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足が絡まっても、踊り続けて

カテゴリ: 原画マン


「ドラパン」「学校七不思議」あたりについて、述べておきたいとおもう。子どもの頃は、ドラ映画ばっかり見てたんですよ。これまた作画が良いんですよ。




■ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!?(劇場/1996)


ドカンドカン ★★:佐々木政勝(※推測)
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反動を利用して脱出するドラ・ザ・キッド。空気砲の煙がいったん広がってから細く伸びることで、奥行を出す。ラストの方の煙のタイミングなんかと比較してもらえれば、いろいろ分かると思います。



自由の女神ドカン:佐々木政勝作画(※推測)★
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これなんかも面白い。急速に広がった煙なので、外側の煙が内部へと戻っている点に注目して見てもらいたい。あとは、まあ佐々木政勝作画に共通しているんですが、ワシ爪のようなカゲを多用します。これが彼の作画の最大の特徴。



手作りどら焼き ★★
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関係ないんですが、特に印象に残っていたので。膨らんだ後やや平べったくなり、その上に、あんこを注いで、上からもう一枚ぽんっと置く。湯気がいいんすよ、湯気が。






■ザ ドラえもんズ 怪盗ドラパン謎の挑戦状!(劇場/1997)



崩壊と中身の登場 ★★:佐々木政勝(※推測)
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上部で建物が破壊されて中身が剥き出しになる。良い煙ですね、カゲ2色で立体感マシマシ。瓦礫が落ちていくときの煙は、瓦礫に引きずられるように伸びていく。


ドラえもんズ復活:佐々木政勝(※推測)
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この辺もタイミングが気持ちいい。広がるときは瞬間で、それから少し時間をかけてドラえもんズが煙から現れる。


ようやっと、佐々木政勝も少し紹介できました。佐々木政勝といえば、「咲-Saki-」「らんま1/2」における美少女作画も有名ですが、エフェクトも素晴らしいものがあります。ほぼカゲは1色なんですが、面白いことに立体的でダイナミックな爆発を書く。


さて、今回は上妻晋作作画について(カミツマとは読みません、コウズマと読みます)。上妻作画、特にエフェクトは、ジャンル分けできないほど個性的である。とにかく、タイミングがとても独特である点が最大の魅力だ。その点に注目して読んでもらいたい。


★神撃のバハムート VIRGIN SOUL 01話(TV/2015)


辺りを伺う龍と煙
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ちょうど半分くらいの瞬間に注目。煙がいったん、その場で停滞している。ただ単純に、煙が一定の動きをするのではなく、空気を考慮した結果、こうなっていると思う。

煙/爆発のディテール
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煙のディテールは、たいていカゲ1色。煙表面において、大きくしたり小さくしたり、また煙本体と連動させながら動かすことで、煙の動きを表す。炎/爆発時は、カゲとハイライトをそれぞれ使うが、ハイライトに重きを置いている。



龍の立ち上がりと建物の崩壊 ★★
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上妻作画は、どうにも言葉にしにくいんですが、やはり時々「止まる/停滞する」。このカットにおいてもそれは顕著に現れていて、建物が崩れた瞬間、龍が口を開けた瞬間に少し止まって/滞留している。とにかく、タイミングがとても独特と思ってもらえれば良い。建物が崩れた後の微妙な間も、地に足が着かない感じの不安定さがある。これで、単純な絵にならないようにしている。




伸びる炎ブレス ★
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炎の発生と消滅のタイミングに注目。色は2色+透過光ですかね。上妻作画は、主に球形のフォルムを多用する傾向にある。球形フォルムによって、炎を形どった後、色を白→黄→赤へと変化させる。その変化もパターン化されておらず、「どの瞬間に最も高温であるか」を念頭に作画されている。



炎ブレス2
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こちらも同じく。球形を2層に分けて、エフェクトを展開している。前方に透過光で、オレンジの方が後方ですね。消滅するのは、透過光の方が速くて理に適っている。しかし、このタイミング、どう説明したものか…。これだけスッパリと消滅する炎って中々ないのだ、というのも、たいがいは違和感が生じたり、ぎこちなく見えてしまうため。それを違和感なく、やり遂げている。




空中炎ぶわあ ★★
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あとは、こういった風にロール状に色を変化させつつ、炎を表現する場合もある。それぞれ違う速度で落下していくのが分かると思う。やっぱり上手いなあ。



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スミアを映してから右PAN。これも同様に。右PANしてからの外炎のフォルムも柔らかい。上妻作画というのは、球形の持つ「柔らかさ」と「瞬間さ」を上手く利用しているのかも?



とにもかくにも、独特なタイミングが上妻作画の最大の魅力だ。これは誰にも、模倣することができないと言い切っていい。そういうレベルのタイミングのセンスが上妻作画にはある。


黒田、野中が原画参加とあれば、記事にしないわけにはいきません。黒田結花は作画監督も兼任、他には三木達也、北川隆之などもクレジット。



たまちゃん攻略戦:三木作画(※推測)
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中央部に膨らんだ煙を集める。カゲは基本的に上下に分けて描き、それを動かすことで立体感を出す。この辺が三木煙の特徴かなあと思っている。


たまちゃん攻略戦、具体的に言うと、たまちゃんと組み合ってからは三木さんが多くやってると思う。この辺ですね。

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水滴とタイミングが上手かったので。



野中はどこだろうと見直しましたが、ぶっちゃけさっぱり分からん。北川さんもいるし、まあ野中っぽいというよりは上手いところで探しました。


ナナチてくてく:野中作画(※推測)
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おしりフリフリ/耳フリフリに注目。これで重心の移動を示す。野中なら、ナナチがのけぞった時にもうちょっとハッチャケそうな感じがする。


ご飯をよそうナナチ:?
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これバリ上手い。よそう前にちょっと垂れるのを切ってるじゃないですか。こういう細かい芝居はやっぱいいっすね。



あとは完全に趣味ですが、このワイヤーも良かった。

ワイヤーばしゅーん
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いやあ、これはレイアウトが上手いですねえ。画面に空間を感じるように設計されている。




さて本題の黒田結花ですが、原画はほぼやっていないかも。作監修正がメインかもしれない。やっているならば、たまちゃん攻略戦が終わった後の水蒸気あたりかな。

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この辺は黒田煙っぽいです。フォルムも、内部線を重視するカゲ付けも黒田作画の特徴。僕は彼女は素晴らしいエフェクトアーティストだと確信しているので、もっとエフェクトを書いて欲しいですねえ。

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