「Under the Dog」というアニメが、今制作資金の募集中です。
公式サイト
公式 キックスターター
監督は、アクションアニメが好きな人で知らぬ人はいないであろう、安藤真裕。
原作・脚本は、「428~封鎖された渋谷で~(canaan原作)」などで知られる、イシイジロウ。
キャラクターデザインは、ゲームなど多方面で活躍されている、コザキユースケ。
・【OTAKON 2014】イシイジロウ氏原作SFアニメ『UNDER THE DOG』Kickstarterプロジェクトが始動!コザキ氏、由良氏と共に「OTAKON 2014」へ登場
・安藤真裕、コザキユースケら参加──SFアニメ『UNDER THE DOG』始動
この2つの記事が、全体の情報がまとまってるかな。
ちょっと上記のリンクから引用を。
9月8日まで、制作資金の募集は続けており、2014/08/24現在は24万ドル(約2400万円)。後2週間で、半分ですね。そんで、パイロット映像というか、ティザー映像があって、なかなか見応えがあるものになってます。
■『Under the Dog ティザー映像』
制作は、キネマシトラスとオレンジ(CG)。『ブラック・ブレッド』等の体制と同じ。key animator(原画マン)というクレジットになってるのは、佐藤雅弘と石井百合子と伊藤秀次さん。全員、安藤監督作品の常連ですね。
この映像においては、多分佐藤雅弘がメインのアクションで、伊藤秀次は爆発と他キャラのような気がする。石井百合子さんは序盤の女の子とかですかね。(※初見では、爆発は阿部望かと思ったけど、タイミング全然違った。言い訳ですけど、この2人の爆発ちょっと似てる気がする。)
空から銃を撃ちながら、降りてくる主人公

空中において、下半身(太ももや足先の)微妙なバランスを取りながら降下しているのがすごく伝わってくる。上手い。空気を足で掴んでいる感じが、ものっそい良い。足の広げ方の多少の差が、それを表現してる。
着地と敵キャラの落下

画面にスッと入ってきて、鉄骨に着地。画面動もいい感じですが、やっぱ髪の毛がいい。遅れてくる髪の毛のリアクションは、『canaan』でも触れたとおり、やはり重心の移動がビジュアル的に分かりやすい。後は頭部の動きも同じく。また、敵キャラの崩れ方・落ち方も自然かつ、しつこい感じがしなくて良い。
壁を使い避けて攻撃するアクション

![06]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/1/21932b3b-s.jpg)
![07]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/7/5/7580d203-s.jpg)
銃弾を避けるために壁伝いに走り、体をねじって敵の方へ。壁から壁に移るときが、すごい。画像を見て分かる通り、この2枚で(壁から壁への)移動を表現してる。キャラの背中が全面に映るような作画がもう1枚要るような気がしてならないけど、それは多分蛇足で、この2枚でシーンは綺麗に繋がっている。後は、敵を蹴る時の無駄の無い機敏な動きとか、連鎖的に敵が殲滅されるのは『canaan』とよく似ている(※安藤真裕が、単純に好きなのか)。そして、敵を蹴る時に若干無理をしたので、着地の時に重心が若干ズレている描写もまた非常にスゴイ。(※佐藤雅弘を分析的に見たのは「canaan」のみなので、ここは的外れかもしれない。)
首切りアクション

スッとジャンプして、倒立し首を掴んでから、切り裂くまで一瞬。最近だと、『黒塚』を思い出したりします。倒立状態になってから、切り裂くまでずっとキャラは敵の方をしっかりと見たままで、プロの傭兵感がバシバシと出ている。野球で言うと、最後までボールから目を離さないのと同じ。
CGバイクと爆発

爆発するタイミングに一面デジタル効果の光エフェクトが広がって、衝撃波のように爆発のスケールやその爆発の瞬間自体を誇張している。爆発表面の温度表現(白→黄→赤→黒)も素晴らしく、また破片も(これはCG込みかもしれないけど)、画面の情報量的に良い感じ。後、一発目の爆発の後の破片は、画面右下に流れるように散ってる。これは多分、主人公のバイクが後退する場所に焦点がいくように計算されていて、画面に集中できると共に、その集中・没入のおかげで次の爆発がいきなり来るように感じられる。
ヘリ爆発

これも上と同じく。破片は伊藤秀次っぽく、長方形とやや正方形の組み合わせで。画面に押し寄せる爆発は、言うまでもなく臨場感を増し(※対岸の火事であったモノが、あっという間に目前に広がる)、しかもデジタル的な撮影処理のおかげで、ダブラシ煙がいい感じに爆風を表現してる。ここは画面のレイアウトもよく、手前のビル内部がセルに移り変わる時も違和感は全くといっていいほど無い。爆発と熱風でねじ曲がるの描写しているであろう、ビル内部の描写もいい。(※余談ですが、「Q」で判明していなかったカッケエ爆発は、伊藤秀次であると今は思った。)
かっこいい。キネマシトラス+オレンジ制作ということで、当然CGにも期待できるだろうし作画も良さそう。一応暇があれば、キックスターター公式サイトも訳したい。(※まあ、CIA的には市場は日本には無いという事なんだろうけど。バイオ4とかのゲームが海外で大ヒットするように、やはりキックスターターの対象は海外の人でしょうけど。)
最初にも貼ったけど、一応もう一度キックスターター(制作資金を送れる)のページも貼っておく。
『サイコパス』とか、ガンアクションやSFが楽しめる人には合うと思う。
公式 キックスターター
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公式 キックスターター
監督は、アクションアニメが好きな人で知らぬ人はいないであろう、安藤真裕。
原作・脚本は、「428~封鎖された渋谷で~(canaan原作)」などで知られる、イシイジロウ。
キャラクターデザインは、ゲームなど多方面で活躍されている、コザキユースケ。
・【OTAKON 2014】イシイジロウ氏原作SFアニメ『UNDER THE DOG』Kickstarterプロジェクトが始動!コザキ氏、由良氏と共に「OTAKON 2014」へ登場
・安藤真裕、コザキユースケら参加──SFアニメ『UNDER THE DOG』始動
この2つの記事が、全体の情報がまとまってるかな。
ちょっと上記のリンクから引用を。
由良浩明(引用者注:プロデューサー。録音監督等で活躍)さんは「製作委員会方式はクリエイターを制限する側面がある。制限をなくしてつくりたいと思ったときに、Kickstarterで出資を募ろうと思った。新しいアニメの作り方、クリエイターにとって自由な場をつくりたい」と熱く語り、『UNDER THE DOG』にかける想いが並々ならぬものであることが伝わってくる。ということで、「吉成アカデミア2」よろしく、製作委員会方式をとらずに、クラウドファンディングで制作資金を調達する方式です。この時点で、賞賛したい(※もちろん、これだけで作品の内容を全肯定するわけではない)。まあ、安藤真裕さんのネームバリューとかあるんだろうけど、ゲーム業界方面からこういうのが始まるっていうのが何か色々と感じます。
9月8日まで、制作資金の募集は続けており、2014/08/24現在は24万ドル(約2400万円)。後2週間で、半分ですね。そんで、パイロット映像というか、ティザー映像があって、なかなか見応えがあるものになってます。
■『Under the Dog ティザー映像』
制作は、キネマシトラスとオレンジ(CG)。『ブラック・ブレッド』等の体制と同じ。key animator(原画マン)というクレジットになってるのは、佐藤雅弘と石井百合子と伊藤秀次さん。全員、安藤監督作品の常連ですね。
この映像においては、多分佐藤雅弘がメインのアクションで、伊藤秀次は爆発と他キャラのような気がする。石井百合子さんは序盤の女の子とかですかね。(※初見では、爆発は阿部望かと思ったけど、タイミング全然違った。言い訳ですけど、この2人の爆発ちょっと似てる気がする。)
空から銃を撃ちながら、降りてくる主人公

空中において、下半身(太ももや足先の)微妙なバランスを取りながら降下しているのがすごく伝わってくる。上手い。空気を足で掴んでいる感じが、ものっそい良い。足の広げ方の多少の差が、それを表現してる。
着地と敵キャラの落下

画面にスッと入ってきて、鉄骨に着地。画面動もいい感じですが、やっぱ髪の毛がいい。遅れてくる髪の毛のリアクションは、『canaan』でも触れたとおり、やはり重心の移動がビジュアル的に分かりやすい。後は頭部の動きも同じく。また、敵キャラの崩れ方・落ち方も自然かつ、しつこい感じがしなくて良い。
壁を使い避けて攻撃するアクション

![06]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/1/21932b3b-s.jpg)
![07]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/7/5/7580d203-s.jpg)
銃弾を避けるために壁伝いに走り、体をねじって敵の方へ。壁から壁に移るときが、すごい。画像を見て分かる通り、この2枚で(壁から壁への)移動を表現してる。キャラの背中が全面に映るような作画がもう1枚要るような気がしてならないけど、それは多分蛇足で、この2枚でシーンは綺麗に繋がっている。後は、敵を蹴る時の無駄の無い機敏な動きとか、連鎖的に敵が殲滅されるのは『canaan』とよく似ている(※安藤真裕が、単純に好きなのか)。そして、敵を蹴る時に若干無理をしたので、着地の時に重心が若干ズレている描写もまた非常にスゴイ。(※佐藤雅弘を分析的に見たのは「canaan」のみなので、ここは的外れかもしれない。)
首切りアクション

スッとジャンプして、倒立し首を掴んでから、切り裂くまで一瞬。最近だと、『黒塚』を思い出したりします。倒立状態になってから、切り裂くまでずっとキャラは敵の方をしっかりと見たままで、プロの傭兵感がバシバシと出ている。野球で言うと、最後までボールから目を離さないのと同じ。
CGバイクと爆発

爆発するタイミングに一面デジタル効果の光エフェクトが広がって、衝撃波のように爆発のスケールやその爆発の瞬間自体を誇張している。爆発表面の温度表現(白→黄→赤→黒)も素晴らしく、また破片も(これはCG込みかもしれないけど)、画面の情報量的に良い感じ。後、一発目の爆発の後の破片は、画面右下に流れるように散ってる。これは多分、主人公のバイクが後退する場所に焦点がいくように計算されていて、画面に集中できると共に、その集中・没入のおかげで次の爆発がいきなり来るように感じられる。
ヘリ爆発

これも上と同じく。破片は伊藤秀次っぽく、長方形とやや正方形の組み合わせで。画面に押し寄せる爆発は、言うまでもなく臨場感を増し(※対岸の火事であったモノが、あっという間に目前に広がる)、しかもデジタル的な撮影処理のおかげで、ダブラシ煙がいい感じに爆風を表現してる。ここは画面のレイアウトもよく、手前のビル内部がセルに移り変わる時も違和感は全くといっていいほど無い。爆発と熱風でねじ曲がるの描写しているであろう、ビル内部の描写もいい。(※余談ですが、「Q」で判明していなかったカッケエ爆発は、伊藤秀次であると今は思った。)
かっこいい。キネマシトラス+オレンジ制作ということで、当然CGにも期待できるだろうし作画も良さそう。一応暇があれば、キックスターター公式サイトも訳したい。(※まあ、CIA的には市場は日本には無いという事なんだろうけど。バイオ4とかのゲームが海外で大ヒットするように、やはりキックスターターの対象は海外の人でしょうけど。)
最初にも貼ったけど、一応もう一度キックスターター(制作資金を送れる)のページも貼っておく。
『サイコパス』とか、ガンアクションやSFが楽しめる人には合うと思う。
公式 キックスターター
「AKIRA」以前の本谷利明の作画(1) 「オーガス」
「AKIRA」の後とは、意外と違うトコが多かったりします。
AKIRA以後、例えば「紅狼(1993)」とかでは、AKIRAドームのフルアニメーションの煙みたいな、ぷるぷる1kで動く煙など、色々とAKIRAっぽい写実作画であるんですけど、AKIRA以前は写実表現の方向性が違っています。
例えばこれとか。
■『メガゾーン23(1986)』
本谷煙

これは、あっちの記事にもある『メガゾーン』における本谷作画ですが、AKIRAとは大分違っています。まず第一に、ぷるぷる煙は存在してません。これは見て分かると思う。さらには、リミテッド調なのとカゲの付け方が違うこと。後は、意図的なセル消しみたいなモンが見られたり、作画リピートによる労力の簡略化、その分画面の情報量を破片等で増やす手法で写実性を表現してると思うんですよ、この時代の本谷さんは。
もっと振り返ると、ここらへん。(※パートは僕の推測なので、参考程度に)
■『超時空世紀オーガス(1984)』 2話 7話
爆発詰め合わせ




この頃は、まだ本谷さんのキャリアが始まったばかりとも言える時期で、エフェクトの方向性を探っているようにも感じますが、一端にAKIRA以後の本谷作画も見え隠れしてる。「ヘルタゲ」などで見られる、透過光の使い方が若干特定箇所かも。後は、細い煙の触手。これが本谷さんっぽい。後はですね、オーガスにおけるエフェクト作画という意味では、(特定とまではいかないけど)増尾と同じくらい目立ってる。
水中から出現するシーン

球体にまとわり付く水と、それが飛び散る作画。特に飛び散る水のビチャビチャした感じとかスゴイいいっすよね。こんな密度の高い作画は、オーガスでは中々見られない。だから、まあ本谷さんかなあと思ったわけです。(※もしかしたら、古川さんの可能性もある。)
【2014/08/23 追記】偶然ブログ記事を本谷さんご本人に確認していただいて、このカット群については本谷さんのお仕事で確定のようです。
敵メカが墜落するシーン

戦闘機の墜落による水柱と、その周辺の飛び上がった水が自然に消え行く描写。多分これタタキ(粉塵エフェクト表現手法の一つ)使ってないですよね、全部原画で細かい散水の動きとか描いてる。庵野や増尾さんは色々原画以外(タタキとかコピック等)も使って爆発描いたりしますが、本谷さんは原画で全部表現する人ですね。
本谷利明の水作画、というものを見た記憶が無いですが、多分「新魔神伝バトルロイヤルスクール」などでは、細かい人体の構成作画みたいなものもしてるので(※リンク先ちょいグロ)、相当に水作画も上手いのではと思う。これまた完全なる推測ですが。まあ、増尾さんも「うる星劇場版」でめっちゃスゴイ水作画描いてますし、上手い人は何描いても多分上手い。
『AKIRA』では、匙屋さんの言及があった通り、チャレンジャー事故の落とし込みのような気がするし(※生クリームという喩えは非常にグッときた)、王立庵野の再現とも思える。何に本谷利明が影響されたかは定かでは無いけど、とにかく『AKIRA』の周辺時期に「写実表現の方向性」が変わったのは事実だと思います。
AKIRA以後、例えば「紅狼(1993)」とかでは、AKIRAドームのフルアニメーションの煙みたいな、ぷるぷる1kで動く煙など、色々とAKIRAっぽい写実作画であるんですけど、AKIRA以前は写実表現の方向性が違っています。
例えばこれとか。
■『メガゾーン23(1986)』
本谷煙

これは、あっちの記事にもある『メガゾーン』における本谷作画ですが、AKIRAとは大分違っています。まず第一に、ぷるぷる煙は存在してません。これは見て分かると思う。さらには、リミテッド調なのとカゲの付け方が違うこと。後は、意図的なセル消しみたいなモンが見られたり、作画リピートによる労力の簡略化、その分画面の情報量を破片等で増やす手法で写実性を表現してると思うんですよ、この時代の本谷さんは。
もっと振り返ると、ここらへん。(※パートは僕の推測なので、参考程度に)
■『超時空世紀オーガス(1984)』 2話 7話
爆発詰め合わせ




この頃は、まだ本谷さんのキャリアが始まったばかりとも言える時期で、エフェクトの方向性を探っているようにも感じますが、一端にAKIRA以後の本谷作画も見え隠れしてる。「ヘルタゲ」などで見られる、透過光の使い方が若干特定箇所かも。後は、細い煙の触手。これが本谷さんっぽい。後はですね、オーガスにおけるエフェクト作画という意味では、(特定とまではいかないけど)増尾と同じくらい目立ってる。
水中から出現するシーン

球体にまとわり付く水と、それが飛び散る作画。特に飛び散る水のビチャビチャした感じとかスゴイいいっすよね。こんな密度の高い作画は、オーガスでは中々見られない。だから、まあ本谷さんかなあと思ったわけです。
【2014/08/23 追記】偶然ブログ記事を本谷さんご本人に確認していただいて、このカット群については本谷さんのお仕事で確定のようです。
敵メカが墜落するシーン

戦闘機の墜落による水柱と、その周辺の飛び上がった水が自然に消え行く描写。多分これタタキ(粉塵エフェクト表現手法の一つ)使ってないですよね、全部原画で細かい散水の動きとか描いてる。庵野や増尾さんは色々原画以外(タタキとかコピック等)も使って爆発描いたりしますが、本谷さんは原画で全部表現する人ですね。
本谷利明の水作画、というものを見た記憶が無いですが、多分「新魔神伝バトルロイヤルスクール」などでは、細かい人体の構成作画みたいなものもしてるので(※リンク先ちょいグロ)、相当に水作画も上手いのではと思う。これまた完全なる推測ですが。まあ、増尾さんも「うる星劇場版」でめっちゃスゴイ水作画描いてますし、上手い人は何描いても多分上手い。
『AKIRA』では、匙屋さんの言及があった通り、チャレンジャー事故の落とし込みのような気がするし(※生クリームという喩えは非常にグッときた)、王立庵野の再現とも思える。何に本谷利明が影響されたかは定かでは無いけど、とにかく『AKIRA』の周辺時期に「写実表現の方向性」が変わったのは事実だと思います。
増尾昭一エフェクトの概要と、その天才的な作画の魅力
こんな長くするつもりはなかったんですが、まあしょうがない。
■増尾昭一 爆発作画集ver2.01
増尾の80~90年代のいいとこ取りをした動画を作りました。一部エンコ上手くいってないですが、まあ一度ご覧いただければ幸いです。動画タイトルは、とある先人のエフェクト動画が好きなので、そこから取らせて頂きました。爆発作画集とあるように、増尾メカに関しては殆ど入れていません。「タイラー」のそよかぜとか、「ヤマト2520」とかのメカ好きなんですが、今回は省いてます。爆発だらけですが、楽しめてもらえたらいいです。
増尾昭一という名前を初めて意識したのは、『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』でした。特技監督ですね。それからずっと、増尾という人物はメカとエフェクトを写実的に描く人だなあということと、デジタルに強いという認識ぐらいしか持っていませんでしたが、例の『うる星やつら 156話』でようやっと調べ始めて、まあ本当にここまですごい人だとは思ってもみなかったとなったのが最初の感想です。
早速、増尾エフェクトに入って行きましょう!
1、初期:80年代前半(81~85)
![49]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/0/d/0d11a1ea.jpg)
80年代にはロボットアニメを中心に、『六神合体ゴッドマーズ』『超時空世紀オーガス』『戦え!!イクサー1』『さすがの猿飛』『幻夢戦記レダ』などの作画で活躍されました。特に『オーガス』においては、月に150カット以上という凄まじい仕事量を見せつけています。
この時代は、増尾さんのアニメーター初期時代でもあり、 エフェクトは意外にも山下系作画となっています。山下系というと、金田エフェクトを少し発展させた形で、80.90年代は人気を博しました。メカの方も当然と言わんばかりに、コテコテした山下調の描き方をしています。ただ、パースを誇張するようなメカ作画は殆ど見られません。ここは意外と、初期増尾の特徴かもしれません。
■『超時空世紀オーガス(1983~84)』 20話

金田・山下系爆発。ショックと白コマはオーガスの時代から既に見られます。庵野秀明との破片比較というマニアックな話もあるらしいですが、僕自身理解してないので省略。
![42]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/0/a/0a43b9e7-s.jpg)
![08]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/f/f/fffeb693-s.jpg)
![12]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/7/7/777172ee-s.jpg)
![14]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/3/43b1622f-s.jpg)
■『超時空世紀オーガス』 34話

また『オーガス』の後半では、このようにまん丸な球形の板野系爆発も確認できます。この時代は、『愛・おぼえていますか』で作監補としても活躍されました。板野一郎ないしはマクロスの影響があったのは確かだろうと思います。一説によると、「初代マクロス」に参加できなかったため、スタジオジャイアンツを飛び出したというのも逸話として存在していて、増尾昭一のマクロスへの情熱を感じます。というか全般的に、増尾昭一は濃いオタクであったろうと思います。
初期増尾まとめ
・山下系9割、板野系1割
・ショックと白コマを2kで使う
・刻み海苔みたいな破片
・テレコム系な色使い(特に煙)
・金田パース的な誇張は殆どない
2、中期:80年代後半(85~88)
![34]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/f/dfc46dd0-s.jpg)
中期においては、初期後半(『オーガス(後期)』『幻夢戦記レダ』や『ダーティペア)で見られた板野系なエフェクトが、『戦え!!イクサー1シリーズ』や『プロジェクトA子』『くりいむれもんPART4 POPCHASER』などで、完成されます。具体的には、ムーンラインというディテールと、板野系のまん丸なフォルムの2つが特徴です。後は、ショックの表現がより多くなってきます。初期の時代に山下調であったエフェクトは、板野の系譜をなぞるように丸みを帯びて変化していきます。山下系フォルムはこの時期には、ほぼ消滅しています。
■『プロジェクトA子(1986)』

![58]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/0/b0b7514e-s.jpg)
![59]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/5/2/52fa39e5-s.jpg)
![06]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/9/d/9dbca3f8-s.jpg)
![07]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/7/5/75ca9131-s.jpg)
左上がショックの一部分。左下の白コマと合わせて、ショックを形成しています。
■『幻夢戦記レダ(1985)』

![03]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/9/e/9eafae03-s.jpg)
![06]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/1/21a2e9b3-s.jpg)
![08]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/a/e/ae590d0e-s.jpg)
![09]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/6/269f66bf-s.jpg)
レダでは、こういった赤いBGのコマで作られるショックも見ることができる。また、「イクサー」や「POPCHASER」においては、6k以上の長いショックや、「ズコン!」という文字ショックコマも散見される。
![31]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/0/d/0df067d9-s.jpg)
![05]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/5/9/5996068b-s.jpg)
(※左が「POPCHASER」、右が「イクサー」)
中期増尾のまとめ
・山下系の消滅と共に板野系フォルムへの転換
・ムーンラインの本格的始まり
・ショック&白コマの長さ(時たま6k以上)
・シャー芯みたいな破片がたくさん
・爆発の色は、オレンジ、ピンクが多い(=庵野とそっくり)
3、庵野王立・AKIRA本谷以降:90年代(87,88~95)
![44]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/0/20c95956-s.jpg)
AKIRA本谷というのは、僕の造語です。『AKIRA』の中で本谷利明が描いた濃密・緻密なフルアニメーション煙のシーンのことを指しています。この煙に当時のエフェクトを描くアニメーターたちはとてつもない影響を受けて、何とかリミテッドに落とし込もうと努力を重ねます。また同時期に、『王立宇宙軍』で描いた庵野秀明の写実黄金期の爆発・煙もまた影響を与え、87,88年頃に立体的な煙を描こうとするムーブメントが起きたと推測しています。増尾も例外でなく、影響を多分に受けてエフェクトは変化していきます。また、『トップをねらえ!』では演出・原画、『王立宇宙軍』では助監督として、幅広い活躍も見られます。
フォルムが大きく変わります。それまでは、板野系を基調としたまん丸だったフォルムが、一転して全体にこだわるフォルムになります。特徴的なディテールであった、ムーンラインは少し鳴りを潜め、他のカゲと合体してクワガタのようになっているか、ハイライトや透過光が少し入る程度に落ち着きます。
■『クラッシャージョウ 氷結監獄の罠(1989)』 ムーンライン・透過光の例

![27]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/7/1/71414ede-s.jpg)
![29]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/d/cdf3d4d5-s.jpg)
![30]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/f/e/fe1dfe66-s.jpg)
![32]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/e/8/e82048b6-s.jpg)
■『クラッシャージョウ 氷結監獄の罠』 ムーンライン・クワガタの例

![32]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/5/c59d9acd-s.jpg)
![34]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/7/e/7eecb9e2-s.jpg)
![35]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/3/0/30366177-s.jpg)
![36]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/8/b86b11e7-s.jpg)
ライン同士が繋がって丸を形成せずに離れて、クワガタのようになっているのが分かるかなあ。多分、右上が一番分かりやすい。これは「ナディア」、「ジャイアントロボ」、「クラッシャージョウ」など多数の作品で確認できる増尾爆発の大きな特徴の一つでもあり、魅力の一つでもあります。
■『ふしぎの海のナディア(1990)』 白コマの例

このカットでは、白コマの多用が顕著です。具体的に言うと、1Fごとに白コマがインサート(挿入)されているという感じです。上記のカットではその違いを分かりやすくするために、最初のカットでは白コマをそのままスクショしていますが、2つ目のカットでは白コマを意図的に外しています。
■『クラッシャージョウ 最終兵器アッシュ(1989)』 じわ煙の例


これまでの増尾煙ではテレコム系や板野系の煙が見られていました。が、この『クラッシャージョウ』のように、じわっとした感じの煙がこの頃から顕著に描かれるようになります。これは先程の「87.88年写実ムーブメント」の影響によるものだと推測しています。また、この「じわ煙」が後年の写実的な煙へと繋がっていきます。
AKIRA本谷以降の増尾のまとめ
・写実的なフォルム特化へ
・ムーンラインの変化とカゲへの影響
・じわ煙(ゆっくりとした煙)
・細かくて小さい破片
・爆発の色は、ピンクとオレンジが殆ど
・白コマの多用
4、エヴァ以降:90年代末~2000年代(95~07)
![42]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/b/4b11f9b0-s.jpg)
『エヴァ』以降は、爆発というか原画を描く機会が減ります。それは、『エヴァ』のような大きめのプロジェクトにメインスタッフとして関わったことと、ディレクション(監督・演出)の方面に行ったことが大きな要因だと思います。そして、爆発を自体を描くことも減り、煙やメカの作画が多くなってきます。
■『無敵王トライゼノン(2000)』
(※『機神咆吼デモンベイン』と誤表記していたので、訂正しました。)

■『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007)』

![56]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/3/4/34bb650f-s.jpg)
![58]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/3/b334f134-s.jpg)
![03]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/4/c48bcf4a-s.jpg)
![06]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/d/2d4522b2-s.jpg)
『クラッシャージョウ』の時代の増尾煙は、じわっとした動き、比較的枚数を多く使うことで、本谷煙を実現しようと試みていました。しかし、00年代以降になると橋本敬史的なフォルム、ボコボコとした不規則な写実フォルムへと転換していきます。またクルミのようなカゲのラインの付け方により、写実的なフォルムを型取り、立体的にしようとしています。
エヴァ以降の増尾のまとめ
・爆発を担当するのが減る
・煙の形は、写実的なフォルム特化
・カゲの付け方で立体感を出す(中心部を気球のように張る)
・デジタルで、破片・ガヤといった素材追加で情報量を増やす
・ドーム型爆発の増加
★:増尾昭一の魅力まとめ
ここからは、配信ではうまく伝えられなかった増尾エフェクトの魅力について紹介と説明を。それぞれ項目別にして、紹介していこうと思います。
■増尾サーカス(オーガス、A子)


上はオーガスですので、83,84年あたり。(下のA子は1895年あたり)メカもそうですけど、業界に入って2、3年でこんなキレイなサーカスが描けるのは凄まじいものがありますね。元から、熱意の大きい方だったと思います。特に、この20話においてはサーカスやミサイル作画がたくさんあります。これ本当に1人で描いたのかよ、とんでもねえな化け物だよという感じです。
■ムーンラインによる爆発の温度差表現(ダーティペア、POP)


これがすごい。ムーンラインの目的というのは、高温部・低音部に分かれる爆発表面の表現のためにあるようです。または、あまりに爆発の表面に何もないとタイミングで勝負するしかなくなり。それを避けるための単純なアクセント的な使用も考えられます。これが後年のカゲの基礎になっているかもしれません。
■フォルム特化の煙(ヤマト2199、エヴァ序)


「宇宙戦艦ヤマト2199」方は、カゲの部分が分かりにくいと思うのですが、簡単に説明すると、中心部を張るように(浮き出るように)見せるので、その周りにカゲを付けています。というかエヴァもボヤかしてるので見にくいですね。参考資料として、序の原画を見てもらうと分かりやすいと思います。

(エヴァンゲリヲン:序 全記録全集より)
10年代以降は、こういった煙が本当によく見られます。整ったフォルムをじわっと動かす。これによって、煙・爆発の写実性はますます高まり、いい意味で「地味な煙」となっています。これがすさまじい職人ワザだと僕は思うのです。目立ってナンボのエフェクト作画であえて「地味な煙」とみなされるモノを描く力量やその勇気!安易な流行に流されず、自分のスタイルを貫く意志を持つ人は、エフェクトでは庵野秀明・佐々木政勝・村木靖と増尾さんぐらいなもんでしょう。
■ドーム型の爆発(ジャイアントロボ、彼氏彼女の事情)


半球ドーム型に広がる爆発。DAICON4の庵野とかそうですね。ビックバンのような急速的な爆発スピードで見るものを圧倒し、凌駕します。簡単なように思えますが、タイミングをきちっと分かってないとダサくなるんですよ。ドーム爆発はエフェクト的特徴として、ドーム爆発の煙が終わりに右方向に流れていきます。まあカッコイイの一言でいいですよね。
と、こういったところで増尾エフェクトの概要と魅力についての紹介はほぼ終わりです。目立ってナンボのエフェクトもいいですが、増尾系と言ってもいい、ナチュラルな煙や描き込みが少なくて、写実的に見える煙もたまには愛してやってください。煙が泣きます。
また先日、金曜ロードショーでエヴァが三週連続、放映されることが決定しました。すしお、平松禎史、本田雄、松原秀典、橋本敬史といった人たちの濃い作画の中で、増尾昭一の作画もさんさんと輝いております。それが増尾作画と認知されていないだけで、記憶に残るような爆発も描いているのです。煙だけ描いてると思った?残念!そんなわけはない!僕はココらへんが、増尾作画だと思っています。
■『エヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009)』

![03]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/1/0/101d0d76-s.jpg)
![08]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/e/9/e9dfbb6e-s.jpg)
![13]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/6/d/6d7e4a01-s.jpg)
![16]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/d/cd21964f-s.jpg)
増尾さん、まだ白コマとショック使ってるんです。すごいっすよね、より洗練して使ってるんですよ。本当、パねえわ。また物語においても、ちょうど転換となる「3号機の起動実験」というポイントで増尾昭一に爆発作画を託すのは、庵野秀明からのこの上ない信頼を感じます。
■『エヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012)』

![45]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/0/2/02a4efcb-s.jpg)
![46]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/6/d68c2873-s.jpg)
![49]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/5/9/59232e43-s.jpg)
![01]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/d/bdfb8f31-s.jpg)
ここで本当に紹介終わり。
増尾エフェクトの魅力とは、ショックや白コマといった比較的古めの表現と、デジタルやCGといった比較的新しい表現の混在にあります。昔の表現に固執するわけでもなく、また新しい表現に安易に乗り換えていくわけでもなく、どちらにもある良いところ・有用性の高い部分を自分の作画に変換する形で、再表現する巧さにあるのです。だから、他のアニメーターに比べると地味かもしれません。でもその慎ましさは、アニメーターの中では珍しいと思います。目立ってナンボと考える人が多い中で、増尾さんは自分の持つ絶大な実力をハッキリと認識しているので、目立つ必要もないのです。だからこそ、僕らは増尾昭一という人物の人柄にまで想像力を働かせることができるのだと思います。
■増尾昭一 爆発作画集ver2.01
増尾の80~90年代のいいとこ取りをした動画を作りました。一部エンコ上手くいってないですが、まあ一度ご覧いただければ幸いです。動画タイトルは、とある先人のエフェクト動画が好きなので、そこから取らせて頂きました。爆発作画集とあるように、増尾メカに関しては殆ど入れていません。「タイラー」のそよかぜとか、「ヤマト2520」とかのメカ好きなんですが、今回は省いてます。爆発だらけですが、楽しめてもらえたらいいです。
増尾昭一という名前を初めて意識したのは、『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』でした。特技監督ですね。それからずっと、増尾という人物はメカとエフェクトを写実的に描く人だなあということと、デジタルに強いという認識ぐらいしか持っていませんでしたが、例の『うる星やつら 156話』でようやっと調べ始めて、まあ本当にここまですごい人だとは思ってもみなかったとなったのが最初の感想です。
早速、増尾エフェクトに入って行きましょう!
1、初期:80年代前半(81~85)
![49]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/0/d/0d11a1ea.jpg)
80年代にはロボットアニメを中心に、『六神合体ゴッドマーズ』『超時空世紀オーガス』『戦え!!イクサー1』『さすがの猿飛』『幻夢戦記レダ』などの作画で活躍されました。特に『オーガス』においては、月に150カット以上という凄まじい仕事量を見せつけています。
この時代は、増尾さんのアニメーター初期時代でもあり、 エフェクトは意外にも山下系作画となっています。山下系というと、金田エフェクトを少し発展させた形で、80.90年代は人気を博しました。メカの方も当然と言わんばかりに、コテコテした山下調の描き方をしています。ただ、パースを誇張するようなメカ作画は殆ど見られません。ここは意外と、初期増尾の特徴かもしれません。
■『超時空世紀オーガス(1983~84)』 20話

金田・山下系爆発。ショックと白コマはオーガスの時代から既に見られます。庵野秀明との破片比較というマニアックな話もあるらしいですが、僕自身理解してないので省略。
![42]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/0/a/0a43b9e7-s.jpg)
![08]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/f/f/fffeb693-s.jpg)
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![14]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/3/43b1622f-s.jpg)
■『超時空世紀オーガス』 34話

また『オーガス』の後半では、このようにまん丸な球形の板野系爆発も確認できます。この時代は、『愛・おぼえていますか』で作監補としても活躍されました。板野一郎ないしはマクロスの影響があったのは確かだろうと思います。一説によると、「初代マクロス」に参加できなかったため、スタジオジャイアンツを飛び出したというのも逸話として存在していて、増尾昭一のマクロスへの情熱を感じます。というか全般的に、増尾昭一は濃いオタクであったろうと思います。
初期増尾まとめ
・山下系9割、板野系1割
・ショックと白コマを2kで使う
・刻み海苔みたいな破片
・テレコム系な色使い(特に煙)
・金田パース的な誇張は殆どない
2、中期:80年代後半(85~88)
![34]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/f/dfc46dd0-s.jpg)
中期においては、初期後半(『オーガス(後期)』『幻夢戦記レダ』や『ダーティペア)で見られた板野系なエフェクトが、『戦え!!イクサー1シリーズ』や『プロジェクトA子』『くりいむれもんPART4 POPCHASER』などで、完成されます。具体的には、ムーンラインというディテールと、板野系のまん丸なフォルムの2つが特徴です。後は、ショックの表現がより多くなってきます。初期の時代に山下調であったエフェクトは、板野の系譜をなぞるように丸みを帯びて変化していきます。山下系フォルムはこの時期には、ほぼ消滅しています。
■『プロジェクトA子(1986)』

![58]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/0/b0b7514e-s.jpg)
![59]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/5/2/52fa39e5-s.jpg)
![06]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/9/d/9dbca3f8-s.jpg)
![07]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/7/5/75ca9131-s.jpg)
左上がショックの一部分。左下の白コマと合わせて、ショックを形成しています。
■『幻夢戦記レダ(1985)』

![03]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/9/e/9eafae03-s.jpg)
![06]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/1/21a2e9b3-s.jpg)
![08]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/a/e/ae590d0e-s.jpg)
![09]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/6/269f66bf-s.jpg)
レダでは、こういった赤いBGのコマで作られるショックも見ることができる。また、「イクサー」や「POPCHASER」においては、6k以上の長いショックや、「ズコン!」という文字ショックコマも散見される。
![31]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/0/d/0df067d9-s.jpg)
![05]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/5/9/5996068b-s.jpg)
(※左が「POPCHASER」、右が「イクサー」)
中期増尾のまとめ
・山下系の消滅と共に板野系フォルムへの転換
・ムーンラインの本格的始まり
・ショック&白コマの長さ(時たま6k以上)
・シャー芯みたいな破片がたくさん
・爆発の色は、オレンジ、ピンクが多い(=庵野とそっくり)
3、庵野王立・AKIRA本谷以降:90年代(87,88~95)
![44]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/0/20c95956-s.jpg)
AKIRA本谷というのは、僕の造語です。『AKIRA』の中で本谷利明が描いた濃密・緻密なフルアニメーション煙のシーンのことを指しています。この煙に当時のエフェクトを描くアニメーターたちはとてつもない影響を受けて、何とかリミテッドに落とし込もうと努力を重ねます。また同時期に、『王立宇宙軍』で描いた庵野秀明の写実黄金期の爆発・煙もまた影響を与え、87,88年頃に立体的な煙を描こうとするムーブメントが起きたと推測しています。増尾も例外でなく、影響を多分に受けてエフェクトは変化していきます。また、『トップをねらえ!』では演出・原画、『王立宇宙軍』では助監督として、幅広い活躍も見られます。
フォルムが大きく変わります。それまでは、板野系を基調としたまん丸だったフォルムが、一転して全体にこだわるフォルムになります。特徴的なディテールであった、ムーンラインは少し鳴りを潜め、他のカゲと合体してクワガタのようになっているか、ハイライトや透過光が少し入る程度に落ち着きます。
■『クラッシャージョウ 氷結監獄の罠(1989)』 ムーンライン・透過光の例

![27]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/7/1/71414ede-s.jpg)
![29]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/d/cdf3d4d5-s.jpg)
![30]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/f/e/fe1dfe66-s.jpg)
![32]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/e/8/e82048b6-s.jpg)
■『クラッシャージョウ 氷結監獄の罠』 ムーンライン・クワガタの例

![32]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/5/c59d9acd-s.jpg)
![34]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/7/e/7eecb9e2-s.jpg)
![35]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/3/0/30366177-s.jpg)
![36]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/8/b86b11e7-s.jpg)
ライン同士が繋がって丸を形成せずに離れて、クワガタのようになっているのが分かるかなあ。多分、右上が一番分かりやすい。これは「ナディア」、「ジャイアントロボ」、「クラッシャージョウ」など多数の作品で確認できる増尾爆発の大きな特徴の一つでもあり、魅力の一つでもあります。
■『ふしぎの海のナディア(1990)』 白コマの例

このカットでは、白コマの多用が顕著です。具体的に言うと、1Fごとに白コマがインサート(挿入)されているという感じです。上記のカットではその違いを分かりやすくするために、最初のカットでは白コマをそのままスクショしていますが、2つ目のカットでは白コマを意図的に外しています。
■『クラッシャージョウ 最終兵器アッシュ(1989)』 じわ煙の例


これまでの増尾煙ではテレコム系や板野系の煙が見られていました。が、この『クラッシャージョウ』のように、じわっとした感じの煙がこの頃から顕著に描かれるようになります。これは先程の「87.88年写実ムーブメント」の影響によるものだと推測しています。また、この「じわ煙」が後年の写実的な煙へと繋がっていきます。
AKIRA本谷以降の増尾のまとめ
・写実的なフォルム特化へ
・ムーンラインの変化とカゲへの影響
・じわ煙(ゆっくりとした煙)
・細かくて小さい破片
・爆発の色は、ピンクとオレンジが殆ど
・白コマの多用
4、エヴァ以降:90年代末~2000年代(95~07)
![42]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/b/4b11f9b0-s.jpg)
『エヴァ』以降は、爆発というか原画を描く機会が減ります。それは、『エヴァ』のような大きめのプロジェクトにメインスタッフとして関わったことと、ディレクション(監督・演出)の方面に行ったことが大きな要因だと思います。そして、爆発を自体を描くことも減り、煙やメカの作画が多くなってきます。
■『無敵王トライゼノン(2000)』
(※『機神咆吼デモンベイン』と誤表記していたので、訂正しました。)

■『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007)』

![56]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/3/4/34bb650f-s.jpg)
![58]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/3/b334f134-s.jpg)
![03]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/4/c48bcf4a-s.jpg)
![06]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/d/2d4522b2-s.jpg)
『クラッシャージョウ』の時代の増尾煙は、じわっとした動き、比較的枚数を多く使うことで、本谷煙を実現しようと試みていました。しかし、00年代以降になると橋本敬史的なフォルム、ボコボコとした不規則な写実フォルムへと転換していきます。またクルミのようなカゲのラインの付け方により、写実的なフォルムを型取り、立体的にしようとしています。
エヴァ以降の増尾のまとめ
・爆発を担当するのが減る
・煙の形は、写実的なフォルム特化
・カゲの付け方で立体感を出す(中心部を気球のように張る)
・デジタルで、破片・ガヤといった素材追加で情報量を増やす
・ドーム型爆発の増加
★:増尾昭一の魅力まとめ
ここからは、配信ではうまく伝えられなかった増尾エフェクトの魅力について紹介と説明を。それぞれ項目別にして、紹介していこうと思います。
■増尾サーカス(オーガス、A子)


上はオーガスですので、83,84年あたり。(下のA子は1895年あたり)メカもそうですけど、業界に入って2、3年でこんなキレイなサーカスが描けるのは凄まじいものがありますね。元から、熱意の大きい方だったと思います。特に、この20話においてはサーカスやミサイル作画がたくさんあります。これ本当に1人で描いたのかよ、とんでもねえな化け物だよという感じです。
■ムーンラインによる爆発の温度差表現(ダーティペア、POP)


これがすごい。ムーンラインの目的というのは、高温部・低音部に分かれる爆発表面の表現のためにあるようです。または、あまりに爆発の表面に何もないとタイミングで勝負するしかなくなり。それを避けるための単純なアクセント的な使用も考えられます。これが後年のカゲの基礎になっているかもしれません。
■フォルム特化の煙(ヤマト2199、エヴァ序)


「宇宙戦艦ヤマト2199」方は、カゲの部分が分かりにくいと思うのですが、簡単に説明すると、中心部を張るように(浮き出るように)見せるので、その周りにカゲを付けています。というかエヴァもボヤかしてるので見にくいですね。参考資料として、序の原画を見てもらうと分かりやすいと思います。

(エヴァンゲリヲン:序 全記録全集より)
10年代以降は、こういった煙が本当によく見られます。整ったフォルムをじわっと動かす。これによって、煙・爆発の写実性はますます高まり、いい意味で「地味な煙」となっています。これがすさまじい職人ワザだと僕は思うのです。目立ってナンボのエフェクト作画であえて「地味な煙」とみなされるモノを描く力量やその勇気!安易な流行に流されず、自分のスタイルを貫く意志を持つ人は、エフェクトでは庵野秀明・佐々木政勝・村木靖と増尾さんぐらいなもんでしょう。
■ドーム型の爆発(ジャイアントロボ、彼氏彼女の事情)


半球ドーム型に広がる爆発。DAICON4の庵野とかそうですね。ビックバンのような急速的な爆発スピードで見るものを圧倒し、凌駕します。簡単なように思えますが、タイミングをきちっと分かってないとダサくなるんですよ。ドーム爆発はエフェクト的特徴として、ドーム爆発の煙が終わりに右方向に流れていきます。まあカッコイイの一言でいいですよね。
と、こういったところで増尾エフェクトの概要と魅力についての紹介はほぼ終わりです。目立ってナンボのエフェクトもいいですが、増尾系と言ってもいい、ナチュラルな煙や描き込みが少なくて、写実的に見える煙もたまには愛してやってください。煙が泣きます。
また先日、金曜ロードショーでエヴァが三週連続、放映されることが決定しました。すしお、平松禎史、本田雄、松原秀典、橋本敬史といった人たちの濃い作画の中で、増尾昭一の作画もさんさんと輝いております。それが増尾作画と認知されていないだけで、記憶に残るような爆発も描いているのです。煙だけ描いてると思った?残念!そんなわけはない!僕はココらへんが、増尾作画だと思っています。
■『エヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009)』

![03]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/1/0/101d0d76-s.jpg)
![08]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/e/9/e9dfbb6e-s.jpg)
![13]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/6/d/6d7e4a01-s.jpg)
![16]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/d/cd21964f-s.jpg)
増尾さん、まだ白コマとショック使ってるんです。すごいっすよね、より洗練して使ってるんですよ。本当、パねえわ。また物語においても、ちょうど転換となる「3号機の起動実験」というポイントで増尾昭一に爆発作画を託すのは、庵野秀明からのこの上ない信頼を感じます。
■『エヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012)』

![45]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/0/2/02a4efcb-s.jpg)
![46]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/6/d68c2873-s.jpg)
![49]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/5/9/59232e43-s.jpg)
![01]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/d/bdfb8f31-s.jpg)
ここで本当に紹介終わり。
増尾エフェクトの魅力とは、ショックや白コマといった比較的古めの表現と、デジタルやCGといった比較的新しい表現の混在にあります。昔の表現に固執するわけでもなく、また新しい表現に安易に乗り換えていくわけでもなく、どちらにもある良いところ・有用性の高い部分を自分の作画に変換する形で、再表現する巧さにあるのです。だから、他のアニメーターに比べると地味かもしれません。でもその慎ましさは、アニメーターの中では珍しいと思います。目立ってナンボと考える人が多い中で、増尾さんは自分の持つ絶大な実力をハッキリと認識しているので、目立つ必要もないのです。だからこそ、僕らは増尾昭一という人物の人柄にまで想像力を働かせることができるのだと思います。
オールタイム・ベスト・爆発カット
「一番好きな爆発は何か」「オールタイム・ベストの爆発を1カット挙げろ」と言われたら、多分一生これを挙げ続ける気がします。
■『王立宇宙軍 オネアミスの翼(1987)』

同カットスロー

ロケット打ち上げの時もそうですけど、庵野爆発って一枚絵で見るとパッとしない。いや十分カックイイのかもしれないけど、繋げて見た時の素晴らしさは一枚絵と比べると段違い。この爆発は特にそれが顕著で、見るたびに新しい発見をしてスゴイなあと感じる。説明みたいな文章も書いてみたけど、どこか陳腐で庵野爆発の本質から遠ざかるような感じがして辞めた。説明を放棄するとブログの意味も無い気がするけど、これが正直な感想。(※BSアニメ夜話における氷川竜介さんの解説が一番分かりやすいと思うので、ググってください。)技術的には最高に極まっていて、まさに庵野秀明の写実黄金期のベストカットだと思う。うん、何か言うたびにこの爆発のランクが下がっていくような気がするので、ここら辺にしておく。

■『王立宇宙軍 オネアミスの翼(1987)』

同カットスロー

ロケット打ち上げの時もそうですけど、庵野爆発って一枚絵で見るとパッとしない。いや十分カックイイのかもしれないけど、繋げて見た時の素晴らしさは一枚絵と比べると段違い。この爆発は特にそれが顕著で、見るたびに新しい発見をしてスゴイなあと感じる。説明みたいな文章も書いてみたけど、どこか陳腐で庵野爆発の本質から遠ざかるような感じがして辞めた。説明を放棄するとブログの意味も無い気がするけど、これが正直な感想。(※BSアニメ夜話における氷川竜介さんの解説が一番分かりやすいと思うので、ググってください。)技術的には最高に極まっていて、まさに庵野秀明の写実黄金期のベストカットだと思う。うん、何か言うたびにこの爆発のランクが下がっていくような気がするので、ここら辺にしておく。
マクロスプラスの板野サーカスについて少し考える

小黒 1話のガルドのミサイル避けですが、あれは手で描いてるんですか。板野 手で描いてますよ。小黒 別にCGとか3Dとかを使ったりは?板野 いや、手ですよ。小黒 あれ、前後のカットが3Dじゃないですか。板野 だから手で描いてるんですよ。小黒 まるで3Dでシミュレーションして描いたかのように見える、完璧な原画ですよね。板野 ちゃんと、奥3コマ・真ん中2コマ・手前1コマと、タイミングを全部計算してやってますから。
これ前々から気にはなっていたんですが、放置していたので、ネタないし、いい機会だと思ってちょっと考えてみました。まずはgifで当該作画を確認してみよう。
■マクロスプラス 板野サーカス

(*´∀`)…( ゚д゚)ハッ!
カッコイイけど、これじゃ何にも分からん!
同スロー

お( ^ω^)何だか分かってきたような気がするぞ。
2コマ打ち、3コマ打ちという言葉があります。 1k作画とかは、作画に興味がない人でも聞いたことがあるのではないでしょうか。まあ要するにですね、同じ一枚の絵が24コマ中2コマ、3コマ流れてたら、2コマ、3コマ作画となるわけです。同じように、一枚の絵が1コマだけ流れていれば、1k作画となるわけです。
言葉で伝えるのは難しい。百聞は一見に如かず。1k作画の具体例をご紹介。
■「メトロポリス」 ティマの髪の作画


DF(デュフュージョン)とともに、髪のなびく様子を作画することで、ティマの持つ神々しさや官能性、スピリチュアルな感じを表現しています。このシーンは、名倉靖博さんという方が作画されています。名倉さんは、枚数をふんだんに使うことを得意にしてるアニメーターで、このメトロポリスの総作監も務めています。
ぬるっと動くと思ったら、たいてい1k作画。 1k作画は、当然1コマにつき一枚の絵なので24コマ全部動く。ということで、ディズニーなんかのフルアニメーションは全部そういう作画なんですね。
■「ルパン走り」による2コマ、3コマ解説
特徴的な走りから魅力的な動きを学ぶ
これはよく出来ていますが、余計な混乱を招きそうです。結局どういうこっちゃ?となる人が多いと思う。2コマの方が動きが早くなるのはわかるし、テンポも生まれる。でも2コマと3コマの違いを知りたい人には、ちょっと良くないんじゃないんでしょうか。
まず大前提として、1秒間に24コマで今のアニメーションは描かれています。(30コマの時もあったそうですが…何だったかなあ) そして、この24コマの中で2コマ同じセルを映すか、3コマ同じセルを映すかということなのです。A、B、C、D、Eという5枚のセル(走りリピート作画)があったとします。3コマではAAABBBCCCDDDEEE(1)-AAABBBCCCという感じになります。1秒間の間に動きは1周半しか入りません。
次に、2コマの場合。AABBCCDDEE(1)-AABBCCDDEE(2)-AABBという感じになります。こちらは、1秒間の間に走る一連のシーンは、2周ちょっと入ります。つまり、2コマの方が情報量を多く感じるというわけです。別に、絵を増やしているわけでもないのに、1周半と2周半弱では大きな差を僕らは感じます。
これがリピートでない場合。つまり、EまでいってもAに戻らず、Fに進む場合。簡単にですが、3コマの方はAAABBBCCCDDDEEEFFFGGGHHH(A-H)で、2コマの方はAABBCCDDEEFFGGHHIIJJKKLLMM(A-M)まで一秒間に絵が流れます。リピートで無い方が、2コマの情報量の多さは分かりやすいかもしれません。
2コマ、3コマ作画の基本がわかったところで、マクロスプラスに戻りましょう。板野さんは、「ちゃんと、奥3コマ・真ん中2コマ・手前1コマと、タイミングを全部計算してやってますから。」という風に言っています。これはどういうことか。上記のgifを見ても、奥の方は同じ絵を3コマでやってるわけでもない。というかサーカスだから、基本的には24コマ全部動いてる。
ここでもう一度スローの方をよーく見てみましょう。

そうなんです、奥の方も動いてはいるんですが、変化が小さいんです。つまり、奥の方はほとんど同じ絵ということ。 対して手前の方は、変化量が大きい。ミサイルは飛び出したら、もう向こうに行って見えなくなる。煙もすぐに流れていく。こういう事なんです。物体の移動する変化量の大小によって、3コマと1コマを使い分けていたということなんですね。スゴイ。
これらのタイミングやらを計算して、板野さんは「マクロスプラス」を作画したということに結論付きました。(※僕の出した結論なので、当然板野さんの主張してることとは違ってる可能性もあるよ!)というかサーカスの基礎でもあったりするんですかね…僕が知らないだけで。
これらの事を踏まえた上で、「マクロスプラス」のもう一個の方の板野サーカスを見てみましょう。
■マクロスプラス 板野サーカス2

同スロー

真ん中2コマの感覚も100回ぐらい見れば、理解できるようになるかもしれません。でも、1コマ、3コマはすごく分かりやすいですね。すごく頭使わないと、キレイなサーカスは描けないということが今回よくわかったのではないでしょうか。キャプアスの村木サーカスを載っけて終わりにします。
■キャプテンアース ED 村木サーカス

■マクロスプラス 板野サーカス

(*´∀`)…( ゚д゚)ハッ!
カッコイイけど、これじゃ何にも分からん!
同スロー

お( ^ω^)何だか分かってきたような気がするぞ。
2コマ打ち、3コマ打ちという言葉があります。 1k作画とかは、作画に興味がない人でも聞いたことがあるのではないでしょうか。まあ要するにですね、同じ一枚の絵が24コマ中2コマ、3コマ流れてたら、2コマ、3コマ作画となるわけです。同じように、一枚の絵が1コマだけ流れていれば、1k作画となるわけです。
言葉で伝えるのは難しい。百聞は一見に如かず。1k作画の具体例をご紹介。
■「メトロポリス」 ティマの髪の作画


DF(デュフュージョン)とともに、髪のなびく様子を作画することで、ティマの持つ神々しさや官能性、スピリチュアルな感じを表現しています。このシーンは、名倉靖博さんという方が作画されています。名倉さんは、枚数をふんだんに使うことを得意にしてるアニメーターで、このメトロポリスの総作監も務めています。
ぬるっと動くと思ったら、たいてい1k作画。 1k作画は、当然1コマにつき一枚の絵なので24コマ全部動く。ということで、ディズニーなんかのフルアニメーションは全部そういう作画なんですね。
■「ルパン走り」による2コマ、3コマ解説
特徴的な走りから魅力的な動きを学ぶ
これはよく出来ていますが、余計な混乱を招きそうです。結局どういうこっちゃ?となる人が多いと思う。2コマの方が動きが早くなるのはわかるし、テンポも生まれる。でも2コマと3コマの違いを知りたい人には、ちょっと良くないんじゃないんでしょうか。
まず大前提として、1秒間に24コマで今のアニメーションは描かれています。(30コマの時もあったそうですが…何だったかなあ) そして、この24コマの中で2コマ同じセルを映すか、3コマ同じセルを映すかということなのです。A、B、C、D、Eという5枚のセル(走りリピート作画)があったとします。3コマではAAABBBCCCDDDEEE(1)-AAABBBCCCという感じになります。1秒間の間に動きは1周半しか入りません。
次に、2コマの場合。AABBCCDDEE(1)-AABBCCDDEE(2)-AABBという感じになります。こちらは、1秒間の間に走る一連のシーンは、2周ちょっと入ります。つまり、2コマの方が情報量を多く感じるというわけです。別に、絵を増やしているわけでもないのに、1周半と2周半弱では大きな差を僕らは感じます。
これがリピートでない場合。つまり、EまでいってもAに戻らず、Fに進む場合。簡単にですが、3コマの方はAAABBBCCCDDDEEEFFFGGGHHH(A-H)で、2コマの方はAABBCCDDEEFFGGHHIIJJKKLLMM(A-M)まで一秒間に絵が流れます。リピートで無い方が、2コマの情報量の多さは分かりやすいかもしれません。
2コマ、3コマ作画の基本がわかったところで、マクロスプラスに戻りましょう。板野さんは、「ちゃんと、奥3コマ・真ん中2コマ・手前1コマと、タイミングを全部計算してやってますから。」という風に言っています。これはどういうことか。上記のgifを見ても、奥の方は同じ絵を3コマでやってるわけでもない。というかサーカスだから、基本的には24コマ全部動いてる。
ここでもう一度スローの方をよーく見てみましょう。

そうなんです、奥の方も動いてはいるんですが、変化が小さいんです。つまり、奥の方はほとんど同じ絵ということ。 対して手前の方は、変化量が大きい。ミサイルは飛び出したら、もう向こうに行って見えなくなる。煙もすぐに流れていく。こういう事なんです。物体の移動する変化量の大小によって、3コマと1コマを使い分けていたということなんですね。スゴイ。
これらのタイミングやらを計算して、板野さんは「マクロスプラス」を作画したということに結論付きました。(※僕の出した結論なので、当然板野さんの主張してることとは違ってる可能性もあるよ!)というかサーカスの基礎でもあったりするんですかね…僕が知らないだけで。
これらの事を踏まえた上で、「マクロスプラス」のもう一個の方の板野サーカスを見てみましょう。
■マクロスプラス 板野サーカス2

同スロー

真ん中2コマの感覚も100回ぐらい見れば、理解できるようになるかもしれません。でも、1コマ、3コマはすごく分かりやすいですね。すごく頭使わないと、キレイなサーカスは描けないということが今回よくわかったのではないでしょうか。キャプアスの村木サーカスを載っけて終わりにします。
■キャプテンアース ED 村木サーカス

アニメーション作画における、2種類の破片
えーと、アニメ作画における破片について少し個人的に整理。
すごくニッチな感じなんですが、大丈夫でしょうか…
破片には、2種類あると僕は思ってます。

まずは、そのシーンにおいて必要不可欠、作画的に書かざるをえない破片

ロボット、戦車、戦闘機などのメカや、建物などの人工構造物、木や森林などの自然物。これらのモノを巻き込んで、爆発なり破壊なりをするときは、当然これらの破片の現象を作画しなければいけません。有名なアニメで見ていきましょう。
<具体例>
■「風の谷のナウシカ(劇場/1984)」

囲ってる木々をぶち破って出てくるシーンですね。当然、王蟲が壊してるので作画しなくちゃいけない。ですけど、この破片の描き込みは狂気を感じる。
■「王立宇宙軍(劇場/1987)」

墜落する戦闘と家の同時破壊。爆発でアニメ的なデフォルメや簡略化をせず、家の崩壊具合や戦闘機の折れ方とかを破片でしっかり描いてる。これ改めて見ると、スゴイですね。
■「メガゾーン(OVA/1985)」

座席が敵の攻撃により、破壊されています。その結果、その破片が四方に飛び散っている。タタキ(粉塵エフェクト)も合わさって綺麗なワンシーン。
そんで次に、描いても描かなくてもどっちでもいい破片

これは何かを破壊して発生した破片ではなく、メカ等に接触したとき、板野サーカスのミサイルが爆発したときや、シークエンスの中でコンクリとか頑丈な床で爆発が起きたときに作画されるものです。だから、別に描いても描かなくてもいい破片です。ここが、アニメーターによって大きく変わる作画の部分であり、誰の作画か特定するときのキーポイントでもあると感じます。床とか、地面とかで作画される爆発によく見られる気がしますね。
<具体例>
■「うる星やつら #156(1984.5)」

こちらは、破片を描いてる方のモノ。
地面にミサイルが当たり、巻き上げられる砂や土を描いてます。別の原画マンなら描かないかもしれない破片のシークエンス。
■「メガゾーン23(OVA/1985)」

こちらも、同じく破片を描いてる作画。地面に敵の攻撃が当たるのを避けるシーン。
絶対必要な場面ではありませんが、床に衝突するとき、敵からの攻撃が床に当たる時、多くの破片が描かれています。
■「新世紀エヴァンゲリオン #1(TV/1995)」
これは、破片なしの方の作画です。
地面にサキエルの手が叩きつけられますが、破片は描かれていません。地面が少し削られて、破片が出てもおかしくはないです。ですので、破片があってもいいシーン。ですが、吉成は描いてません。
■「プロジェクトA子2 大徳寺財閥の陰謀(OVA/1987)」

こちらも同じく破片なし。メカの表面にビームが当たるシーン。
最初に、画面右手にちらっと飛んでるもの以外は破片の作画がありません。メカの表面は壊れないかどうなのか、という考え方の中で破片の作画をしているように感じます。単純に、原画マンが破片好きか、そうでないかというのも非常に大きな要素でもあると思いますが…
結局ですね、アニメーションにおける”破片”には2種類あるということが言いたい。まあだから何だって話なんですが…アニメーター個人の特徴とかですね、そういうとこで役に立つぐらいかな…またですね、「ここでは破片ないのかーあそこでは破片書いてるのに…」とかそういう見方で、アニメのエフェクトを見るのもまた一興かもしれません。
すごくニッチな感じなんですが、大丈夫でしょうか…
破片には、2種類あると僕は思ってます。

まずは、そのシーンにおいて必要不可欠、作画的に書かざるをえない破片

ロボット、戦車、戦闘機などのメカや、建物などの人工構造物、木や森林などの自然物。これらのモノを巻き込んで、爆発なり破壊なりをするときは、当然これらの破片の現象を作画しなければいけません。有名なアニメで見ていきましょう。
<具体例>
■「風の谷のナウシカ(劇場/1984)」

囲ってる木々をぶち破って出てくるシーンですね。当然、王蟲が壊してるので作画しなくちゃいけない。ですけど、この破片の描き込みは狂気を感じる。
■「王立宇宙軍(劇場/1987)」

墜落する戦闘と家の同時破壊。爆発でアニメ的なデフォルメや簡略化をせず、家の崩壊具合や戦闘機の折れ方とかを破片でしっかり描いてる。これ改めて見ると、スゴイですね。
■「メガゾーン(OVA/1985)」

座席が敵の攻撃により、破壊されています。その結果、その破片が四方に飛び散っている。タタキ(粉塵エフェクト)も合わさって綺麗なワンシーン。
そんで次に、描いても描かなくてもどっちでもいい破片

これは何かを破壊して発生した破片ではなく、メカ等に接触したとき、板野サーカスのミサイルが爆発したときや、シークエンスの中でコンクリとか頑丈な床で爆発が起きたときに作画されるものです。だから、別に描いても描かなくてもいい破片です。ここが、アニメーターによって大きく変わる作画の部分であり、誰の作画か特定するときのキーポイントでもあると感じます。床とか、地面とかで作画される爆発によく見られる気がしますね。
<具体例>
■「うる星やつら #156(1984.5)」

こちらは、破片を描いてる方のモノ。
地面にミサイルが当たり、巻き上げられる砂や土を描いてます。別の原画マンなら描かないかもしれない破片のシークエンス。
■「メガゾーン23(OVA/1985)」

こちらも、同じく破片を描いてる作画。地面に敵の攻撃が当たるのを避けるシーン。
絶対必要な場面ではありませんが、床に衝突するとき、敵からの攻撃が床に当たる時、多くの破片が描かれています。
■「新世紀エヴァンゲリオン #1(TV/1995)」
これは、破片なしの方の作画です。
地面にサキエルの手が叩きつけられますが、破片は描かれていません。地面が少し削られて、破片が出てもおかしくはないです。ですので、破片があってもいいシーン。ですが、吉成は描いてません。
■「プロジェクトA子2 大徳寺財閥の陰謀(OVA/1987)」

こちらも同じく破片なし。メカの表面にビームが当たるシーン。
最初に、画面右手にちらっと飛んでるもの以外は破片の作画がありません。メカの表面は壊れないかどうなのか、という考え方の中で破片の作画をしているように感じます。単純に、原画マンが破片好きか、そうでないかというのも非常に大きな要素でもあると思いますが…
結局ですね、アニメーションにおける”破片”には2種類あるということが言いたい。まあだから何だって話なんですが…アニメーター個人の特徴とかですね、そういうとこで役に立つぐらいかな…またですね、「ここでは破片ないのかーあそこでは破片書いてるのに…」とかそういう見方で、アニメのエフェクトを見るのもまた一興かもしれません。
A子2
■プロジェクトA子2 原画(※担当パートは推測)
gifは後で。ちょっと自分用に作成。
gifは後で。ちょっと自分用に作成。
本谷と庵野の交流について
「老人Z」の監督などで、有名な北久保さんのaskで興味深い発言がありました。

http://ask.fm/LawofGreen/answer/108172670159
王立が1987で、AKIRAが1988なので可能性としてはある。
けど、庵野さんと本谷さんの交流って聞いたことないなあと。
ここで少し整理してみます。
■庵野サイド
ダイコンフィルム(1981-1984)→ガイナックス(1984-2006)→カラー(2006-)
→グラビトン(?)
■本谷サイド
日アニ(1982-1984?)→アートランドⅢ(-1986?)→AIC(1987-1989)→GONZO(-1991?)
→D.A.S.T(?) →ゲーム業界
■両者参加作品
・「メガゾーン23(OVA/1985)」
・「真魔神伝バトルロイヤルハイスクール(OVA/1987)」
・「王立宇宙軍 オネアミスの翼(劇場/1987)」
・「紅狼 HONG LANG(OVA/1993)」
これぐらい。
あんまり接点がないように感じます。しかし、「遺言」や「のーてんき通信」を読まれた人だとご存知だと思いますが、ガイナックスは一時期パソゲーの方に力を入れていたこともあるのです。(トップ以後とか)
まあ、これも両者の交流を証明するものではないので、なんとも言えませんが…
(※というか、そもそも交流が無くても、技法を確かめることはできるか…)
とりあえずは、「王立宇宙軍」の本谷パートでも探してみようかなあとか思ってます。
シロツグのバイクシーンだとか、列車の煙だとか色々候補はありますが、どれも確定には至ってないです。もうちょっと、特徴と照らし合わせてみます。
実際問題、Twitter始めてるんだし、本人に聞けば一番早いんでしょうけどね。
ナイーブな問題のような気がして、失礼じゃねえのかなあと。
後、ボク超小心者なので…

http://ask.fm/LawofGreen/answer/108172670159
王立が1987で、AKIRAが1988なので可能性としてはある。
けど、庵野さんと本谷さんの交流って聞いたことないなあと。
ここで少し整理してみます。
■庵野サイド
ダイコンフィルム(1981-1984)→ガイナックス(1984-2006)→カラー(2006-)
→グラビトン(?)
■本谷サイド
日アニ(1982-1984?)→アートランドⅢ(-1986?)→AIC(1987-1989)→GONZO(-1991?)
→D.A.S.T(?) →ゲーム業界
■両者参加作品
・「メガゾーン23(OVA/1985)」
・「真魔神伝バトルロイヤルハイスクール(OVA/1987)」
・「王立宇宙軍 オネアミスの翼(劇場/1987)」
・「紅狼 HONG LANG(OVA/1993)」
これぐらい。
あんまり接点がないように感じます。しかし、「遺言」や「のーてんき通信」を読まれた人だとご存知だと思いますが、ガイナックスは一時期パソゲーの方に力を入れていたこともあるのです。(トップ以後とか)
まあ、これも両者の交流を証明するものではないので、なんとも言えませんが…
(※というか、そもそも交流が無くても、技法を確かめることはできるか…)
とりあえずは、「王立宇宙軍」の本谷パートでも探してみようかなあとか思ってます。
シロツグのバイクシーンだとか、列車の煙だとか色々候補はありますが、どれも確定には至ってないです。もうちょっと、特徴と照らし合わせてみます。
実際問題、Twitter始めてるんだし、本人に聞けば一番早いんでしょうけどね。
ナイーブな問題のような気がして、失礼じゃねえのかなあと。
後、ボク超小心者なので…
本谷作画 続き
まだまだ調べ中ですが。
ちょっと他にも、gifがあるので貼っとく。
破片と煙(AKIRAより)

パイプの細かな動きと、破片の落ち方がいい。
大きな破片は早く、細かな破片はゆっくりと。
「王立」の打ち上げシーンを思い出すような、破片の動き。
割れるガラスの様子がこっちのガラスに映る(メガゾーンより)

何か珍しいカットですよね。
ただガラスが割れる作画なら、「マクロスプラス」とかでもあったんですけど。
対面のガラスに、それが映るのは珍しい感じが。
風圧で割れるガラス(マクロスプラスより)
本谷作画ではありませんが。
これまじまじ見ると、途中までYF-21を鏡像で描いて、次にはパッと実物で描いてる。




これ面白いなあ。
こういう風にやっても違和感ないので、アニメならではの表現ではないかと思います。
後ここから、AKIRA本谷の原画の一部を見つけたので紹介。
ドーム崩壊のシーン

影の付け方が美しい。
これ手前の方の煙は、分けて描いてないんですかね。
てっきり、セル別にして描いてると思ってた。
ちょっと他にも、gifがあるので貼っとく。
破片と煙(AKIRAより)

パイプの細かな動きと、破片の落ち方がいい。
大きな破片は早く、細かな破片はゆっくりと。
「王立」の打ち上げシーンを思い出すような、破片の動き。
割れるガラスの様子がこっちのガラスに映る(メガゾーンより)

何か珍しいカットですよね。
ただガラスが割れる作画なら、「マクロスプラス」とかでもあったんですけど。
対面のガラスに、それが映るのは珍しい感じが。
風圧で割れるガラス(マクロスプラスより)
本谷作画ではありませんが。
これまじまじ見ると、途中までYF-21を鏡像で描いて、次にはパッと実物で描いてる。




これ面白いなあ。
こういう風にやっても違和感ないので、アニメならではの表現ではないかと思います。
後ここから、AKIRA本谷の原画の一部を見つけたので紹介。
ドーム崩壊のシーン

影の付け方が美しい。
これ手前の方の煙は、分けて描いてないんですかね。
てっきり、セル別にして描いてると思ってた。
本谷利明さんについて少し
本谷さんがまさかまさかのTwitter開始ということで、少し紹介。
板野、庵野、増尾、村木などが、写実系エフェクターであるのはご存知だろう。このブログでも再三にわたって取り上げてきた。本谷さんも、そのカテゴリーに入る。しかも、煙に関しては、最も写実的で他の追随を許さない綿密、緻密なエフェクトアニメーションをするのが、本谷利明である。あくまで持論ですけど。
「AKIRA(劇場/1988)」の煙を見た時の驚きといったら、もう言葉では言い表せないぐらい。ゆったりとわずかながら動きつづける煙、煙の圧力で外れたパイプが暴れる様は、この上なく感動した。写実を極めたアニメーターだと思っている。しかし、「AKIRA」以降は、「グランディア(1997)」 など、ゲーム業界で活躍することが多くなり、アニメにはほとんど参加しなくなっていた。AKIRA組には、こういった人が多く、本谷さんも例に漏れず参加作品は少ない。しかし、「ゼクスイグニッション(TV/2014)」で、久々にTVアニメで原画を4話も担当し、往年のファンを驚かせた。主な代表作は、「AKIRA」「王立宇宙軍」「真魔神伝」。
クリエーターズファイル第123回 野田弘一
http://web.archive.org/web/20080102163818/http://www.gpara.com/contents/creator/bn_123.htm
これは本谷さんのインタビューではなく、 「グランディア」の設定デザイン等を務めた野田弘一さんのインタビュー記事。数年前には、本谷さんの記事も見れていたが、今はすでに消されてる様子。せめてキャッシュが残っていればなあ…
<ついき 2014/04/21>(大匙屋さん提供。アリガトウ。)
クリエーターズファイル第122回 本谷利明
http://web.archive.org/web/20040304051934/http://www.gpara.com/contents/creator/bn_122.htm
というわけで、本谷さんのインタビュー記事。
プログラムに興味があるというのは、凄く意外な印象を受ける。
さて、本題の本谷作画を時系列で見ていこう。
■「メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い(OVA/1985)」
爆発とぶわっと煙

ここはタイミングも優れているばかりでなく、その後の煙の動かし方もいい。
爆風の流れに沿って、動いている。
また、爆風によって散らかる紙片、破壊される看板の細かさ、飛び散るガラスの破片。
これらのディテールによって、画面の写実性はますます高まる。
爆風からの建物破壊

街路樹と手前の自転車の動きで、爆風を描写し、後から煙がついてくる。
「さくらや」の看板の崩れ方も、ぐしゃあと崩れていき非常にリアル。
倒れる信号機もまた、ここでは爆風の表現に効果的だ。
■「ヘル・ターゲット(OVA/1987)」
衛星ビームからの本谷爆発1

透過光が少し主張しすぎて、肝心の爆発が見えづらい。
爆発のリアルな回転が、上手い。
爆発本体のディテールは少なめ。ギザギザの影のようなものを入れることが多い。
本谷爆発2

画面が右に動きながらの爆発。難しいカット。
動画は、なめらかな感じ。そこまでタイミングは誇張してない。
要所要所に透過光を入れて、リアリティを高めている。
本谷爆発3&煙

ゆっくりと爆発している様子。核爆発を望遠で眺めた感じ。
やっぱ、「ナウシカ庵野爆発」を思い出してしまう。
当時、本谷さんと庵野さんの交流はあったんでしょうか。
消え行く衛星描写
ここは確定ではないけど、多分本谷さんだと思う。
これが、また核爆発っぽい。
煙を出しつつ、壊れていくのが核爆発の現象として見られます。
参考資料(リファレンス):核実験の映像集
■「AKIRA(劇場/1988)」
ドーム出現の煙

本谷煙の基本は、2色で煙はゆっくりと滑らかに広がる。
この場合は、少し尖りつつ広がっているのが分かる。
ドーム出現時の崩壊シーン

地面の崩壊スピードと破片がリアル。
画面右側の装甲車の動きが、崩れる地面と合わさってすごい。
AKIRAドーム出現前のパイプ煙1

AKIRA本谷といえば、やはりパイプが外せない。
押し出された煙によって暴れるパイプの挙動が、自然でリアル。
また手前のチューブや、土台が崩れるのも細かく描かれる。
ちなみに、AKIRA本谷パート全般に言えることがある。
後ろに描かれる煙はbookではなく、わずかながら形を変え動いている。
パイプ煙2

煙の圧力に耐え切れず、外れるパイプ。
この煙の密度は、どう表現していいものか分からない。
とにかく緻密、綿密なほぼ1k作画である。
ドームからのビームによる誘発連続爆発

透過光を使いながら、上手く連続爆発を描写。
ここでは、タイミングのセンスが光る。
また、触手がいっぱい伸びたりするのも本谷爆発の特徴の一つ。
本谷さんは、大体こんな感じ。
言い方がアレですけど、煙に関しては基地外レベルでうまい。
リアル系の極地!青山さんが若干似ているかなあ。
あの本谷さんが、テレビアニメに帰ってくるとは思っていませんでした。
これから、撮りためてある「ゼクスイグニッション」早く観たいと思います。
板野、庵野、増尾、村木などが、写実系エフェクターであるのはご存知だろう。このブログでも再三にわたって取り上げてきた。本谷さんも、そのカテゴリーに入る。しかも、煙に関しては、最も写実的で他の追随を許さない綿密、緻密なエフェクトアニメーションをするのが、本谷利明である。あくまで持論ですけど。
「AKIRA(劇場/1988)」の煙を見た時の驚きといったら、もう言葉では言い表せないぐらい。ゆったりとわずかながら動きつづける煙、煙の圧力で外れたパイプが暴れる様は、この上なく感動した。写実を極めたアニメーターだと思っている。しかし、「AKIRA」以降は、「グランディア(1997)」 など、ゲーム業界で活躍することが多くなり、アニメにはほとんど参加しなくなっていた。AKIRA組には、こういった人が多く、本谷さんも例に漏れず参加作品は少ない。しかし、「ゼクスイグニッション(TV/2014)」で、久々にTVアニメで原画を4話も担当し、往年のファンを驚かせた。主な代表作は、「AKIRA」「王立宇宙軍」「真魔神伝」。
クリエーターズファイル第123回 野田弘一
http://web.archive.org/web/20080102163818/http://www.gpara.com/contents/creator/bn_123.htm
これは本谷さんのインタビューではなく、 「グランディア」の設定デザイン等を務めた野田弘一さんのインタビュー記事。数年前には、本谷さんの記事も見れていたが、今はすでに消されてる様子。せめてキャッシュが残っていればなあ…
<ついき 2014/04/21>(大匙屋さん提供。アリガトウ。)
クリエーターズファイル第122回 本谷利明
http://web.archive.org/web/20040304051934/http://www.gpara.com/contents/creator/bn_122.htm
というわけで、本谷さんのインタビュー記事。
プログラムに興味があるというのは、凄く意外な印象を受ける。
さて、本題の本谷作画を時系列で見ていこう。
■「メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い(OVA/1985)」
爆発とぶわっと煙

ここはタイミングも優れているばかりでなく、その後の煙の動かし方もいい。
爆風の流れに沿って、動いている。
また、爆風によって散らかる紙片、破壊される看板の細かさ、飛び散るガラスの破片。
これらのディテールによって、画面の写実性はますます高まる。
爆風からの建物破壊

街路樹と手前の自転車の動きで、爆風を描写し、後から煙がついてくる。
「さくらや」の看板の崩れ方も、ぐしゃあと崩れていき非常にリアル。
倒れる信号機もまた、ここでは爆風の表現に効果的だ。
■「ヘル・ターゲット(OVA/1987)」
衛星ビームからの本谷爆発1

透過光が少し主張しすぎて、肝心の爆発が見えづらい。
爆発のリアルな回転が、上手い。
爆発本体のディテールは少なめ。ギザギザの影のようなものを入れることが多い。
本谷爆発2

画面が右に動きながらの爆発。難しいカット。
動画は、なめらかな感じ。そこまでタイミングは誇張してない。
要所要所に透過光を入れて、リアリティを高めている。
本谷爆発3&煙

ゆっくりと爆発している様子。核爆発を望遠で眺めた感じ。
やっぱ、「ナウシカ庵野爆発」を思い出してしまう。
当時、本谷さんと庵野さんの交流はあったんでしょうか。
消え行く衛星描写
ここは確定ではないけど、多分本谷さんだと思う。
これが、また核爆発っぽい。
煙を出しつつ、壊れていくのが核爆発の現象として見られます。
参考資料(リファレンス):核実験の映像集
■「AKIRA(劇場/1988)」
ドーム出現の煙

本谷煙の基本は、2色で煙はゆっくりと滑らかに広がる。
この場合は、少し尖りつつ広がっているのが分かる。
ドーム出現時の崩壊シーン

地面の崩壊スピードと破片がリアル。
画面右側の装甲車の動きが、崩れる地面と合わさってすごい。
AKIRAドーム出現前のパイプ煙1

AKIRA本谷といえば、やはりパイプが外せない。
押し出された煙によって暴れるパイプの挙動が、自然でリアル。
また手前のチューブや、土台が崩れるのも細かく描かれる。
ちなみに、AKIRA本谷パート全般に言えることがある。
後ろに描かれる煙はbookではなく、わずかながら形を変え動いている。
パイプ煙2

煙の圧力に耐え切れず、外れるパイプ。
この煙の密度は、どう表現していいものか分からない。
とにかく緻密、綿密なほぼ1k作画である。
ドームからのビームによる誘発連続爆発

透過光を使いながら、上手く連続爆発を描写。
ここでは、タイミングのセンスが光る。
また、触手がいっぱい伸びたりするのも本谷爆発の特徴の一つ。
本谷さんは、大体こんな感じ。
言い方がアレですけど、煙に関しては基地外レベルでうまい。
リアル系の極地!青山さんが若干似ているかなあ。
あの本谷さんが、テレビアニメに帰ってくるとは思っていませんでした。
これから、撮りためてある「ゼクスイグニッション」早く観たいと思います。
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