GOMISTATION.OLD01

SAY HAPPY, SO HAPPY

カテゴリ: エフェクト作画

金田さんとの比較。本題とは少し内容的にズレるので、こちらに掲載。

金田伊功と田中宏紀の比較
作画項目金田 伊功田中 宏紀
  特徴的な動き金田ポーズ滑らかな間接可動 
   光金田光回転クロス光
特徴的な爆発/煙金田爆発気流エフェクト
  パース金田パース広角パース


金田ポーズは間接可動の滑らかな動きへ、金田爆発は気流エフェクトへと、それぞれ置き換わって流行したように思う。光エフェクトについてはちょっと微妙。金田光が、十字と丸を基調したものでピカピカとフラッシュのように入るのに対し、田中クロス光は十字に重点を置いて回転するのが顕著。田中さんの光はかっこ良ければ、どんな形にでもなる気はする。

まったくの妄想だけど、田中宏紀がこういった着想を得たのは、戦闘機のマッハやドッグファイトからかもしれない。飛行機雲とか、サーカスとか、高速で動く戦闘機の描写から来てるのかも(”ベイパーコーン(参照)”)。ただ、エフェクトの形や勢いが似ているというだけで、根拠は乏しいので断定はできない。この辺は探求したい。というか、衝撃波・気流の変遷を一度整理したい。

タイミングは難しい。田中さんってもっとこう中無しでバッバッドーンみたいな(「ストパン」とか)イメージだったんですけど、枚数多く使ってじんわりとやる時(「GOGOプリキュア」「ペルソナ」とか)もあるし、よく分からん。どっちもやる感じでいいのかな。2コマの感覚も掴めないです。やっぱ、アクション苦手なので、びしびし突っ込んでもらえるとありがたいです。

田中宏紀エフェクト(以下、田中エフェクト)はiwakawaさんが整理してくださったので、僕は自分が感じた田中エフェクトの特に面白い・すごいと思ったところを書こうと思う。


簡潔に言えば、田中エフェクトのスゴイところは、「気流・爆風」のダイレクトな記号化です。ライトユーザーにも大好評であるのは、ここに起因すると言っても過言ではない。


例外もありますが、まず80年~90年代前半において、気流・爆風の大部分は、”周りの物体が壊れる”ことによって、「間接的に」表現されていたように思います。これは、「初代マクロス」「北斗の拳」「マクロスプラス」などが分かりやすい 。


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[超時空要塞マクロス 27話『愛は流れる』(1983/TV)]

20150430230158
[北斗の拳 49話(1984/TV)]

20140419214316
[マクロスプラス(OVA/1994)]:鴨川浩パート

割れるガラス、戦闘機が飛び去った後にギュッと引っ張られる煙がいい


この3つに共通するのは、最初に述べた通り、”周りの物体が壊れること”で気流の状態を描写してる点です。周りの砂や地面が抉れることによって、「ああ、すごい爆風が生じているんだ」と分かります。この時代では、周りの状況、つまり、地面がえぐれる、窓が壊れる、砂埃が立つなど、そういったシーンごとに具体的な破壊描写がなされていました。



それでは、田中宏紀はどういう風に気流・爆風を表現したか。彼は、従来の手法であった”周りの物体を壊す”のではなく、”空気の軌跡をダイレクトに描くこと”によって表現したのです。これは、「絶対可憐チルドレン」「ナルト疾風伝」「デッドマン・ワンダーランド」などの田中パートを見てもらうと分かりやすい。


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[ふたりはプリキュア Splash Star チクタク危機一髪!(2006/劇場)]

ジャンプした後、煙が追っ付いて行く感じが良いです


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[絶対可憐チルドレン 37話(2008/TV)]

20160608214753
[ナルト疾風伝 351話(2009/TV)]

20160608214752
[デッドマン・ワンダーランド(2011/TV)]

それぞれ見て分かるとおり、物体が通った後の空気の軌跡を描いている。キャラクターが動いた後の気流・爆風を具体的な形で描写したという部分が、特に画期的だったのではと思う。「絶対可憐チルドレン」における密着マルチの煙もいいですね、カッコイイ。



田中宏紀さんが現行アニメで溢れる気流記号を発明したかは正直分かりませんが、バンバン使って普及させたのは間違いないと思う。とにもかくにも、目に見えない気流というものを具体的な形にして、多大なる影響を与えた。それだけでも十分すごいのですが、その上かっこ良い記号として書き普及させた。ここが田中宏紀エフェクトの最も面白く、すごいところだと思います。


<参考文献> 
田中宏紀さんについて僕が思うこと-大匙屋  
田中宏紀煙について-iwakawaのblog
田中宏紀パート?集Ver1.1

久々エフェクト

脳みそドッカーン

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お父さんの脳みそを電気刺激した後のシーン
これホントうまい。煙が内側に巻き込まれるのを、色で表現している。黄色から灰色、そして濃灰色へ。温度の移り変わりもうまいですねえ。両端の煙は中心からの爆風を受けるように、左右方向へに流されていく。クルミ煙っぽい。中心が爆発で、横は煙なのかな。描き方がまったく違う。

後は、中心バックのオレンジ色がいいですねえ。爆発の熱が残ってる感じがして上手い。カゲの付け方は「世界の国からこんにちは」で似たようなのを見た気が。後で追加するかも。この爆発すごく上手いけど、だれかはさっぱり。

33]

ひとりもわかんねー てか女の人多いな
だれ!この爆発描いたの!



宇宙へ射出
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吉成イズムな流線フォルムの爆発。ガヤが破片で書き込まれている。タタキ使ってないのが意外だなあ。爆発自体は、手前の白煙が一番うまいっすね。発生から右にフェードしていく感じがすごく考えられている。

タコ足煙(飛んで行く煙)がたたぴょーんと飛んでいくだけでなく、煙が後半になって細くなっていく感じや、初速がめっちゃ速くて後半ブレーキがかかって緩急が付けられているのが、工夫されている。

ニコ動で見て意外と良かったので取り上げ。
やっぱ新谷さんの声いいなあって思いました。おわり。

■田中宏紀さんについての記事

この前とある所で話していたところ、どうにも田中宏紀のエフェクトは自分の想像とは大きく異なっているらしいことが判明した。うーむ、話を聞く限り、田中エフェクトは3区分ほどありそうで把握が難しい。「なのはvivid」の鏡餅ケムリが通常スタイルだと思っていた(というかまったく分からん)自分では、時間がかかりそうなので、

お話を伺った方に頼み込んで書いていただいた。ありがたい。ご紹介。

田中宏紀煙について - iwakawaのブログ
http://blog.livedoor.jp/iwakawa_sakuga/archives/5658717.html

gif盛りだくさんで楽しい。

僕にとっては、「なのは」「血界戦線」あたり(2014.15)の鏡餅エフェクトが田中さんの煙だと思っていたので、そこそこ衝撃的。というか、スタイルめっちゃ変わってる。3個ぐらいある。田中さんの特徴は、衝撃波・爆風・気流の流れかなあ。田中さんはファンも多けりゃMADもアホみたいに多いんだけど、整理した文章は少ない印象ですね。なんとも、もったいない。

>>0、はじめに<<

「とにかく考えて」というのは、誤魔化しだ

エフェクトの見方をどうすればいいのかという事をたびたびコメントで聞かれていて、そのたびに一応考えて自分なりに答えるんだけど、ごまかしていた部分もあると思った。例えば、どういう風な着眼点で見ればいいかという点において、「とにかく考える」「自分なりの言葉で表現する」「何度も見る」と言っても、何も知らないときの自分なら理解もできず、エフェクトに興味が持てないだろう。すなわち、誠実でないから伝わっていないのだ。求められているのは、その考え方なのだから、とにかく考えろなどとのたまうのは、誤魔化しにしかすぎない。ということで、自分が実践している方法を列挙する。


<エフェクトの見方:チャート>
1、エフェクトを見つける
2、そのシーンだけ10回くらい見る
A1、直感で答え・考えを出す(その1)

3、要素に分けて、検討する
4、そのシーンがなぜ良いのかを考える
A2、ちょっと考えた答え(その2)を出す

6、再度見直す
A3、最終的な答えを出す
(※6以降は余力があれば、やってもいい)


<エフェクトの見方:詳細説明>

>>1、エフェクトを見つける<<
まずは、自分の嗜好にあった、「あっこれなんかいいな」と思ったエフェクトをまずは意識的に見つけようとすることだ。それは、深夜アニメでもいいし、金曜ロードショーでもいい、はたまた実写映画でもいい。とにかく、自分の直感でビビッときたシーンを抜き出し、メモっとくのである。

[ついでの手法1:メモの仕方]
メモはアナログでもデジタルでもいい。ぼくはパソコンでメモするのが苦手なので、B5のリングノートを使ってよかったシーンを抜き出している。このメモは、大げさでなくていい。例えば、SAOだと「19話のBパート後半、アスナが戦う最後のほう」とかおおまかに記録しておき、後でメモを頼りに映像を見直せばよい。決して細かく書こうとする必要はないが、慣れてきたら動画時間をメモしとくと見直すときに楽になる。

最近はTwitterという便利なメモ帳がある。時間がないとき、メモするにも面倒なときには、後で自分が検索できるように、「カバネリ爆発Bパート、最初のほう、列車突っ込み」などと(自分が分かるように)記録したら、最後に「メモ」と付け加えればよい。お気に入りマークをつけておくのもまた便利だ。



>>2、そのシーンだけを10回ほど見る<<

録画には、PS3(トルネ)やブルーレイレコーダーなどを使用している人が多いだろうか。ぼくはブルーレイレコーダーとHDDを使って、アニメを録画している。できうることなら、HDDで自分のパソコンと共有すれば、映像データの確認がしやすいのでオススメである。ただ、どの機器を使ってもやることは同じで、1でメモったシーンを10回ほど見ることだ。ここでは、まだ力を入れず、なんとなくボーッと見る感じで良い。「あーやっぱカッコいいなー」程度で構わない。シーン全体の雰囲気を掴むことのほうが重要だ。

10回としたが別に何回見てもいい。最低限10回見ないと分からないかなと経験則で判断しただけなので、もっと見たい人は見てもいい。1シーンならだいたい5秒程度でそれを10回だから50秒、1分ぐらいだから苦労はないと思う。

さて、具体的として1つ映像を出す。

練習問題1:『ブルージェンダー』 OP
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まずは、心の赴くままに、なんとなく見ればよい。小難しいことをここでゴチャゴチャ考えても詮なきことなので、あまりしない方がいいと個人的には思う。「あー煙かっこいいなー、なんかぶわっとなってるのがいいなー」などと軽く感じればよい。これが最初の自分なりの考え(その1)である。

[ついでの手法1:繰り返し見る方法]
gifにしてあげるのが一番楽である。さいきんは、映像データを勝手にgif化してくれるフリーソフトもあり、そういうのでgifにしてから、見直すと便利だ。私的利用の範疇ならば、著作権侵害にはならない。このブログはグレーゾーンだけれど。

ゆっくり見たいというひとは、動画再生ソフトの機能を使い、コマ送りすればよい。これはMPC-HCというソフトをオススメする。キーコンフィグさえ設定すれば、あとはコマ送りも早送りも自由自在だ。ただ、最初からコマ送りはやめたほうがいいと思う。あくまで、全体の雰囲気を掴んでからでないと意味が無い。マクロからミクロへ、大きなところから小さい部分へ、これはどんなことでも同じだ。

この時点で一度、先ほどのように自分の答え・考えをまず脳内に出す。できれば、これもメモっといたら良い。何よりも大事なのはアウトプットだ。完全な正解など、この世には存在しないのだから、まずは繰り返し見て、素直に感じたことを答えとして出せばよい。


さて、だいたい10回ほど見れば、シーンの雰囲気がわかってくる。つまり、このシーンがどういう要素で構成されているかがわかってくる。それは煙であったり、火花であったり、破片であったり、する「内容的な要素」と、透過光であったり、ダブラシであったり、影の付け方であったり、する「技術的な要素」の2つだ。



>>3、要素に分けて、検討する<<

2で述べた、2つの要素、内容と技術の2つに分けて、シーンを検討していく。

練習問題1:『ブルージェンダー』 OP
20150402163002

さて、このシーンを要素に分解していこう。
前述のとおり、「内容」と「技術」の2つに分けて解釈していけばよい。実際にやってみよう。「内容」のコツは、「何が何をして、このエフェクトが生まれたか」ということである。すなわち、原因を具体的に考えればよい。「技術」のコツは、エフェクトに限定すれば、タイミング(速いか、じんわりか)と影の数、あとは透過光ぐらいをまずは考えればよい。

[ついでの手法3:技術の知識]
ダブラシ、透過光、スーパーインポーズなどの知識がない最初は、「なんか透けてる」「なんかすごく強く光っている」「なんか陽炎みたいに揺らいでいる」といった感じに、知識にこだわらず、そのままの印象を技術の要素として考えればよい。その後で、技術の用語が気になれば、MSCや井上ジェットなどの用語集で確認すればいい。


[内容の要素]
・戦車が砲弾を撃った
・その衝撃(砲弾の爆風?)として、周りに煙が広がっている

[技術の要素]
・ピカッとするコマが入っている
・煙は影1色だけ、シンプル
・最初はぐわっとした感じで尖っているが、その後は柔らかいフォルムになっている
・煙が発生した後、なんかゆっくりになってる?

ここで大事なのは、正解を出すことではなく、なるべく具体的にすることだ。僕は、衝撃の影響で周りに煙が広がったと考えたがこれが正解がどうかは分からない。極端に言うと、そんなことはどうでもいい。なにか原因があって、煙が発生し、だからこんな風に煙が動いたんだなと具体的に推測することが大事だ。

正確なことは専門家じゃないとわからないし、素人がそこまでやる必要はない(興味があれば調べればいい)。なにか原因があって、だいたいこんな感じになってるんだな、という程度でオッケーである。要素といっても、細かくやる必要はまったくない。ゴチャゴチャすると混乱するから、2つの要素に区分するだけだ。

技術の要素も同じく、自分なりの表現で、印象を言葉にしよう。「ぐわっと」「しゅっと」などの擬音語をよく自分は使うが、それはいちばん自分にとって親しみやすい、つまり分かりやすい表現だからだ。映像を言語化するときには、「分かりやすく」「具体的に」することを念頭に置くとよい。小難しくする必要性は一切ない。


さて、以上のことを頭に置いて、スローを見てみよう。内容については、ある程度吟味が済んだ。では、技術の要素についてもう少し深く見ていこう。時間を区分して見ていくと、やりやすい。

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撃った直後:発射の衝撃によって、下の砂場からはごろもフーズみたいな輪っかの形から煙が発生している。煙が発生するまでには、ほんのわずかしか時間がなく(枚数も2、3枚だ)、急速に発生したことが分かる。

撃った直後~終わりまで:最初は尖ったフォルムだが、その後はやわらかくモコモコしたフォルムになっている。影や煙全体はそこまで大きく動いてないので、その場で煙が残っていることが分かる。


大事なのは、「◯だから、△が分かる」というフレーズだ。ここも正解を出す必要はないが、ほとんどの絵は人が書いたものだから必ず理由があり、その理由を自分で考えることが最も大事なのだ。ここでいえば、「何故尖った絵があるのか?」「何故、発生した後の方の時間が多いのか?」ということに対する理由を考えることが大切だ。



>>4、そのシーンがなぜ良いかを考える<<

さて、聡明な方ならもうお分かりだろう。そう、後は最初に分けた内容の要素と技術の要素を一緒にして、考えればよいのだ。この時点で、取りこぼしている要素があれば付け加えればよい。

[内容の要素]
・戦車が砲弾を撃った
・その衝撃(発射による爆風?)として(よくワカラン放置)、周りに煙が広がっている
・そういやここって、砂漠っぽいな
→だから、この煙は砂埃かな

[技術の要素]
・ピカッとするコマが入っている:これはショックコマ
→砲弾の閃光を表現しているのかも!
・煙は影1色だけ、シンプル
→砂埃を表現するため?それとも、アニメーターの描き方?
・最初はぐわっとした感じで尖っているが、その後は柔らかいフォルムになっている
→煙がすごい速さで発生して、その後はその場に漂ってるんじゃないのかな~?
・煙が発生した後、なんかゆっくりになってる?
→漂ってるのを表現したいから、ゆっくりにしてるのかも!


あとはこれをまとめて、印象に残った理由とすればよい。

戦車が砲弾を撃つシーン。砲弾を発射にした後の爆風がすさまじい勢いだったことにより、煙は瞬間的に発生し、急速的に広がるようになった。その後じんわりとしたタイミングになっているのは、煙がその場に残っているの表現するためだ。最初、煙は瞬間的に広がり、その後じんわりとその場を漂う。これら2つのタイミングの違いによって映像にメリハリ(緩急)が生まれ、とても気持ちのいいエフェクトとなっている。


という感じになる。正直、こうやって整理するのが一番苦労する。ここまではやらなくていい。その前まででいい。これは疲れる。


さて、以上で自分のエフェクトの見方は説明し終えた。もちろん、これが唯一の正しい見方とは思わないが、エフェクトの見方がよくわからないという人に、少しでも参考になれば、幸いである。


■『シン・ゴジラ(2016)』 予告
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この辺はお馴染みの戦闘風景ですね
射出される弾丸、砲身の軌道、この辺は庵野さんめっちゃこだわります


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予告の中でいちばんお気に入りのカット
崩れゆくコンクリート擁壁(間知ブロック構造)に押し潰される家屋、倒れる電柱の細かいディテール
右下の瓦礫・破片ジャンプはウソっぽいのに、全体で見るとリアルになっちゃう不思議

割れるビルの窓ガラスはスローモーションっぽく描かれる
これガラスの材料はなにを使っているんだろう、砂糖?


とりあえず以上です

「シン・ゴジラ」は311の風景・ショックをどのように残すのか、311に対するアンサーがメインテーマになりそうです。この作品の意義というのをいろいろ考えてみたけれど、いちばんは自分のような特撮をあまり知らない人たちに、庵野作品ということで、より広く知ってもらえる、興味を持ってもらえるということじゃないかなと思います。元からどっちも好きな人もいるだろうけど、もっと多くの人と自分の好きなことを共有できる。


岩明均の漫画、「ヒストリエ」の中でこんなシーンがあります。

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(「ヒストリエ」第三巻:161頁)

という感じ。ぼくら受け手側だけでなく、きっと作っている人たちにも得というか、なにか掴めるものはある。それが、特撮の本来的な楽しさだと思うんですね。前々から作っている人たちは楽しんではいただろうけど、特撮の楽しさというのを今さらに享受している、と思います。それで、庵野さんの心が少しづつ癒えていくといいなと思っています。

■「亜人(2016)」11話
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1コマCG。これはそんな驚かなかった、それでも上手いけど。『楽園追放』とかと同じ方向性ですね。なるべく粒子数を減らして、全体の色数を細かくしすぎない。CGエフェクトってグラデーションとの戦い(無限に発生してしまうカゲを抑える)なんだけど、そこを上手く調整してる。


驚いたのは、次の2カット
見てて変な声出た

・ビル崩壊2
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うは。上手いとかそういうことより、びっくりですねコレは
下手な作画より断然いいっすね。タイミングもよく練られてる
CGエフェクトのブレイクスルーに後一歩のところまで来てると思う

2コマCG。煙の上と下の部分で、異なるタイミングにしてるのがgood
ここの噛み合ってないガチャガチャ具合がいいですね


で、特にヤバイのがここ

・ビル崩壊2-アップ ☆
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「は?」ってなった。え、なにこれ?って
左下からの煙の急速な隆起と、最初に発生した煙が後方でじんわりと伸びることによって、画面の奥行きがすさまじい。だから押し寄せてくるように感じる。このタイミングの弄くりは意図的にやっていますね。偶然こんなカットはできない。

CGエフェクトのこれから

タイミングに縛られなくなって簡単にいじられるようになったら、(センスいい人が担当するのは前提だけど)相当いいエフェクトが生まれると思う。後は色数の問題(図1参照)ですね。この2つがクリアされたら、CGエフェクトもすごく良くなる。



これ3コマだとどうなるのかな、流石にカクカクになんのかなあ。ちょっと3コマでやってみて欲しい気持ちもある。中割りするというよりは、元あるフル60FPS映像からコマ落とすという感じなんだろうから不可能ではないだろうし。3コマでも画面は持つと思う。



・3Kテスト
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勝手に3コマでやってみた(1コマCGから適当に抜粋して3コマにしただけ)
(※ここのカットを担当された方には大変失礼ですが、好奇心には勝てなかった。すみません)

意外といけそうと思ったと同時に、ああタメが無くなったなあとも思った
でも、素人がこんな雑にやって「いけそう」と思えるんなら、とっくの昔にできてるよなあ。ただ安易に3コマ打ちに変換してやるだけでは、CGエフェクトの良さ(緻密・綿密なフォトリアルさ)が失われて駄目ですね多分。ただもうちょいコマ抜きしたら、もっと良くなりそうな感覚がある。2コマフルじゃなくて、3コマで中割を後詰めにするとか。そういうので良くなりそう。


爆発だと、こんな風にガンガン抜いてるんですけどね
(※これは「楽園追放」でも同じだった)

・地下、奥からの連続爆発
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これは見事!ケチつけるとすれば手前にある倉庫の部品が取れるのが少し早いくらい
CGエフェクトの最も得意とする温度表現のリアルさと、アニメのタイミングが両立されてる
後半にかけて、ドンドドドンと加速度的に押し寄せてきている。画面いっぱいに広がった後に多くのコマを割いているところも、後ヅメっぽいじんわり感で素晴らしい。



CGエフェクトが日進月歩の勢いで進化してるのが、CG制作工程のシステマチックさを伺わせますね。システマチックな制作工程のおかげで、フィードバックしやすくなってるんじゃないのかな。「このエフェクトはなんでよく見えないのかな~」みたいなことの原因はすぐに突き止めやすいと思う。アニメーターの個性はあまり出ないだろうけど、全体的なレベルの底上げはCGの方が早そうだなあ。

いや、手書きのエフェクトdisってるわけじゃなくてね?どっちも競争して頑張って欲しい。トップの技術をいかに下の人に伝えられるかどうかにかかってると思うなあ。天才が一人輝いても仕方ないし。ただ、手書きの方は技術を伝えることに対する手段も暇も余裕もないですねえ。スーパー堤防もびっくりのレベルでアニメの本数は氾濫してますもん、現場はそれどころじゃないとおもう。

なんでこれ話題になってないんだろう不思議
(2016/06/12追記済み)


■「翠星のガルガンティア 〜めぐる航路、遥か〜(2014/OVA)」01巻
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ヘドロと水泡が混ざった感じの煙エフェクト
ポワンっという煙の発生や、広がっていくタイミングが見事だなあ
漫画のトーンみたいに水泡表面に1色、深いカゲとしてもう1色の合計2色のカゲ

スロー)
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ディテールは少なめに、線とカゲで煙の広がり・膨張を表現している
これ素晴らしいと俺は思うんだけどなあ

なんで話題にならなかったんだろう。
まあOVAってのもあるとは思いますけど


このシーン全体は、ある船をサルベージしようとしているシーンです。
最初に、母体となる船を固定するためにアンカーフックというのを海底に打ち付けます。

・アンカーフック部分からの予兆
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鷲のツメみたいなのが、母体となる船(上の赤いやつ)を固定しているアンカーフックですね。
このシーンでは、危険(海底の脆さ)の予兆で、泡をごぽっと出している
そんで、最初のような海底の崩壊に繋がるわけです


・さらに広がっていく煙
20160314183101

いやあ上手い。まずは、最初に膨らんでいく煙に注目してもらいたい。膨張面にある「瓦」のような形の線を動かしたり拡縮したりすることで、煙の膨張と広がりをうまく表してる。

[「瓦」の形をした線の移動]
11]15]

赤ペンで囲ったとこに注目して下のgifを見ると、「瓦」の移動が分かると思う


20160314183102

すごくないすかコレ
これだけのディテールで「煙が膨らんで広がっていく」様子が分かる

線の移動もそうですけど、白いカゲの線を入れてたりと工夫が感じられるのがいいですね。
これは相当念入りに作画していると思う。

誰が作画したんだろうか、テロップ見たけどさっぱりです
枡田さん原画クレジットじゃないしなあ 誰だろう?

【追記 2016/06/12】
桝田さんにブログを見ていただいたようで(ありがとうございます)


この一連のシーンについては、なんとほぼ全て桝田さんによる作画。いやあ、やはり素晴らしいです。

爆発リハビリも兼ねて

このすば4話では、さまざまな爆発のオマージュが見られたので紹介したいと思う
なんか吉成爆発だけやけに話題になりましたが、それ以外の爆発も少し分析する
(※自分が推測してるだけで、「小澤さんは確実にこれをオマージュしてます!」ってことではないので参考までに)


廃城爆発その1

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おそらく佐々木政勝オマージュじゃねえかなあコレは(正直これが一番ワカンネ)


政勝爆発は、中心部に入るワシの爪のような線が特徴的です

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(「それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ(1999/TV)」02話:佐々木政勝)

爆発した後の爆煙にカメラが覆いかぶさるように描くことが多く、
これはカメラでは捉えきれない爆発の広大さ/スペクタル感を出してる
(スペクタル感の演出のための全セル煙は新ドラなんかでもやってますね)

最近だと「咲-Saki-」「咲-Saki-全国編」のキャラデと総作監が代表的な参加作品です。
咲-Saki-ファンは分かると思いますが、劇中で唐突にカッコイイ炎が出てきたりしますよね

20141231210037
(「咲-Saki-全国編」07話(2014/TV):佐々木政勝※1)

まずは炎がびしゅっと発生し、すっと消えていくことでインパクトを出し
鬼火のように炎を揺らめることで、はっちゃんの異質感/化物感を演出する
(※1.これ正確にはおそらく片岡英之原画の佐々木政勝作監。憶測ですが)


廃城爆発その2
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これはナウシカの庵野秀明オマージュかなー


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(「風の谷のナウシカ(1984/劇場)」:庵野秀明)

有名な巨神兵シーン。瞬間的な爆発/爆風で巨神兵の圧倒的な力/恐ろしさを演出
爆発が押し寄せる感じ、下から上へと回転していく感じが似てますよね
このすば04話では、少し寄っている構図になっているか


20160209010107 20160209013034


廃城爆発その1と似てるのは、後はこれかなあ

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(「ヘル・ターゲット(1987/OVA)」:本谷利明)

これはとある怪物への攻撃シーン
SOL的衛星兵器の大出力ビームによって、このような爆発が起きている
兵器の強力さは言うまでもなく、怪物をいかんなく駆逐するための爆発演出

この次から次へと爆発が生まれる/増殖していく様子と回転の仕方が似てますね



廃城爆発その3
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金田(伊功)爆発オマージュですね
球形から突然直線っぽいフォルムになり、そしてまた別のフォルムへと変貌していく
違う形の絵がどんどん放り込まれるのにも関わらず、なおかつ繋がってしまう感じ
それが金田伊功の爆発であり、金田系という作画のジャンル
(金田系オマージュといった方が正確かもNE)


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(「風の谷のナウシカ(1984/劇場)」:金田伊功)

トルメキアの飛行船の墜落シーン
このカットの前でメーヴェがすっと暗闇に消えていくので、爆発の光がより強調される
暗闇のカットではペジテ市の姫様とナウシカが寂しい一瞥を交わすわけですが、
その悲劇、まさしくカタルシスがこのカットに込められている

一連の爆発魔法のオチに金田作画オマージュを持ってくるのは粋やね
どうせなら火炎龍を描いたらベストだった


その他の爆発
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温度表現はいわずもがな。白から黄色へ、そして赤、黒へと
これ地味に上手いのが、終わりのダブラシ加減ですね
廃城がシルエット風に見えて、なおかつ煙も存在感がある



他の爆発(望遠ロング・ショットの爆発)に関しては流石に多いので総括的に
(※ほぼ文章だけなので、興味がない人は読み飛ばしても差し障りない)


38]24]

内部に巻き込むパターン(古い煙がどんどん内部に巻き込まれていく、上昇気流的なイメージ)と外部に展開するパターン(新しい煙を張った面を押し出すように描く、チューブから押し出されるイメージ)の2つに分けて描いてる。もしくは2つを同時に使って描いてる。まあメインは、外部に展開するパティーンだと思います。

後は温度表現のときの、色の付け方とかタイミングで少しずつ変化を付けている。基本的に、このすば04話の爆発の色は、赤、黄、白(透過光)、黒の4色で表現してます。爆煙が冷やされていく過程で、その順番に沿って色が変わっていくのですが、このすば04話ではタイミングや冷やし方(どれくらいの速さか、冷やす部分をどのような形に切り取るか)に差異を付けて、変化を出しているように映った。

まるでエフェクト作画の宝石箱や!



それで、小澤和則という方は橋本敬史の寵愛を受けておりと師弟関係であり(1)(2)、そこそこ似た作画をされます。正直判別は難しく、特に「アルドノア・ゼロ」は判別つかない。作画的な要素でいうと、楕円ディテールとかカゲの付け方が似てますね。

しかし、タイミングは大きく異なっていて、後ヅメ志向が強い気がする。分かりやすく言うと、タメが強くて、煙の留まっている様子を強調している。煙が発生した後の滞留する煙を強く表現している感じ。



このすばOP-爆発1
20160205054036  

金田光→衝撃波→半球ドーム爆発押し寄せ
破片が最後まで画面に残ってるのは最近だと珍しい気がする
小澤さんかどうか分かんない、けっこうタイミングはっちゃけてるし


このすばOP爆弾岩のカット-爆発その2
06]10]
11]14]

それで金崎監督の言及でこの辺りは高橋しんやさんということなんだけど、
楕円の感じとか小澤さんっぽいと思っていたから意外だった 
まあどちらにせようまいっすね~


他の小澤作画も少し

・「楽園追放 -Expelled from Paradise-(2014/劇場)」
20150213170817

HLVシークエンス
このように、煙の表面それぞれを気球のように張り、
中から新しい煙が押し出されるようにじんわりと描くときもあれば


・「魔法少女リリカルなのはViVid(2015/TV)」06話
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小澤作画(※推測)
このような”お団子的爆発”を書く時もあったりもする
画面右の爆煙ですが、中央からにゅっと新しい煙が押し出されるように描かれている
煙の膨張面の強調が面白い


やはりタメと楕円ディテール、煙の膨張面の強調なんかが特徴的な部分ですね
後は引きの画面での煙の不規則なフォルムですね




おわりに(まとまらない)

このすば04話ではいろんなオマージュエフェクト見れて良かったです。合ってるかどうかは微妙ですが。まあそうじゃなくて普通に見ても、爆発は男のロマンやし楽しいやんね。爆発最高!!

女性爆破专家——黑田结花作画MAD
http://www.bilibili.com/video/av3394935/ 

海外の方による黒田結花MADがあったので、ご紹介をば。
作ろうと思っていたけれど、これがあるならいいや。かっちょいい。
以下、ちょっと勝手に補足。

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・「SAO(2期)」19話はおそらくバトルラスト(島のロング・ショットのカット)まで
・「SAO(2期)」17話は、シノンがジャンプして避けるとこも黒田作画
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・「SAO(2期)」21話は、ちょっと微妙、自信ないけどここらへんかも
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・「ロボガZ(1期)」02話は、敵キャラが飛んでって壁にぶち当たるあたりのエフェクト
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(※カゲ2色の付け方が特徴的で、縁に沿ったものになってる)

・「ロボガZ+(2期)」01話は、建物が下に崩れていくカットも
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・「GATE」01話では、戦車の煙もおそらく担当
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(※2個目のエフェクトはGATE黒田の中でピカイチに上手い、なんぞこれ)

・「ブラック・ブレット」02話では、恐竜みたいな敵から逃げた後に起こる煙だったような
(※ちょっとあやふや、もっかい見直します)

<雑な黒田結花のエフェクト整理>
アクセルワールド時代(ちょっとまだ固まってない)

ソードアート・オンライン時代(政勝っぽくなる)

GATE時代(重田煙の葉脈みたいなディテール、透過光も入れるようになる※爆発限定)


ちょっとダダダッと書きなぐりしたから間違ってたらすまんこ

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