「きい」さんは漫画家で、主に成人向けに書いている方です。僕の世代だと、北乃きいを思い浮かべる人が多いと思うんですが、そっちではない。最近、個人単行本の2本目が出たそうです。「群青ノイズ」というらしい。

んで、今回の記事では、きいさんのキャラクターの描写がやべえな/これはすげえなってことを紹介したい。なにがすごいかというと、一言で言うならば「萌え絵とリアルのバランス」です。

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キャラ絵からものっそいんですよ。この辺までは「現実にあり得そう」なラインで、14~16才の中高生を萌え絵にデフォルメしてエロく描いている。萌え絵として記号化しているわけでもなく、かといってビシバシ写実的にデッサンされているわけでもない。成人向けってどうしても、リアルかデフォルメかの二極化になりやすいんですが、その中で、難しい(と思われるところ)を良く描いている。



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お話は、女の子主導ですね。よく「同年代の女の子は進んでる」っていうじゃないですか。あれをですね、エロ漫画に取り込んでいる。表面上は普通の落ち着いている女の子が、じっさいそういう場面になったときに、知識も積極性も段違いでエッチを進める。この女の子の方が進んでいる感、普通に見える女の子もエロイこと考えている。この前提がリアルでエロくていいなと思うわけです。わかりますかね、わかって欲しい。

フィクションにおいて、「まったくありえないこと」の中に読者は入っていけない。たとえば、ペットボトルがいきなり爆発して美少女が現れたりすると、その世界にはなかなか入れないですよね。でも、自分たちの現実に「あり得そうだな」と思うことがスタート地点にあると、そこから凄まじいフィクションになっていっても、没入することができるんですよ。この辺のフィクションと現実のライン、「あり得そうな」ラインを描くのことが極めて上手い。それが、きいさんに対する僕の印象です。


あと、この辺も自然だけど上手い
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いいカットですよね




<参考文献>
かぎばんごう023+
作品「コンティニュー」「布団の中の宇宙」(※画像引用はこちらから)
2016年12月 近況