えーと、アニメ作画における破片について少し個人的に整理。
すごくニッチな感じなんですが、大丈夫でしょうか…
破片には、2種類あると僕は思ってます。

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まずは、そのシーンにおいて必要不可欠、作画的に書かざるをえない破片
破片1

ロボット、戦車、戦闘機などのメカや、建物などの人工構造物、木や森林などの自然物。これらのモノを巻き込んで、爆発なり破壊なりをするときは、当然これらの破片の現象を作画しなければいけません。有名なアニメで見ていきましょう。


<具体例>

■「風の谷のナウシカ(劇場/1984)」
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囲ってる木々をぶち破って出てくるシーンですね。当然、王蟲が壊してるので作画しなくちゃいけない。ですけど、この破片の描き込みは狂気を感じる。


■「王立宇宙軍(劇場/1987)」
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墜落する戦闘と家の同時破壊。爆発でアニメ的なデフォルメや簡略化をせず、家の崩壊具合や戦闘機の折れ方とかを破片でしっかり描いてる。これ改めて見ると、スゴイですね。


■「メガゾーン(OVA/1985)」
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座席が敵の攻撃により、破壊されています。その結果、その破片が四方に飛び散っている。タタキ(粉塵エフェクト)も合わさって綺麗なワンシーン。




そんで次に、描いても描かなくてもどっちでもいい破片
破片2

これは何かを破壊して発生した破片ではなく、メカ等に接触したとき、板野サーカスのミサイルが爆発したときや、シークエンスの中でコンクリとか頑丈な床で爆発が起きたときに作画されるものです。だから、別に描いても描かなくてもいい破片です。ここが、アニメーターによって大きく変わる作画の部分であり、誰の作画か特定するときのキーポイントでもあると感じます。床とか、地面とかで作画される爆発によく見られる気がしますね。


<具体例>

■「うる星やつら #156(1984.5)」
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こちらは、破片を描いてる方のモノ。
地面にミサイルが当たり、巻き上げられる砂や土を描いてます。別の原画マンなら描かないかもしれない破片のシークエンス。


■「メガゾーン23(OVA/1985)」
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こちらも、同じく破片を描いてる作画。地面に敵の攻撃が当たるのを避けるシーン。
絶対必要な場面ではありませんが、床に衝突するとき、敵からの攻撃が床に当たる時、多くの破片が描かれています。


■「新世紀エヴァンゲリオン #1(TV/1995)」 
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これは、破片なしの方の作画です。
地面にサキエルの手が叩きつけられますが、破片は描かれていません。地面が少し削られて、破片が出てもおかしくはないです。ですので、破片があってもいいシーン。ですが、吉成は描いてません。


■「プロジェクトA子2 大徳寺財閥の陰謀(OVA/1987)」
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こちらも同じく破片なし。メカの表面にビームが当たるシーン。
最初に、画面右手にちらっと飛んでるもの以外は破片の作画がありません。メカの表面は壊れないかどうなのか、という考え方の中で破片の作画をしているように感じます。単純に、原画マンが破片好きか、そうでないかというのも非常に大きな要素でもあると思いますが…


結局ですね、アニメーションにおける”破片”には2種類あるということが言いたい。まあだから何だって話なんですが…アニメーター個人の特徴とかですね、そういうとこで役に立つぐらいかな…またですね、「ここでは破片ないのかーあそこでは破片書いてるのに…」とかそういう見方で、アニメのエフェクトを見るのもまた一興かもしれません。