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2016年12月

◆ブログ+について

「ガルパン」は大盛況、「ワイヤー」他一定の記事も大体受けて良かったです。イゼッタ(永田亜美)は継続して追っていく。ただ、最近の文章はあまり良くない(なんとなく面白くない)と思うので、少しずつ改善していきたい。今年もたくさんの方に読んでもらって、ありがとうございました。なんだかんだ言って、もう3年も経ったことに驚きを隠せません。その割には成長はあまり見られませんが。

年明けてから4月くらいまではずっと繁忙期なので、あまり更新に期待はしないでくれ。配信は色々な方とお話できて楽しかったです。来年は少し頻度が減るかも。まあ、月一程度にはやるかなあ。適当な雑談も、真面目な企画配信も、これからはすべてブログで告知すると思う(※サイドバーで告知する)。しかし、ニコニコは枠とるのがメンドイ…だから、どこかで固定の配信ページを作るかも。



◆膿が出た一年だった

完璧主義だとか、もっともっとを求めすぎるところだとか、変な矜持だとか、無計画さだとか、いろいろ良くないところに振り回された辛い一年でした。人生において、最も膿が出たと思う。悪い部分が見つかったのは良いと思うので、今後同じようなことをしないように過ごしていきたい。

野球の成績で例えるなら、.230 4 12 6失策 こんな感じ。どっちつかずというのが最悪でした。まあ亀井も苦しんだシーズンだし、多少はね?ただ、前よりはポジティブになってきたと思います(ここまで書いといてなんだけど、何を言っているんだろうか僕は…)。しかし、窮屈な考え方が変わってきたのは事実です。だいぶ辛い時期もありましたが、一応は抜けられたと思います。

よいお年を!

年の瀬ラストに

「しらたまくん」とは週刊ヤングジャンプで掲載されているコメディ漫画です。このふんわりとした雰囲気が好みで楽しく読んでいます。そんで、今週も楽しく読んでいたんですが、今週話(116話)はとんでもない傑作だったので記事を作りました(知らない方のために、ところどころで注釈つけてますが、面倒な人は読み飛ばしてください)。



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進路の話になる、来栖と白玉くん。
(※1:白玉くんは「人と猫の魂が入れ替わった」とかいう類のものではなく、人間と同じ知能を持ってる。)
(※2:来栖は白玉くんのもともと大ファンであり、縁あって友達となる)

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そんで、白玉くんは野鳥が好きなので、進路は自然保護官であり理系。来栖は卓球用品メーカーに入りたいので、理系大学に進学希望。ということで、来年も同じクラスになれるかもねと。


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深夜、みんなが寝静まった後に、露天風呂を堪能する白玉くん。


ここからインパクトがどっこんどっこん起こります。
エヴァだったら、世界が5回くらい滅んでしまうレベル。

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普段はぺったんこで気にもしない葵ちゃんが、白玉くんの前で色気を出している。葵ちゃんなんだお前そのタオルの掛け方は!なんだお前、本当にお前なんなんだよ。お前そんなキャラじゃねえだろ。
(※3:鈴川葵は白玉くんの高校での初めての友達)


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で、来栖と同じく来年も同じクラスになれるかどうかの話へ
そこから進路の話にいくんですが、


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おまっ…鈴川おまっ… (ここのコマ割り良い)
白玉君博士」これすごい良いセリフですよ(これについては最後に書く)。
進路は決まってないけど、なりたいものはあります。で、それは「白玉君博士」です。
こんなん言うたら、ほっぺに斜線も入るわ。で、すっとぼけをかます白玉くん。


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(・∀・)・・・

さて聞きましょう、鈴川葵で「伴侶宣言」



もうこんなんさあ…さあ…葵ちゃんめっちゃ繊細やん。
最大限の勇気を振り絞っても、直接は言えない(これも十分直接的だとは思うけど)。
「いつも」ってのが良いですね。


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”なりたいもの”を伝えたのに、「そんな”仕事”はないから…」とさらに誤魔化す白玉くん。
ここで誤魔化されたままだと、せっかく出した勇気が無駄になってしまう!
なので、追撃をかけようとする葵ちゃんだったが、


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全部見られてました(そしてバレた)と綺麗にオチがついて終了
白玉くんはここで待ってたと思うんだよなあ。
三度おなじような事を言われれば、流石にそこでちゃんと返事をしたはず。


何度読んでも、116話は傑作であり異質です。
「しらたまくん」にとって、分岐点となると思う。いやあ、本当すごいです。



それで、「白玉君博士」という言葉がなんで良いセリフかについてですが、

葵ちゃんって素直な女の子なので、本質としては、しらたまくんが猫だろうが、人間だろうがどっちでもいいんですよ。肉球ちょっと触ってみたいとか、撫でてみたいっていうのは、「しらたまくんが猫だから」というよりも、「しらたまくんが好きだから」です。好きな人の頭は撫でたいし、顔もつねってみたい、耳たぶも触ってみたい、それと同じ。

要するに、葵ちゃんは猫と人間のいっさい区別なく、白玉くんに対して純粋に接してきた。「猫だから~」といったような、他人がやるような気遣いは一切せずに、ダイレクトに接した。「下半身丸出しだけどいいの?」みたいな、猫と人間の中間にいる白玉くんには掛けづらい言葉をすんなりとかける。猫の特性(昼寝しないと体がもたない、ペンがもてない)もわかった上で、真に平等に接しているんですね。

そんな葵ちゃんが、今回言った「白玉君博士」というセリフは、まぎれもなく白玉くんへの告白です。ただ普通の人が「白玉君博士」というと、「猫と人間の中間」にいる白玉くんの特性を調べつくそうみたいなニュアンスになるじゃないですか。でも、葵ちゃんの場合はならない。なぜか。それは、上記で言ったように、区別なく平等に接しているからです。

でも、ちょっと変じゃないですか?白玉くんを区別なく見ている葵ちゃんが、「白玉君博士」と研究者のような言葉で告白するのは、なにか少し矛盾を感じる。みなさん、思い出してください。葵ちゃんも女の子なんです。とうぜん、「恋心を伝える」というのは勇気のいる行為です。 

葵ちゃんは「恋心を伝えることの気恥ずかしさ」を隠すために、はじめて白玉くんを猫と区別して、「白玉君博士」になりたいと言った、と思うんです。あの葵ちゃんをして、「猫という建前」を使わないと言えないほどに、彼女の恋心は大きく、それを伝える勇気もたくさん必要だった。葵ちゃんの繊細が伝わってくる、いいセリフです。

今までの表面的にあっけらかんとした葵ちゃんは、116話の「葵ちゃんの繊細さ」を出すためにあったと言っても過言ではないと思います。さいきんは「しらたまくん」をぼんやりと眺めていましたが、一発で目が覚めました。やはり素晴らしい作品です。 



”僕は何を思えばいいんだろう 僕は何て言えばいいんだろう
こんな夜は 逢いたくて 逢いたくて 逢いたくて
君に逢いたくて 君に逢いたくて
また明日を待ってる”

いい曲です

07話

飛行甲板の爆発
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画面外まで飛び出るほどの爆発で派手さを演出した後、ロングショットで広がる爆煙。爆煙の表面のディテールは、楕円を使って、温度表現や煙の広がり方を表現している。温度の移り変わりが、やや均一的なのが惜しい。


船ドッカン ★
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ここは真ん中あたりの黄色部分に注目。シャッターのように黄色部分が消えていくことによって、煙が画面右上方へと巻き込まれていく様子を描写。なるほど、こういうやり方もあるのか。



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スケールが大きい。あとは、破片の描き込み。



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下の方の煙が伸びていくのがめっちゃ上手いですねコレ。あまりカゲないんですけど、しっかりと立ち昇っていく様子が分かる。





09話

西洋文明シンメトリー庭園に着弾爆発
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普通に綺麗なんであまり言うことがない。時間が経つにつれて、左側の煙が伸びていくのも内部の線の動きで描いてますね。


宮殿爆発 ★
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とんがって放射状に広がった後、丸みを帯びて外へと伸びていく。これは上手い。カット尻、じんわりと丁寧に広がっていくことで、ちょっと余韻が生まれている気がする。ディテールは、橋本(敬史)作画のように楕円をちょいちょいと入れて温度を表現している感じ。




10話

奥からの爆発
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こういうダッチアングルで奥から手前に押し寄せてくる爆発は、もうぼくの大好物です。ここは特に衝撃波のダブラシがアクセントになってるかな。


塔の崩壊による破片の浮遊 ★★
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この破片はすごく頑張っている。浮遊する破片を立体的に動かしており、それによって、画面に奥行きが生じている。3つぐらいにレイヤーを分け、奥と手前で別々に破片を描いていると思う。いやあ、これは見事ですよ。表現したい画面と描写方法が一致している、素晴らしい。



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エンジンから発火しての煙かな。ちょっと炎の広がり方が良かったので。



森ドカン
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永田亜美作画(推測)。爆発表面に線のディテールを多く入れ、それを動して煙を表現する。そういった感じが永田作画の特徴な気もする。イゼッタ記事ではこういった爆発・煙を永田作画とほぼ断定していますが、違ってたら全面謝罪や。


今回は以上です。亜細亜堂に詳しい方がいたら、ツッコミを入れて欲しいところです。

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