もっとエフェクト単体で楽しむ人が増えてもいいと思う。



■「ノエイン もうひとりの君へ(2005)」1話
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煙が内部からじんわりと膨らみ、柔らかい「泡」の集合体のようなエフェクト。ディテールは細かく、特に小さな丸煙の集合体があるのが特徴か。衝撃波が画面を横切り、臨場感ある写実性も見どころ。最初の爆煙も透過光、明るめの橙色、少し暗いカゲ、さらに暗いカゲと多段に色を組み合わせてリアルさを表現している。全体のフォルムを重視しているというよりは、むしろ自由なフォルムの上に細かいディテール(大きさバラバラの円・楕円)が乗っかり、写実性が発現しているという感じ。

これを描いたのが、大久保宏さんというアニメーター。サテライトアニメ浪漫出身で、今は派生のGoHandsという制作スタジオに所属。直近の参加作品では、「生徒会役員共*(2014)」「K MISSING KINGS(2014)」などがあります。多分上記のノエイン作画が一番知られてるんじゃないのかなあ。凄腕アクションアニメーターという印象がある人が多いと思うんだけど、エフェクトの作画もまた良いのですよ、これが。次のは、大久保さんの別のお仕事。



■「マクロス・フロンティア(2008)」20話
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爆発が広がりきった後にその表面がじんわりと動く。じんわり動かすアニメーターは当然たくさんいるんだけど、じんわり加減のタイミングがスッとした感じで上手い。ゆっくりやりすぎておらず、タメすぎてもないんですね。フォルムも「ノエイン」の時とは全然違ってるのがわかると思う。後はまだ未見ですが、「COPPELION(2013)」にも原画で参加されているので、ちょっと楽しみです。





ここからは、最近グッと来たエフェクト作画を何点か。まさかシリーズ化するとは当の本人も思ってなかった。


■「名探偵コナン(2014/11~)」OP39
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飛び込んでからの気泡作画。いやあうめえ。何か物体が飛び込んだわけでもないのに、しっかりと水中に何かがいると分かる作画は見事。ラスト左右それぞれ気泡が少し浮上しますよね、これが現象としてのリアリズムを高めていると思う。(このカットは、森久司さんです。)


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ブワッと画面が一瞬覆われてからの、花びらへの変化は上手いですねえ。ザ・アニメーションという感じ。モノクロ(白黒)の画面では「花びら」の予感・伏線・示唆が少ないのに、カラーの画面で「花びら」が出てきても違和感が全くない。示唆としての要素は、中心部の竜巻(黄色)と、時計回りに回転するライン(水色)ぐらいしかない。普通の作画は、「現象の予感・伏線→現象の前に起きる事象→現象」という感じだと大体思うんだけど、このエフェクトシーンでは現象の前に起きる事象の部分がスッポリ抜けてる(※何か破片が散っているとかそういうのが無い)。だから、見る側がきちんと脳内でそれを補完してるんですね。アニメとしては凄く原始的なやり方なんだけど、残像効果の応用で上手い。特徴としては、フックのような、鎌のような一本線でしょうかね。

エンドクレジットまだ見れて無いんですが、森久司作画かもしれないということで。金田系からリアル系へ、大平みたいな作画変遷を遂げています。最近フリーダムになりだしてから、すごく話題や人気になっているような。

【訂正 2014/12/28】
誤情報でした。この花吹雪カットを担当されたのは、田中誠輝さんでした。(水に飛び込む、水柱の方は森久司さんです)。御二方には大変失礼をいたしました。以後、情報の精査を図りたいと思います。


■「ソードアート・オンラインⅡ(2014)」19話
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この中心部から広い範囲につけるカゲのやり方は間違いなく、黒田結花作画。煙は右上からスタートし、左下へ、そしてラストに真ん中から全体へと広がっていく。だから、ここはレイアウト・画面作りもいいですね。いやあ煙のもふもふ加減が堪りません。ラスト地味に中心のカゲが2色になってるんですよね、そのおかげもあって、画面がキュッと締まってる。


今回はそんな感じです。いやあ今は黒田結花作画が僕は一番好きですね。愛したい。結婚したい。
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