2014年05月

えーと、アニメ作画における破片について少し個人的に整理。
すごくニッチな感じなんですが、大丈夫でしょうか…
破片には、2種類あると僕は思ってます。

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まずは、そのシーンにおいて必要不可欠、作画的に書かざるをえない破片
破片1

ロボット、戦車、戦闘機などのメカや、建物などの人工構造物、木や森林などの自然物。これらのモノを巻き込んで、爆発なり破壊なりをするときは、当然これらの破片の現象を作画しなければいけません。有名なアニメで見ていきましょう。


<具体例>

■「風の谷のナウシカ(劇場/1984)」
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囲ってる木々をぶち破って出てくるシーンですね。当然、王蟲が壊してるので作画しなくちゃいけない。ですけど、この破片の描き込みは狂気を感じる。


■「王立宇宙軍(劇場/1987)」
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墜落する戦闘と家の同時破壊。爆発でアニメ的なデフォルメや簡略化をせず、家の崩壊具合や戦闘機の折れ方とかを破片でしっかり描いてる。これ改めて見ると、スゴイですね。


■「メガゾーン(OVA/1985)」
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座席が敵の攻撃により、破壊されています。その結果、その破片が四方に飛び散っている。タタキ(粉塵エフェクト)も合わさって綺麗なワンシーン。




そんで次に、描いても描かなくてもどっちでもいい破片
破片2

これは何かを破壊して発生した破片ではなく、メカ等に接触したとき、板野サーカスのミサイルが爆発したときや、シークエンスの中でコンクリとか頑丈な床で爆発が起きたときに作画されるものです。だから、別に描いても描かなくてもいい破片です。ここが、アニメーターによって大きく変わる作画の部分であり、誰の作画か特定するときのキーポイントでもあると感じます。床とか、地面とかで作画される爆発によく見られる気がしますね。


<具体例>

■「うる星やつら #156(1984.5)」
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こちらは、破片を描いてる方のモノ。
地面にミサイルが当たり、巻き上げられる砂や土を描いてます。別の原画マンなら描かないかもしれない破片のシークエンス。


■「メガゾーン23(OVA/1985)」
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こちらも、同じく破片を描いてる作画。地面に敵の攻撃が当たるのを避けるシーン。
絶対必要な場面ではありませんが、床に衝突するとき、敵からの攻撃が床に当たる時、多くの破片が描かれています。


■「新世紀エヴァンゲリオン #1(TV/1995)」 
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これは、破片なしの方の作画です。
地面にサキエルの手が叩きつけられますが、破片は描かれていません。地面が少し削られて、破片が出てもおかしくはないです。ですので、破片があってもいいシーン。ですが、吉成は描いてません。


■「プロジェクトA子2 大徳寺財閥の陰謀(OVA/1987)」
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こちらも同じく破片なし。メカの表面にビームが当たるシーン。
最初に、画面右手にちらっと飛んでるもの以外は破片の作画がありません。メカの表面は壊れないかどうなのか、という考え方の中で破片の作画をしているように感じます。単純に、原画マンが破片好きか、そうでないかというのも非常に大きな要素でもあると思いますが…


結局ですね、アニメーションにおける”破片”には2種類あるということが言いたい。まあだから何だって話なんですが…アニメーター個人の特徴とかですね、そういうとこで役に立つぐらいかな…またですね、「ここでは破片ないのかーあそこでは破片書いてるのに…」とかそういう見方で、アニメのエフェクトを見るのもまた一興かもしれません。 

まあしょうもない記事です。
俺ツエー主人公が最近話題のようなので。
 
まず、俺ツエー主人公を定義付けするとします。

1、先天的な才能がある
2、その才能のおかげで、超強い
3、すごく普通な性格、普通な容姿


この3つの要件を満たしていれば、大体俺ツエー主人公です。
例えば、今話題の「魔法科高校の劣等生」とか、「IS」とか、「SAO」とか。 
「IS」以外見てないで言うのもアレですけど。

モテる、ハーレムのような状態は、二次的な現象にしか過ぎません。俺ツエーという前提条件のおかげで、そういったことが起きてるだけです。

で、何でこいつらに魅力が無いか。

1、視聴者と遠すぎる
2、非凡な才能なのに、言動は普通で面白くない
3、弱点がない


この3つに集約されます。

1つ目は、要するに視聴者にとっては身近な存在ではないということです。生まれたときから魔術が使えるとか、世界で唯一のISの男性搭乗者とか、近寄れんわけですよ。現実でいうと、数学オリンピックを3年連続金メダル取るような超天才とか、18歳で作監デビューしちゃうようなアニメーターとか、16歳で160キロ投げちゃう投手とか、そんな感じです。そういう非凡なキャラと僕達視聴者自身との距離がありすぎて、ナルシズムに入れないわけです。身も蓋もない言い方をすれば嫉妬なんでしょうけど、作品においては自己陶酔が大事ですから、それができないとなると、魅力を感じることが難しくなってしまうんですよ多分。

で、こいつら非凡な才能を持った俺ツエー主人公が、普通なのがまた魅力的でない要素なんです。僕達は、すごい才能を持った人を見た時に多分嫉妬して、「こいつの変なトコあんじゃねーの?」と無意識で探してしまいます。「東大生はガリ勉が多くて、仕事では使えない」とかそういうのですよ。でも、俺ツエー主人公にはそれが無い。というか性格とかは凡人と同じ。何でだよ!変人であれよ!と思うわけです。これが2つ目。

さらにですね、どんだけすごい能力を持った人でも弱点というのはあった方が魅力的なんです。

庵野秀明は、あんだけスゴイ爆発を描けるのに、風呂入るのはキライだし、肉や魚は食べない。
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「フルメタル・パニック!」の相良宗介は、小さい頃から傭兵で隙がありませんが、その性格のために、下駄箱を毎朝のように破壊したり、コッペパンのために拳銃を持ち出したりする。
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要するに、人間味が感じられるわけですね。
これは大事。作品に少しでもリアリティを持たせたり、血を通わせたいなら、人間味という要素は非常に重要です。


さっさと結論を言いますとね、俺ツエー主人公でも一向に構わないんです。いちいち取り上げないでも、たくさんいるだろうし。だけど次の3つを守れば、たいていスッキリして魅力的なキャラになる。 

1、視聴者に近づける(カップラーメンが好きとか何でもいい、身近に)
2、言動をおかしくする。つまり、変人に近い性格にする。
3、弱点は、あった方がいい。

非凡な才能を持っているのに、性格は普通というのは面白くないし、あり得ないというのがボクが思ってることです。

何か触れる人が少ないので。いいと思うんだけどなあ。
全部1話。

急ブレーキとジャンプ
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髪の毛の回転具合が上手い。
止まりきれないので左足をついてジャンプ。


ジャンプ2
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「破」の2号機みたいなジャンプ。
ここはアクションよりも、エフェクトに注目。


回し蹴りと足ブチン
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パース強調でのアクション。
髪の毛えらいことになってる。


着地1
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グッと着地してる感じがいいですよね。
この後ジャンプするので、最後足に力が入ってます。
ここ描いた人うめえなあ。


ライダーキックとガストレア破壊
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ここも凄くパース強調で。
破壊された後のガストレアの体液エフェクトに注目。

同スロー
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着地3と煙
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着地の時の髪もふんわり重力に従ってる感じでいいですが、ここは煙。
教科書のような写実系の煙です、上手い。
実際に動かすのは、結構難しいはず。
2話でも似てる煙が出てくる。多分、これから有名になる人。


それともあ・た・し?
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ここが素晴らしく上手い。この動きは、多分野中。そうでなくても上手い。
髪の動きと、肩の動き方で重心移動を表現してる。
今回は、手に注目。


同スロー1
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手が脱力してから、握り拳になる。
これ上手くないっすか。

同スロー2
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髪の毛の後からついてくる感じと、肩の動き。
そしてなんといっても手、手首の動かし方が上手い。


ちょっと急ぎ足ですが、こんなもんで…
2話のアクションも需要があれば、記事にするかも。

■プロジェクトA子2 原画(※担当パートは推測)


gifは後で。ちょっと自分用に作成。

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