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2025-1

カテゴリ:2018年アニメ > うちのメイドがウザすぎる!

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[うちのメイドがウザすぎる!#6]

ミーシャが肩をすくっとさせる、舌で追いかける仕草、つばめのキスに至るまでの角度、フェティッシュを超えて一種の執着心を感じさせる。石膏デッサンみたいに確実なる立体で動かしている。ラストのデフォルメも上手いですよね、リアルもどっちも描ける。

小松さんもアニメ業界も詳しく知らないのでなんともなんですが、こういうのはもう全原画でやるんでしょうか。それとも、動画マンにめっちゃ割ってもらうんでしょうか。



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うどんこねこね。腕をまくるときの、オバケの入り方とかブレ線とかいいですよね。小松作画では、こういう地味にめんどいアングル(1*)のキャラ顔をさらっとこなすのがすごい。しかも、立体的に動かそうとしている。

[追記]小松さんみたいな人が、個性が出てるっていうんですよね、悪い目立ち方をしない、悪目立ちしちゃう人は個性を出そうと出そうとしすぎてて考えが足りない。小松さんの作画は、世界観を壊さない、それでいて自分の動かしたいようにやる。考えがあるように思う、アイマスのプチ・シューにしても。


(1*)カメラは俯瞰ショットだけれど、キャラの顔はアオリ

参考文献は下記ブログ様を参照ください。Twitterに転がっている意見はあまり参考にならない。



実に4年ぶりの原画でした。ぼくは天メソ11話の布団に包まる芝居が好きなので、今回取り上げてみた次第。あまり大したことは言えてないですが、かれの素晴らしさが伝わればけっこう。有志の方が作られたMADをご覧いただければ、小松作画のすごさはテキストを超えて伝わると思います。


”たいぷはてな”ではなく、”小松勇輝”としてアニメの世界に戻ってきてもらいたい。もちろん、たいぷはてなを否定しているわけではなく、内包して戻ってきてもらいたい。自分がそのように渇望する人間は殆どいません。黒田結花とかれぐらい。

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そうだそうだ、ここアホみたいにうまかった。面倒くさそうにあぐらの体勢から、脚で上体を起こし、前に手をついて、立ち上がる。誰だ書いたのは!濱口明しか分からん。ちょっと名前知ってるのは中村楓。まあ、ともかく、ここは抜けている。


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ここ好き。ディテール満載の戦闘機を、やや俯瞰で横から描写するとやっぱり映えますね。

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タイミングうまかった。後述しますが、ここもクイックPAN。

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荒々しいタッチで。この辺は髪の毛がわっしゃわっしゃ動いてた。




☆縄跳び
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大きな弧を描くように、必死に腕を回すミーシャ。つばめと比較すると、無駄な動きが多い。着地した際の反動で、だんだんと前に重心が移動していく。ぎこちない着地のために、バッサバサと揺れる髪の毛のリアクションも見事。

クレジットを見る限りでは、山本ゆうすけさんという方が書かれたのかな?「ヤマノススメ」の山本祐介とは別ですよね。1話の原画見ると同じなのか。よくわかんねえな。


あと前回の記事で、こういうコメントいただきまして。
原作の漫画と比べると面白いんですが、漫画の方は普通のコマ割りで特に変わったことはやってなくてセリフの掛け合いで笑わせる感じなんですが、アニメの方はこのように凝ったことをやってるんでなんか意図があるっぽいのですが…
何かの映画を意識してるのかなと…思ったり…
つまり、イアキお前どうせ暇だろ!ギャンブルや配信に明け暮れている暇があったら、もっと太田監督作品(アニメ)を見て、原作と比較して記事にしろや!ということです。でも、意図がありそうだなあ、と感じていたのは確かなことで。上手いコメントです。やられました。



原作は面白くてついつい4巻まで読んじゃいました。コメントでいただきました、「言葉の掛け合いコメディ」というのは指摘どおりで、コマを使った変わった表現はさほど見られなかった。1、2戦目は、けっこう少女漫画テイストというか、直接的に好き好きって感じですね。それ以降は、ギャグよりになっている。まあこれは、単純に百合専門雑誌からの移動、ということに起因するのかな。



画面の比較に入っていこう。

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左右にクイックPAN

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POVゆらゆらカメラ


1話を見直しただけですが、主にミーシャがビビる場面では、カメラワークを工夫している。クイックPANもそうですけど、気になるのは、ゆらゆらカメラですね。これはCG背景との組み合わせで実験しているのかな。あとは、やっぱりティルトアップですね。やたらめったら出てくる。縦方向で画面を作ろうとしているという感じが。ティルトアップは「恋愛ラボ」でも散々に見られたので。


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「恋愛ラボ(2013/TV):2話」

少し下にズレながらクイックPAN

ただ、ティルト、クイックPANを使わないアニメがあるかと言われれば、もちろんそんなわけはないので。でも、なんか引っかかる感じがするんだよなあ、こんなに使うかなみたいな。この前、他の方から聞いて知ったんですけど、漫画に「4段ブチ抜き」というものがある。これと関係があったりするのかなーとか思ったりしてます。

4段ブチ抜きの変遷?

4段ブチ抜きをアニメーションに置き換えると、単純にティルトアップ+ポン寄りですよね。そして、当然これはどのアニメでも見られるはず。でも、だいたいが初キャラ登場の紹介で使う印象が強い。印象だから、どうにも根拠が薄いですけど。大田ティルトアップは、それ以外でも多く見られるんですよね。もう少し分析しないと分からんですが。ここまで書いて考えたのは、縦方向は漫画的に(つまり静止画)、横方向は映画的に(つまり激しく動くぞみたいな)することによって、画面に緩急を出してテンポを生み出しているのかもしれません。要検証。




ところで、頭がおかしいキャラクター(つばめ)が主人公のそばにいて、さらに頭がおかしいキャラクター(みどりん)をそのそばに据える、というのはコントロールが難しいような気がします。それぞれ、自分のことになると我を失い、その一方で他人のことは冷静に見る。これで、ツッコミ役が順々に回って安定するんだろうと思います。キャラクターをそれぞれ見ていくと、この作者は常識人を作る気がない。人間は、それぞれ、どこか変なこだわりがある、という強い主張をしている。

まあ、「頭おかしいキャラ」ってそれだけで得なんですよ。現実では、それが当然なんですから。だいたい、みなさんも頭おかしいでしょ。他人から指摘されて初めて気づく変な部分っていうのは誰しもあり、それを具体的に誇張して描いているだけなんですよ。だいたいの娯楽作品は、これが基本なんでしょうけど、これがコントロールできるかどうかにかかってる。

あと、「ところで」って言葉が強すぎる。ミーシャのパンツが無くなったときに、写真付きのパンツ整理書みたいなのを変態メイド(つばめ)が出すんですが、ツッコミが終わらないうちに、パンツ整理書を「ところで」で放るんですよ。すごくないですか。

略称に困っている。メイウザとかうちウザでいいのかな。こういうギャグ・コメディは見飽きた人もいると思いますが、筋肉にはまったのかなあ。今期はこれ見てます。で、1話はわりとおもしろいアクションがありました。



■うちのメイドがウザすぎる!01話
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1カット目からオバケ+ブレ線多用

驚きと焦りのあまり、転んで本が飛ぶ。ドアを通り過ぎてしまう。2カット目が、アオリになっているのは、このアングルじゃないと筋肉自衛官が映らないからですね。ただ、このために3カット目とのつなぎが弱くなってしまっている。



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CG背景+作画+つけPAN

ブレーキが効かず、壁に衝突。ロリの焦燥感を示すかのように、カメラもつけPANでダイナミックに動く。いちばん気になったのは階段の部分。ここまで焦っていて、転ばないのか。いや、「転びそうだ」「こけそうだ」と思わせている時点で、表現としては成功しているのかも。




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1コマのエフェクト

漂いながら、ロリの元へと向かうカレーのにおい。包み込んでいくのがいいですね。ロリがにおいを嗅ぐと、エフェクトとカメラがすっと右に移動するのが、このカットのポイントです。この瞬間で、ロリはカレーのにおいに支配されてしまう。いいPANと作画ですね。

こういった「漂う」類のエフェクトは、どちらかというと嫌なイメージに使われがちな印象です。タバコとか、毒ガスとか。まあ、これも罠っちゃ罠か。



その他の作画ほか




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こういうアスリートみたいな走り方はどうかと思っちゃうけど、見ている人はそのへんはどうなんですかね。この子小2ですよ。こんな走り方すっかなあ。





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広角背景動画

あーめんどくせえことやるなあと思ってみてました。このカットは、肩に力が入る描写で、映らない手元の動きを関節的に表現している。手元でゴシゴシパンツ洗うのを肩で示す、それが良かった。フリルとかメンドウだろうに。

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