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カテゴリ: アクション作画


リハビリ更新



「盾の勇者」6話には野中正幸が参加

野中正幸というのは、かんたんにいえば、100年にいちどのアニメーター。そう易易とは出てこないアニメーターと思ってもらえれば。


フィーロてくてく
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初めて見るものばかりでキョロキョロと周囲を見渡しながら、走り回るフィーロ。最初は少し緊張気味で腕に力が入っている。面白そうなところと分かった瞬間、肩の位置が下がり腕を軽く振りながら走る。最後の方で、また視線が右側に来ているのはフィーロにとってやはりこの衣服屋が新鮮ということなんだろうな。

ああ、こういったとても高いレベルの作画を難なくやってのけてしまう、そういう存在になってしまった野中正幸は。結果的に、さほど目立ちはしない作画になってきた感じ。「未確認で進行形」「きんいろモザイク」のころは、まだタイミングがパカパカ(今よりもっと中抜き作画をしていた)ので、もう洗練されきったんでしょうね。

洗練されたのもあるけれど、今の野中正幸はリアルに傾倒しているとおもう。あまりタイミングや動きを誇張することが少なくなった。あとはやっぱり球体ですね、フィーネの目元に注目。


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目線の水平位置は固定されながら、球体的に移動していく

この辺りの特徴が出始めたのは「Summer Pockets(2018)」OPから



(※1分49秒あたりから「振り返るよ~」の白髪少女の振り向き)

こういう感じに球形で取っている。これ分かりづらいかもしれないけれど、デコまで描くことが球形で描いているということです。こういうのやらなかったんですよ、みでしの頃の野中正幸は。上手い人が最後にたどり着くのは、今も昔も球体、球形とか、そういったシンプルなものになるんだなあと、さいきんしみじみと実感している。


Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-|https://anime.fate-go.jp/ep7-tv/

飛ぶ鳥を落とす勢いのFGOのアプリセールスによって、アニメ化2作品連続もさもありなんという感じ。

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制作会社は、CloverWorksというA-1Picturesのいちレーベル
2018年1月にレーベル化し上記名称に変更した。代表作に、「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」「ダーリン・イン・ザ・フランキス(※TRIGGERと共同制作)」など。

CG制作は「GENBA」
https://www.gemba.co.jp/
https://cgworld.jp/stdatabase/21106.html

「デジタル・フロンティア」の子会社
直近での作品は「いぬやしき(2018)」「荒野のコトブキ飛行隊(2019)」などのCG制作を担当した。

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1話スタッフ
脚本:武井風太 
絵コンテ/演出:赤井俊文
総作画監督/作画監督:高瀬智章

(よく分からない)話はええ!絵はどうなんや!


クソ上手かったのは最初のマシュの駆けつけダッシュ

ぴょんぴょん
FGOB01-01

マスターの元に最速で駆けつけるために、マシュが画面左に切れ込みながら走る。右足の踏み込みが強く、バネっぽく跳ねて左足の動きへ。これだけ横に大きく重心をずらす走りは珍しいと思う。


同スロー
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脚の装備が当たらないように、脚同士の間隔を空けてジャンプしているのかも。







あとは全体的に俯瞰のカメラワークが目立った

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FGO 絶バビ.mp4_snapshot_21.39_[2019.10.07_19.30.24]FGO 絶バビ.mp4_snapshot_21.47_[2019.10.07_19.30.33]

締めのローポジから俯瞰へとアングルが変わっていく回り込みCGはやっぱいいですね


以下2つ、おっこの祖母ミネコの小さい頃の回想シーンです。回想シーンの特にここがヤバい。


1,足滑らし瓦突き破り
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ミネコはウリ坊と会話しているときに、体の重心を下げて覗き込む。気が大きくなり、すっと脚を伸ばして上がろうとして、重心が端にかかり瓦を踏み抜いてしまう、というワンシーンなんですが、すげえいいですよねコレ。


重心移動の中心についてはあまり考えたことがなかったので、考えてみよう。
中心ってなんだ?

<重心移動の中心>
重心01重心02


重心比較

ミネコの体、たとえば、頭や腕、脚はめっちゃ動きますが、腰回りはそんなに動いていない。つまり、映像におけるキャラクターの重心とは、おそらく「あまり動かないところ」にある、と言って良いのではないか。だから、だいたいが現実と同じく腰付近になる。あとはアニメーターそれぞれの考え方によって、それがお腹に近くなったり、脚に近くなったりするのでしょう。




と重心を抑えつつ、このシーンでいちばんすごいのはタイミングです。
2→3カット目に注目

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1カット目は体を揺らしながら割とリアルに重心移動するんですが、2、3カット目はデフォルメなタイミングなんですよ。ミネコの顔のバウンドとか、デフォルメ絵を使いつつ後ヅメしている。「後ヅメ」と言うのは、まあ1カットの後ろの方に多くの絵がある、という認識でいいです。


思い出せば、本田雄は意外と後ヅメっぽいタイミング(動きの終いを多くの絵で描く;一言で言えば、フォロースルー)を重視しているのかも?



2、受け止め吸収→転び
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シチュエーションとしても多いんだろうけれど、ウリ坊がくたっとなるところとか、アクセントになっている気がする。



参照例
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手すりに覆いかぶさる部分、壁に手をつく部分。動きのスタートよりも終いを枚数多く表現(「東京ゴッドファーザーズ」)
階段から転げ落ちた後の足先のリアクション(「パーフェクト・ブルー」)



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両方の脚にそれぞれ重心が完全に乗ってから次の動きへ(「劇場版 NARUTO -ナルト- 大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!!」)

体勢を崩したナオコを、二郎がぐっと強く抱き上げる(「風立ちぬ」)



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おっこは、まだまだ甘えたがりで幼かった感じが事故のときにありました。その年相応の雰囲気が、いっぺんしたのは気丈に振る舞っていたからです。ときどきインサートされる、おっこの両親の描写は、亡くなったことを受け止めきれずに、幻を作った、おっこの心です。そうでなければ、おっこは耐えられなかった。車に乗ったら事故を思い出してしまい苦しくなるように。立派な子どもになった、というよりは、気丈に、若女将の仕事に夢中になることによって、亡くなった辛さをどうにかしようとしているように映りました。

だから、最後に同じ境遇の、同じ子ども、が来たのです。ここで、ついに「亡くなったこと」に面と向き合います。旅館にきた最後の男の子はもうひとりのおっこであるので、車に乗らないことや、若おかみの仕事に夢中になることでは、他の場所に逃げることができないのです。そして、自分の境遇を話すことによって、その辛さを消化できた。初めてだれかに自分の胸の内を話すことができた。周りが思いやるがあまりに、おっこは話すことができなかった。誰が悪いという話ではいっさいありません。ただ、いろいろな経験をしないと、ここには至れなかったんだろうなと。


監督・高坂希太郎にとっては、初めての長編映画でしたが、難しいテーマに挑みました。ラストに訪ねてきた客が、事故の加害者であるという部分は必要だったかなと思うとちょっと微妙ですが、そこは結果論でしょう。いい作品でした。次回作にも、とても期待したいです。


『僕のヒーローアカデミア』ヒロアカ3期第1クールノンクレジットOPムービー

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原画:高橋しんや

奇抜なポーズの連続が、なぜか繋がって見えてしまう。やわこい間接の運びと重心の動き。それが高橋しんやの魅力らしいが、よくわからないので、これがどうして起きているかを考えていくぞ!


重要なのは、体勢の崩しと、右腕のひねりこみ。

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ここで注射器の女の子が体勢を崩すのがいいんですよ。右手を大きく広げて注射器を投げる準備をする。だから、体勢が崩れてしまうし体が沈み込む。



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体が沈み込んだ後、内側に右腕をひねりこんで胸を張って、投げる力を蓄える。



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そしてスローイング。右腕ひねりこみの力をそのまま、左腕に移す。このような(全体を通して、「力がどのように移動していくのか」という)流れがあるから、奇抜なポーズの連続であっても、やわらかく繋がって見えるのではないか、そう考えました。



スローでもう一度

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とりわけ表情もエロい。ハートマークのショックコマのあたりで、ジト目で見つめられる。その後に、元気いっぱいに口を大きく開けて注射器を投げる。小悪魔的。というか、記事書いているこのあたりで、「あ、この子レフティや!」って気付きました。なんという。



復習として再掲

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高橋しんや、うめえなあ。


すごいなあと感嘆していたんですが、あまり触れられていないので取り上げ


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腰のあたりに注目。エーリカは大きく腕を振って、その勢いのまま前傾重心で全力ダッシュ。一方で、シャーリーはルッキーニをおんぶしながらなので全力ダッシュせずに、後傾重心でエーリカに追いつくように追走している。着地するたびに、腰で重さをキャッチしている感じ。

2人の走りを書き分けていて芸コマ。服のなびきや髪のリアクションもいいなあ。

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