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まだまだいい爆発というのは眠ってるものです。



■『Under the Dog(2014)』 ティザー映像

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伊藤秀次爆発。
表面温度のリアルさもあるけど、中から爆発してる感じが出ててスゴイいい。爆発した後、爆発の現象が終わった表面が中心部に吸い込まれていくみたいな。



 ■『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争(1989)』 5話

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磯爆発。
ピンと張っていた糸が切れるような脱力感あふれる爆発表現が上手い。これは多分、反応兵器(核兵器)だと思うんですけど、他のエフェクトアニメーターとは大分違ってる印象を受けました。庵野・本谷といった写実派は、吹き戻しであるとか、建物から煙が出る描写を(現実の現象をそっくりそのまま)緻密・精巧に描くという感じなんですが、0080磯は何か違うなあと。

この辺りの影の付け方が印象的です。

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0080磯は、西洋絵画における印象派の感じがします。決して(写実派ほど)細部まで描き込まれてるわけではないのに、そこに写実派とは違うリアルを感じてしまう。写実性というものが存在していながら、緻密なディテールは存在していない。「磯は理論派」という意味が、段々と分かってきたような気がする。

庵野・本谷が数学者だとすると、磯は物理学者みたいな。前者の論理性には飛躍がないんだけど、後者は部分的に飛躍が見られる。数学っていうのは、やはり階段を上がるように丁寧に記述していくんだけど、物理学というのは比較的その丁寧さが少ないという感じで、ある種感覚的というか。そこら辺の違いで、映像そのものに受ける印象が変わってくるんだと思う。まあ、完全なる推測ですが。



■『メガゾーン23(1985)』

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本谷作画(※推測)
ロボの上半身の崩れ方と、一面に広がる透過光ショックが見どころ。4カット目(gif2個目)の高架橋のコンクリが崩れて、瓦礫が散らばるシーンもかっこいい。こうぐわあっと、ゆったりと落下していくんだよね。リアル。



■『クレヨンしんちゃん 爆発! 温泉わくわく大決戦(1999)』

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木上作画(※推測)
全体的に、モクモク煙。じんわりとした煙と、橋のガレキの落ち方も重力にしたがっている感じが素晴らしく堪らん。ガレキがゆっくりと落ちていくんだよね。その後には1コマショックもある、爆発(gif3個目)。これはレイアウトが上手いのかなあ、押し寄せる感じがある。4個目は、右足の勢いで煙がブワッと従うのがいいよね。



■『ブラック・ブレッド(2014)』 1話

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おそらく吉成兄作画。
基本2コマなのに、それ以上にぬるぬるに感じる。これは、CGベースの作画なんすかね。すごいよね。じわじわくる煙の感じとか、これ作画なのかなあ。『ヤマト2199』とかのCG爆発ってまだちょっとアレじゃないですか。メカは「CGでもいけるかも」っていうのが僕の中ではあるんですけど、爆発・煙・炎系統のゆらぎがあるエフェクトはまだ難しい。でもこのエフェクトはいい感じですよね。



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黒田結花作画(※推測)
突っ込むエンジュと煙、そして破片。ゆっくりと立体的に広がる煙には、目を見張る。上手いなあ。そんな書き込んでもないのにね。写実性バリバリ。画面右上、左に散らばる破片は地味ですが、これまたいい感じに散らばしてるし、破片の動きが丁寧でいい仕事してる。



■『ロボットガールズZ(2014)』 4話(実質2話)

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黒田結花作画(※推測)

爆発から3コマで。画面を縦横無尽に動き回る破片が心地いい。煙自体もレベルが高く、政勝タイプの煙。最近は書き込み多めの煙と爆発だらけですが、これは写実的で素晴らしいです。

上のブラブレの煙、とっても気に入ってまして。そんでロボガをふと見る機会があったんですけど、そうすると似てる煙があるじゃないですか。もうウキウキになりまして、両者比較してみたんですよ。そうすると、カゲの入れ方の度合い・付け方は、けっこう似てると思うんですよね。フォルムもそこそこ似てるし。

(確定したらですが)この方の作画は注目していきたいと思います。