──小学生の国語の授業のとき、「感想文」とはなにかとにらめっこしたものです。 思ったことを書く、いや別になんかそんな大げさな内容はないんだけれど…という感じで、四苦八苦した。漢字はたくさん知っている、でも文章は書けない、批評や評論はそこそこ読める。でも、小説は読めない。小説の主人公の気持ちなどわからない。というか、だれの心情かもよく分からない。それより、算数の方が正解が一つで分かりやすいから好き!そう当時のおれも語っている。


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(おそらく小学4年生時の進級で書いたものである。今とまったくかわっていない)

そういう人間がブログを面白がっているのだから、人生はようわからんもので面白くはあります。いやまあ、「感想」文というのは多くの人が躓く部分だと思うんですよ。これはね、「考察」とならんで言葉が悪い。理科の実験のときに、「○○を考察して書きなさい」とかあるわけじゃないですか?いや、考察ってなんやと。先生にたずねても微妙な反応で、困ったわけ。けっきょくは、調べて考えるということなんですけど。

それで、「感想」の方に話は戻るわけなんですが、これは感じたこと、想ったこと、を文章にしろって感じですよね。辞書でそうなっている。だけれど、それ以上の意味合いがない。感じたことを文にしてね^^ってみたいな高度な技は無理じゃないですか。宮沢賢治じゃねえんだからさ。


ときたまブログの書き方とか聞かれるんですが、これに毎度ぼくは「情熱をもって書けばなんでも良い」と答えていました。ただ、これは正確ではない。もっと厳密にいうと、「感情をむきだしにして、想いをぶつけるのが感想文である」という結論に最近辿り着きました。

映像を見たときに感じた単純な感情、たとえばエヴァに関していえば、当時のぼくは「プラグスーツのが締まるところでプシュッとしていてすごい」と思った。よく分からないけど、「すごい!」という感情が動かされたわじゃないですか。映像の美しさを感覚的ではあるけれど、「すごい」と感じた。それを言語化、言葉にしていくことが大事なわけで。んで、それは良い・悪い/すごい・そうでもないという軸じゃなくてまったく良い。



「いやこの作品つまんねえわ」、と腹が立ったことを書いても良い。「つまらない/面白くない」というのは一つの感情なので、それを書いてもいいんです。感想文というとやけに、ポジティブなことを書かなければいけないと刷り込まれている節がありませんか。オタクを怒らせてもいいんです。別に減るもんじゃあるまい。オタクなんて山ほどいて罵声を浴びせられても気にしないで良い。山ほどいて文句は言うが役にも立たないクズの残りカスみたいなもんや。要するに、開き直っていけということ。

もっというと、なにか自分の中にこもっているモヤモヤを吐き出すんです。粗探しというわけではなく、映像を見て、率直に感じたことを書いちゃえばいい。率直に感じたことを深堀りしていくと、けっきょくは「違和感」につながることが多いかなあ。で、その違和感はどこから発生しているのかとか自分は考えますが、まあその辺は人それぞれでいいんじゃねえの。

「このシーンはこういう描き方だけど、なぜこのようにしたのか」と疑問から分析に入ってもいい。それで、おおよその書き手は、経験を重ねていくと、こういった行為は恥ずかしくなっていくんです。なにか「大仰なものを書かなければならない」と勘違いしてしまうので。



<勢いがすべて解決してくれる>

経験を重ねていない人はまだ勢いでいけるんです。だから、少なくともさっと書いて欲しい。これはもう言ってしまえば、ロックなんですよ。感情をぶつければいい。誰かに指摘されるとか、細かいツッコミが入るとか、これは間違っているかもとかいっさい考えなくていい。「この世で自分の意見がもっとも正しい」、─いや「おれ以外の解釈はすべて間違っている」─ぐらいの勢いで書いた方が書きやすいんですよ。

エレファントカシマシの宮本もアナウンサーに悪態ついたけど、あれぐらいでいいんですよ。うっせえなあこいつバカじゃねえの。ぐらいの勢いでIKEA。




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お二人ほどの書き手(名前は出しませんが)を、僕はいち読者として待っている状況なんですよ。もう半年ぐらい待っている笑。ぼくは3年前ぐらいから世代交代だとずっと思っていますよ。さっさと他の人に書いてもらいたい、どっかの分野については任せたい。偉そうに言えばそうなってしまう。語りたいけれど、文章が書けない、出せない人に個人的なコツを示します。参考にしてね。



【コツ1】
見たものについて、Twitterなどでいっさい触れない/言及しない

<理由>
語った気になってしまって満足してしまうから。モヤモヤや感情を内側に留めておいて、書くときに爆発させるのだ。”だれにも見られていない状態”を保った方がいい、そうすると、世の中に出したくなる。Twitterとかで呟いちゃうと、この状態がなくなっちゃうんですよね。



【コツ2】
浮かんだものは、なんでもメモをしよう

<理由>
なにかに利用できるかもしれないから。これは「鋼の錬金術師」の作者、荒川弘があとがきか何かで書いていて、ベッドがなにかにメモ帳を常に置いてるらしいんですよ。アイデアが浮かんだときにすぐ書けるように。これを中学生のときぐらいに見てから、ずっと真似してる。ブログに限らず。


参考例1
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ダンベル何キロ持てる?:画面雑感/11話のジーナ

「すごく可愛い」と感じることも一つの感情


参考例2
kaguyasama02kaguyasama
かぐや様3話EDはTikTokである

「キレたから」ってなんだこれ…( ^ω^)


参考例3
syutage01yorimoi01
シュタゲインズゲート・ゼロ 1~2話感想
宇宙よりも遠い場所[2018]/(名作ぶった切りシリーズ1)

よりもい記事、キレッキレで笑う(※この一つ前の記事の方がいい)。これぐらい煽った方がおれはいいなあ。オタクを煽ると筆が乗る笑。



【コツ3】
鉄は熱いうちに打とう(すぐに書こう)

<理由>
映像を見て、くらった感情のパワーゲージが下がっていくから。映像を見終わった瞬間が100だとして、文章を考えていくと120になったり200になったりします。つまり、少なくとも下がったりはしない。だけど、これを「世の中に出しても恥ずかしくない文章」とかいうトンチンカンなことを考えてしまったりして時間が経ってしまうと、20とか0になったりする。意味がない。



【コツ4】
Q,だれに対して書くのか?
A,下記画像を参照しよう
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ブログの記述において、一番大切なコト

これでいいわけ、ぜんぶ。めんどくさいからさ、この人のためとか、自分のためとか。そういうので良い。不特定多数で粗探ししてくるゴミクズチンカス陰キャオタクのために書いてるわけじゃないでしょ。読んでくれる人のために書くわけだ。1人の読者のために書いてあげれば良い。対象者の絞り込みは、余裕がでてきてから。


【コツ5】
分からないことがあったら、誰かにすぐに質問しよう

<理由>
自分の感情をほどいていくうちに、技術的に難しい問題があったり、解釈として困るときがあります。間髪入れずにだれかに相談しろ。質問しろ。抱え込むな。自分の解決を優先しろ。



え?読んでる人に怒られたら?
めんごめんごって言っておけばいいよ!それで丸く収まる。丸く収まらなかったとしても、そいつらってたぶん何度も見てくれる人じゃないじゃん。何度も見てくれる、読んでくれる人を大事にした方がいい。自分のブログで言えば、9月には出す予定だった野中記事を今でも気長に待ってくれている人を大事にした方がいい。ということで、野中記事、12月までには中期の記事をぜったいに出す。根性で出す。