GOMISTATION

足が絡まっても、踊り続けて

カテゴリ:原画マン > 増尾昭一


マップ兵器というのは、いわゆる「個々に対してではなく、広範囲を全体的に攻撃する兵器」の総称で、スパロボ等SRPGで使われる事が多い言葉です。具体例を挙げると、核兵器や水素爆弾であったり、アニメで言えば、ホーミングレーザー(「トップをねらえ!」)や相転移砲(「機動戦艦ナデシコ」)ですね。大雑把にわかりやすく言ってしまえば、「薙ぎ払え!」ということですね。


具体例を見てもらったほうがわかりやすいと思うので2つほど。

・「魔法少女リリカルなのはStrikerS(07/TV)」  26話
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なのはSTSにおける、マップ兵器表現。光球が拡大と縮小を繰り返しながら、横にPANすることで、「広範囲に渡って敵を殲滅している」という描写になっています。これは単純に言うと、「圧倒的な強さ」の表現ですね。


・「米韓合同軍事演習(資料映像)」
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NHKニュースより引用)

これは先日見つけた、米韓合同軍事演習の資料映像における1シーンです。個々の船艦や航空機を狙うのではなく、全体を網羅的に攻撃していることがわかると思います。[追記]これは、発煙筒で煙幕を張っているようですね(参考:在日米海兵隊さんのTweet)。こういった現実における兵器の表現が、アニメではどういう風に発展されていったのかについて、少し自分の考えを説明したいと思います。



<1、80年代初期の光球爆発の表現>

まず最初に、70年代後半~80年代初期における、たくさんの光球爆発が下地としてあります。これは簡単にいうと、宇宙戦闘において、敵との攻防を記号的に示すための表現であり、またリピート作画にして作画負担を軽くしつつ、戦闘を見せるという表現ですね。具体的な作品で言えば、「伝説巨神イデオン(80)」などの時代です。

・「伝説巨神イデオン(TV/80)」 14話
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明滅する光球爆発の描写。単純な球形を用いて、リピート的に戦闘の描写をしています。これはマップ兵器というよりも、宇宙空間における各地戦闘の基本的な形です。


・「機動戦士ガンダム(TV/79)」 35話
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こちらも光球爆発による明滅表現の一種。明滅の仕方や、カメラワークによって多数の戦闘が各地において起こっている事が描写されています。


・「超時空要塞マクロス(TV/82)」  06話
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ダイダロスアタックの後、機体の表面が膨張していく様子。この膨張の仕方やカメラのPANの仕方は、マップ兵器の表現の基礎となっていて、後年に活かされることになります。



<2、「マップ兵器」表現の2つの方向性 - 庵野秀明と増尾昭一>

その後(1970年代~80年代前半)、マップ兵器の表現が記号的に完成される以前においては、「A:波動砲(宇宙戦艦ヤマト)の相似表現」と「B:核爆発の描写再現」の2方向があったと推測しています。前者は、「宇宙戦艦ヤマト」の流れを引き継いだ、波動の相似表現であり、ズガーンと多数の敵を吹き飛ばすような表現です。後者は、それとは対極的に、写実的な方向性を持って、あくまでも忠実な再現に務めるという表現でした。このように、デフォルメ的にアニメの流れを引き継ぐ方向性と写実的な方向性の2つがあったと考えています。実際に、その2方向を見て行きたいと思う。


A:波動砲の相似的表現の具体例

・「超時空世紀オーガス(TV/83-84)」 09話
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増尾作画。ズドーンと一本線のビームが走り、色んなものを破壊している描写。「宇宙戦艦ヤマト」における、波動砲を真似した大砲的な表現、全てをなぎ払い、爽快感をもたらすビーム表現が80年代には多く見られました。この波動砲の相似表現は、のちに「マップ兵器」が表現として完成される時に、カメラワークとレイアウトの基礎となります。



B:核爆発などのリアルの描写を再現している具体例

・「DAICON Ⅳ Opening Animation(自主制作/83)」
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庵野作画。核爆発の有名な作画で、爆縮や吹き戻しの描写が見られる。極めて写実的な表現であり、庵野作画において最もベストな作画の1つと個人的には思ってる。


・「風の谷のナウシカ(劇場/84)」
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庵野作画。これまた有名な巨神兵ビームの作画です。ディテールは少なく、しかし高密度さを保っている作画は30年経った今でも素晴らしいと感じる。やはりこちらも煙の押し潰される描写など、とてもフォトリアル。


これらの2方向がアニメにおける、マップ兵器の本格的な始まりだと考えています。そうして、これらのマップ兵器表現がどうやって発展していったか。まずは、庵野秀明、増尾昭一、両者の作画スタイルからおさらいしましょう。

庵野は、「風の谷のナウシカ(劇場/84)」「王立宇宙軍 オネアミスの翼(劇場/87)」と写実黄金期で、とにかく「写実性」にこだわっている時期です。一方増尾は、「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか(劇場/84)」「プロジェクトA子(OVA/86-)」など、山下系(※デフォルメ調の爆発)から板野系な爆発(※まん丸なフォルムで描かれる、ディテール少なめの爆発)へと移る転換期であります。

ここで、彼らにはある共通点が浮かんできます。その共通点は、板野一郎という存在です。そもそも、庵野と増尾、2人が出会ったのは、板野一郎が作監を務めた「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」の制作においてでして(参1)。板野一郎が庵野の師匠であるというのは有名な話ですが、増尾も当時「超時空要塞マクロス」に参加できないために在籍していたスタジオを抜けたという逸話もあったり、その逸話を抜きにしても、その劇場版である「愛・おぼ」に作監補として参加したり、後続作品の「超時空世紀オーガス」に参加して獅子奮迅の活躍を見せています。そういった点で、板野一郎やマクロスに惹かれるものがあったんだろうと感じます。こういうわけで、両者ともに作画面はもとよりレイアウトにも、多大な影響を受けているのは間違いないと思います。


また、板野一郎のエフェクト作画と言えば、シンプルなフォルムでタイミングを重視した写実的な作画です。この前、日本アニメ(ーター)見本市において、安彦良和とともに原撮集が映像として公開されていましたが、基本的に板野一郎と言えば「板野サーカスの人」という認識が強く、エフェクト作画にはさほど触れない場合が多いです。ということで、そもそも板野作画を未見である人が多いと思いますので、まずは「メガゾーン23(OVA/85)」と「超時空要塞マクロス 09話(TV/82)」における、板野作画をご覧いただきたい。


・「メガゾーン23(OVA/85)」
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(※ごめん、これサーカスだ。まあシンプルな球形描写という点では、分かってもらえると思う。)


・「超時空要塞マクロス(TV/82)」 09話
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球形オンリーという、実にシンプルなフォルムのエフェクト。ディテールは少ないですが、タイミングの巧さによって写実性を発現させています。繰り返しますが、板野作画は庵野、増尾の作画の源流であります。影響を受けた2人のアニメーターが、板野作画や考え方を取り入れ、「マップ兵器」の表現を完成させていきます。では、板野一郎が目指した、エフェクトアニメーションの考え方とはどういったものなのか。

板野 で、僕はやっぱり金田さんのセンス的な爆発じゃなくて、そうじゃないものをどうにかして(作り出したかった)。(中略)それまでの煙は(フォルムのパターンとして)丸、ちっちゃい丸、おっきい丸とあって、それが中3枚のリピートで、平面的に移動するのが多かった。でも本当は、巻き込んで、回転して、しかも同じ大きさじゃなくて、広がったり形を変えて枝葉に分かれていく形になる。(当時は)『ヤマト』のヒトデ爆発とか、パターンがみんな決まってたじゃないですか。 
小黒 四方に広がっていくやつですね(笑)。 
板野 そのパターンにはめるのが嫌だったんです。TVでも、ループにしたりして簡略化しながらも、見栄えがしてかっこいいと思えるものはないか、っていうところで、立体感をつけたり、空間を一所懸命意識したりして。だから、それが上手くいってるのが、『イデオン』のアディゴとかで、だんだん……。 

感覚的ではなく、計算的なエフェクトアニメーションの試行錯誤や、リピートによって簡略化しながらも迫力を残そうと追求しています。これが板野さんのエフェクトに対する当時(「伝説巨神イデオン」等)の考え方でした。こういった考え方を庵野、増尾は吸収し、自分たちの作画に取り入れ、昇華させていきます。そんな2人が監督、演出という立場で参加したある作品が、マップ兵器という表現においてはエポックであると考えます。



<3、マップ兵器の記号的表現の完成>


・「トップをねらえ!(OVA/88-89)」 05話
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そうです、その作品とはSF美少女ロボアニメの金字塔「トップをねらえ!」です。この2つについては、増尾作画(※推測)かと。ここで、マップ兵器について初めての記号的な表現が完成しました。ちなみに、これは板野系からフォルム重視系の作画に転換した際に増尾昭一が残したであろう、板野系の名残だと考えていたり。とにかく、この「マップ兵器」の表現については、板野一郎から影響を受けたと思われる部分が散見されます。

ます、このマップ兵器表現は、板野爆発(光球作画も含めて)を極めて簡略化した上で、タイミングとカメラワーク(レイアウト含む)を重視して作られていると感じます。テンポ良く展開されていく光球爆発の描写、その光球爆発に大きさとタイミングをつけることによって奥行きの感じられるレイアウトになり、PANにより画面に勢いと疾走感をつけるカメラワークなどが特徴的です。これらは、「トップをねらえ!」から20年以上経った今でも非常に魅力的です。だとするならば、当時の演出家たちが心打たれないはずがない。



<4、「トップ05話」のマップ兵器の表現のオマージュと発展>

心打たれた演出家たちは、先程見ました「トップ05話」に出てきたマップ兵器の表現を取り入れて、発展させていきます。ほとんどの部分は、「トップ05話」で完成しているんですが、それぞれに自分の個性を追加して、より独自性を出し、魅力的にしている。


・「フォトン(OVA/96)」  06話
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橋本作画。球形の大きさに差をつけることで、宇宙空間の広大さを演出し、奥行きある画面作りになっています。右にフォローしていくカメラワークも、「トップ05話」からの影響が見られる。


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光球爆発を右から左へと展開させることにより、敵の殲滅具合に対し時間差を感じ取れ、リアルさが増す。また手前の爆発と奥の光球爆発のタイミングに差があり、ここでも画面に奥行きを出してる。つまり、時間と物体による、二重構造の奥行きの演出になっています。



・「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(劇場/99)」
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橋本作画。細田守作品。前述した「トップをねらえ!」05話のカット割り(※おそらく、ホーミングレーザーやバスタービームのシーン等)に似ている。カメラのPANの仕方にやや差はありますが、とても似てます。ここで、アニメスタイルのインタビュー記事から少し引用します。

小黒 あの、ダダダダッと爆発していくあたりは、『トップをねらえ!(Gun Buster)』を意識してるんですか?
橋本 だって、コンテがそうじゃないですか。
小黒 あれはコンテのせいなんですか(笑)。
橋本 そうですよ。最初に振られたのが、確か伊東伸高君がやってる、電脳世界ですれ違いながら……みたいなところだったんですよ。それで多分「あんまりやりたくないなあ」とか言ったんですよね。それで「どんなのがやりたいの?」って言われたので、「爆発が描きたい」と。そしたら「じゃあ、そういうコンテにしてあげる」と言われて、2〜3週後に描き直したコンテを渡されたんですよ。見たら「えーっ、『トップをねらえ!』と同じじゃん! カット割りまで似てるじゃん!」とか言ったんだけど(笑)。まあ、それでも細田さんの頼みなので。

おそらく、これがそのシーンです。

・「トップをねらえ!(OVA/88-89)」 05話
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増尾作画。このように比べてみると、本当似ていることが分かります。ドドドンと画面奥から手前へと爆発が押し寄せてる。(ホーミングレーザーのカットはここ載せていませんが)、ガンバスターの挙動も含め、細田守が「トップをねらえ!」を意識してコンテを描いたことや、その影響力の大きさを改めて感じます。



・「劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇(劇場/09)」
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今石監督作。サンジゲンCG。グレンブーメランを投げて、ムガンを殲滅していくシーンです。フォローで追っかけていって、最後に少し画面が寄ります。光球爆発の大小さによる、画面の奥行きが見事。さて、ここでアニメスタイルのインタビューでこのシーンについて、今石監督が述べているインタビューがあるので、そちらを少し紹介。
今石 (中略)CGでは他にも、ムガンの大群との戦いの中で、グレンラガンがグレンブーメランを投げて、ムガンをなぎ倒すという長回しの横フォローのカットがあるんですけど、そこもやってもらいました。「フル3Dでお願いします」と言ったら、作画みたいな3Dが上がってきて(笑)。コマ送りしても、なんか作画に見えるんですけど、みたいな。
 
今石 うん、あれはちょっと見どころでしたね。2つのブーメランが併走しながら、丸爆発がボンボン送られていって、途中1回カーンとぶつかって、また画面いっぱいになって、今度はフォローからTUに切り替わって、奥からまたドドドッと爆発が手前に流れてくる。その、奥から手前に流れてくる爆発が、完全に『トップをねらえ!』の増尾(昭一)爆発のタイミングを踏襲してるんですよ!
── へえー。
引用元:『劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇』制作秘話!! 第2部 総集編映画を作る苦労と旨味
「サンジゲンによるこのCGは、実に「トップをねらえ!」を意識したものになっていて、この奥から手前に流れてくる爆発は、完全に当時の増尾昭一のタイミングを踏まえている」との事。これは具体的にどのシーンかというと、ノリコが「コーチの心がこもってるんだからー!」と叫んだ後の爆発。つまりこれです。

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光球が爆発した後、奥から手前に流れてきているのが分かると思います。無論このシーンだけではないでしょうが、これを中心にサンジゲンは「トップをねらえ!」の05話を踏襲し、グレンラガンのあの描写を完成させたというのが上記の引用とgifで理解できると思います。



・「はたらく魔王さま!(TV/13)」 05、13話
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爆発内部から、広がるような作画要素が追加されていることが分かる。光球の大きさも大中小と工夫されていて、非常に洗練された形のマップ兵器の描写。


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たくさんの光球爆発とカメラPAN。さらには、画面下にもう一列足すことによって、画面の迫力を増している。下部の方が、大きい光球なのもいい味を出している。



・「ガンダムビルドファイターズ(TV/13-14)」 25話
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奥で展開される球形爆発が、ドドドンと迫り上がるように手前に広がってくる。これはタイミングが凄く上手い。まさしく臨場感を増すように、光球爆発が大きくなっているんですよね。「ガンダムビルドファイターズ25話」においては、この他にもマップ兵器的な表現が多数見られたりもします。



・「キルラキル(TV/13-14)」 10話
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球形爆発の拡大縮小によって画面に奥行きを出しています。これも「トップ05話」と通じるところが多いですね。ちなみにこれもサンジゲンCG。増尾作画は、CGに対しての影響力が大きいですね。本人がデジタルに対して強いというのも関係しているんでしょうか。 




このような感じで、細田守作品、親子が劇場で見るようなアニメ作品から、深夜の魔法少女モノ、フルCG作品、さらには近年のガンダム作品や、人気を博したヤングガイナの作品にまで、板野から始まり増尾と庵野が完成させた「マップ兵器」の表現が登場する。これが何を意味するか。まずは、「トップをねらえ!」という作品のアニメ業界に与えた影響の大きさです。これだけ多くのところで意識されている時点で、その影響力の大きさは言うまでもないかもしれませんが、やはり影響力は思っているより大きい。もう1つとしては、そういった表現を作ったアニメーターたちの作画を間接的に見ているということです。板野一郎、庵野秀明はともかくとして、増尾昭一の名前を知っているという一般の方は少ないです。これは増尾の役回りを考えれば当然かもしれませんが、アニメファンでもおそらく名前を知っているだけとか、直接的には作画を見たことない人が多いかもしれない。

しかし、前述した通り、これだけ幅広い層のアニメで「マップ兵器の表現」は使われていますので、間接的には多くの人が板野一郎や増尾昭一の作画や関連した作画を見ていると言っても決して言い過ぎではないと思うんです。板野一郎が土台を作り、庵野と増尾ペアによって完成へと至った「マップ兵器の記号的表現」から分かることは、「トップをねらえ!」と増尾昭一の偉大性です。1つのアニメ的な表現、それもよく使われる記号的表現を完成させたことは、アニメーションの表現の広がりに寄与していると感じます。



<参考文献>
アニメの作画を語ろう animator interview 板野一郎(1) 
アニメの作画を語ろう animator interview 橋本敬史(1)情熱で始めたアニメーターの仕事 
第50回 石黒昇、板野一郎、庵野秀明、三世代そろった『超時空要塞マクロス』の現場  
第48回 『超時空要塞マクロス』の石黒昇監督、ご逝去を悼む  


■「増尾昭一作画集02(全くの未完成)」
 

更新できてないので、とりあえず。まだまだ未完成ですが、90年代後半から2013年までを含めて作ろうと思っています。上記の動画では、「ICE」「最終兵器彼女」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破、Q」「ゲートキーパーズ」の増尾作画であろう所を入れています。

最近久しぶりに増尾昭一の作画wikiを見てみると、やたら詳しくなっていて驚きました。いやあ細かいとこまで詳細に記載されていましたね。すんげー詳しい人いるんでしょうか。

個人的には、「うる星やつら156話」については増尾昭一作画の可能性が大きいと感じてきました。やっぱ金田系のショックコマ、白コマ、破片が当時の「ダーティペア」あたりと似てるのが理由として挙げられますね。庵野さんが、ショックコマを殆ど使わないというのも大きな点です。

まあ「うる星やつら156話」についてはそんな感じで…。後は、何を動画に入れようかなあと現在試行錯誤中です。エヴァ見直そうかなあと考えたりもしていますが、中々に難しい。「旧劇」の増尾パートって、思い当たるのが戦略自衛隊の山への連射でバババっとなるシーンなんですけど、どうなんでしょうか。あそこは白コマたくさんだったような気がするし、「ナディア」における増尾昭一の作画にも触手煙の感じ等が似てるなあと。

ポケモンの劇場版も頑張って見ようと思います。ホント世代なのに、「ルギア爆誕」「ミュウツーの逆襲」も見てないですからね。何やってんだと。後は、「ブレイブ・ストーリー」とかですかね。そうだ、作wikiコピペっとこう。


■新世紀エヴァンゲリオン(1995~1996) 演出 23話 原画 2話 5話 8話 9話(NC) 12話 19話 23話 26話
1:初号機の格納庫の汚しを担当(Newtype2006年3月号別冊付録「新世紀エヴァンゲリオンDECADE」より)
2:
5:タイトル前の零号機が壁にパンチする辺りから赤い液体が出るところまで(憶測)
8:AパートからBパートにかけての艦艇が使途に襲われて爆発していくところや、縦向きになった船が沈む辺りなど(憶測)
9:中村豊氏のパートの後の爆発(WEBアニメスタイル animator interview 中村豊より)
12:南極のシーンの艦艇(憶測)
19:初号機の胸から血が噴き出した後、ゼルエルのビームが初号機に直撃して爆発が起こるところなど(憶測)
23:零号機の爆発など(憶測)
26:

■GUN SMITH CATS(OVA/1995~1996) 原画 2話 3話
2:メイの仕掛けた爆弾が爆発してナスターシャの車のガラスが割れる辺りや、跳ね橋に突っ込んだナスターシャの車が爆発して川に落ちるところ(憶測)
3:ジョディが受話器を置いた直後の、家が大爆発するところ(憶測)

■LUNAR シルバースターストーリー(SS/1996) 原画

■赤ちゃんと僕(1996~1997) 演出 7話

■青空少女隊(OVA/1994~1996) 原画 5話

■エルフを狩るモノたち(1996) オープニング作画
OP:冒頭?(憶測)

■シャーマニックプリンセス(OVA/1996~1998) 原画 3話 4話

■新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生(劇場/1997) 原画

■新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(劇場/1997) 原画

■POWER DOLLS Detachment of Linited Line Service プロジェクトα(OVA/1998) 原画

■The Animated Series VAMPIRE HUNTER(OVA/1997~1998) 原画 4話

■ジオブリーダーズ 魍魎遊撃隊 File-X ちびねこ奪還(OVA/1998) 原画 1話

■劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲(劇場/1998) 原画

■彼氏彼女の事情(1998~1999) 原画 13話 16話 18話

■機動戦士ガンダム 第08MS小隊(1996~1999) 原画 11話

■メルティランサー The Animation(OVA/1999~2000) メカニカルデザイン(共同) 絵コンテ 6話(共同) 演出 6話 メカニック作画監督 1話  2話 3話(共同) 4話(共同) 5話(共同) 6話(共同) 原画 1話 2話 4話 6話

■劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(劇場/1999) 原画

■魔装機神サイバスター(1999) 原画 26話

■ゲートキーパーズ(2000) 超科学エフェクト メカ設定(共同) メカ作監 13話 17話 原画 1話 作画 11話 13話 21話 24話

■ジョジョの奇妙な冒険 ADVENTURE(OVA/2000~2002) 原画 1話 7話

■劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI(劇場/2000) 原画

■VANDREAD(2000) メカニック作監 1話(共同) 3話 5話(共同) 6話(共同) 13話(共同) 原画 1話 5話

■無敵王トライゼノン(2000~2001) 原画 15話

■幻想水滸外伝 Vol.2 クリスタルバレーの決闘(PS/2001) OP原画

■夜勤病棟(18禁OVA/2001) 原画 3話

■劇場版ポケットモンスター セレビィ 時を超えた遭遇(劇場/2001) 原画

■SAMURAI GIRL リアルバウトハイスクール(2001) モンスターデザイン

■スカイガンナー(PS2/2001) OP原画

■FF:U ~ファイナルファンタジー:アンリミテッド~(2001~2002) 美術レイアウト 原画 2話 4話 7話 8話 9話 13話 18話 23話 24話 25 話

■犬夜叉 時代を越える想い(劇場/2001) 原画

■Hellsing(2001) 原画 13話

■ポケットモンスタークリスタル ライコウ雷の伝説(TVSP/2001) 原画

■パルムの樹(劇場/2002) 原画

■フルメタル・パニック!(2002) 原画 24話

■最終兵器彼女(2002) 原画 1話

■円盤皇女ワるきゅーレ(2002) 原画 2話

■シックス・エンジェルズ(劇場/2002) 絵コンテ(共同) メカ作画監督(共同) ビジュアルエフェクト(共同)

■幻想水滸伝Ⅲ(PS2/2002) OP原画

■劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス(劇場/2002) 原画

■戦闘妖精雪風(OVA/2002~2005) 原画 1話 5話

■ゲートキーパーズ21(OVA/2002~2003) 原画 4話 OP2

■超重神グラヴィオン(2002) 原画 7話

■キディ・グレイド(2002~2003) 絵コンテ 14話(共同)

■サブマリン707R(OVA/2003~2004) 監督 プロジェクトブレーン 絵コンテ 本編 ED 演出 ED 画面構成・レイアウト 1話 原画 1話 2話

■爆裂天使(2004) 原画 13話 18話

■劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション 裂空の訪問者デオキシス(劇場/2004) 原画

■Re:キューティーハニー(OVA/2004) 原画 3話

■劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオ(劇場/2005) 原画

■ガン×ソード(2005) 原画 4話

■テイルズオブレジェンディア(PS2/2005) 原画

■テイルズオブジアビス(PS2/2005) イベント原画

■銀色の髪のアギト(劇場/2006) エフェクト作監 原画

■機神咆吼デモンベイン(2006) 監督 絵コンテ 1話 2話 12話 原画 10話

■劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション ポケモンレンジャーと蒼海の王子マナフィ(劇場/2006) 原画

■ブレイブストーリー(劇場/2006) 作画監督(共同) 原画

■地球へ…(2007) 絵コンテ OP1
 
■AFRO SAMURAI アフロサムライ(2007) 原画 3話 5話

■ICE(OVA/2007) 作画監督 1話(共同) 2話(共同) 3話(共同) 原画 1話 3話
 
■ななついろ★ドロップス(2007) 原画 6話

■ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(劇場/2007) 特技監督 原画

■BLUE DROP ~天使達の戯曲~(2007) 原画 12話

■我が家のお稲荷さま。(2008) 原画 1話

■真救世主伝説 北斗の拳 トキ伝(OVA/2008) 絵コンテ(共同) 原画

■まかでみ・WAっしょい!(2008) 原画 1話 12話

■ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(劇場/2009) 特技監督・原画

■ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(劇場/2012) 特技監督・原画

■宇宙戦艦ヤマト2199(2013) 原画 20話 21話 25話

■劇場版 薄桜鬼(劇場/2013~2014) 絵コンテ 第一章(共同)

■蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-(2013) 原画 4話
(引用元:http://www18.atwiki.jp/sakuga/pages/1061.html

増尾さん99-04ぐらいまで働きすぎやでホンマ…政勝さんもおかしいレベルですけど、増尾さんもホンマ働いてますよねえ(※太字にしてるのは、確実に動画に入れるヤツ。)

やるとなったら集中的に(2週間とかで)やりたいですね。こんなん3ヶ月とかかけてたら逆に生活の中心が増尾昭一になってしまうので、それだけは避けたい。いや、増尾さんが嫌いとかそういうわけではなくてね。ホントにね、何と言ったらいいのか。まあいいや。

後!増尾昭一はアニメーター見本市で監督するんでしょうか。もし監督作品を手かげたら、ニコ生に増尾さんが出るので、それもまた楽しみですね。何はともあれ、期待はしておく。 


こんな長くするつもりはなかったんですが、まあしょうがない。

■増尾昭一 爆発作画集ver2.01


増尾の80~90年代のいいとこ取りをした動画を作りました。一部エンコ上手くいってないですが、まあ一度ご覧いただければ幸いです。動画タイトルは、とある先人のエフェクト動画が好きなので、そこから取らせて頂きました。爆発作画集とあるように、増尾メカに関しては殆ど入れていません。「タイラー」のそよかぜとか、「ヤマト2520」とかのメカ好きなんですが、今回は省いてます。爆発だらけですが、楽しめてもらえたらいいです。


増尾昭一という名前を初めて意識したのは、『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』でした。特技監督ですね。それからずっと、増尾という人物はメカとエフェクトを写実的に描く人だなあということと、デジタルに強いという認識ぐらいしか持っていませんでしたが、例の『うる星やつら 156話』でようやっと調べ始めて、まあ本当にここまですごい人だとは思ってもみなかったとなったのが最初の感想です。


早速、増尾エフェクトに入って行きましょう!


1、初期:80年代前半(81~85)
49]

80年代にはロボットアニメを中心に、『六神合体ゴッドマーズ』『超時空世紀オーガス』『戦え!!イクサー1』『さすがの猿飛』『幻夢戦記レダ』などの作画で活躍されました。特に『オーガス』においては、月に150カット以上という凄まじい仕事量を見せつけています。

この時代は、増尾さんのアニメーター初期時代でもあり、 エフェクトは意外にも山下系作画となっています。山下系というと、金田エフェクトを少し発展させた形で、80.90年代は人気を博しました。メカの方も当然と言わんばかりに、コテコテした山下調の描き方をしています。ただ、パースを誇張するようなメカ作画は殆ど見られません。ここは意外と、初期増尾の特徴かもしれません。

■『超時空世紀オーガス(1983~84)』 20話
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金田・山下系爆発。ショックと白コマはオーガスの時代から既に見られます。庵野秀明との破片比較というマニアックな話もあるらしいですが、僕自身理解してないので省略。

42]08]12]14]


■『超時空世紀オーガス』 34話
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また『オーガス』の後半では、このようにまん丸な球形の板野系爆発も確認できます。この時代は、『愛・おぼえていますか』で作監補としても活躍されました。板野一郎ないしはマクロスの影響があったのは確かだろうと思います。一説によると、「初代マクロス」に参加できなかったため、スタジオジャイアンツを飛び出したというのも逸話として存在していて、増尾昭一のマクロスへの情熱を感じます。というか全般的に、増尾昭一は濃いオタクであったろうと思います。


初期増尾まとめ
・山下系9割、板野系1割
・ショックと白コマを2kで使う
・刻み海苔みたいな破片
・テレコム系な色使い(特に煙)
・金田パース的な誇張は殆どない


2、中期:80年代後半(85~88)
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中期においては、初期後半(『オーガス(後期)』『幻夢戦記レダ』や『ダーティペア)で見られた板野系なエフェクトが、『戦え!!イクサー1シリーズ』や『プロジェクトA子』『くりいむれもんPART4 POPCHASER』などで、完成されます。具体的には、ムーンラインというディテールと、板野系のまん丸なフォルムの2つが特徴です。後は、ショックの表現がより多くなってきます。初期の時代に山下調であったエフェクトは、板野の系譜をなぞるように丸みを帯びて変化していきます。山下系フォルムはこの時期には、ほぼ消滅しています。

■『プロジェクトA子(1986)』
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左上がショックの一部分。左下の白コマと合わせて、ショックを形成しています。


■『幻夢戦記レダ(1985)』
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レダでは、こういった赤いBGのコマで作られるショックも見ることができる。また、「イクサー」や「POPCHASER」においては、6k以上の長いショックや、「ズコン!」という文字ショックコマも散見される。

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(※左が「POPCHASER」、右が「イクサー」)


中期増尾のまとめ
・山下系の消滅と共に板野系フォルムへの転換
・ムーンラインの本格的始まり
・ショック&白コマの長さ(時たま6k以上)
・シャー芯みたいな破片がたくさん
・爆発の色は、オレンジ、ピンクが多い(=庵野とそっくり)


3、庵野王立・AKIRA本谷以降:90年代(87,88~95)
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AKIRA本谷というのは、僕の造語です。『AKIRA』の中で本谷利明が描いた濃密・緻密なフルアニメーション煙のシーンのことを指しています。この煙に当時のエフェクトを描くアニメーターたちはとてつもない影響を受けて、何とかリミテッドに落とし込もうと努力を重ねます。また同時期に、『王立宇宙軍』で描いた庵野秀明の写実黄金期の爆発・煙もまた影響を与え、87,88年頃に立体的な煙を描こうとするムーブメントが起きたと推測しています。増尾も例外でなく、影響を多分に受けてエフェクトは変化していきます。また、『トップをねらえ!』では演出・原画、『王立宇宙軍』では助監督として、幅広い活躍も見られます。

フォルムが大きく変わります。それまでは、板野系を基調としたまん丸だったフォルムが、一転して全体にこだわるフォルムになります。特徴的なディテールであった、ムーンラインは少し鳴りを潜め、他のカゲと合体してクワガタのようになっているか、ハイライトや透過光が少し入る程度に落ち着きます。

■『クラッシャージョウ 氷結監獄の罠(1989)』 ムーンライン・透過光の例
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■『クラッシャージョウ 氷結監獄の罠』 ムーンライン・クワガタの例
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ライン同士が繋がって丸を形成せずに離れて、クワガタのようになっているのが分かるかなあ。多分、右上が一番分かりやすい。これは「ナディア」、「ジャイアントロボ」、「クラッシャージョウ」など多数の作品で確認できる増尾爆発の大きな特徴の一つでもあり、魅力の一つでもあります。


■『ふしぎの海のナディア(1990)』 白コマの例
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このカットでは、白コマの多用が顕著です。具体的に言うと、1Fごとに白コマがインサート(挿入)されているという感じです。上記のカットではその違いを分かりやすくするために、最初のカットでは白コマをそのままスクショしていますが、2つ目のカットでは白コマを意図的に外しています。


■『クラッシャージョウ 最終兵器アッシュ(1989)』 じわ煙の例
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これまでの増尾煙ではテレコム系や板野系の煙が見られていました。が、この『クラッシャージョウ』のように、じわっとした感じの煙がこの頃から顕著に描かれるようになります。これは先程の「87.88年写実ムーブメント」の影響によるものだと推測しています。また、この「じわ煙」が後年の写実的な煙へと繋がっていきます。


AKIRA本谷以降の増尾のまとめ
・写実的なフォルム特化へ
・ムーンラインの変化とカゲへの影響
・じわ煙(ゆっくりとした煙)
・細かくて小さい破片
・爆発の色は、ピンクとオレンジが殆ど
・白コマの多用


4、エヴァ以降:90年代末~2000年代(95~07)
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『エヴァ』以降は、爆発というか原画を描く機会が減ります。それは、『エヴァ』のような大きめのプロジェクトにメインスタッフとして関わったことと、ディレクション(監督・演出)の方面に行ったことが大きな要因だと思います。そして、爆発を自体を描くことも減り、煙やメカの作画が多くなってきます。


■『無敵王トライゼノン(2000)』
(※『機神咆吼デモンベイン』と誤表記していたので、訂正しました。)
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■『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007)』 
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『クラッシャージョウ』の時代の増尾煙は、じわっとした動き、比較的枚数を多く使うことで、本谷煙を実現しようと試みていました。しかし、00年代以降になると橋本敬史的なフォルム、ボコボコとした不規則な写実フォルムへと転換していきます。またクルミのようなカゲのラインの付け方により、写実的なフォルムを型取り、立体的にしようとしています。


エヴァ以降の増尾のまとめ
・爆発を担当するのが減る
・煙の形は、写実的なフォルム特化
・カゲの付け方で立体感を出す(中心部を気球のように張る)
・デジタルで、破片・ガヤといった素材追加で情報量を増やす
・ドーム型爆発の増加


★:増尾昭一の魅力まとめ

ここからは、配信ではうまく伝えられなかった増尾エフェクトの魅力について紹介と説明を。それぞれ項目別にして、紹介していこうと思います。


■増尾サーカス(オーガス、A子)
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上はオーガスですので、83,84年あたり。(下のA子は1895年あたり)メカもそうですけど、業界に入って2、3年でこんなキレイなサーカスが描けるのは凄まじいものがありますね。元から、熱意の大きい方だったと思います。特に、この20話においてはサーカスやミサイル作画がたくさんあります。これ本当に1人で描いたのかよ、とんでもねえな化け物だよという感じです。


■ムーンラインによる爆発の温度差表現(ダーティペア、POP)
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これがすごい。ムーンラインの目的というのは、高温部・低音部に分かれる爆発表面の表現のためにあるようです。または、あまりに爆発の表面に何もないとタイミングで勝負するしかなくなり。それを避けるための単純なアクセント的な使用も考えられます。これが後年のカゲの基礎になっているかもしれません。


■フォルム特化の煙(ヤマト2199、エヴァ序)
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「宇宙戦艦ヤマト2199」方は、カゲの部分が分かりにくいと思うのですが、簡単に説明すると、中心部を張るように(浮き出るように)見せるので、その周りにカゲを付けています。というかエヴァもボヤかしてるので見にくいですね。参考資料として、序の原画を見てもらうと分かりやすいと思います。

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(エヴァンゲリヲン:序 全記録全集より)

10年代以降は、こういった煙が本当によく見られます。整ったフォルムをじわっと動かす。これによって、煙・爆発の写実性はますます高まり、いい意味で「地味な煙」となっています。これがすさまじい職人ワザだと僕は思うのです。目立ってナンボのエフェクト作画であえて「地味な煙」とみなされるモノを描く力量やその勇気!安易な流行に流されず、自分のスタイルを貫く意志を持つ人は、エフェクトでは庵野秀明・佐々木政勝・村木靖と増尾さんぐらいなもんでしょう。


■ドーム型の爆発(ジャイアントロボ、彼氏彼女の事情)
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半球ドーム型に広がる爆発。DAICON4の庵野とかそうですね。ビックバンのような急速的な爆発スピードで見るものを圧倒し、凌駕します。簡単なように思えますが、タイミングをきちっと分かってないとダサくなるんですよ。ドーム爆発はエフェクト的特徴として、ドーム爆発の煙が終わりに右方向に流れていきます。まあカッコイイの一言でいいですよね。



と、こういったところで増尾エフェクトの概要と魅力についての紹介はほぼ終わりです。目立ってナンボのエフェクトもいいですが、増尾系と言ってもいい、ナチュラルな煙や描き込みが少なくて、写実的に見える煙もたまには愛してやってください。煙が泣きます。 

また先日、金曜ロードショーでエヴァが三週連続、放映されることが決定しました。すしお、平松禎史、本田雄、松原秀典、橋本敬史といった人たちの濃い作画の中で、増尾昭一の作画もさんさんと輝いております。それが増尾作画と認知されていないだけで、記憶に残るような爆発も描いているのです。煙だけ描いてると思った?残念!そんなわけはない!僕はココらへんが、増尾作画だと思っています。


■『エヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009)』
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増尾さん、まだ白コマとショック使ってるんです。すごいっすよね、より洗練して使ってるんですよ。本当、パねえわ。また物語においても、ちょうど転換となる「3号機の起動実験」というポイントで増尾昭一に爆発作画を託すのは、庵野秀明からのこの上ない信頼を感じます。


■『エヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012)』
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ここで本当に紹介終わり。

増尾エフェクトの魅力とは、ショックや白コマといった比較的古めの表現と、デジタルやCGといった比較的新しい表現の混在にあります。昔の表現に固執するわけでもなく、また新しい表現に安易に乗り換えていくわけでもなく、どちらにもある良いところ・有用性の高い部分を自分の作画に変換する形で、再表現する巧さにあるのです。だから、他のアニメーターに比べると地味かもしれません。でもその慎ましさは、アニメーターの中では珍しいと思います。目立ってナンボと考える人が多い中で、増尾さんは自分の持つ絶大な実力をハッキリと認識しているので、目立つ必要もないのです。だからこそ、僕らは増尾昭一という人物の人柄にまで想像力を働かせることができるのだと思います。

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