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I can (not) have a happiness.

カテゴリ: 原画マン


作画は一段落ついたので演出の方を探っていこうと思う


氷菓(2012)5話
絵コンテ・演出:三好一郎(※木上益治の変名)

【全話までの流れ】
子供のころの叔父との会話が思い出せない千反田えるをきっかけに、45年前の学校そのものに何があったのかを奉太郎たちが推理していく。そして、見事に過去の出来事を暴き出した。しかし、えるたそ~は違和感が残っている様子。それが前話数までの流れ、つまり、5話は真の解決編です。




・姉から電話を受け取るシーン
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連続3カット

1カット目:受話器なめて後ろに奉太郎は小さく/広角気味/バストショット
2カット目:受話器を取る奉太郎
3カット目:姉からの電話とわかる/望遠/ロングショット

レンズの意識なんてのは木上益治の演出なら言うまでもなく、問題はそれをどう使っているかです。このシーンでは、1カット目に受話器を手前で大きく映し(「なめて」と言います)奉太郎を左後ろに配置させることで、受話器じたいがキーアイテムであることを主張している。

2カット目は普通のカット。奉太郎が電話に出る。目を引くのは3カット目ですねえ。姉からの電話とわかった途端に、このロングショット&望遠の画面。この異質さ。いつもと違った画面にするのにはなにか理由がある。ここは姉からの電話がめっちゃ重要やでっていうのを客観カメラで伝えるためですよね(主観・客観カメラはキャラ目線かそうでないかだけです、この区別が大事かな、と個人的に思っている)。客観カメラでやっている理由はぶっちゃけ分からん。奉太郎の主観を入れないようにするため?



・姉と談笑する奉太郎
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こういう分かりやすく誇張するレイアウトを木上さんは好きそうではある
家具とか家財の後ろから映すのが好みなのか、しかしキレイに収まっている



・姉から「カンヤ祭」が禁句であると聞いて考え込んだ後
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3カットAC(アクション)つなぎ

一連の行為をわざと切って、複数のカットに分ける技法をAC(アクション)つなぎと言ったりします。ここでは奉太郎が姉からの電話を受けて、自分の推理にはどこか不足しているところがあるのではないか、ないしは間違っている部分があるのではないか、ということで、追求すると決めたシーン。単純だけれど、奉太郎の覚悟が伝わってくる。



・序文を書いた本人は分かってからお前ら図書館いくどーのシーン
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連続4カット

1カット目は前述の通り、大きな棚の後ろから奉太郎たちを映す。画面をさらに絞って誇張する。んで2カット目ではいきなり、奉太郎の足へ。ここは奉太郎だけが序文を書いた本人をすでに知っている(さらにその本人が45年前の真相を知っているだろうことまで分かっている)、という部分が大事なので、他の無知な3人は目立ってはいけない。奉太郎だけ。「Just Hotaro.」

3カット目はその延長でやや引いた画面でパンアップしていく。後ろ姿を映すことでミステリアスな感じに。4カット目の目線なしも、そういう意図なんだろう。目線を消すことで、余計に彼の存在を目立たせる。


★関谷純の名前を聞いて、糸魚川(郡山)先生のリアクション
氷菓05-06話.mkv_snapshot_12.54_[2020.02.01_12.24.18]
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ここバリ上手い
序文を奉太郎が渡して、糸魚川先生は書いた本人だと認める。んで、糸魚川先生は。奉太郎たちが聞きたいこと、それは45年前の運動についてという所まで察しがいった。ただ、予想外だったのは「関谷純」という名前が出てきたこと。それは予期していなかったんだろうと思う。2カット目、広角レンズで歪んでますよね。これは糸魚川先生の動揺を示したカットだと思う。糸魚川先生の声は明らかに動揺を隠そうとしている様子で、それが画面に滲み出てしまった。


いま流行りのアニメがこれなので、実質的には最新作レビューと同じようなもの

フルメタル・パニック(2002)の24話についてですが、これは何度見てもここしかない。宗介とガウルンの船内バトル佳境だろう。ヴェノムを奪取した後のガウルンが自爆を思いつき、宗介の機体にだいしゅきホールド。その後、ハッチが開いていった後の船上シーン。





煙が写実的になったため、2000年代の増尾作画というのは非常に分かりやすい。ただこの時期になると、同時にボカシの効果がつき始めるので、もったいないなあと思うことはあります。それこそ、エヴァ序の煙はマア悔しさすら覚える。デジタル初期ですから仕方がないんでしょうけど。






煙の動き方にエヴァ序を感じることができたなら、
それが増尾昭一の煙だ
覚えておくように




ダナンの船内、船上戦闘は描いているのか、メカのバトルは描いているのか
という部分は微妙ですね



24話はメカアニメーターがこぞって参加している。ゴンゾ最後の花火。

フルメタル・パニック 24.mp4_snapshot_44.50_[2020.01.10_02.37.41]
重田智/吉田徹/牟田口

ひいレベルが高い。ラブライブの監督もいらっしゃいますね


このへんはタイミングはわりとパッキリしているので増尾さんかもな、と思った。まあ増尾さんはアーム・スレイブよりもダナンを書きたかったはず。3DCGで描くと分かっているダナンを描いて遊んでいたはず。ダナンの模型を作ってCG班を喜ばしていたはず。間違いない


NU61号 木上益治・追悼特集インタビュー補足記事
http://neo-utopia-net.blogspot.com/2019/12/nu61.html 

諸事情で同人では載せ切れなかった奈須川さんのインタビューが掲載されていますのでぜひ。厳密には質問を考えただけなので、インタビューといえるかと言われると微妙なところですが。まあ細かいことは良いでしょう。質問に快諾された奈須川さんに感謝です。

本編も同じくらい濃いですよ~。当日完売したとのことで良かったです!
【追記】29日委託分も完売したとの連絡を受けました。ありがとうございます。


ちなみに通販もありますので、欲しい方は諦めないで!

ネオ・ユートピア|通販
http://neo-utopia-net.blogspot.com/2015/08/blog-post.html

イアキの木上作画語りが読めるのは、ネオユートピアだけ!(※そのうちブログに載せるやろ・・・とお思いの方、載せる予定は現状ないので気をつけるように)、他にも素晴らしい寄稿文章やインタビューなどがたくさんありますのでぜひぜひ。



後々、同人参加レポみたいなの上げますので、それはまあ適当に流し読みしてください。


ネオ・ユートピア http://www.neoutopia.net/
(※現在、プロバイダーの都合で停止中[2020/01/15]現在)



ネオ・ユートピア http://neo-utopia-net.blogspot.com/


【追記;重要なお知らせ】2020/01/15 現在
重要なお知らせが2つございますので、追記いたします。

(1)
[公式サイト停止中のため繋がりません→公式ブログで情報を!

☆ネオ・ユートピア(公式ブログ) http://neo-utopia-net.blogspot.com/

プロバイダーの都合で、公式サイトにつながらない状況です。
ですので、今現在はネオ・ユートピア公式ブログ(http://neo-utopia-net.blogspot.com/)から、通販についてなどの情報を得てください。またTwitterを利用されている方は、公式アカウント(こちら)をフォローしていただけると最新情報が得られると思いますので、ご活用ください。


(2)
[公式メールアドレスの一時利用不可→下の赤いメールアドレスを使って!


同じ問題のためにメールアドレスも利用できません。ですので、なにかご不明点がある方、お問い合わせをご希望の方、通販をご利用したい方などは、下記の赤い文字のメールアドレスまでご連絡ください。

メールアドレス:neoutopia●outlook.jp
(●を@に変えてください)


以上2点が重要なお伝えとなります。下記でも追記しておりますので、ご注意ください。


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☆新刊61号「特集=大長編ドラえもん」
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https://twitter.com/FujikoFC_NU/status/1208474777897144320 より画像引用)

上記の同人サークル、ネオ・ユートピア様からお声がけいただき、新刊61号「特集=大長編ドラえもん」に参加しました。当初は「ミニドラSOS」の自分の記事を載せる、という感じだったのですが、「この機会に木上益治の作画はもっと扱いたい」と提案したところ快諾いただき、他のドラえもん劇場版についても触れさせてもらいました。

木上益治特集では他に、藤子作品に詳しく演出的な見地から書かれた、おおはたさん、そしてアニメーターの奈須川充さんも寄稿されており、とても充実した内容となっております。


NU61

自分の担当した部分は、「1980年代に木上益治はどのような作画をしたのか?」という内容です。基本的には、ドラ映画の木上作画を分析しました。読めば、「ドラ映画」~「AKIRA」「火垂るの墓」あたりの木上益治作画が線で繋がる、ああなるほどと思わず膝を打ってしまう内容にしたつもりです。

今のところ、同内容をブログに載せる予定はありませんので、ぜひともコミケ会場に足を運んだ際はお求めください(もしくは公式通販で)。いやあ3週間ほど木上益治の画面にべったりでして、ぶっちゃけすごい大変でした。なんで他の劇場ドラえもんもやりたい!とか言い出したんだろうとか途中で涙目になってました。木上パートの選定は大変だった。そんなことは置いといて、何よりも編集さんや他寄稿者と同じ気持ちを共有できて良かった。その熱が反映されていると思う。


日付;28日
場所;西3ホールN-33b(4階です)
C97_告知1

また当日予定が入っている方、遠方でコミケに参加できない方、そういった方々のために通販も対応しております。これで地方勢の方々などにも安心してもらえると思います。

ネオ・ユートピア/通販方法
http://neo-utopia-net.blogspot.com/2015/08/blog-post.html

上記公式ブログにあるとおり、

■申込先
件名に下記を記載し、下記メールアドレスまでお申し込みください。
折り返し、通販案内をおくり致します。
案内は長文ですので、携帯電話からの問い合わせの際はご注意ください。

件名:【NU通販】お名前
メールアドレス:orderdesk●neoutopia.net(●は@です)
(※現在プロバイダーの都合により停止中ですので、下記メールアドレスにお送りください[2020/01/15]現在)



件名:【NU通販】お名前
メールアドレス:neoutopia●outlook.jp


http://neo-utopia-net.blogspot.com/2015/08/blog-post.html より引用
赤い太字部分をコピペしてメール1通でおk
(※サークル様に確認したところ、年明けから順次対応予定とのことです)

【追記】2020/01/15
記事トップと同じ情報ですが、ご一読を。NU61号も含めた通販や、その他のお問い合わせにつきましては上記の赤い太字のメールアドレスまでご連絡ください。メールアドレス以外には、通販方法に変更点はございません。



よろしくね!


リハビリ更新



「盾の勇者」6話には野中正幸が参加

野中正幸というのは、かんたんにいえば、100年にいちどのアニメーター。そう易易とは出てこないアニメーターと思ってもらえれば。


フィーロてくてく
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初めて見るものばかりでキョロキョロと周囲を見渡しながら、走り回るフィーロ。最初は少し緊張気味で腕に力が入っている。面白そうなところと分かった瞬間、肩の位置が下がり腕を軽く振りながら走る。最後の方で、また視線が右側に来ているのはフィーロにとってやはりこの衣服屋が新鮮ということなんだろうな。

ああ、こういったとても高いレベルの作画を難なくやってのけてしまう、そういう存在になってしまった野中正幸は。結果的に、さほど目立ちはしない作画になってきた感じ。「未確認で進行形」「きんいろモザイク」のころは、まだタイミングがパカパカ(今よりもっと中抜き作画をしていた)ので、もう洗練されきったんでしょうね。

洗練されたのもあるけれど、今の野中正幸はリアルに傾倒しているとおもう。あまりタイミングや動きを誇張することが少なくなった。あとはやっぱり球体ですね、フィーネの目元に注目。


20191208115033

目線の水平位置は固定されながら、球体的に移動していく

この辺りの特徴が出始めたのは「Summer Pockets(2018)」OPから



(※1分49秒あたりから「振り返るよ~」の白髪少女の振り向き)

こういう感じに球形で取っている。これ分かりづらいかもしれないけれど、デコまで描くことが球形で描いているということです。こういうのやらなかったんですよ、みでしの頃の野中正幸は。上手い人が最後にたどり着くのは、今も昔も球体、球形とか、そういったシンプルなものになるんだなあと、さいきんしみじみと実感している。

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