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足が絡まっても、踊り続けて

カテゴリ: 原画マン


黒田、野中が原画参加とあれば、記事にしないわけにはいきません。黒田結花は作画監督も兼任、他には三木達也、北川隆之などもクレジット。



たまちゃん攻略戦:三木作画(※推測)
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中央部に膨らんだ煙を集める。カゲは基本的に上下に分けて描き、それを動かすことで立体感を出す。この辺が三木煙の特徴かなあと思っている。


たまちゃん攻略戦、具体的に言うと、たまちゃんと組み合ってからは三木さんが多くやってると思う。この辺ですね。

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水滴とタイミングが上手かったので。



野中はどこだろうと見直しましたが、ぶっちゃけさっぱり分からん。北川さんもいるし、まあ野中っぽいというよりは上手いところで探しました。


ナナチてくてく:野中作画(※推測)
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おしりフリフリ/耳フリフリに注目。これで重心の移動を示す。野中なら、ナナチがのけぞった時にもうちょっとハッチャケそうな感じがする。


ご飯をよそうナナチ:?
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これバリ上手い。よそう前にちょっと垂れるのを切ってるじゃないですか。こういう細かい芝居はやっぱいいっすね。



あとは完全に趣味ですが、このワイヤーも良かった。

ワイヤーばしゅーん
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いやあ、これはレイアウトが上手いですねえ。画面に空間を感じるように設計されている。




さて本題の黒田結花ですが、原画はほぼやっていないかも。作監修正がメインかもしれない。やっているならば、たまちゃん攻略戦が終わった後の水蒸気あたりかな。

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この辺は黒田煙っぽいです。フォルムも、内部線を重視するカゲ付けも黒田作画の特徴。僕は彼女は素晴らしいエフェクトアーティストだと確信しているので、もっとエフェクトを書いて欲しいですねえ。


とりあえず、最近判明した増尾作画を


■「月光のピアス ユメミと銀のバラ騎士団(1991/劇場)」
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燃えるときの炎と白コマがかっこいい。電撃もめっさ上手いですねえ。
(※そのうち、プラズマ・電撃系作画も整理したいNE)




■「新海底軍艦(1995/OVA)01話」※推測
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「新海底軍艦」の増尾作画はまったく分からんわけですが、自分の見立てだと、ここしかないんですよね。2回目の爆発の後、煙の表面ディテールが少なくなっていることが分かると思う。この特徴は、「ダンガイオー」以降「アギト」まで続きますので。



■「紅狼(ホンラン/1993/劇場)」★★
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この紅狼における爆発は、たぶん90年代で一番ではないかなあ。広がっていく際にカゲが2色あるのって珍しいんですよ、この時期では。



追加(2017/10/22)

■「スケバン刑事(1991/OVA)02話」
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大匙屋さん提供。ディテール少なめの平面煙を重ねていくことで、奥行や立体感を出している。



■真救世主伝説 北斗の拳 トキ伝(2008/OVA)
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横からの爆発では透過光を全面に出し、タタキも入れている。爆発の臨場感/カタルシスを描写。



■銀色の髪のアギト(2006/OVA)
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これMADに入れ忘れた分。レイアウトが上手いから、遠近がよく出る。


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90~00年代はこんな感じのタイミング。一旦爆発する時に白コマがあり、画面手前に押し寄せてくる時に再度白コマを入れる。


あと、下の記事における、「AKIRA」の増尾作画もほぼ確定しました。
(※→仲さんのツイート
AKIRAにおける増尾作画の推測と、王立庵野の影響について
http://royal2627.ldblog.jp/archives/47360550.html

戦車のとこですね、ヘリのカットは不明。




この時期は、やはり難しい。AKIRA・王立以降の90年台は増尾作画の過渡期で、まあ3種類ぐらい使い分けてると思うんですよね。すごく遠くの爆発は半球ドーム型で、近いとこだとお団子型/立体フォルム型になる。で、眼前ぐらいの距離だと、平面の煙を重ねる感じ。ディテールだけでも相当の試行錯誤が見られる。

「距離別にエフェクトを変えたい意志」が明確に伝わってくるのは、だいたいトップぐらいから。起因するのは、以前言ったとおり、王立とAKIRAだと思いますが。平面エフェクトは、どういった意図があるのか。それが気になる。焦点が合ってない感じとかを表現したいのかもしれない。


増尾爆発の最も天才的な部分、秀でた部分を上げるとするならば、それはタイミングである。増尾のタイミング、原画の流れといえば、白コマによって成り立っているように思う。


■「ふしぎの海のナディア」39話:増尾作画
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クロスフィルター(十字光)→爆発


白コマがダダダッと入り、爆発がそれに合わせて展開していく。じっさい、これで伝わっていると思っていたが、思いの外、増尾作画のタイミングは伝わっていないようだ。今回はいい機会と思い、丁寧に説明することにした。



同スロー
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まず、増尾の白コマには2種類ある。「閃光」の役割を果たす白コマと、「爆発の立体感」を出す白コマの2つである。

時代にもよるが、爆発した瞬間の白コマ(白コマAとする)は、おそらく「閃光」の役割として、2~3枚ほど入る。その後、爆発が広がっていく際にも、白コマ(白コマBとする)は見られる。この白コマBは爆発の間に入っていくが、これによって、あたかも一瞬で、目の前に迫りくるような爆発となる。つまり、白コマBは、「爆発の奥行・立体感」を示すためにあるのだ。




さて、ここからは、増尾作画の変遷の話になる。メンドウという人は、読み飛ばされたい。

「最初期の増尾爆発にあった金田系の要素は、ショックコマへと引き継がれた」という結論を2年ほど前に出した。この結論は変わらないままだが、もしかすると、金田系の中抜きによる爽快さを、ショックコマによって、増尾は発展させようと試みたのではないか。つまり、中抜きの発展(※つまり金田系の発展、今石作画みたいな)とは別系統で、ショックコマによる金田系の発展は増尾が行ったのではないか?今は、そのように考えている。


閑話休題。増尾氏が急逝してから、いろいろ見直した。中でもとりわけすごかったのは、「ふしぎの海のナディア」の39話である。この作品で増尾は”メカニック作画監督”というクレジットではあるが、増尾作画のエフェクトも多い。いや、ほぼ全てのエフェクト作画が増尾によるものであると言い切っても過言ではない。それくらい、ナディア39話は増尾密度の高いフィルムだった。

増尾作画に触れたいという人にとって、ナディアはうってつけの作品となるだろうと思う。

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