ミチル過去回。
(※今回から、少しタイトルに一言副題を追加。)
アバン:寝てるミチル
A:2人のミチル(上)
・死にたいと懇願するミチル
・埋められるミチル
B:2人のミチル(下)
・過去回想
・ホラーだった
作劇・脚本・構成
ミチルの過去についてですが、展開早い割に上手い構成でした。最後のミチルの親友の自殺理由は、まあボロボロの服装で察してくれということでしょう。言うまでもなく、ミチルという親友ができたのに、それでも自殺を選ぶということは、レイプ・暴行をされたから。これは少し脚本的に巧かった。だって普通は、一度自殺から逃れた人が死ぬとなると、外部要因による病死とかでしょう。自殺を選ぶに至った人間が、再びちゃんと生きるというのは難しいという現実感があります。
またツンデレ・ミチルが何故ツンデレの振る舞いをするようになったのか。それについての原因は分かりやすく描写されており、やはりただのツンデレではないことが分かってよかった。露骨な既存的・陳腐的なキャラ付けの裏には必ず意図があります。ツンデレに至った理由も説得力があり、納得できます。ここはバンクの使い方も効果的だった。
ユウジの対応とミチルの葛藤の描写も良かったです。「お前の望みは叶えてやる」と言い、それを必ず遂行しつつも、素晴らしい先見性によって苦しんでいるミチルをようやく解放したことは、ユウジというキャラ付け(※それこそ「HAL9000」のような完全無欠な性質)にとって良かった。しかも、ここまでは弱点(※ギャップ)も見せていないのに、そこそこ魅力的な人物に見えているのは、素直だからでしょうか。いいですよね、素直さって。
作画・画面設計・レイアウト
野中作監回。(ノット原画)ですが、さほど野中っぽさは無かったと思います。病院のシーンとかは少しそうだったかもしれないけど、一回の視聴では限界がありますね。また見直します。
・キャラ絵
キャラ絵に関しては桂・渡辺コンビで今までの話数で一番良かったんじゃないでしょうか。アップも多かったけど、いい絵が多かった。後は4枚目のちょくちょくインサートされるデフォルメシークエンス。これ好きです。
・ホラーな三途の川
これ怖くなかったですか。イメージBGと2枚セル(ぐしゃぐしゃのやつ)を重ねるだけでなのに。近年だと、こんなにアニメで怖く感じたのは久しぶりですよ。真面目に、これはホラーというかサイコしてる。アニメーションで、ヒッチコックに追いつけますよ。
後は、全体的に作画に負担がかかってないのに、面白いということはきちんとした演出がなされているからなんでしょうね。棺の中のミチルとか上記のホラー描写とか、本当上手い。こういうことはあんまり言うべきではないかもしれないけれど、少し「エヴァ」の香りがしました。残酷な描写(※悲しさ・エゴ)はきちんと演出し、想像力に任せる所もあるという部分がそう思わせるのかもしれません。
そんなとこです。
後、野中目当てで見出したグリザイアですが、これ面白いです。けっこう楽しんで毎週待ってます。天鐘監督はいい演出家ですねえ。「きんいろモザイク」も早く見たいです。(※今はそんな余裕が全くない!)
5話の凛なんて存在しない。
アバン:切嗣と士郎
A:学校と葛木先生
・凛の顔
・行方不明は弓道部部長
・放課後戦闘
B:凛との戦闘の続きとライダー戦
・気を失ってる女の子を介抱
・矢ビューン
・ライダーかっけえ
脚本・作劇・構成
5話では一旦傷をおった士郎に情けをかけ、殺さなかった凛。「次ヘラヘラしてたら迷わず殺すわ」という5話ラストでの宣言通りに、放課後で士郎を待ちぶせ戦闘を始める。いよいよこれから、という時に、女生徒の叫び声が聞こえ向かうと、そこには精気を吸われた少女が。治療する凛のもとへ、ライダーからの矢?が飛んでくるが、これを士郎がナイスキャッチ。痛い。凛が動揺している間に、士郎はライダーとの無謀とも言える戦闘へと挑むが、予想通り殺されそうになる。そこへ、凛が救助へ。これでは面倒臭いということで、士郎・セイバーとの一時休戦を締結するのであったが。
何かあらすじみたいになりましたね。まあでも大体はこんな感じでしたよね。「DEEN」版の時から疑問なんですが、凛の本気度はいかほどなものなのか。というのは、「殺し合い」に関して。「聖杯戦争は殺し合いなのよ」というセリフを、彼女は自己暗示のように何度もつぶやきます。本来であれば、覚悟もしているはずでしょうが、心の底ではやはり「死に対する恐怖」「殺すという罪悪感」には抵抗があるようです。凛は、家の生まれもその教えもいい家庭でした。聖杯戦争に関するルールも完全に把握してることでしょう(うっかりんはあるにせよ)。ですが、伝統と慣習によって考えてきた今までの人生では、やはり実際への対応が難しいということが分かります。道徳観・良心というものが彼女を束縛し、ある意味では助けているのです。
対して、士郎はどうか。こちらは、孤児です。しかも、その代わりの親の切嗣もすぐに死んでしまう。そんな中で自分のモデリングとなったのは、切嗣の「正義心」だけであり、それがある程度まで膨張し今に至ります。つまり、彼の方が凛よりも純粋な考え=ピュアな理想主義者であり、だからこそ、飛んでくる矢に手を出すなどということができるのです。
予防線というわけではないのですが、私はFateをさほど知りません。ゲームもやってないし、アニメも薄っすら記憶に残っているだけ。なので、この解釈には間違いがあるかもしれませんがご了承ください。
作画・画面設計
今回の作画は今まででピカイチでした。作監の白井さんという方は全く知らないのですが、演出・コンテにまたがっているのがいいんでしょうか。冒頭の凛の絵とか、すごく活き活きしてますよね。見ていて面白いし、印象に残りやすい。そうそうufotableは作画が印象に残りにくいんですよね、薄味というか。執拗なまでの色トレスがそうさせているのかも。後、カゲの付けなさすぎですね。
今回は本当に絵がいい。
・戦闘シーンは殆ど全部良かった。特に凛がガンド打つ前の顔とか。
ちょっとこれまでの話数は淡泊な絵が多かったんだけど、凛を中心に濃い絵が多かった。キャラが活き活きしてるというんですかね。奥歯の見え方とか舌の描き方がいいのかもしれない。まあ一番は、目でしょうけど。気合入ってますね、目の作画。特に目の下のカゲ付けがいい。ああカゲって大事だなあって改めて思った。
・士郎の顔も鬼気としててよかった
鬼気迫る顔とか、後は、ガンド避けた後に尻もちつくじゃないですか。あの後の士郎の少し慌てながらも、判断して行動する描写が良かった。何か最善を考えて行動に移してますっていうのが作画に出てた。
・このライダーのポン寄りすんげえカッコイイ
これ何でカッコイイかというと、鎖がいい味出してるんですよ。まず1枚目でじゃらーんと見せておくわけじゃないですか、その次のポン寄りで、鎖の一部がカット内に存在しててなおかつ、ピントが合ってないのがいいんです。つまり、被写界深度は浅く、ライダーと鎖の間に空間があることが分かるから良いんですよ。奥行きを感じることができる。本当にここのポン寄りはカッコイイ。
・最近「SHIROBAKO」関係でのアクセスが多い「エフェクト作画」(笑)。
CGでないエフェクトは、2話の藤村原付エフェクト以来だと思う。あ~たまりませんねえ。特に1、2枚目は、煙の消え方も良かった。ブワッという感じで急速的に消えていくんですよね。すんげえフォトリアル。4枚目は、3DCG背動後のダブラシ煙。これも他の電撃系のエフェクトと合わさってキレイだった。
個人的には、さほどキャラ絵には興味が無いんですが、今回の話数、第6話はそんな僕でも感じられるほどに、ケレン味のある(※しっかりと記憶に残る)良い絵でした。本当にね、びっくりするほど、キャラ絵違うなって感じで。これは演出にまたがってるからなのか、はたまたufotableの作画陣が良かったのかは不明ですけど、僕個人は一番楽しめました。これぐらい味があった方がいいですね。
そんなとこです。(30m)
小島さん1人原画回でした。良かった。
アバン:子ども時代の有馬・椿・渡 川への飛び込み
A:お見舞いと学校
・罪悪感を抱える有馬
・羨望を感じる有馬
B:椿と先輩、そして宮園と有馬
・どんてんもような関係性
・柏木さんカワイすぎてよくない
脚本・作劇・構成
東和コンクールも終わり、宮園に対して罪悪感を抱く有馬。病院での気まずい雰囲気は、そのせいで起きてる。その中で確実に、「何のためにピアノを弾くのか」ということに対し、有馬は考えを深め始めています。「僕にはピアノしかない」という有馬の言葉に、宮園は「それではいけない?」と肯定的な意見を返し、椿は「他にもいいところがある」と否定的な意見を返すところは、2人の性格を反映しているように感じます。宮園は実直・素直な考え方であり、一貫している。「ピアノしかない」というネガティブな吐露に対して、肯定するのは彼女らしいといえます。普通は、椿のように励ますものですが、自分の考え・思考に素直なので、「いいじゃんそれで」ということが言える。忘れられないモノ=演奏終了後の喝采というのは、演奏者にとって特別なものであるがピアノの音がいまだ聞こえないことで、有馬は悩んでいます
宮園は有馬にピアノの再開を促しますが、この葛藤により、色々と言い訳をする。「楽譜を捨てた人間が今更やるべきではない」とか色々大義名分をかざす。だけども、宮園は本当に有馬にピアノを弾いてもらいたくて、全部跳ね返す。要するに、グダグダ言ってんじゃねえ、憧れなんだからやってよと。そういったとても自分に素直な宮園に惹かれていく有馬がこの話数では描かれている。
どんてんもようは、有馬の心情の情景描写。とても曖昧で、どうしたらいいか分からないと迷っている。しかしラストに宮園と会うシーンでは晴れている。彼にとっては、まさしく「日の当たる場所」に連れて行ってくれる存在なんだろう。一方このどんてんもようは、椿の心情も表していて、自分と有馬の関係性に対して少しずづ疑問符が生じ始めている。極端に言うと、自分だけのものだった有馬公生が他の女の子のモノにもなりつつあり、しかも憧れだった先輩とも再会し、非常に微妙な心情になっている。
作画・画面設計
小島崇史さんの1人原画。僕は小島作画というものをあまり知らないんですが、やはりいちばん印象が強いのは「手」の作画ですね。当然他の芝居も良いんだけど、手に関しては本当に素晴らしい。
特にすごかったのはこの2カット。
これは有馬公生がコンクールを終えて立ち上がろうとするときに、転けそうになるシーン。椅子にかかる手の感じで重さが偏って(倒れそうになって)いるのが分かる。指への重さの表現は素晴らしく上手い。
こっちも良かった。これは有馬が渡に少し羨望・嫉妬と、自分に対する自虐を感じてるシーンなんだけど、手だけでそれを表現している。グッと一瞬力が入る手によって感情まで伝わってくる。上手い。
このカットは普通に笑ってしまった。(※「カヲリちゃんチェケラ!」的なところ)
多分、有馬の心情的には笑うシーンではないんだろうけど。
ここは作画はっちゃけてた。
でも、有馬主観だから楽しそうに見えて、演出的には良いのかな。
後は、最後の飛び込みカットはやけにぬるぬるしてましたね。
中打ちまくってる感じだった。何でこうしたんだろう、あんまり分かんないけど。
そうそう、柏木がカワイすぎたのはイカンですね。
これは愛敬さんのキャラデだと思うんだけど。
柏木は一歩引いた目線でみんなを見てるから、「可愛くない女の子」でないとならないんです。つまり、物語世界の女の子ではなくて、現実世界にいるような女の子。簡潔に言うと、少しブスでないといけない。少しブスだからこそ、この女の子は客観視・俯瞰視してることが伝わる。僕の希望は、もう少し目が死んでいて欲しい。何か酷いことを言ってるような気がするな…
こんなところです。(45m)
(※今回から、少しタイトルに一言副題を追加。)
アバン:寝てるミチル
A:2人のミチル(上)
・死にたいと懇願するミチル
・埋められるミチル
B:2人のミチル(下)
・過去回想
・ホラーだった
作劇・脚本・構成
ミチルの過去についてですが、展開早い割に上手い構成でした。最後のミチルの親友の自殺理由は、まあボロボロの服装で察してくれということでしょう。言うまでもなく、ミチルという親友ができたのに、それでも自殺を選ぶということは、レイプ・暴行をされたから。これは少し脚本的に巧かった。だって普通は、一度自殺から逃れた人が死ぬとなると、外部要因による病死とかでしょう。自殺を選ぶに至った人間が、再びちゃんと生きるというのは難しいという現実感があります。
またツンデレ・ミチルが何故ツンデレの振る舞いをするようになったのか。それについての原因は分かりやすく描写されており、やはりただのツンデレではないことが分かってよかった。露骨な既存的・陳腐的なキャラ付けの裏には必ず意図があります。ツンデレに至った理由も説得力があり、納得できます。ここはバンクの使い方も効果的だった。
ユウジの対応とミチルの葛藤の描写も良かったです。「お前の望みは叶えてやる」と言い、それを必ず遂行しつつも、素晴らしい先見性によって苦しんでいるミチルをようやく解放したことは、ユウジというキャラ付け(※それこそ「HAL9000」のような完全無欠な性質)にとって良かった。しかも、ここまでは弱点(※ギャップ)も見せていないのに、そこそこ魅力的な人物に見えているのは、素直だからでしょうか。いいですよね、素直さって。
作画・画面設計・レイアウト
野中作監回。(ノット原画)ですが、さほど野中っぽさは無かったと思います。病院のシーンとかは少しそうだったかもしれないけど、一回の視聴では限界がありますね。また見直します。
・キャラ絵
キャラ絵に関しては桂・渡辺コンビで今までの話数で一番良かったんじゃないでしょうか。アップも多かったけど、いい絵が多かった。後は4枚目のちょくちょくインサートされるデフォルメシークエンス。これ好きです。
・ホラーな三途の川
これ怖くなかったですか。イメージBGと2枚セル(ぐしゃぐしゃのやつ)を重ねるだけでなのに。近年だと、こんなにアニメで怖く感じたのは久しぶりですよ。真面目に、これはホラーというかサイコしてる。アニメーションで、ヒッチコックに追いつけますよ。
後は、全体的に作画に負担がかかってないのに、面白いということはきちんとした演出がなされているからなんでしょうね。棺の中のミチルとか上記のホラー描写とか、本当上手い。こういうことはあんまり言うべきではないかもしれないけれど、少し「エヴァ」の香りがしました。残酷な描写(※悲しさ・エゴ)はきちんと演出し、想像力に任せる所もあるという部分がそう思わせるのかもしれません。
そんなとこです。
後、野中目当てで見出したグリザイアですが、これ面白いです。けっこう楽しんで毎週待ってます。天鐘監督はいい演出家ですねえ。「きんいろモザイク」も早く見たいです。(※今はそんな余裕が全くない!)
Fate stay/night(UBW) #05(第6話) 感想(2014秋アニメ)
5話の凛なんて存在しない。
アバン:切嗣と士郎
A:学校と葛木先生
・凛の顔
・行方不明は弓道部部長
・放課後戦闘
B:凛との戦闘の続きとライダー戦
・気を失ってる女の子を介抱
・矢ビューン
・ライダーかっけえ
脚本・作劇・構成
5話では一旦傷をおった士郎に情けをかけ、殺さなかった凛。「次ヘラヘラしてたら迷わず殺すわ」という5話ラストでの宣言通りに、放課後で士郎を待ちぶせ戦闘を始める。いよいよこれから、という時に、女生徒の叫び声が聞こえ向かうと、そこには精気を吸われた少女が。治療する凛のもとへ、ライダーからの矢?が飛んでくるが、これを士郎がナイスキャッチ。痛い。凛が動揺している間に、士郎はライダーとの無謀とも言える戦闘へと挑むが、予想通り殺されそうになる。そこへ、凛が救助へ。これでは面倒臭いということで、士郎・セイバーとの一時休戦を締結するのであったが。
何かあらすじみたいになりましたね。まあでも大体はこんな感じでしたよね。「DEEN」版の時から疑問なんですが、凛の本気度はいかほどなものなのか。というのは、「殺し合い」に関して。「聖杯戦争は殺し合いなのよ」というセリフを、彼女は自己暗示のように何度もつぶやきます。本来であれば、覚悟もしているはずでしょうが、心の底ではやはり「死に対する恐怖」「殺すという罪悪感」には抵抗があるようです。凛は、家の生まれもその教えもいい家庭でした。聖杯戦争に関するルールも完全に把握してることでしょう(うっかりんはあるにせよ)。ですが、伝統と慣習によって考えてきた今までの人生では、やはり実際への対応が難しいということが分かります。道徳観・良心というものが彼女を束縛し、ある意味では助けているのです。
対して、士郎はどうか。こちらは、孤児です。しかも、その代わりの親の切嗣もすぐに死んでしまう。そんな中で自分のモデリングとなったのは、切嗣の「正義心」だけであり、それがある程度まで膨張し今に至ります。つまり、彼の方が凛よりも純粋な考え=ピュアな理想主義者であり、だからこそ、飛んでくる矢に手を出すなどということができるのです。
予防線というわけではないのですが、私はFateをさほど知りません。ゲームもやってないし、アニメも薄っすら記憶に残っているだけ。なので、この解釈には間違いがあるかもしれませんがご了承ください。
作画・画面設計
今回の作画は今まででピカイチでした。作監の白井さんという方は全く知らないのですが、演出・コンテにまたがっているのがいいんでしょうか。冒頭の凛の絵とか、すごく活き活きしてますよね。見ていて面白いし、印象に残りやすい。そうそうufotableは作画が印象に残りにくいんですよね、薄味というか。執拗なまでの色トレスがそうさせているのかも。後、カゲの付けなさすぎですね。
今回は本当に絵がいい。
・戦闘シーンは殆ど全部良かった。特に凛がガンド打つ前の顔とか。
ちょっとこれまでの話数は淡泊な絵が多かったんだけど、凛を中心に濃い絵が多かった。キャラが活き活きしてるというんですかね。奥歯の見え方とか舌の描き方がいいのかもしれない。まあ一番は、目でしょうけど。気合入ってますね、目の作画。特に目の下のカゲ付けがいい。ああカゲって大事だなあって改めて思った。
・士郎の顔も鬼気としててよかった
鬼気迫る顔とか、後は、ガンド避けた後に尻もちつくじゃないですか。あの後の士郎の少し慌てながらも、判断して行動する描写が良かった。何か最善を考えて行動に移してますっていうのが作画に出てた。
・このライダーのポン寄りすんげえカッコイイ
これ何でカッコイイかというと、鎖がいい味出してるんですよ。まず1枚目でじゃらーんと見せておくわけじゃないですか、その次のポン寄りで、鎖の一部がカット内に存在しててなおかつ、ピントが合ってないのがいいんです。つまり、被写界深度は浅く、ライダーと鎖の間に空間があることが分かるから良いんですよ。奥行きを感じることができる。本当にここのポン寄りはカッコイイ。
・最近「SHIROBAKO」関係でのアクセスが多い「エフェクト作画」(笑)。
CGでないエフェクトは、2話の藤村原付エフェクト以来だと思う。あ~たまりませんねえ。特に1、2枚目は、煙の消え方も良かった。ブワッという感じで急速的に消えていくんですよね。すんげえフォトリアル。4枚目は、3DCG背動後のダブラシ煙。これも他の電撃系のエフェクトと合わさってキレイだった。
個人的には、さほどキャラ絵には興味が無いんですが、今回の話数、第6話はそんな僕でも感じられるほどに、ケレン味のある(※しっかりと記憶に残る)良い絵でした。本当にね、びっくりするほど、キャラ絵違うなって感じで。これは演出にまたがってるからなのか、はたまたufotableの作画陣が良かったのかは不明ですけど、僕個人は一番楽しめました。これぐらい味があった方がいいですね。
そんなとこです。(30m)
四月は君の嘘 5話「どんてんもよう」 感想(2014秋アニメ)
小島さん1人原画回でした。良かった。
アバン:子ども時代の有馬・椿・渡 川への飛び込み
A:お見舞いと学校
・罪悪感を抱える有馬
・羨望を感じる有馬
B:椿と先輩、そして宮園と有馬
・どんてんもような関係性
・柏木さんカワイすぎてよくない
脚本・作劇・構成
東和コンクールも終わり、宮園に対して罪悪感を抱く有馬。病院での気まずい雰囲気は、そのせいで起きてる。その中で確実に、「何のためにピアノを弾くのか」ということに対し、有馬は考えを深め始めています。「僕にはピアノしかない」という有馬の言葉に、宮園は「それではいけない?」と肯定的な意見を返し、椿は「他にもいいところがある」と否定的な意見を返すところは、2人の性格を反映しているように感じます。宮園は実直・素直な考え方であり、一貫している。「ピアノしかない」というネガティブな吐露に対して、肯定するのは彼女らしいといえます。普通は、椿のように励ますものですが、自分の考え・思考に素直なので、「いいじゃんそれで」ということが言える。忘れられないモノ=演奏終了後の喝采というのは、演奏者にとって特別なものであるがピアノの音がいまだ聞こえないことで、有馬は悩んでいます
宮園は有馬にピアノの再開を促しますが、この葛藤により、色々と言い訳をする。「楽譜を捨てた人間が今更やるべきではない」とか色々大義名分をかざす。だけども、宮園は本当に有馬にピアノを弾いてもらいたくて、全部跳ね返す。要するに、グダグダ言ってんじゃねえ、憧れなんだからやってよと。そういったとても自分に素直な宮園に惹かれていく有馬がこの話数では描かれている。
どんてんもようは、有馬の心情の情景描写。とても曖昧で、どうしたらいいか分からないと迷っている。しかしラストに宮園と会うシーンでは晴れている。彼にとっては、まさしく「日の当たる場所」に連れて行ってくれる存在なんだろう。一方このどんてんもようは、椿の心情も表していて、自分と有馬の関係性に対して少しずづ疑問符が生じ始めている。極端に言うと、自分だけのものだった有馬公生が他の女の子のモノにもなりつつあり、しかも憧れだった先輩とも再会し、非常に微妙な心情になっている。
作画・画面設計
小島崇史さんの1人原画。僕は小島作画というものをあまり知らないんですが、やはりいちばん印象が強いのは「手」の作画ですね。当然他の芝居も良いんだけど、手に関しては本当に素晴らしい。
特にすごかったのはこの2カット。
これは有馬公生がコンクールを終えて立ち上がろうとするときに、転けそうになるシーン。椅子にかかる手の感じで重さが偏って(倒れそうになって)いるのが分かる。指への重さの表現は素晴らしく上手い。
こっちも良かった。これは有馬が渡に少し羨望・嫉妬と、自分に対する自虐を感じてるシーンなんだけど、手だけでそれを表現している。グッと一瞬力が入る手によって感情まで伝わってくる。上手い。
このカットは普通に笑ってしまった。(※「カヲリちゃんチェケラ!」的なところ)
多分、有馬の心情的には笑うシーンではないんだろうけど。
ここは作画はっちゃけてた。
でも、有馬主観だから楽しそうに見えて、演出的には良いのかな。
後は、最後の飛び込みカットはやけにぬるぬるしてましたね。
中打ちまくってる感じだった。何でこうしたんだろう、あんまり分かんないけど。
そうそう、柏木がカワイすぎたのはイカンですね。
これは愛敬さんのキャラデだと思うんだけど。
柏木は一歩引いた目線でみんなを見てるから、「可愛くない女の子」でないとならないんです。つまり、物語世界の女の子ではなくて、現実世界にいるような女の子。簡潔に言うと、少しブスでないといけない。少しブスだからこそ、この女の子は客観視・俯瞰視してることが伝わる。僕の希望は、もう少し目が死んでいて欲しい。何か酷いことを言ってるような気がするな…
こんなところです。(45m)
Fate stay/night(UBW) #04(第5話) 感想(2014秋アニメ)
Fateも早5話。説明とほのぼの回。
アバン:イリヤお風呂
A:凛とセイバー
・ちょろ凛
・警備セイバー
・弓道部
B:学校とガス漏れ調査
・葛木先生
・セイバー同居
・新都ガス漏れ事故の調査
脚本・作劇・構成
聖杯戦争の仕組み等のセイバーによる説明と凛の新都ガス漏れ調査がメインなので、殆ど物語的に進行はなし。モノローグが多くなってしまいがちな説明回に対して、ポン寄り、引き、細かいカット割りで対処するのは、だらだら感を解消するため。次回への伏線回とみなしてもいいかもしれない。全体的には落ち着いていて、安全と危険の対比(※極々古典的ではあるけれども)は映像でも示されている通りで良かった。どうでもいいですが、カタカナ苦手です。
作画・画面設計
今週の机作画(美術)コーナー。
Fateで日常回と言ったら、これが真っ先に目に行くようになってしまった。あまり良くないことだとは思うけど、引き続き注目していきたい。
作画ではなく美術で。だけども、作画との浮きもそんなになく(※細かいことを言うと、菓子入れの大きさは安定させて欲しい。ホントどうでもいいですが)。今回は特に、4人で料理を食べるというシチュエーションがあったので、机の本来の要素的な使用(※大勢の食器を置くということ)も巧く表現されたと思う。一応、2話と大きさを比較。
(左:5話 右:2話)
色調は光源的な要因があると思うけど、机本体は明らかに小さくなってますね。
多分、2話の時点(おそらくラッシュ)で気づいたんじゃないのかと。
今回は、机を囲んで4人で食べるシークエンスを細かく追ってみました。この前段階では、セイバーの同居が決まり、藤ねえと桜が少し不機嫌になっています。なので、無言で食べる音だけが響くシークエンス。
ここが面白かった。
豪華な料理と冷ややかな食事風景というのが(言わずもがな対比されてて)、もうビンビンに空気が伝わってきますよね。9カット目を除いて、このシーンのカットはそれぞれ24k+α程度に収まっている、ショートカットの連続です。4.7.8では、各々が無言で食事を食べ進めるという事を直接的に表し、10.11.12カットでは、そのちょい引きカットで順番に再度示すことで、「無言の食事風景」を強調する。9カット目は6sぐらいの長いカットで、空気の重たい感じを演出してる。最後の13カット目で、客体的な目線で士郎のやれやれ感が描写されるので、全体の状況を把握することができる。
特に面白かったのが、9カット目。
この食器の配置ね。これが各人の性格を反映しているようで面白かった。
士郎は、気配りができるのでキレイにバランス良く配置。
藤ねえは、野菜を遠くに唐揚げを近くに(笑)
桜は、士郎と同じくキレイに配置。若干唐揚げ遠目。
セイバーは、もう傍若無人ですよね。言っちゃあれですけど(笑) 王たる性質が出ているのか知らないですけど、テーブルの真ん中までフル使用してますからね。もしくは、桜のセイバーに対する対抗心の現れかもしれない(笑)意図的な演出かは分からないけど、良かった。
後は、エフェクト作画について。
CGエフェクトで大変悲しい。 ダブラシ系の透ける煙は、全然CGでも大丈夫ですね、誤魔化せるから違和なし。だけども、爆発の煙に関してはまだまだ違和ありというところで…手書きとCGの煙の違いってどんなところで現れてるんでしょうねえ。挙動はいいと思うんだけど、質感なのかなあ。
まあ、そんなとこです。(30m)
アバン:イリヤお風呂
A:凛とセイバー
・ちょろ凛
・警備セイバー
・弓道部
B:学校とガス漏れ調査
・葛木先生
・セイバー同居
・新都ガス漏れ事故の調査
脚本・作劇・構成
聖杯戦争の仕組み等のセイバーによる説明と凛の新都ガス漏れ調査がメインなので、殆ど物語的に進行はなし。モノローグが多くなってしまいがちな説明回に対して、ポン寄り、引き、細かいカット割りで対処するのは、だらだら感を解消するため。次回への伏線回とみなしてもいいかもしれない。全体的には落ち着いていて、安全と危険の対比(※極々古典的ではあるけれども)は映像でも示されている通りで良かった。どうでもいいですが、カタカナ苦手です。
作画・画面設計
今週の机作画(美術)コーナー。
Fateで日常回と言ったら、これが真っ先に目に行くようになってしまった。あまり良くないことだとは思うけど、引き続き注目していきたい。
作画ではなく美術で。だけども、作画との浮きもそんなになく(※細かいことを言うと、菓子入れの大きさは安定させて欲しい。ホントどうでもいいですが)。今回は特に、4人で料理を食べるというシチュエーションがあったので、机の本来の要素的な使用(※大勢の食器を置くということ)も巧く表現されたと思う。一応、2話と大きさを比較。
(左:5話 右:2話)
色調は光源的な要因があると思うけど、机本体は明らかに小さくなってますね。
多分、2話の時点(おそらくラッシュ)で気づいたんじゃないのかと。
今回は、机を囲んで4人で食べるシークエンスを細かく追ってみました。この前段階では、セイバーの同居が決まり、藤ねえと桜が少し不機嫌になっています。なので、無言で食べる音だけが響くシークエンス。
ここが面白かった。
豪華な料理と冷ややかな食事風景というのが(言わずもがな対比されてて)、もうビンビンに空気が伝わってきますよね。9カット目を除いて、このシーンのカットはそれぞれ24k+α程度に収まっている、ショートカットの連続です。4.7.8では、各々が無言で食事を食べ進めるという事を直接的に表し、10.11.12カットでは、そのちょい引きカットで順番に再度示すことで、「無言の食事風景」を強調する。9カット目は6sぐらいの長いカットで、空気の重たい感じを演出してる。最後の13カット目で、客体的な目線で士郎のやれやれ感が描写されるので、全体の状況を把握することができる。
特に面白かったのが、9カット目。
この食器の配置ね。これが各人の性格を反映しているようで面白かった。
士郎は、気配りができるのでキレイにバランス良く配置。
藤ねえは、野菜を遠くに唐揚げを近くに(笑)
桜は、士郎と同じくキレイに配置。若干唐揚げ遠目。
セイバーは、もう傍若無人ですよね。言っちゃあれですけど(笑) 王たる性質が出ているのか知らないですけど、テーブルの真ん中までフル使用してますからね。もしくは、桜のセイバーに対する対抗心の現れかもしれない(笑)意図的な演出かは分からないけど、良かった。
後は、エフェクト作画について。
CGエフェクトで大変悲しい。 ダブラシ系の透ける煙は、全然CGでも大丈夫ですね、誤魔化せるから違和なし。だけども、爆発の煙に関してはまだまだ違和ありというところで…手書きとCGの煙の違いってどんなところで現れてるんでしょうねえ。挙動はいいと思うんだけど、質感なのかなあ。
まあ、そんなとこです。(30m)
グリザイアの果実(1話) 作画再考
初見時には、ミチルとユウジの会話シーン辺りと野中パートを推察したんだけど、どうにもしっくりこなくて、調べてみると(あのシーンは)大島縁の可能性も大きくあるので、考えなおすことにした。よく見てみると、確かに2話3話の野中作画とは違う。(※上手いのは、相変わらずある。大島さんも気になりますね。)
グリザイア1話野中に関しては、記事でも取り上げた通り、「ラストの周防天音」を他の候補として挙げていたんだけど、これも何かしっくりこない。だから、再度1話の作画シーンで候補的に挙げられるところは、何度も見て確認したんだけど、やはりピンとくる作画がない。ここら辺は他の人の意見も伺いたいところ。
再考して見た結果、「Bパートのサカキの唇が動くシーン」が一番それっぽい(としか言えなくて申し訳ないが)ので、今のところの結論はそうなった。後は、何本か野中っぽいところを乗せたが、どうだろうか。
とりあえず、gifだけ載っけて後でいろいろな考えを説明したいと思う。
天メソ1話もよく分からんし、本当に描いてんのってなる。
グリザイア1話野中に関しては、記事でも取り上げた通り、「ラストの周防天音」を他の候補として挙げていたんだけど、これも何かしっくりこない。だから、再度1話の作画シーンで候補的に挙げられるところは、何度も見て確認したんだけど、やはりピンとくる作画がない。ここら辺は他の人の意見も伺いたいところ。
再考して見た結果、「Bパートのサカキの唇が動くシーン」が一番それっぽい(としか言えなくて申し訳ないが)ので、今のところの結論はそうなった。後は、何本か野中っぽいところを乗せたが、どうだろうか。
とりあえず、gifだけ載っけて後でいろいろな考えを説明したいと思う。
天メソ1話もよく分からんし、本当に描いてんのってなる。
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