう。
参考になれば(たぶんならない)


(1)作画

アニメーションにおける映像のこと。お固いwiki的には、動きを示す連続した一連の静止画らしい。ネット上では、原画の意味合いで使う人が多い。原画とは、アニメーションにおけるキーとなる絵のこと。この段階ではテレビで流されるような映像にはなっておらず、動画マンが原画のクリンナップ(清書)と中割り(原画と原画の間の絵)を描いて線画工程は完成する。(※作画監督の修正だとか仕上げとか色々ありますが、ここでは分かりやすいように簡略しています。)


(2)エフェクト、エフェクト作画
14]

エフェクトとは、広義には自然現象やビームなどの表現であり、狭義には爆発・炎・煙・水・光の映像表現を指す。エフェクトの範囲は広いので、使う人によって意味合いも大きく変わってくる。例えば、このブログでは爆発・煙に重点を置いているので、そういう意味でエフェクトという用語を使っているが、実際は水の表現、光の特殊効果、実写における特殊効果など様々な意味合いで使われる。

エフェクト作画とは、自然現象を作画して表現すること、極端に範囲を絞って言えば、爆発や煙を描くことです。このエフェクト作画(特に、爆発・煙)を得意とする人物は、『新世紀エヴァンゲリオン』を監督した庵野秀明やその師匠の板野一郎などがいる。後は、『咲-Saki-』の総作監である佐々木政勝とかが有名。当然、今回のメインテーマである増尾昭一もその1人。


(3)増尾昭一(ますおしょういち)
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(※画像では一番左)
今回のテーマアニメーター。スタジオジャイアンツ出身。『Gu-GUガンモ(1984)』後に同スタジオを辞め(※『劇場版マクロス』に参加したかったから辞めたという一説がある)、フリーのアニメーターが集まるスタジオグラビトンの設立に参加する。

その後は、『王立宇宙軍(1987)』の制作のためガイナックスにも参加し、現在はスタジオカラーに所属している。リアルなメカ・エフェクト描写で、80年、90年代のロボットアニメを中心に支えた。庵野秀明とは『劇場版マクロス 愛・おぼえていますか(1984)』のときからの知り合いで、庵野秀明作品にも多数参加している。現在は、『新劇場版シリーズ(07-)』において特技監督として映像面で大きく貢献している。 

爆発・煙などのエフェクト作画が上手い人です。完成画面には上手く出てこないときもあるけど、原画は本当に繊細、綿密。「爆発の増尾」という触書きで、札幌のアニメ学校で教鞭をとったりもした。庵野さんみたく人が描けないというわけではない。ロボットとかのメカニック、特に大型の戦艦、巨大艦を描くのもバリバリ上手い。『艦これ』がアニメ化されたら、きっとお呼ばれされるんじゃないのかと。『艦これ』が好きな人は、知ってて損はないと思います。(※なかったね…)


(4) アニメーター
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アニメーションにおいて、原画、動画を担当する役職。原画マン動画マン、動画検査、または3DCGアニメーターなどの事を指す。ちなみに海外では原画マンのことをKey Animator(キーアニメーター)、動画マンのことを単にAnimator(アニメーター)、もしくはinbetweener(インビトゥイナー)と呼んだりする。ネットでアニメーターという用語を使うときは、ほとんどの場合原画マンを指している。

簡単に言えば、映像の絵(線画)を書く役職。


(5)『エヴァンゲリヲン新劇場版シリーズ』
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2007年からスタートした全四部作のシリーズ作品。庵野秀明による『新世紀エヴァンゲリオン(1995)』のリメイク。デジタル撮影、特殊効果、CGなどTV版のエヴァとはまた違った魅力で、従来のファンのみならず新規のファンも獲得している。2014年現在、三作目の『:Q』まで公開されているが、完結編の『シン』は公開日未定。当初は、映像面を中心に(2008年までに)全編に渡ってリメイクされる予定だったが、思いの外『:序』の興行成績が良かったので『:破』からプロットを大部分変更した。

いつ完結するんでしょうか…


(6) 『王立宇宙軍 オネアミスの翼』
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1987年公開。山賀博之の初監督作品。『新世紀エヴァンゲリオン』や『トップをねらえ!』で知られるガイナックスは、元々この作品制作のためだけに作られたアニメスタジオである。興行成績は(制作費と比べて)振るわなかったが、映像作品としての評価は高く後述の『AKIRA』とともに当時映像的に極みを迎えた。 ちなみに、続編『蒼きウル』の制作凍結解除が昨年明らかになったことでも話題となっている。

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(■『蒼きウル』 ポスター)



(7)特技監督

基本的には、アニメ作品全体のエフェクト作画を統括する役職。エフェクト作監(原画で描かれるエフェクトを整える役割)は特技監督に内包されている感じ。増尾昭一が務める『新劇場版』の特技監督は、より広い範囲のエフェクトを統括している。セル、2DCG、3DCGに渡りエフェクトの監修を務め、自分で作画したエフェクト素材を足したり、火花や粉塵の追加をしたり、アニメーション経験の薄いCG部門への指導・アドバイスをしたりと多岐に渡る。詳しくは配信で。エフェクト作監については、以下のリンクで橋本敬史氏が詳しく述べているので参照してね。

■アニメーター・橋本敬史氏、エフェクト作監と他の作監との違い&エフェクト修正の裏技について語る。
http://togetter.com/li/322196


ゴタゴタ書いてるけど、新劇における増尾さんの役割というのは、結局は「自分で描くか」「CGなどのデジタルツールで足すか」という感じ。庵野秀明、鶴巻和哉ら監督から、「このカット、イマイチ迫力にかけるな~」となったら、増尾さんの出番。彼らの好みに合わせて、試行錯誤して完成画面になる。増尾さんは、撮影(※セルと背景を一枚の静止画に合成する人のこと)の人よりも監督と長い付き合いなので(嗜好が分かっているので)、試行錯誤の回数が少なくなる。つまり、撮影さんの負担が減る。増尾さんを通さないと、撮影⇔庵野監督という構図になり、何度も何度もリテイクを繰り返して、非常に効率が悪くなってしまう。



(8)『超時空世紀オーガス』
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1984年放映。『超時空要塞マクロス』の後作品。”時限振動弾”と呼ばれる爆弾により、時空がねじ曲がり、いろんな平行世界が存在する”混乱時空”となってしまった中、それを解決しようと歩む人々の営みや戦いを描いた重厚なSF作品。『初代マクロス』が慢性的な人手不足に悩まされたことは有名だが、この作品もその一因である。(※主要スタッフが、ごっそりこちらの『オーガス』にスライドした。)

画像に写っている先頭のかわいい女の子は”モーム”という。覚えておこう。(なんの役にも立たない)ちなみに、「モームはPTA的にあうあうじゃねーの?」「こんなのは、昔のアニメでは人気無かったんじゃないの?」って思った人もいるだろうけど、実際はミムジィという正ヒロインを差し置いて大人気だった。今も昔も、みんなロリコンだね!

増尾昭一は、スタジオジャイアンツとして高橋ナオヒトらとともに参加した。この作品における増尾の偉大さは、ロボットやエフェクトが多数出てくる戦闘シーンを、バンク(※一度使った絵を違うシーンで再利用すること)を使っているとは言え、ほぼ一人で描いたことにあり、しかもその作画は高いレベルで安定している。見どころとしては、板野サーカス(※ミサイルの高速移動を作画したもの、板野一郎氏が発明)、爆発、戦車やロボなどのメカニック作画がある。初期の増尾昭一参加作品の1つ。


(10)『ふしぎの海のナディア』
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1990年放映。庵野秀明のTVシリーズ初監督作品。科学好きの少年ジャンと少女ナディアをメインに描かれたSF作品。増尾昭一は、ノーチラスと呼ばれる万能潜水艦や、グラタン、レッドノアなどのメカを作画監督として監修した。同作品における増尾の魅力として、『ナディア』に代表されるメカニックの柔らかい表現、緻密なパース(遠近法)による戦艦作画などがある。

『ナディア』は、『未来少年コナン』と雰囲気が似ているという個人観。具体的には、NHKという放送局、名作劇場風に始まる序盤、終盤は重厚にSFが描かれる等、いろいろ相似点がある印象です。ちなみに、「未来少年コナン」が分からない人のために補足をしておくと、この作品は『風立ちぬ』で引退を表明した宮﨑駿の監督作。とっても面白いので、見たことがない人は是非レンタルしよう。


(11)『AKIRA』(アニメ劇場版)
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1988年公開。大友克洋監督作品。漫画原作とはストーリーは少し異なっているが、すさまじい映像美で様々な方面のクリエイターに多大なる影響を与えた。『王立宇宙軍』と同じく海外での人気も高い。エフェクトテーマとして、AKIRA本谷の煙を参照されたし。(※リンクは、このブログの記事)

 
(※動画は、1分42秒辺りから)


(12)『咲-Saki-』 
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2006年からヤングガンガンで連載されている、小林立の漫画作品。 2008年に初アニメ化。比較的ダーティーなイメージが強かった麻雀のジャンルに、美少女や青春ドラマという要素をプラスして若い世代を中心に支持を得た。アニメでは、美少女キャラの生死をかけた熱戦や、サンジゲンの3DCGや佐々木政勝総作監のエフェクトなどが見どころとしてある。2013年には、アニメ2期『咲-Saki-全国編』も放映された。

咲-Saki-ファンの人には改めて言うまでもないですね。二次創作も盛んで、SSやファンアートも多数作られていてファンの愛情を感じる。僕は、最近キャラが多すぎてよく掴めてないです。誰か準決のチームとメンバーの特徴を分かりやすく教えてください。ガチで。

先日書いた記事があまりに評判で、びっくりです。たくさんの方に見ていただいたのでお礼記事も兼ねて、今回は満員御礼みたいな感じで、「マップ兵器」的な表現をもう少しgifで紹介したいと思います。

まず、その前に「マップ兵器」という呼称について。これには多様な意見がありました。先日の記事、及びこの記事においては、分かりやすさを優先しこの呼称にしています。一本線ビームと、大量ミサイル、反応兵器など、多種多様な兵器群はあくまで「兵器」であり、その結果として描写される、複数の光球爆発が「マップ兵器(的)表現」と整理しています。「兵器群」について一対一対応で分類して定義するのは、非常に複雑になりますし、そもそもこの定義は元々それなりに曖昧なものでありますので、その「曖昧さ」を含んだ上で定義していいという風に判断しています。

簡単にわかりやすく説明するならば、マップ兵器表現とは、「個別にロックオンして狙うのではなく、多数の兵器や網羅的な攻撃範囲の兵器によって、その場所にいる敵を見境なく倒す表現」という感じですね。



・「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(劇場/2007)」
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樋口コンテ。増尾特技監督。ラミエルたんのなぎ払いビーム。ここのカットは本当にレイアウトがよく出来てて、光球爆発の大小もあるんだけど、奥から手前に描写することで、画面全体の立体感と臨場感を出している。



・「コードギアス 反逆のルルーシュR2(TV/2008)」
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光球爆発を半分透過させてのマップ兵器表現。紅蓮の羽根を通って見える光球爆発の描写は、紅蓮自体の大きさや強さといったものを演出している。光球爆発と紅蓮が対比されていて、奥行きあるレイアウトになっている。



・「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-(劇場/2010)」
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これはマップ兵器表現と呼んでいいか微妙なんだけども、光球爆発が絡んでいるので。PANで勢いをつけてから、急停止させ慣性を感じさせるカメラワークは見事。どことなくガンダム00は、「トップをねらえ!」リスペクトを随所に感じる。ELSの大群とか。


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同作品。こっちはマップ兵器表現と呼んでいいだろう。光球爆発の消滅描写が特に良い。昔のゲームに出てくる爆発のリピート描写のように、球体に沿った線が残ることで、光球の消滅に立体感をもたらしている。



・「シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜(TV/2012)」 11話
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カメラワークと素材の動かしでの簡易的なマップ兵器表現。2カット目のジグザグカメラワーク、3カット目の光球爆発のスライドによって表現してますね。簡易的ではありますが、しっかりと表現されている。そして、ラストの爆発によって、それまでの記号的なマップ兵器表現に意味がもたらされているように感じる。(※描写は省略してるけど、各地でもこんな爆発が発生してるといった感じの意味。)



・「イナズマイレブンGO クロノ・ストーン(TV/2012-13)」  49話
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クロスフィルターっぽいものを散りばめてからのマップ兵器表現。光球爆発がアトランダム的で、写実さを発現させている。キラキラは現象(マップ兵器表現)の予兆になっている。



・「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(劇場/2012)」
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増尾特技監督。(質量兵器の)マップ兵器表現。中野フラッシュからのCGで光球爆発を描く。ここでは、奥行きよりも臨場感を優先していて、あたかも眼前で起こっているかのようにインパクトのある画にしている。


そして、これは「POPCHASER(OVA/1985)」における、増尾作画にとても印象が似ている。

・「POPCHASER(OVA/1985)」
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増尾作画。タイミングとショックコマの使い方が何ともそっくりだ。特にタイミングの方が大きい。ショックコマ(黒コマ、白コマ)の使用によって画面にメリハリを出すのは、やはり増尾が大変に得意とするところと感じる。



・「機動戦士ガンダムAGE(TV/2013)」 31話
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ぶったぎりビームからの光球爆発。ここで、光球爆発は右から左にテンポよく発生していき、最後には光球の光が拡散していき爆発へと繋がる。この一連の流れがスムーズで、印象的になっている。



・「蒼き鋼のアルペジオ(TV/2013)」 11話
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これは光球爆発を使っていない、マップ兵器表現。サンジゲンCG。軽巡ナガラを攻撃し、煙の柱がドドドンと立っていくのをフォローで映した後、俯瞰アングルから全体を見せるカット割り。



・「革命機ヴァルヴレイヴ(TV/2013)」 11話
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ダブルアクション的なマップ兵器の表現。光球爆発の間々に、中野フラッシュが所々挿入されていて、印象的にさせようという工夫を感じる。各地戦闘の描写である他の光球との差別化のために、マップ兵器表現の方は、光球自体が爆発した後も消滅せずに描写されている。



これらのgifも合わせて見ると、記号的になった「マップ兵器」の表現に対し、新たな解釈、新たな工夫がなされていることが分かります。ただの模倣に留まるだけでなく、どうすればより魅力的になるかをしっかりと考えている。つまり、記号化された表現の再解釈です。これこそが、「記号的な表現」を新たに表現する際に最も大事なことです。模倣も必要ではありますが、それよりも元の表現に対する深い理解と自分なりの解釈の方が必要不可欠と考えます。それらが、表現を豊かにし、発展させていきます。

この考え方は、「記号的な表現」においてのみだけではなく、アニメーションそのものに対しても言えると思います。例えば、模倣の対象となるアニメーターの元の画が、どれほど魅力的なものであっても、その模倣が必ずしも魅力的になるとは限りません。それどころか、元の画に対する理解や解釈もせずに、表面的な部分だけをなぞり、とんちんかんな画を作ってしまう場合の方が多い印象です。試行錯誤、創意工夫、自分なりの解釈、これらがアニメーションを発展させていくために必要なのは間違いないことだと考えています。

マップ兵器というのは、いわゆる「個々に対してではなく、広範囲を全体的に攻撃する兵器」の総称で、スパロボ等SRPGで使われる事が多い言葉です。具体例を挙げると、核兵器や水素爆弾であったり、アニメで言えば、ホーミングレーザー(「トップをねらえ!」)や相転移砲(「機動戦艦ナデシコ」)ですね。大雑把にわかりやすく言ってしまえば、「薙ぎ払え!」ということですね。


具体例を見てもらったほうがわかりやすいと思うので2つほど。

・「魔法少女リリカルなのはStrikerS(07/TV)」  26話
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なのはSTSにおける、マップ兵器表現。光球が拡大と縮小を繰り返しながら、横にPANすることで、「広範囲に渡って敵を殲滅している」という描写になっています。これは単純に言うと、「圧倒的な強さ」の表現ですね。


・「米韓合同軍事演習(資料映像)」
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NHKニュースより引用)

これは先日見つけた、米韓合同軍事演習の資料映像における1シーンです。個々の船艦や航空機を狙うのではなく、全体を網羅的に攻撃していることがわかると思います。[追記]これは、発煙筒で煙幕を張っているようですね(参考:在日米海兵隊さんのTweet)。こういった現実における兵器の表現が、アニメではどういう風に発展されていったのかについて、少し自分の考えを説明したいと思います。



<1、80年代初期の光球爆発の表現>

まず最初に、70年代後半~80年代初期における、たくさんの光球爆発が下地としてあります。これは簡単にいうと、宇宙戦闘において、敵との攻防を記号的に示すための表現であり、またリピート作画にして作画負担を軽くしつつ、戦闘を見せるという表現ですね。具体的な作品で言えば、「伝説巨神イデオン(80)」などの時代です。

・「伝説巨神イデオン(TV/80)」 14話
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明滅する光球爆発の描写。単純な球形を用いて、リピート的に戦闘の描写をしています。これはマップ兵器というよりも、宇宙空間における各地戦闘の基本的な形です。


・「機動戦士ガンダム(TV/79)」 35話
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こちらも光球爆発による明滅表現の一種。明滅の仕方や、カメラワークによって多数の戦闘が各地において起こっている事が描写されています。


・「超時空要塞マクロス(TV/82)」  06話
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ダイダロスアタックの後、機体の表面が膨張していく様子。この膨張の仕方やカメラのPANの仕方は、マップ兵器の表現の基礎となっていて、後年に活かされることになります。



<2、「マップ兵器」表現の2つの方向性 - 庵野秀明と増尾昭一>

その後(1970年代~80年代前半)、マップ兵器の表現が記号的に完成される以前においては、「A:波動砲(宇宙戦艦ヤマト)の相似表現」と「B:核爆発の描写再現」の2方向があったと推測しています。前者は、「宇宙戦艦ヤマト」の流れを引き継いだ、波動の相似表現であり、ズガーンと多数の敵を吹き飛ばすような表現です。後者は、それとは対極的に、写実的な方向性を持って、あくまでも忠実な再現に務めるという表現でした。このように、デフォルメ的にアニメの流れを引き継ぐ方向性と写実的な方向性の2つがあったと考えています。実際に、その2方向を見て行きたいと思う。


A:波動砲の相似的表現の具体例

・「超時空世紀オーガス(TV/83-84)」 09話
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増尾作画。ズドーンと一本線のビームが走り、色んなものを破壊している描写。「宇宙戦艦ヤマト」における、波動砲を真似した大砲的な表現、全てをなぎ払い、爽快感をもたらすビーム表現が80年代には多く見られました。この波動砲の相似表現は、のちに「マップ兵器」が表現として完成される時に、カメラワークとレイアウトの基礎となります。



B:核爆発などのリアルの描写を再現している具体例

・「DAICON Ⅳ Opening Animation(自主制作/83)」
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庵野作画。核爆発の有名な作画で、爆縮や吹き戻しの描写が見られる。極めて写実的な表現であり、庵野作画において最もベストな作画の1つと個人的には思ってる。


・「風の谷のナウシカ(劇場/84)」
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庵野作画。これまた有名な巨神兵ビームの作画です。ディテールは少なく、しかし高密度さを保っている作画は30年経った今でも素晴らしいと感じる。やはりこちらも煙の押し潰される描写など、とてもフォトリアル。


これらの2方向がアニメにおける、マップ兵器の本格的な始まりだと考えています。そうして、これらのマップ兵器表現がどうやって発展していったか。まずは、庵野秀明、増尾昭一、両者の作画スタイルからおさらいしましょう。

庵野は、「風の谷のナウシカ(劇場/84)」「王立宇宙軍 オネアミスの翼(劇場/87)」と写実黄金期で、とにかく「写実性」にこだわっている時期です。一方増尾は、「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか(劇場/84)」「プロジェクトA子(OVA/86-)」など、山下系(※デフォルメ調の爆発)から板野系な爆発(※まん丸なフォルムで描かれる、ディテール少なめの爆発)へと移る転換期であります。

ここで、彼らにはある共通点が浮かんできます。その共通点は、板野一郎という存在です。そもそも、庵野と増尾、2人が出会ったのは、板野一郎が作監を務めた「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」の制作においてでして(参1)。板野一郎が庵野の師匠であるというのは有名な話ですが、増尾も当時「超時空要塞マクロス」に参加できないために在籍していたスタジオを抜けたという逸話もあったり、その逸話を抜きにしても、その劇場版である「愛・おぼ」に作監補として参加したり、後続作品の「超時空世紀オーガス」に参加して獅子奮迅の活躍を見せています。そういった点で、板野一郎やマクロスに惹かれるものがあったんだろうと感じます。こういうわけで、両者ともに作画面はもとよりレイアウトにも、多大な影響を受けているのは間違いないと思います。


また、板野一郎のエフェクト作画と言えば、シンプルなフォルムでタイミングを重視した写実的な作画です。この前、日本アニメ(ーター)見本市において、安彦良和とともに原撮集が映像として公開されていましたが、基本的に板野一郎と言えば「板野サーカスの人」という認識が強く、エフェクト作画にはさほど触れない場合が多いです。ということで、そもそも板野作画を未見である人が多いと思いますので、まずは「メガゾーン23(OVA/85)」と「超時空要塞マクロス 09話(TV/82)」における、板野作画をご覧いただきたい。


・「メガゾーン23(OVA/85)」
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(※ごめん、これサーカスだ。まあシンプルな球形描写という点では、分かってもらえると思う。)


・「超時空要塞マクロス(TV/82)」 09話
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球形オンリーという、実にシンプルなフォルムのエフェクト。ディテールは少ないですが、タイミングの巧さによって写実性を発現させています。繰り返しますが、板野作画は庵野、増尾の作画の源流であります。影響を受けた2人のアニメーターが、板野作画や考え方を取り入れ、「マップ兵器」の表現を完成させていきます。では、板野一郎が目指した、エフェクトアニメーションの考え方とはどういったものなのか。

板野 で、僕はやっぱり金田さんのセンス的な爆発じゃなくて、そうじゃないものをどうにかして(作り出したかった)。(中略)それまでの煙は(フォルムのパターンとして)丸、ちっちゃい丸、おっきい丸とあって、それが中3枚のリピートで、平面的に移動するのが多かった。でも本当は、巻き込んで、回転して、しかも同じ大きさじゃなくて、広がったり形を変えて枝葉に分かれていく形になる。(当時は)『ヤマト』のヒトデ爆発とか、パターンがみんな決まってたじゃないですか。 
小黒 四方に広がっていくやつですね(笑)。 
板野 そのパターンにはめるのが嫌だったんです。TVでも、ループにしたりして簡略化しながらも、見栄えがしてかっこいいと思えるものはないか、っていうところで、立体感をつけたり、空間を一所懸命意識したりして。だから、それが上手くいってるのが、『イデオン』のアディゴとかで、だんだん……。 

感覚的ではなく、計算的なエフェクトアニメーションの試行錯誤や、リピートによって簡略化しながらも迫力を残そうと追求しています。これが板野さんのエフェクトに対する当時(「伝説巨神イデオン」等)の考え方でした。こういった考え方を庵野、増尾は吸収し、自分たちの作画に取り入れ、昇華させていきます。そんな2人が監督、演出という立場で参加したある作品が、マップ兵器という表現においてはエポックであると考えます。



<3、マップ兵器の記号的表現の完成>


・「トップをねらえ!(OVA/88-89)」 05話
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そうです、その作品とはSF美少女ロボアニメの金字塔「トップをねらえ!」です。この2つについては、増尾作画(※推測)かと。ここで、マップ兵器について初めての記号的な表現が完成しました。ちなみに、これは板野系からフォルム重視系の作画に転換した際に増尾昭一が残したであろう、板野系の名残だと考えていたり。とにかく、この「マップ兵器」の表現については、板野一郎から影響を受けたと思われる部分が散見されます。

ます、このマップ兵器表現は、板野爆発(光球作画も含めて)を極めて簡略化した上で、タイミングとカメラワーク(レイアウト含む)を重視して作られていると感じます。テンポ良く展開されていく光球爆発の描写、その光球爆発に大きさとタイミングをつけることによって奥行きの感じられるレイアウトになり、PANにより画面に勢いと疾走感をつけるカメラワークなどが特徴的です。これらは、「トップをねらえ!」から20年以上経った今でも非常に魅力的です。だとするならば、当時の演出家たちが心打たれないはずがない。



<4、「トップ05話」のマップ兵器の表現のオマージュと発展>

心打たれた演出家たちは、先程見ました「トップ05話」に出てきたマップ兵器の表現を取り入れて、発展させていきます。ほとんどの部分は、「トップ05話」で完成しているんですが、それぞれに自分の個性を追加して、より独自性を出し、魅力的にしている。


・「フォトン(OVA/96)」  06話
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橋本作画。球形の大きさに差をつけることで、宇宙空間の広大さを演出し、奥行きある画面作りになっています。右にフォローしていくカメラワークも、「トップ05話」からの影響が見られる。


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光球爆発を右から左へと展開させることにより、敵の殲滅具合に対し時間差を感じ取れ、リアルさが増す。また手前の爆発と奥の光球爆発のタイミングに差があり、ここでも画面に奥行きを出してる。つまり、時間と物体による、二重構造の奥行きの演出になっています。



・「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(劇場/99)」
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橋本作画。細田守作品。前述した「トップをねらえ!」05話のカット割り(※おそらく、ホーミングレーザーやバスタービームのシーン等)に似ている。カメラのPANの仕方にやや差はありますが、とても似てます。ここで、アニメスタイルのインタビュー記事から少し引用します。

小黒 あの、ダダダダッと爆発していくあたりは、『トップをねらえ!(Gun Buster)』を意識してるんですか?
橋本 だって、コンテがそうじゃないですか。
小黒 あれはコンテのせいなんですか(笑)。
橋本 そうですよ。最初に振られたのが、確か伊東伸高君がやってる、電脳世界ですれ違いながら……みたいなところだったんですよ。それで多分「あんまりやりたくないなあ」とか言ったんですよね。それで「どんなのがやりたいの?」って言われたので、「爆発が描きたい」と。そしたら「じゃあ、そういうコンテにしてあげる」と言われて、2〜3週後に描き直したコンテを渡されたんですよ。見たら「えーっ、『トップをねらえ!』と同じじゃん! カット割りまで似てるじゃん!」とか言ったんだけど(笑)。まあ、それでも細田さんの頼みなので。

おそらく、これがそのシーンです。

・「トップをねらえ!(OVA/88-89)」 05話
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増尾作画。このように比べてみると、本当似ていることが分かります。ドドドンと画面奥から手前へと爆発が押し寄せてる。(ホーミングレーザーのカットはここ載せていませんが)、ガンバスターの挙動も含め、細田守が「トップをねらえ!」を意識してコンテを描いたことや、その影響力の大きさを改めて感じます。



・「劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇(劇場/09)」
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今石監督作。サンジゲンCG。グレンブーメランを投げて、ムガンを殲滅していくシーンです。フォローで追っかけていって、最後に少し画面が寄ります。光球爆発の大小さによる、画面の奥行きが見事。さて、ここでアニメスタイルのインタビューでこのシーンについて、今石監督が述べているインタビューがあるので、そちらを少し紹介。
今石 (中略)CGでは他にも、ムガンの大群との戦いの中で、グレンラガンがグレンブーメランを投げて、ムガンをなぎ倒すという長回しの横フォローのカットがあるんですけど、そこもやってもらいました。「フル3Dでお願いします」と言ったら、作画みたいな3Dが上がってきて(笑)。コマ送りしても、なんか作画に見えるんですけど、みたいな。
 
今石 うん、あれはちょっと見どころでしたね。2つのブーメランが併走しながら、丸爆発がボンボン送られていって、途中1回カーンとぶつかって、また画面いっぱいになって、今度はフォローからTUに切り替わって、奥からまたドドドッと爆発が手前に流れてくる。その、奥から手前に流れてくる爆発が、完全に『トップをねらえ!』の増尾(昭一)爆発のタイミングを踏襲してるんですよ!
── へえー。
引用元:『劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇』制作秘話!! 第2部 総集編映画を作る苦労と旨味
「サンジゲンによるこのCGは、実に「トップをねらえ!」を意識したものになっていて、この奥から手前に流れてくる爆発は、完全に当時の増尾昭一のタイミングを踏まえている」との事。これは具体的にどのシーンかというと、ノリコが「コーチの心がこもってるんだからー!」と叫んだ後の爆発。つまりこれです。

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光球が爆発した後、奥から手前に流れてきているのが分かると思います。無論このシーンだけではないでしょうが、これを中心にサンジゲンは「トップをねらえ!」の05話を踏襲し、グレンラガンのあの描写を完成させたというのが上記の引用とgifで理解できると思います。



・「はたらく魔王さま!(TV/13)」 05、13話
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爆発内部から、広がるような作画要素が追加されていることが分かる。光球の大きさも大中小と工夫されていて、非常に洗練された形のマップ兵器の描写。


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たくさんの光球爆発とカメラPAN。さらには、画面下にもう一列足すことによって、画面の迫力を増している。下部の方が、大きい光球なのもいい味を出している。



・「ガンダムビルドファイターズ(TV/13-14)」 25話
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奥で展開される球形爆発が、ドドドンと迫り上がるように手前に広がってくる。これはタイミングが凄く上手い。まさしく臨場感を増すように、光球爆発が大きくなっているんですよね。「ガンダムビルドファイターズ25話」においては、この他にもマップ兵器的な表現が多数見られたりもします。



・「キルラキル(TV/13-14)」 10話
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球形爆発の拡大縮小によって画面に奥行きを出しています。これも「トップ05話」と通じるところが多いですね。ちなみにこれもサンジゲンCG。増尾作画は、CGに対しての影響力が大きいですね。本人がデジタルに対して強いというのも関係しているんでしょうか。 




このような感じで、細田守作品、親子が劇場で見るようなアニメ作品から、深夜の魔法少女モノ、フルCG作品、さらには近年のガンダム作品や、人気を博したヤングガイナの作品にまで、板野から始まり増尾と庵野が完成させた「マップ兵器」の表現が登場する。これが何を意味するか。まずは、「トップをねらえ!」という作品のアニメ業界に与えた影響の大きさです。これだけ多くのところで意識されている時点で、その影響力の大きさは言うまでもないかもしれませんが、やはり影響力は思っているより大きい。もう1つとしては、そういった表現を作ったアニメーターたちの作画を間接的に見ているということです。板野一郎、庵野秀明はともかくとして、増尾昭一の名前を知っているという一般の方は少ないです。これは増尾の役回りを考えれば当然かもしれませんが、アニメファンでもおそらく名前を知っているだけとか、直接的には作画を見たことない人が多いかもしれない。

しかし、前述した通り、これだけ幅広い層のアニメで「マップ兵器の表現」は使われていますので、間接的には多くの人が板野一郎や増尾昭一の作画や関連した作画を見ていると言っても決して言い過ぎではないと思うんです。板野一郎が土台を作り、庵野と増尾ペアによって完成へと至った「マップ兵器の記号的表現」から分かることは、「トップをねらえ!」と増尾昭一の偉大性です。1つのアニメ的な表現、それもよく使われる記号的表現を完成させたことは、アニメーションの表現の広がりに寄与していると感じます。



<参考文献>
アニメの作画を語ろう animator interview 板野一郎(1) 
アニメの作画を語ろう animator interview 橋本敬史(1)情熱で始めたアニメーターの仕事 
第50回 石黒昇、板野一郎、庵野秀明、三世代そろった『超時空要塞マクロス』の現場  
第48回 『超時空要塞マクロス』の石黒昇監督、ご逝去を悼む  

■「増尾昭一作画集02(全くの未完成)」
 

更新できてないので、とりあえず。まだまだ未完成ですが、90年代後半から2013年までを含めて作ろうと思っています。上記の動画では、「ICE」「最終兵器彼女」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破、Q」「ゲートキーパーズ」の増尾作画であろう所を入れています。

最近久しぶりに増尾昭一の作画wikiを見てみると、やたら詳しくなっていて驚きました。いやあ細かいとこまで詳細に記載されていましたね。すんげー詳しい人いるんでしょうか。

個人的には、「うる星やつら156話」については増尾昭一作画の可能性が大きいと感じてきました。やっぱ金田系のショックコマ、白コマ、破片が当時の「ダーティペア」あたりと似てるのが理由として挙げられますね。庵野さんが、ショックコマを殆ど使わないというのも大きな点です。

まあ「うる星やつら156話」についてはそんな感じで…。後は、何を動画に入れようかなあと現在試行錯誤中です。エヴァ見直そうかなあと考えたりもしていますが、中々に難しい。「旧劇」の増尾パートって、思い当たるのが戦略自衛隊の山への連射でバババっとなるシーンなんですけど、どうなんでしょうか。あそこは白コマたくさんだったような気がするし、「ナディア」における増尾昭一の作画にも触手煙の感じ等が似てるなあと。

ポケモンの劇場版も頑張って見ようと思います。ホント世代なのに、「ルギア爆誕」「ミュウツーの逆襲」も見てないですからね。何やってんだと。後は、「ブレイブ・ストーリー」とかですかね。そうだ、作wikiコピペっとこう。


■新世紀エヴァンゲリオン(1995~1996) 演出 23話 原画 2話 5話 8話 9話(NC) 12話 19話 23話 26話
1:初号機の格納庫の汚しを担当(Newtype2006年3月号別冊付録「新世紀エヴァンゲリオンDECADE」より)
2:
5:タイトル前の零号機が壁にパンチする辺りから赤い液体が出るところまで(憶測)
8:AパートからBパートにかけての艦艇が使途に襲われて爆発していくところや、縦向きになった船が沈む辺りなど(憶測)
9:中村豊氏のパートの後の爆発(WEBアニメスタイル animator interview 中村豊より)
12:南極のシーンの艦艇(憶測)
19:初号機の胸から血が噴き出した後、ゼルエルのビームが初号機に直撃して爆発が起こるところなど(憶測)
23:零号機の爆発など(憶測)
26:

■GUN SMITH CATS(OVA/1995~1996) 原画 2話 3話
2:メイの仕掛けた爆弾が爆発してナスターシャの車のガラスが割れる辺りや、跳ね橋に突っ込んだナスターシャの車が爆発して川に落ちるところ(憶測)
3:ジョディが受話器を置いた直後の、家が大爆発するところ(憶測)

■LUNAR シルバースターストーリー(SS/1996) 原画

■赤ちゃんと僕(1996~1997) 演出 7話

■青空少女隊(OVA/1994~1996) 原画 5話

■エルフを狩るモノたち(1996) オープニング作画
OP:冒頭?(憶測)

■シャーマニックプリンセス(OVA/1996~1998) 原画 3話 4話

■新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生(劇場/1997) 原画

■新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(劇場/1997) 原画

■POWER DOLLS Detachment of Linited Line Service プロジェクトα(OVA/1998) 原画

■The Animated Series VAMPIRE HUNTER(OVA/1997~1998) 原画 4話

■ジオブリーダーズ 魍魎遊撃隊 File-X ちびねこ奪還(OVA/1998) 原画 1話

■劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲(劇場/1998) 原画

■彼氏彼女の事情(1998~1999) 原画 13話 16話 18話

■機動戦士ガンダム 第08MS小隊(1996~1999) 原画 11話

■メルティランサー The Animation(OVA/1999~2000) メカニカルデザイン(共同) 絵コンテ 6話(共同) 演出 6話 メカニック作画監督 1話  2話 3話(共同) 4話(共同) 5話(共同) 6話(共同) 原画 1話 2話 4話 6話

■劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(劇場/1999) 原画

■魔装機神サイバスター(1999) 原画 26話

■ゲートキーパーズ(2000) 超科学エフェクト メカ設定(共同) メカ作監 13話 17話 原画 1話 作画 11話 13話 21話 24話

■ジョジョの奇妙な冒険 ADVENTURE(OVA/2000~2002) 原画 1話 7話

■劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI(劇場/2000) 原画

■VANDREAD(2000) メカニック作監 1話(共同) 3話 5話(共同) 6話(共同) 13話(共同) 原画 1話 5話

■無敵王トライゼノン(2000~2001) 原画 15話

■幻想水滸外伝 Vol.2 クリスタルバレーの決闘(PS/2001) OP原画

■夜勤病棟(18禁OVA/2001) 原画 3話

■劇場版ポケットモンスター セレビィ 時を超えた遭遇(劇場/2001) 原画

■SAMURAI GIRL リアルバウトハイスクール(2001) モンスターデザイン

■スカイガンナー(PS2/2001) OP原画

■FF:U ~ファイナルファンタジー:アンリミテッド~(2001~2002) 美術レイアウト 原画 2話 4話 7話 8話 9話 13話 18話 23話 24話 25 話

■犬夜叉 時代を越える想い(劇場/2001) 原画

■Hellsing(2001) 原画 13話

■ポケットモンスタークリスタル ライコウ雷の伝説(TVSP/2001) 原画

■パルムの樹(劇場/2002) 原画

■フルメタル・パニック!(2002) 原画 24話

■最終兵器彼女(2002) 原画 1話

■円盤皇女ワるきゅーレ(2002) 原画 2話

■シックス・エンジェルズ(劇場/2002) 絵コンテ(共同) メカ作画監督(共同) ビジュアルエフェクト(共同)

■幻想水滸伝Ⅲ(PS2/2002) OP原画

■劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス(劇場/2002) 原画

■戦闘妖精雪風(OVA/2002~2005) 原画 1話 5話

■ゲートキーパーズ21(OVA/2002~2003) 原画 4話 OP2

■超重神グラヴィオン(2002) 原画 7話

■キディ・グレイド(2002~2003) 絵コンテ 14話(共同)

■サブマリン707R(OVA/2003~2004) 監督 プロジェクトブレーン 絵コンテ 本編 ED 演出 ED 画面構成・レイアウト 1話 原画 1話 2話

■爆裂天使(2004) 原画 13話 18話

■劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション 裂空の訪問者デオキシス(劇場/2004) 原画

■Re:キューティーハニー(OVA/2004) 原画 3話

■劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオ(劇場/2005) 原画

■ガン×ソード(2005) 原画 4話

■テイルズオブレジェンディア(PS2/2005) 原画

■テイルズオブジアビス(PS2/2005) イベント原画

■銀色の髪のアギト(劇場/2006) エフェクト作監 原画

■機神咆吼デモンベイン(2006) 監督 絵コンテ 1話 2話 12話 原画 10話

■劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション ポケモンレンジャーと蒼海の王子マナフィ(劇場/2006) 原画

■ブレイブストーリー(劇場/2006) 作画監督(共同) 原画

■地球へ…(2007) 絵コンテ OP1
 
■AFRO SAMURAI アフロサムライ(2007) 原画 3話 5話

■ICE(OVA/2007) 作画監督 1話(共同) 2話(共同) 3話(共同) 原画 1話 3話
 
■ななついろ★ドロップス(2007) 原画 6話

■ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(劇場/2007) 特技監督 原画

■BLUE DROP ~天使達の戯曲~(2007) 原画 12話

■我が家のお稲荷さま。(2008) 原画 1話

■真救世主伝説 北斗の拳 トキ伝(OVA/2008) 絵コンテ(共同) 原画

■まかでみ・WAっしょい!(2008) 原画 1話 12話

■ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(劇場/2009) 特技監督・原画

■ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(劇場/2012) 特技監督・原画

■宇宙戦艦ヤマト2199(2013) 原画 20話 21話 25話

■劇場版 薄桜鬼(劇場/2013~2014) 絵コンテ 第一章(共同)

■蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-(2013) 原画 4話
(引用元:http://www18.atwiki.jp/sakuga/pages/1061.html

増尾さん99-04ぐらいまで働きすぎやでホンマ…政勝さんもおかしいレベルですけど、増尾さんもホンマ働いてますよねえ(※太字にしてるのは、確実に動画に入れるヤツ。)

やるとなったら集中的に(2週間とかで)やりたいですね。こんなん3ヶ月とかかけてたら逆に生活の中心が増尾昭一になってしまうので、それだけは避けたい。いや、増尾さんが嫌いとかそういうわけではなくてね。ホントにね、何と言ったらいいのか。まあいいや。

後!増尾昭一はアニメーター見本市で監督するんでしょうか。もし監督作品を手かげたら、ニコ生に増尾さんが出るので、それもまた楽しみですね。何はともあれ、期待はしておく。 

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