どうもどうも、久々に爆発についてちゃんと書く。
今回書くのは、柿田爆発について。柿田爆発とは、柿田英樹というアニメーターが書くデフォルメ調の爆発のことです。これがカックイイんですよ。
まずは2015最新の柿田爆発から見てみましょう。
・「コンクリート・レボルティオ(2015)」 01話
十字クロス光からの爆発。
爆発の上昇に合わせて、古い煙は中に巻き込まれていってます。柿田さんの爆発の特徴は、この内部への巻き込み回転と、ギザギザ模様のディテールです。5個ぐらい見れば誰でも、「あっ柿田さんの爆発だ」と分かるようになります。それぐらい、個性的な爆発を描く。
内部への巻き込み回転は、ずっと変わらぬ普遍的な特徴です。その一方、ギザギザ模様のディテールは時代によってとても異なります。というか、すごい違う。コンレボでは、ジグソーパズルのようなギザギザ加減ですが、初期の頃とか、「鴉」の頃はもっと丸っこいです(※そのへんの説明は後の記事でやるのでご安心を。)
さて、今回は初期について。初期は2002年~05年くらいです。
(※柿田さんのキャリアの最初期は90年代なんですが、そこは今調べてるので割愛)
・「ボンバーマンジェッターズ(2002)」 13話「シロボンの敗北」

柿田爆発の基本形はこんな感じ。
爆発が起きた後、その中からまた新しい爆発がブクブクと湧き出てるのが分かると思う。内部から次々と爆発が生まれる感じですね。このgifだと右上、左上が一回ずつ、真ん中は小刻みに2回湧き出てます。
・18話「友情のサンライズボム」

もう一つの基本形。こっちのほうが分かりやすいかも。
爆発の中に、ギザギザのディテールがあるのが分かりますかね。上から下へと爆発球形に合わせて、動くヤツです。初期の柿田爆発(※特に球形、半球ドーム形)では、これが多用されます。
・24話「電撃サンダーボンバー!」

そんで、柿田さん、だいたい3層に分けて爆発の層を書きます。
最も熱い層、そこが冷えて二番目に熱い層、すっかり冷えて煙になってしまった層、この3つに分けて書きます。このgifだと、透過光→茶色→灰色の順に層が分かれてますね。
<初期の「柿田爆発」整理>
・ディテール少なめ
・写実より
・内部への巻き込み回転
・破片は少なめ
柿田爆発については長くなりそうですので、小分けにしていきます。

爆発と立ち昇る黒煙。カゲは一色ながら、なんでだろう、すごい重量感と立体感がありますね。重たいフォルムをゆっくりと展開させてる。

連続爆発。
細部のディテールというよりも、透過光とタイミングでゴリゴリ押していっている。ハイライトの入れ方と動かし方が上手い。

膨らみの感じ良い。地味にカゲ2色。
このカットがこんなに短いのは、吹っ飛ばされた衝撃を表すためかなあ。

このカットやりたい事はすごく伝わってくるけど、惜しいような。
爆風でガラスだけ吹っ飛んで、その後、衝撃でビルが崩壊していくので、この平面的な崩れ方(正確には前方に崩れてる)はありだと思う。最後の押し寄せる煙が、もう少し下からだと良かった。立体感はカゲではなく、レイヤーで表現してますね。

破片そこそこ頑張ってる。ビルを消し去る弟くんスゴ杉内。

ドドドンと、2回に分けて煙が炸裂する。
独特なカゲ付けながら、立体と煙の冷やし方が上手い。

1話で一番良かったエフェクト。特に破片ですね、これは。
空中乱舞する破片のディテール細かい。んほおおお、破片こまかいのしゅきなのおおお。画面右手の破片の動きで、遠近感と立体感を同時に演出してる。痺れる。

カゲ「へへへ…綺麗なフォルムしてんじゃねえか…」
立体感「くっ殺せ…」→立体感「あへぇカゲしゅごいのおおおお、らめえぇカゲらめぇええ」
終盤の衝撃波も地味に良いですね、重たい煙の感じが出てる。きのこ雲みたいに上と下に分かれるのもグー。

画面右上の煙に注目。
巨人の足が来て、行き場を失った地上の空気が上方に逃げているのを、煙が押し潰されるように広がっていくことで表現しようとしてる。後は手前の建物のガタツキが地味ウマ。
今回書くのは、柿田爆発について。柿田爆発とは、柿田英樹というアニメーターが書くデフォルメ調の爆発のことです。これがカックイイんですよ。
まずは2015最新の柿田爆発から見てみましょう。
・「コンクリート・レボルティオ(2015)」 01話
十字クロス光からの爆発。
爆発の上昇に合わせて、古い煙は中に巻き込まれていってます。柿田さんの爆発の特徴は、この内部への巻き込み回転と、ギザギザ模様のディテールです。5個ぐらい見れば誰でも、「あっ柿田さんの爆発だ」と分かるようになります。それぐらい、個性的な爆発を描く。
内部への巻き込み回転は、ずっと変わらぬ普遍的な特徴です。その一方、ギザギザ模様のディテールは時代によってとても異なります。というか、すごい違う。コンレボでは、ジグソーパズルのようなギザギザ加減ですが、初期の頃とか、「鴉」の頃はもっと丸っこいです(※そのへんの説明は後の記事でやるのでご安心を。)
さて、今回は初期について。初期は2002年~05年くらいです。
(※柿田さんのキャリアの最初期は90年代なんですが、そこは今調べてるので割愛)
・「ボンバーマンジェッターズ(2002)」 13話「シロボンの敗北」

柿田爆発の基本形はこんな感じ。
爆発が起きた後、その中からまた新しい爆発がブクブクと湧き出てるのが分かると思う。内部から次々と爆発が生まれる感じですね。このgifだと右上、左上が一回ずつ、真ん中は小刻みに2回湧き出てます。
・18話「友情のサンライズボム」

もう一つの基本形。こっちのほうが分かりやすいかも。
爆発の中に、ギザギザのディテールがあるのが分かりますかね。上から下へと爆発球形に合わせて、動くヤツです。初期の柿田爆発(※特に球形、半球ドーム形)では、これが多用されます。
・24話「電撃サンダーボンバー!」

そんで、柿田さん、だいたい3層に分けて爆発の層を書きます。
最も熱い層、そこが冷えて二番目に熱い層、すっかり冷えて煙になってしまった層、この3つに分けて書きます。このgifだと、透過光→茶色→灰色の順に層が分かれてますね。
<初期の「柿田爆発」整理>
・ディテール少なめ
・写実より
・内部への巻き込み回転
・破片は少なめ
柿田爆発については長くなりそうですので、小分けにしていきます。
「ワンパンマン」1話のエフェクト作画

爆発と立ち昇る黒煙。カゲは一色ながら、なんでだろう、すごい重量感と立体感がありますね。重たいフォルムをゆっくりと展開させてる。

連続爆発。
細部のディテールというよりも、透過光とタイミングでゴリゴリ押していっている。ハイライトの入れ方と動かし方が上手い。

膨らみの感じ良い。地味にカゲ2色。
このカットがこんなに短いのは、吹っ飛ばされた衝撃を表すためかなあ。

このカットやりたい事はすごく伝わってくるけど、惜しいような。
爆風でガラスだけ吹っ飛んで、その後、衝撃でビルが崩壊していくので、この平面的な崩れ方(正確には前方に崩れてる)はありだと思う。最後の押し寄せる煙が、もう少し下からだと良かった。立体感はカゲではなく、レイヤーで表現してますね。

破片そこそこ頑張ってる。ビルを消し去る弟くんスゴ杉内。

ドドドンと、2回に分けて煙が炸裂する。
独特なカゲ付けながら、立体と煙の冷やし方が上手い。

1話で一番良かったエフェクト。特に破片ですね、これは。
空中乱舞する破片のディテール細かい。んほおおお、破片こまかいのしゅきなのおおお。画面右手の破片の動きで、遠近感と立体感を同時に演出してる。痺れる。

カゲ「へへへ…綺麗なフォルムしてんじゃねえか…」
立体感「くっ殺せ…」→立体感「あへぇカゲしゅごいのおおおお、らめえぇカゲらめぇええ」
終盤の衝撃波も地味に良いですね、重たい煙の感じが出てる。きのこ雲みたいに上と下に分かれるのもグー。

画面右上の煙に注目。
巨人の足が来て、行き場を失った地上の空気が上方に逃げているのを、煙が押し潰されるように広がっていくことで表現しようとしてる。後は手前の建物のガタツキが地味ウマ。
「世界の国からこんにちは」のエフェクト作画
「世界の国からこんにちは」は、片山一良による万博パビリオンぶち壊し映像作品です。この作品では良いエフェクトが山ほど見られたが、これは見本市の作品の中で一番優れていると言ってもいいだろう。

日本ロボが着地してからの煙。
影は2色使われており、立体的である。左右に流れていくタイミングも見事。

ビームからの連続爆発。
爆発が生えるタイミングが素晴らしい。連続で速いタイミングながらも、上手く繋いでいる。温度表現は黄色のみだが、これまた内部に巻き込んでいくタイミングが上手い。この人はタイミングが非常に上手いですね。後ヅメも完璧。対して2カット目は、ややゆっくり目で透過光が効いている。

格納庫が爆発していく、スペクタクルな絵面。
先ほどの爆発とは真反対に、爆発は内部から展開する。色使いが独特ながら、白コマの使用も的確。

空中からのビームによる連続爆発。高瀬さんだろうか。
透過光を全面に押し出した後で、風船のような煙の膨らみを表現している。もう少し多めの枚数で見たいところではあるが、やや勢いで魅せるシーンということを考えるとこれでいいのかもしれない。

交錯するビームが海に流れ弾のように突き刺さった爆発。
シンプルなフォルムであるが、煙の間の炎によって迫力が増す。また、煙と同じタイミングで広がる波の表現も上手い。押し寄せる波と上部に膨らむ煙、見事である。

パビリオンの一角にぶつかる爆発。
内部で動くディテールに注目。これが温度表現の役割を担っている。赤色の楕円的ディテールが一度消えかけた後、再び広がるのが斬新で面白い。

巻き上がる破片、シャギー(トゲトゲ)な煙。鴨川さんによる見事なエフェクト作画。
シャギーの形で発生した煙は、丸くじんわりと(後ヅメを効かせて)展開する。その後、落下した後に怒る水しぶきは、最初に落下した地点で大きく上がり、次第に小さくなる。そして最後に水中で大爆発をし、巨大な水しぶきを上げる。
メカ作画もさることながら、今回の作品ではエフェクトアニメーションの良さが際立っていた。その上、画一的でなく様々な多様性あふれるエフェクトが見れたのは、まさしく見本市という企画において素晴らしいことであろう。
[図版は、http://animatorexpo.com/ragnarok/から引用]

日本ロボが着地してからの煙。
影は2色使われており、立体的である。左右に流れていくタイミングも見事。

ビームからの連続爆発。
爆発が生えるタイミングが素晴らしい。連続で速いタイミングながらも、上手く繋いでいる。温度表現は黄色のみだが、これまた内部に巻き込んでいくタイミングが上手い。この人はタイミングが非常に上手いですね。後ヅメも完璧。対して2カット目は、ややゆっくり目で透過光が効いている。

格納庫が爆発していく、スペクタクルな絵面。
先ほどの爆発とは真反対に、爆発は内部から展開する。色使いが独特ながら、白コマの使用も的確。

空中からのビームによる連続爆発。高瀬さんだろうか。
透過光を全面に押し出した後で、風船のような煙の膨らみを表現している。もう少し多めの枚数で見たいところではあるが、やや勢いで魅せるシーンということを考えるとこれでいいのかもしれない。

交錯するビームが海に流れ弾のように突き刺さった爆発。
シンプルなフォルムであるが、煙の間の炎によって迫力が増す。また、煙と同じタイミングで広がる波の表現も上手い。押し寄せる波と上部に膨らむ煙、見事である。

パビリオンの一角にぶつかる爆発。
内部で動くディテールに注目。これが温度表現の役割を担っている。赤色の楕円的ディテールが一度消えかけた後、再び広がるのが斬新で面白い。

巻き上がる破片、シャギー(トゲトゲ)な煙。鴨川さんによる見事なエフェクト作画。
シャギーの形で発生した煙は、丸くじんわりと(後ヅメを効かせて)展開する。その後、落下した後に怒る水しぶきは、最初に落下した地点で大きく上がり、次第に小さくなる。そして最後に水中で大爆発をし、巨大な水しぶきを上げる。
メカ作画もさることながら、今回の作品ではエフェクトアニメーションの良さが際立っていた。その上、画一的でなく様々な多様性あふれるエフェクトが見れたのは、まさしく見本市という企画において素晴らしいことであろう。
[図版は、http://animatorexpo.com/ragnarok/から引用]
日本アニメ(ーター)見本市 エフェクトまとめ
どんな整理の仕方してんだ。まあ気になったので。
アニメ(ーター)見本市で公開された作品から、気になったエフェクトを紹介。
・「ME!ME!ME!」(第3話)

サーカスっぽいビームの追撃からの爆発と爆煙。山下清悟さんかな。
([訂正]山下さんでは確実にないというコメントを頂きました。では誰かということなんですが、分かってないです。この人じゃないかなあというのがあれば、コメントで書いて下さい)
爆発が連続し画面に押し寄せてくるので、迫力がある。アトランダムなビーム、電撃はショック的な使用か。
・「ヤマデロイド」(第10話)

大男のパンチによって立ち上る粉塵エフェクト。
原画は確か外国の方だったような、名前失念。後ヅメによる煙のタメが素晴らしい。影は1色だけど、タイミングと前述のタメが上手いのですごく立体的になっている。上手いです。
・「I can Friday by day!」(第19話)

ポップなエフェクト。まるで絵本が動いているみたい。
強い気流によって煙が流されていくのも見所。クロス光からの爆発もタイミングが良い。

後ヅメが効いてますね、タタキも画面に沿って少しポップなものに。水面への映り込みはディテール少なく影の広がりだけで表現。破片が散って、水柱が数本立っているのも細かい。
・「偶像戦域」(第21話)

HLVシークエンス。
横に膨らむ煙の展開が上手い。特に右画面では、レイヤーを3つほど重ねることによって、打ち上げ場所からの煙の遠近を表現している。煙色は2色ほど使っている。ロングショットなので、ディテールはさほど細かくなくフォルムとタイミングのみで表現している。

煙の消滅が美しいシークエンス。
爆発が起き煙が発生した後、たちまち煙が消滅している。右方向からの強い気流によって、左からスッと煙が消えているのが見事。
・「神速のRouge」(第24話)

CGミサイルからの爆発。
爆発部分はおそらく手書き。特に1カット目の爆発は内部に巻き込まれながらを表現しており、そのディテールも上手い。2カット目は勢い重視だが、ガヤと透過光のタイミングが上手い。
・「ハンマーヘッド」(第25話)

道路を掘削しながらの爆煙。
ガヤ(破片)がいい味出してる。原画でこの分量の破片は厳しいだろうから、おそらく撮影足し。これぐらい破片があると壮観。対して、最後の押し寄せる煙は破片少なく、地面の下を通って(強い気流の中を)来たからそういう風にしているのかなと。タイミングも良い。

クロス光からの爆発と煙。村木さんっぽい。
若干後ヅメの時のタメの特徴で、これがあると煙にすごく目がいくというか。残像がよく残るというか。暗い路地裏で爆発させると、壁面がその影響で明るくなって目立ちますね。破片もグーです。
・「ヒストリー機関(第29話)」

望遠の核爆発。
これは輪っかの広がりといい、その輪っかが中央部の熱影響を受けているのが分かるように強い光で照らしてるのも上手い。周囲の煙については、密着+ガラス波と当初思っていたんだけど、同トレスではデジタル動画で割ってるらしい。どうやってんだろうね、この煙のじんわり広がる感じはすごい上手い。

絨毯爆撃による爆発。
カメラワークが良い。中央を撮影してたんだけど、爆発に気付いて右にクイックPAN。そんで、中央部の爆発にも驚き、カメラが反動で中央やや左寄りに戻ってくるのが上手い。温度表現も透過光→赤→黒と良い。ポイントとしては、赤色部分が少し遅く減少していく所か。
・「ザ・ウルトラマン」(第30話)

ここはメロスよりも、煙に注目。
内部から煙が広がって、その後下に巻き込まれていく。

ジャッカルの大爆発。上手い誰だろう。
飛沫のような破片によって、肉体の飛散を強調している。その後の爆発は一度目で少しタメて、 二度目でさらに大きな爆発を描いており、迫力が増す。ディテールは少ないが、爆発の展開の仕方が上手い。
といった所で終わり。
エフェクトという観点では、やや物足りない(失礼)シーズン1、2でしたが、シーズン3でたくさん良いエフェクトが見れて嬉しい。特に、「ザ・ウルトラマン」「ヒストリー機関」「ハンマーヘッド」のエフェクトは素晴らしいです。見本市らしくエフェクトにも多様性ありという感じ。
[図版等は、http://animatorexpo.com/から引用]
アニメ(ーター)見本市で公開された作品から、気になったエフェクトを紹介。
・「ME!ME!ME!」(第3話)

サーカスっぽいビームの追撃からの爆発と爆煙。
爆発が連続し画面に押し寄せてくるので、迫力がある。アトランダムなビーム、電撃はショック的な使用か。
・「ヤマデロイド」(第10話)

大男のパンチによって立ち上る粉塵エフェクト。
原画は確か外国の方だったような、名前失念。後ヅメによる煙のタメが素晴らしい。影は1色だけど、タイミングと前述のタメが上手いのですごく立体的になっている。上手いです。
・「I can Friday by day!」(第19話)

ポップなエフェクト。まるで絵本が動いているみたい。
強い気流によって煙が流されていくのも見所。クロス光からの爆発もタイミングが良い。

後ヅメが効いてますね、タタキも画面に沿って少しポップなものに。水面への映り込みはディテール少なく影の広がりだけで表現。破片が散って、水柱が数本立っているのも細かい。
・「偶像戦域」(第21話)

HLVシークエンス。
横に膨らむ煙の展開が上手い。特に右画面では、レイヤーを3つほど重ねることによって、打ち上げ場所からの煙の遠近を表現している。煙色は2色ほど使っている。ロングショットなので、ディテールはさほど細かくなくフォルムとタイミングのみで表現している。

煙の消滅が美しいシークエンス。
爆発が起き煙が発生した後、たちまち煙が消滅している。右方向からの強い気流によって、左からスッと煙が消えているのが見事。
・「神速のRouge」(第24話)

CGミサイルからの爆発。
爆発部分はおそらく手書き。特に1カット目の爆発は内部に巻き込まれながらを表現しており、そのディテールも上手い。2カット目は勢い重視だが、ガヤと透過光のタイミングが上手い。
・「ハンマーヘッド」(第25話)

道路を掘削しながらの爆煙。
ガヤ(破片)がいい味出してる。原画でこの分量の破片は厳しいだろうから、おそらく撮影足し。これぐらい破片があると壮観。対して、最後の押し寄せる煙は破片少なく、地面の下を通って(強い気流の中を)来たからそういう風にしているのかなと。タイミングも良い。

クロス光からの爆発と煙。村木さんっぽい。
若干後ヅメの時のタメの特徴で、これがあると煙にすごく目がいくというか。残像がよく残るというか。暗い路地裏で爆発させると、壁面がその影響で明るくなって目立ちますね。破片もグーです。
・「ヒストリー機関(第29話)」

望遠の核爆発。
これは輪っかの広がりといい、その輪っかが中央部の熱影響を受けているのが分かるように強い光で照らしてるのも上手い。周囲の煙については、密着+ガラス波と当初思っていたんだけど、同トレスではデジタル動画で割ってるらしい。どうやってんだろうね、この煙のじんわり広がる感じはすごい上手い。

絨毯爆撃による爆発。
カメラワークが良い。中央を撮影してたんだけど、爆発に気付いて右にクイックPAN。そんで、中央部の爆発にも驚き、カメラが反動で中央やや左寄りに戻ってくるのが上手い。温度表現も透過光→赤→黒と良い。ポイントとしては、赤色部分が少し遅く減少していく所か。
・「ザ・ウルトラマン」(第30話)

ここはメロスよりも、煙に注目。
内部から煙が広がって、その後下に巻き込まれていく。

ジャッカルの大爆発。上手い誰だろう。
飛沫のような破片によって、肉体の飛散を強調している。その後の爆発は一度目で少しタメて、 二度目でさらに大きな爆発を描いており、迫力が増す。ディテールは少ないが、爆発の展開の仕方が上手い。
といった所で終わり。
エフェクトという観点では、やや物足りない(失礼)シーズン1、2でしたが、シーズン3でたくさん良いエフェクトが見れて嬉しい。特に、「ザ・ウルトラマン」「ヒストリー機関」「ハンマーヘッド」のエフェクトは素晴らしいです。見本市らしくエフェクトにも多様性ありという感じ。
[図版等は、http://animatorexpo.com/から引用]
『蒼き鋼のアルペジオ』04話の増尾パート/MAD2について
口を開けば、増尾増尾なブログもそうそう無いと我ながら思う。
さて、今回はアルペジオの増尾パートについて少し。
gifで注目してもらいたいのは、白コマ・黒コマ、いわゆるショックコマの入れ方。
これは多分一生変わらない増尾さんの普遍的な特徴と言えます。
■蒼き鋼のアルペジオ(TV/2013) 04話
臨海突破

![10]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/e/de5f3ec2-s.jpg)
![11]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/8/c/8c4433dc-s.jpg)
増尾作画(※推測)。
Bパート終盤、ハルナが「縮退臨海」と言ってから「発射シークエンス停止、不能…」あたりまで(ミカサの下りを除いて)は増尾さんかなと。この辺は他のシーンとはすごくタイミングが異なっていて、すごく目立つ(※増尾さんは原画クレジットなわけですが、全編CG映像であるアルペジオにおいて原画マンの意図が最も反映されるのがおそらくタイミングだろうと、レイアウト+シート出しで後はCG処理かと思います)。
一度、大きく光った後に、パッパと白コマが入ってくるの分かりますかね。この一連のシークエンスにおける白コマの常在が、増尾タイミングの最大の特徴です。
侵食魚雷の突入

これなんかも、黒コマ(全面黒の絵)の使用が印象的だよね。
2箇所に2コマずつ入れてる。
侵食魚雷の炸裂

![11]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/a/c/ac43b7ab-s.jpg)
![51]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/4/b48fb16f-s.jpg)
![55]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/4/440994d6-s.jpg)
![31]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/d/4dd5707a-s.jpg)
中野(昭慶)フラッシュ+黒コマからのミニブラックホール画→十字クロス光。
親倍直撃で、「御無礼(ニヤ」と言いたくなるような増尾パート。
このタイミングで増尾さんじゃなかったら、逆にサンジゲン内部の増尾愛は半端ないです。
合体艦隊の爆発

この辺も、白コマがすごく顕著ですね。2回入ってるのが分かると思う。
後は、連続爆発のタイミング。
後半にかけての加速感、押し寄せる感じがすごく増尾さんっぽい。
こんな感じで、ショックについてはgifで見てもらうとそこそこ分かると思う。これは感覚的なものなので説明が難しいんだけど、増尾さんのショックの入れ方はタン・タンタターンみたいな感じ。パターンがあるように見えるんだけど、あんまり単調というか、パターン化されていないというか。
さて、お話変わりますが、増尾MAD2お待たせしまして。
先日までは疲れ果てていたので、匙屋さんに告知してもらいました。どうもどうも。小心者の心臓には大きすぎる賞賛もいただきまして動悸が止まらないです、はい。増尾タイミングに関しては、こっちを参考にしてもらうと凡そは分かるかなと思います。
割りかし時間がかかってしまったのは、色々あったから。それにしても半年はかかりすぎですね。この半年で、もう一生分の増尾作画見たと思うけど、『レインボーマン』とか『誘惑COUNTDOWN』とか見てないからまだまだ半人前と思う(※『レインボーマン』で、増尾さんが凄まじいパフォーマンスを発揮していたと北久保さんが発言されていたので、気になりますね。しかしwikiを見る限りではソフト化されていないらしく、非常に残念)。
もう少し色々見て入れたかったんだけど、言い出したらキリない(※アルペジオもこんだけハッキリしてるとは思わなかったんで、MADではスルーしてしまったし)。その辺はブログで補完していくつもり。
とりあえず言いたいことは、『銀色の髪のアギト』の増尾パートはこの上なく良いです。エフェクト作画の中で、最高の評価をしている『AKIRA』の本谷煙と並ぶくらいのエフェクトだったので是非見てもらいたい。
さて、今回はアルペジオの増尾パートについて少し。
gifで注目してもらいたいのは、白コマ・黒コマ、いわゆるショックコマの入れ方。
これは多分一生変わらない増尾さんの普遍的な特徴と言えます。
■蒼き鋼のアルペジオ(TV/2013) 04話
臨海突破

![10]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/e/de5f3ec2-s.jpg)
![11]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/8/c/8c4433dc-s.jpg)
増尾作画(※推測)。
Bパート終盤、ハルナが「縮退臨海」と言ってから「発射シークエンス停止、不能…」あたりまで(ミカサの下りを除いて)は増尾さんかなと。この辺は他のシーンとはすごくタイミングが異なっていて、すごく目立つ(※増尾さんは原画クレジットなわけですが、全編CG映像であるアルペジオにおいて原画マンの意図が最も反映されるのがおそらくタイミングだろうと、レイアウト+シート出しで後はCG処理かと思います)。
一度、大きく光った後に、パッパと白コマが入ってくるの分かりますかね。この一連のシークエンスにおける白コマの常在が、増尾タイミングの最大の特徴です。
侵食魚雷の突入

これなんかも、黒コマ(全面黒の絵)の使用が印象的だよね。
2箇所に2コマずつ入れてる。
侵食魚雷の炸裂

![11]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/a/c/ac43b7ab-s.jpg)
![51]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/4/b48fb16f-s.jpg)
![55]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/4/440994d6-s.jpg)
![31]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/d/4dd5707a-s.jpg)
中野(昭慶)フラッシュ+黒コマからのミニブラックホール画→十字クロス光。
親倍直撃で、「御無礼(ニヤ」と言いたくなるような増尾パート。
このタイミングで増尾さんじゃなかったら、逆にサンジゲン内部の増尾愛は半端ないです。
合体艦隊の爆発

この辺も、白コマがすごく顕著ですね。2回入ってるのが分かると思う。
後は、連続爆発のタイミング。
後半にかけての加速感、押し寄せる感じがすごく増尾さんっぽい。
こんな感じで、ショックについてはgifで見てもらうとそこそこ分かると思う。これは感覚的なものなので説明が難しいんだけど、増尾さんのショックの入れ方はタン・タンタターンみたいな感じ。パターンがあるように見えるんだけど、あんまり単調というか、パターン化されていないというか。
さて、お話変わりますが、増尾MAD2お待たせしまして。
先日までは疲れ果てていたので、匙屋さんに告知してもらいました。どうもどうも。小心者の心臓には大きすぎる賞賛もいただきまして動悸が止まらないです、はい。増尾タイミングに関しては、こっちを参考にしてもらうと凡そは分かるかなと思います。
割りかし時間がかかってしまったのは、色々あったから。それにしても半年はかかりすぎですね。この半年で、もう一生分の増尾作画見たと思うけど、『レインボーマン』とか『誘惑COUNTDOWN』とか見てないからまだまだ半人前と思う(※『レインボーマン』で、増尾さんが凄まじいパフォーマンスを発揮していたと北久保さんが発言されていたので、気になりますね。しかしwikiを見る限りではソフト化されていないらしく、非常に残念)。
もう少し色々見て入れたかったんだけど、言い出したらキリない(※アルペジオもこんだけハッキリしてるとは思わなかったんで、MADではスルーしてしまったし)。その辺はブログで補完していくつもり。
とりあえず言いたいことは、『銀色の髪のアギト』の増尾パートはこの上なく良いです。エフェクト作画の中で、最高の評価をしている『AKIRA』の本谷煙と並ぶくらいのエフェクトだったので是非見てもらいたい。
エヴァ以降の時代の増尾爆発の比較、特に”お団子煙”について
増尾エフェクトの大区分として、
初期(81-85)、中期(85-88)、AKIRA本谷・王立庵野以降(87.88-95)、エヴァ以降(95-07)
http://royal2627.ldblog.jp/archives/39581116.html
というのを、以前、設定しました。
今回はエヴァ以降の時代、特に1998~2005.6あたりに関して少し整理したいと思う。
この時代は、山下系であった初期や板野系のまん丸なフォルムを取り入れていった中期など、他の時期に比べるとインパクト薄いんですが、今現在の増尾エフェクトの形をなす前身の時期であり、楽しいです。「アギト」の時期になるともう殆ど完成されだすんですけど、「エヴァ旧劇」とか「メルティランサー」の時はまだ固まってない。
おさらいをしますと、この時代は、AKIRA本谷・王立庵野など立体的な煙を描こうとするムーブメントに影響を受け、それまでシンプルな球形であったフォルムが顕著に変化しています。具体的に言うと、ボコボコとした不規則なフォルムの煙。こんな感じ。
![21]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/8/d8e7088e-s.jpg)
![45]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/9/d/9d2a9fff-s.jpg)
(左:ジャイアントロボ 右:無敵王トライゼノン)
エヴァ以降の増尾エフェクトは、このようなボコボコとした不規則なフォルムになり、そのフォルムが小さくなったり、大きくなったりすることで煙の動きを作画しています。
今回は、このエヴァ以降の時代の一番特徴的な”フォルム”と”透過光”に分けて、ちょっと追っていきたい。
<1、フォルム(お団子煙)>
これは旧劇とルギアの比較でも述べたんだけど、あのボコボコ煙の中でもすごく一つ一つが立体的な球形で構成される、通称”お団子煙”です。

(増尾フォルム)
この時代の増尾エフェクトは、こういうフォルムで立体感を描写しようとしているのが多い。
ディテールはそれぞれ異なっていますが、一番外のライン、つまりフォルムの中心である輪郭線の形がまずボコボコしてるのが分かると思う。そんで、大小異なる球形をたくさん入れて作画してるんですね。これらをまとめて「お団子煙」とすると、分かりやすいのではないかなと。
ちなみに、全体のフォルムは橋本敬史に昇華されて、引き継がれているのではないかなあと思ったり。初期の橋本(「YAMATO2520」とか「ぼくらのウォーゲーム」とか、90年代後半あたり)とエヴァ以降の増尾のフォルムってすごいクリソツなんですよね、ホントに(※これについてはあんま聞いたことないから、常識レベルなのか分かりませんが…)。2人が一緒に参加されてる作品もそこそこ多いので、パート判定の時に苦労する。これはなんか庵野増尾の関係に似てますね。
<2、透過光の整理>
そんで次、爆発の強い光を表現するために使われる「透過光」の特徴について。比較的、増尾さんは爆発本体(爆発の内部)に装飾的に透過光を入れるタイプではなく、強い光については大抵「白コマ」か「板野光」(『幻夢戦記レダ』などで見られる、クロス光の回転と複数の点を透過光で光らせる手法)で表現するほうです。
そんな増尾さんにも透過光、90年代後半~2000年代前半にかけては、ちょっと特徴があって。次の図をご覧頂きたい。

(増尾透過光)
こういう感じ。ほぼ全面の透過光が弧を描いて、その上に煙が乗っかっている。透過光の動きに合わせて、煙も一緒に動いていくという感じですね。簡易図を用意しました。サザエさんとか言ったら殴るぞ。

(増尾透過光:図1)
こういう感じに巨大透過光の上に煙がくっついて、一緒に連動するみたいな。まあちょっとgifで見てみましょうか。
■劇場版ポケットモンスター ルギア爆誕(2000)

■YAMATO2520(1994-6) 01話

こんな感じに透過光を使います。どっちもタイミングがいいですよね。すごく膨らんだところで一回止まって、タメを作ってから加速する。これもまた、増尾エフェクトの特徴でして、急制動・急加速のタイミングが面白いんですよね。初期らへんの橋本爆発との比較もいつか出来ればイイナー。そんな感じで終わり。
初期(81-85)、中期(85-88)、AKIRA本谷・王立庵野以降(87.88-95)、エヴァ以降(95-07)
http://royal2627.ldblog.jp/archives/39581116.html
というのを、以前、設定しました。
今回はエヴァ以降の時代、特に1998~2005.6あたりに関して少し整理したいと思う。
この時代は、山下系であった初期や板野系のまん丸なフォルムを取り入れていった中期など、他の時期に比べるとインパクト薄いんですが、今現在の増尾エフェクトの形をなす前身の時期であり、楽しいです。「アギト」の時期になるともう殆ど完成されだすんですけど、「エヴァ旧劇」とか「メルティランサー」の時はまだ固まってない。
おさらいをしますと、この時代は、AKIRA本谷・王立庵野など立体的な煙を描こうとするムーブメントに影響を受け、それまでシンプルな球形であったフォルムが顕著に変化しています。具体的に言うと、ボコボコとした不規則なフォルムの煙。こんな感じ。
![21]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/8/d8e7088e-s.jpg)
![45]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/9/d/9d2a9fff-s.jpg)
(左:ジャイアントロボ 右:無敵王トライゼノン)
エヴァ以降の増尾エフェクトは、このようなボコボコとした不規則なフォルムになり、そのフォルムが小さくなったり、大きくなったりすることで煙の動きを作画しています。
今回は、このエヴァ以降の時代の一番特徴的な”フォルム”と”透過光”に分けて、ちょっと追っていきたい。
<1、フォルム(お団子煙)>
これは旧劇とルギアの比較でも述べたんだけど、あのボコボコ煙の中でもすごく一つ一つが立体的な球形で構成される、通称”お団子煙”です。

(増尾フォルム)
この時代の増尾エフェクトは、こういうフォルムで立体感を描写しようとしているのが多い。
ディテールはそれぞれ異なっていますが、一番外のライン、つまりフォルムの中心である輪郭線の形がまずボコボコしてるのが分かると思う。そんで、大小異なる球形をたくさん入れて作画してるんですね。これらをまとめて「お団子煙」とすると、分かりやすいのではないかなと。
ちなみに、全体のフォルムは橋本敬史に昇華されて、引き継がれているのではないかなあと思ったり。初期の橋本(「YAMATO2520」とか「ぼくらのウォーゲーム」とか、90年代後半あたり)とエヴァ以降の増尾のフォルムってすごいクリソツなんですよね、ホントに(※これについてはあんま聞いたことないから、常識レベルなのか分かりませんが…)。2人が一緒に参加されてる作品もそこそこ多いので、パート判定の時に苦労する。これはなんか庵野増尾の関係に似てますね。
<2、透過光の整理>
そんで次、爆発の強い光を表現するために使われる「透過光」の特徴について。比較的、増尾さんは爆発本体(爆発の内部)に装飾的に透過光を入れるタイプではなく、強い光については大抵「白コマ」か「板野光」(『幻夢戦記レダ』などで見られる、クロス光の回転と複数の点を透過光で光らせる手法)で表現するほうです。
そんな増尾さんにも透過光、90年代後半~2000年代前半にかけては、ちょっと特徴があって。次の図をご覧頂きたい。

(増尾透過光)
こういう感じ。ほぼ全面の透過光が弧を描いて、その上に煙が乗っかっている。透過光の動きに合わせて、煙も一緒に動いていくという感じですね。簡易図を用意しました。

(増尾透過光:図1)
こういう感じに巨大透過光の上に煙がくっついて、一緒に連動するみたいな。まあちょっとgifで見てみましょうか。
■劇場版ポケットモンスター ルギア爆誕(2000)

■YAMATO2520(1994-6) 01話

こんな感じに透過光を使います。どっちもタイミングがいいですよね。すごく膨らんだところで一回止まって、タメを作ってから加速する。これもまた、増尾エフェクトの特徴でして、急制動・急加速のタイミングが面白いんですよね。初期らへんの橋本爆発との比較もいつか出来ればイイナー。そんな感じで終わり。
マップ兵器表現の追加参照例と、「消滅」の要素について
マップ兵器表現に久々に触れたいと思いますが、
そもそも「マップ兵器表現」ってなんだよという人は下記のリンクを参考に…
3人のアニメーターが完成させた、「マップ兵器」表現の変遷とその影響
最近の「マップ兵器」表現と、”記号的”に対する大事な考え方
読むのが('A`)マンドクセな方のために概要を書いておくと、「クラスター爆弾のような広範囲、網羅的な攻撃による戦闘描写を、丸爆発で記号化した」という感じです。
まずは、おさらい的に少しマップ兵器表現を眺めて見ることにします。
■真!!ゲッターロボ 世界最後の日(1998/OVA) 13話 「閃光!!進化の果て!」

トマホークブーメランによるなぎ倒し描写。光球爆発の大小による遠近感が上手く、奥行きが出ている。マップ兵器前のカットで少し右PANしているのがポイント。この遠心力あふれるカメラワークによって、その後のブーメランの動きが綺麗に見える。
■DOG DAYS"(2015/TV) 02話

メルヘンチックなマップ兵器表現。もふもふ感があって良い。クロス光からのなぎ倒しビームで一閃して、それから煙になってる。これはビームの動きがすごく上手いです。画面を遮っているので、臨場感が増している。
■ガンダムビルドファイターズトライ(2014/TV) 25話

伸びていくビームが良い。光球爆発は、大小様々で奥行きが上手く出てる。タイミングもうちょい早くてもいい気がする。ちなみに、同話はこの他にもたくさん良いマップ兵器表現がある。
■翠星のガルガンティア 〜めぐる航路、遥か〜(2014/OVA)

丸爆発ではないマップ兵器表現。いやあこれは上手い爆発です。内部に巻き込まれていくように爆煙が展開していく。温度表現のための、色の移り変わりのタイミングが素晴らしい。こういう表現の意図がしっかり伝わってくるカットは、良いですね。
■トップをねらえ!2(2004/OVA) 05話


これを紹介したかった。
白コマ多用のドドドンとしたマップ兵器表現。トップ2のマップ兵器は、とにかくタイミングがずば抜けて上手い。後、丸爆発が登場するときにぱぱぱっと光るんですよね。これも良い。増尾抜きとは思えないほど、白コマのタイミングが素晴らしい。

ノノがマイクロブラックホールの作るシーン。ここは爆発ではないので、白コマ等、画面のアクセント使用はない。その変わりに、緯線(赤いやつ)みたいなものを入れて立体感を増していることが分かる。ぷるぷる震えてるのがまた面白い。

ここはレイアウトの勝利。奥側からドドドンと光球爆発を展開させることによって臨場感が増している。変量重力源の表面の亀裂に遅れる形で、光球爆発が追い付いてくるのが時間差を感じさせて良い。
トップ2はこの他にも04話05話で多数マップ兵器表現が見られたり。
後日追加予定。
<「消滅」の要素とは>
さて本題に入っていきたいと思う。マップ兵器の原点である、「トップをねらえ!」の増尾昭一作画を何度も見直していると、この丸爆発って実は消えていくことに気が付きました。消滅していくんですね。

(トップをねらえ!#05)
このように丸爆発がその場でフェードアウトし消えていく。この消滅がマップ兵器の本質っぽいんですけど、重視している作品は意外と無い。「キルラキル11話」とか「ダブルオー劇場版」とかでは少し見られるんですけど、丸爆発が完全に消えてるのは少ない。
この「消滅」の要素が分かりやすいのは、この「ICE」03話の増尾昭一パート。
■ICE(2007/OVA) 03話

増尾作画。中野昭慶フラッシュがあふれるキレイなカット。(※本当は白コマ満載だったんだけど、目に大変悪そうだったので外してる)。これが上手いのは、光球が消えていっているところ。薄くなって、フェードアウトしていってますよね。
そんで、最近のだと、これがすごく良かった。
■結城友奈は勇者である 11話

敵を一掃した後に、きちんと丸爆発の大群が消滅していくのがわかると思う。「多数の敵を攻撃した、そして敵は撃墜した」のが分かるように、丸爆発が光って消えていく。「光る」部分まではやっている作品が多いのですが、「消えていく」部分までをやっているのはあまり見ない。この消滅がとてもリアルでして、見ていて気持ちがいい。画面も何というか、一掃されてキレイになりますよね。
記号的な丸爆発が真に画面に映えるためには、桜じゃないですけど、散った後の枝を映すことが必要というか。丸爆発がない状態の画面が大事というか。そんな気がしています。
そもそも「マップ兵器表現」ってなんだよという人は下記のリンクを参考に…
3人のアニメーターが完成させた、「マップ兵器」表現の変遷とその影響
最近の「マップ兵器」表現と、”記号的”に対する大事な考え方
読むのが('A`)マンドクセな方のために概要を書いておくと、「クラスター爆弾のような広範囲、網羅的な攻撃による戦闘描写を、丸爆発で記号化した」という感じです。
まずは、おさらい的に少しマップ兵器表現を眺めて見ることにします。
■真!!ゲッターロボ 世界最後の日(1998/OVA) 13話 「閃光!!進化の果て!」

トマホークブーメランによるなぎ倒し描写。光球爆発の大小による遠近感が上手く、奥行きが出ている。マップ兵器前のカットで少し右PANしているのがポイント。この遠心力あふれるカメラワークによって、その後のブーメランの動きが綺麗に見える。
■DOG DAYS"(2015/TV) 02話

メルヘンチックなマップ兵器表現。もふもふ感があって良い。クロス光からのなぎ倒しビームで一閃して、それから煙になってる。これはビームの動きがすごく上手いです。画面を遮っているので、臨場感が増している。
■ガンダムビルドファイターズトライ(2014/TV) 25話

伸びていくビームが良い。光球爆発は、大小様々で奥行きが上手く出てる。タイミングもうちょい早くてもいい気がする。ちなみに、同話はこの他にもたくさん良いマップ兵器表現がある。
■翠星のガルガンティア 〜めぐる航路、遥か〜(2014/OVA)

丸爆発ではないマップ兵器表現。いやあこれは上手い爆発です。内部に巻き込まれていくように爆煙が展開していく。温度表現のための、色の移り変わりのタイミングが素晴らしい。こういう表現の意図がしっかり伝わってくるカットは、良いですね。
■トップをねらえ!2(2004/OVA) 05話


これを紹介したかった。
白コマ多用のドドドンとしたマップ兵器表現。トップ2のマップ兵器は、とにかくタイミングがずば抜けて上手い。後、丸爆発が登場するときにぱぱぱっと光るんですよね。これも良い。増尾抜きとは思えないほど、白コマのタイミングが素晴らしい。

ノノがマイクロブラックホールの作るシーン。ここは爆発ではないので、白コマ等、画面のアクセント使用はない。その変わりに、緯線(赤いやつ)みたいなものを入れて立体感を増していることが分かる。ぷるぷる震えてるのがまた面白い。

ここはレイアウトの勝利。奥側からドドドンと光球爆発を展開させることによって臨場感が増している。変量重力源の表面の亀裂に遅れる形で、光球爆発が追い付いてくるのが時間差を感じさせて良い。
トップ2はこの他にも04話05話で多数マップ兵器表現が見られたり。
後日追加予定。
<「消滅」の要素とは>
さて本題に入っていきたいと思う。マップ兵器の原点である、「トップをねらえ!」の増尾昭一作画を何度も見直していると、この丸爆発って実は消えていくことに気が付きました。消滅していくんですね。

(トップをねらえ!#05)
このように丸爆発がその場でフェードアウトし消えていく。この消滅がマップ兵器の本質っぽいんですけど、重視している作品は意外と無い。「キルラキル11話」とか「ダブルオー劇場版」とかでは少し見られるんですけど、丸爆発が完全に消えてるのは少ない。
この「消滅」の要素が分かりやすいのは、この「ICE」03話の増尾昭一パート。
■ICE(2007/OVA) 03話

増尾作画。中野昭慶フラッシュがあふれるキレイなカット。(※本当は白コマ満載だったんだけど、目に大変悪そうだったので外してる)。これが上手いのは、光球が消えていっているところ。薄くなって、フェードアウトしていってますよね。
そんで、最近のだと、これがすごく良かった。
■結城友奈は勇者である 11話

敵を一掃した後に、きちんと丸爆発の大群が消滅していくのがわかると思う。「多数の敵を攻撃した、そして敵は撃墜した」のが分かるように、丸爆発が光って消えていく。「光る」部分まではやっている作品が多いのですが、「消えていく」部分までをやっているのはあまり見ない。この消滅がとてもリアルでして、見ていて気持ちがいい。画面も何というか、一掃されてキレイになりますよね。
記号的な丸爆発が真に画面に映えるためには、桜じゃないですけど、散った後の枝を映すことが必要というか。丸爆発がない状態の画面が大事というか。そんな気がしています。
旧劇エヴァと、とある作品に出てくる増尾爆発の比較
久々の増尾爆発特集
まずは、この爆発を見てくれ こいつをどう思う?


すごく良いです…
冗談はさておき、この爆発すげえ良いよね。巨大ビームからの全面透過光のじんわり爆発
じわあっと広がっていきながら、トゲっぽい触手煙も伸びてる
これはとある90年代後半の増尾爆発なんだけど、
なんで分かったかというと、旧劇エヴァの増尾爆発とクリソツだったんですよ
・「新世紀エヴァンゲリオン Air/まごころを君に(1997/劇場)」 増尾爆発


これこれ
戦略自衛隊がネルフ本部を攻撃をしているところの1カット
左PANしながらの爆発がいい。タタキとか白コマもすげえ上手く乗っかってる
(※ちなみに、旧劇はこれ以外も戦自がらみの所を多数やってると思う)
分かりやすいように、比較画像~(テッテレー

この時期(95-00前半)は、こんな風にお団子が一杯乗っかってる爆発フォルムが特徴ですね
後は白コマとタタキの多用が特徴的
で、一番最初に載っけた爆発、何の作品か分かりますかね
「マイナーなOVA作品?」「なんかのゲームのOP?」とか思うじゃないですか
これだけ世に出てないと
なんとですね、
これポケモン映画なんですよ!
「嘘つくな、夢でも見てんのか」と言われそうですが、

なんとポケモン映画の2本目「幻のポケモン ルギア爆誕」の中に出てくるんですね~この爆発

(※余談だけど、お話もめっちゃ良かった)
・「劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(1999)」

しかもね、このシーンは、ルギアがサトシを背中に乗せて飛んでる所に、
敵のおっさんの妨害があって、もがいてビームを放つので盛り上がるシーンで…
要するに、めっちゃ見せ場なわけです
すごくないですか 一番の見せ場のシーンに、こんなカッコ良い増尾爆発あるのよ!
増尾爆発ハンパねえ 全国のちびっ子に爆発を刻み込んでいる
ちなみに、ルギア増尾はこの辺もやってると思う
![05]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/9/b9e3719c-s.jpg)
![43]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/8/a/8a9bd885-s.jpg)
![22]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/6/b612af18-s.jpg)
![32]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/a/da505ed1-s.jpg)
ビーム発射からルギアが海に落ちるまで、くらいかなあ
この辺もすごく良い


ナディアとちょっと比較

泡の影の付け方がすごい特徴的ですよね
外側の輪郭線に沿って付ける影が一番分かりやすいと思うんですけど
三日月っぽい影が何個も重ねられてる
「白コマ多用は、この時代の増尾爆発の特徴」と先ほど述べましたが、
かの有名な「ポリゴンショック」が1997年に起こっているので、
ポケモン映画では使いたくてもちょっと使えなかったのではないのかなと
(※その代わりに、透過光を全面に押し出して使ったかなと思ったりもする)
この増尾爆発はホントいい
ルギアと旧劇借りてきてみんな見よう!
まずは、この爆発を見てくれ こいつをどう思う?


すごく良いです…
冗談はさておき、この爆発すげえ良いよね。巨大ビームからの全面透過光のじんわり爆発
じわあっと広がっていきながら、トゲっぽい触手煙も伸びてる
これはとある90年代後半の増尾爆発なんだけど、
なんで分かったかというと、旧劇エヴァの増尾爆発とクリソツだったんですよ
・「新世紀エヴァンゲリオン Air/まごころを君に(1997/劇場)」 増尾爆発


これこれ
戦略自衛隊がネルフ本部を攻撃をしているところの1カット
左PANしながらの爆発がいい。タタキとか白コマもすげえ上手く乗っかってる
(※ちなみに、旧劇はこれ以外も戦自がらみの所を多数やってると思う)
分かりやすいように、比較画像~(テッテレー

この時期(95-00前半)は、こんな風にお団子が一杯乗っかってる爆発フォルムが特徴ですね
後は白コマとタタキの多用が特徴的
で、一番最初に載っけた爆発、何の作品か分かりますかね
「マイナーなOVA作品?」「なんかのゲームのOP?」とか思うじゃないですか
これだけ世に出てないと
なんとですね、
これポケモン映画なんですよ!
「嘘つくな、夢でも見てんのか」と言われそうですが、

なんとポケモン映画の2本目「幻のポケモン ルギア爆誕」の中に出てくるんですね~この爆発

(※余談だけど、お話もめっちゃ良かった)
・「劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(1999)」

しかもね、このシーンは、ルギアがサトシを背中に乗せて飛んでる所に、
敵のおっさんの妨害があって、もがいてビームを放つので盛り上がるシーンで…
要するに、めっちゃ見せ場なわけです
すごくないですか 一番の見せ場のシーンに、こんなカッコ良い増尾爆発あるのよ!
増尾爆発ハンパねえ 全国のちびっ子に爆発を刻み込んでいる
ちなみに、ルギア増尾はこの辺もやってると思う
![05]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/9/b9e3719c-s.jpg)
![43]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/8/a/8a9bd885-s.jpg)
![22]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/6/b612af18-s.jpg)
![32]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/a/da505ed1-s.jpg)
ビーム発射からルギアが海に落ちるまで、くらいかなあ
この辺もすごく良い


ナディアとちょっと比較

泡の影の付け方がすごい特徴的ですよね
外側の輪郭線に沿って付ける影が一番分かりやすいと思うんですけど
三日月っぽい影が何個も重ねられてる
「白コマ多用は、この時代の増尾爆発の特徴」と先ほど述べましたが、
かの有名な「ポリゴンショック」が1997年に起こっているので、
ポケモン映画では使いたくてもちょっと使えなかったのではないのかなと
(※その代わりに、透過光を全面に押し出して使ったかなと思ったりもする)
この増尾爆発はホントいい
ルギアと旧劇借りてきてみんな見よう!
「なのはvivid」06話のエフェクト作画
そうそう、この煙を紹介したかった。
・「魔法少女リリカルなのは(2015/TV)」 06話
流れ星爆発

小澤作画(※推測)。戦闘シーンの爆発。爆煙といった方が正確かも。
ああ、これはいいです。後ヅメが特に良い。じわあっと残ってますよね。フォルムで動かす(煙の輪郭全体を中心に動かしてる)ことによって、煙に対し立ち上る黒煙のようなモクモクとした印象をもたらす。後は、なんといってもカゲです。カゲの移動、拡大縮小によって、煙がどういった動きをしているのかを表現している。
特に画面左の中心部のカゲは上手い。手前から上に上昇する煙(3個ぐらいのヤツ)がその上にある煙(一番上)を押しのけようとしていることが、カゲの入れ方によって示されている。ここは、グッという感じに持ち上がっててタイミングも上手いなあ。
連続爆発

これも同じくたぶん小澤作画。白コマの使用が印象的で良い。
画面右端の膨張していく煙が上手い。中心部に広がるカゲが終盤、内部から発生した煙によって押し出される格好になり、少なくなっていることが分かると思う。ただ煙が広がるのみに終わるんじゃなくて、内部からグッと押し出されるのが良いですね。
・「魔法少女リリカルなのは(2015/TV)」 06話
流れ星爆発

小澤作画(※推測)。戦闘シーンの爆発。爆煙といった方が正確かも。
ああ、これはいいです。後ヅメが特に良い。じわあっと残ってますよね。フォルムで動かす(煙の輪郭全体を中心に動かしてる)ことによって、煙に対し立ち上る黒煙のようなモクモクとした印象をもたらす。後は、なんといってもカゲです。カゲの移動、拡大縮小によって、煙がどういった動きをしているのかを表現している。
特に画面左の中心部のカゲは上手い。手前から上に上昇する煙(3個ぐらいのヤツ)がその上にある煙(一番上)を押しのけようとしていることが、カゲの入れ方によって示されている。ここは、グッという感じに持ち上がっててタイミングも上手いなあ。
連続爆発

これも同じくたぶん小澤作画。白コマの使用が印象的で良い。
画面右端の膨張していく煙が上手い。中心部に広がるカゲが終盤、内部から発生した煙によって押し出される格好になり、少なくなっていることが分かると思う。ただ煙が広がるのみに終わるんじゃなくて、内部からグッと押し出されるのが良いですね。
アニメにおける桜表現の様々と、その画の持つ意味
今回はアニメーションにおける桜の表現に関して、少しお話をしたいと思います。
([追記]コマ打ちに関して、訂正箇所があります。)
まず、「アニメで桜」といえば、これを思い浮かべる人がおそらく多いのではないのかなと。
・「秒速5センチメートル(2007/劇場)」

同スロー

新海誠の代表作。やはり桜といえば、コレですね。
この桜の花びらの散り方は、3コマ[訂正]2コマ打ちです。しかもキャラのタイミング(キャラも2コマ)と同調して流れていく。そのためシンクロ感があって、とても気持ちの良いシークエンスになっている。
また細かいことを言うと、画面右上の桜の花びらは影を考慮されたものになっています。奥側右にスーッと消えていく花びらは明度が下げられていて、少し暗めになっているんですね。細部のディテールへのこだわりがこの画で伺えます。
<1、死生観からの発展、別れ・迷いの表現>
桜の花びらというのは、死生観を示唆することが多いです。桜の刹那性は「秒速」によって示されている通りで、これは人の死生観にも通じる所があります。その死生観から分岐し、「別れ」「出会い」「迷い」など不安定・複雑な感情を表現するのにとても効果的で、よく使われます。
・「ちはやふる(2011/TV)」 05話

ちはやが新と再会する直前のシーン。太一がちはやに思いを寄せていながら、ちはやの心は新の方に傾いている。それぞれの思いが交錯している場面です。
ここでは桜はCGで1コマ。対してキャラは3コマで描かれおり、桜の方がこの画面では主役になっています。手前の桜は、ややボヤかされており、ちはやの曖昧な感情が表現されている。

桜の枝の密着マルチと、花びらの散り方が美しいシーン。ここの密着マルチは、風によって動く枝の微妙な動きを上手く再現していて素晴らしい。手前に大きく流れる1コマの桜の花びらも、画面の密度を程よく増していて良い。

ここはやや煽りのアングルですね。
桜は一つ目のgifと同じく1コマで、存在感を出しつつもキャラを邪魔しないように描かれている。名脇役みたいな感じ。
<2、新たな変化の前兆・予感・前ぶれ>
また桜といえば、新学期、進学、新生活など「心機一転」を思いを浮かべることが多く、「変化の前兆・予感」というシーンでも使われることが多いです。
・「CLANNAD(2007/TV)」 01話

岡崎と渚の出会いのシーン。
モノクロの画面から一気にカラフルになっていく。トラックアップによって奥行きある画面になっています。BGの動かし方もまた良い。後、この桜の花びらは一見1コマっぽいんですが、実は3コマ。キャラとの同調具合が、「秒速」と同じく心地良い。
・「四月は君の嘘(2014/TV)」 01話

最近だと、やっぱりこれですね。「君嘘」です。河野作画。
2個のgifともに、桜、キャラとも3コマで描かれていますが、両者のタイミングは1コマ分ズレており、そのおかげで桜・キャラともに映えるシークエンスとなっています。
[訂正]1つ目2つ目のgifともに、桜は2コマ打ちです。キャラに関しては、1つ目が3コマ打ちで、2つ目は2コマ3コマ打ちが混在しています。画像見直して見ると、確かに桜は3コマ打ちではなかった…1コマ分ズレているという感覚は、「コマ打ちの違い」ということに起因していました。誤った情報を伝えて申し訳ないです。ご指摘ありがとうございます。
・「彼氏彼女の事情(1998/TV)」 08話

有馬が宮沢に対しての恋心にやっと気付くシーン。宮沢への恋心の知覚というのを、桜によってショック的に表現している。1カット目でぶわっとなりますよね。それがハッとした感じを出している。
これだけ昔の桜作画です。2カット目は止め絵でスライドさせているのみ。この他にも、この08話では桜の表現が見られるのですが、技術的な問題(※CGが未発達なので、手書き作画しなければならない)があり、リピート作画などで描写していました。「桜の花びらが散る」というパーティクルな描写は、極端に言うと「王立庵野作画(参考)」と同値であり、とても負担が大きい。だから、CG未発達の時代ではさほど使われなかったものと推測しています。多分、(出来ることなら)桜を使いたい演出家は山ほどいた。
・「D.C.II 〜ダ・カーポII〜(2007/TV)」 01話


小愛が告白するシーン。告白の前ぶれ・フラグ的なものを演出すると同時に、小愛の緊張と不安が入り混じった複雑な心情を表現しているように感じます。
特に2個目の桜の花びらは美しい。キャラは3コマで描かれ、桜はCGで1コマ。これによって、キャラの動きは相対的にゆっくりとした印象になり、結果的に小愛の気持ちの大きさ、告白シーン全体の重さというのを上手く表現しています。
桜の花びらが散るというのは、二面性がある表現だと考えています。一つは「迷い」「別れ」「死」といったネガティブな表現であり、もう一方は「出会い」「変化」といったポジティブなものです。この二面性は、死生観から発展してきた点ではある意味当然なのかもしれません。また、桜のパーティクル(粒子的)な部分は複雑な心情を表現するのにも効果的です。よく使われるのも納得できる。
桜表現の発展は、技術革新が大きな要因です。1990年代では、『彼氏彼女の事情(1998)』のようにBOOKのスライドで表現するか、作画でリピートさせるかぐらいしか選択肢はありませんでしたが、今はCGの発達に表現方法がよりイージーになっています。コンピューターによりセル時代では制限があった色の数が無限大になったことが代表的ですが、技術の発展というのは演出や表現の幅を広げます。もちろん、そこにクリエイターの想像力や創意工夫が無ければ無意味、というのは言うまでもありません。どちらか片方では中々上手く行きません。技術と想像の相乗効果によって、表現は加速していきます。
<参考文献>
・「銀魂」考 第3回鎮魂とカーニバル その3 「桜は死と再生の樹」と「国ほめ」-物語を物語る
・「ちはやふる」舞台探訪004芦原温泉駅とその周辺(アニメ5話)-不定期人生作業日報(仮)
・庵野秀明氏、エヴァに登場する声と線だけのアニメについて「最低限の情報量で作りたかった」 #ニコニコ超会議2015
([追記]コマ打ちに関して、訂正箇所があります。)
まず、「アニメで桜」といえば、これを思い浮かべる人がおそらく多いのではないのかなと。
・「秒速5センチメートル(2007/劇場)」

同スロー

新海誠の代表作。やはり桜といえば、コレですね。
この桜の花びらの散り方は、
また細かいことを言うと、画面右上の桜の花びらは影を考慮されたものになっています。奥側右にスーッと消えていく花びらは明度が下げられていて、少し暗めになっているんですね。細部のディテールへのこだわりがこの画で伺えます。
<1、死生観からの発展、別れ・迷いの表現>
桜の花びらというのは、死生観を示唆することが多いです。桜の刹那性は「秒速」によって示されている通りで、これは人の死生観にも通じる所があります。その死生観から分岐し、「別れ」「出会い」「迷い」など不安定・複雑な感情を表現するのにとても効果的で、よく使われます。
・「ちはやふる(2011/TV)」 05話

ちはやが新と再会する直前のシーン。太一がちはやに思いを寄せていながら、ちはやの心は新の方に傾いている。それぞれの思いが交錯している場面です。
ここでは桜はCGで1コマ。対してキャラは3コマで描かれおり、桜の方がこの画面では主役になっています。手前の桜は、ややボヤかされており、ちはやの曖昧な感情が表現されている。

桜の枝の密着マルチと、花びらの散り方が美しいシーン。ここの密着マルチは、風によって動く枝の微妙な動きを上手く再現していて素晴らしい。手前に大きく流れる1コマの桜の花びらも、画面の密度を程よく増していて良い。

ここはやや煽りのアングルですね。
桜は一つ目のgifと同じく1コマで、存在感を出しつつもキャラを邪魔しないように描かれている。名脇役みたいな感じ。
<2、新たな変化の前兆・予感・前ぶれ>
また桜といえば、新学期、進学、新生活など「心機一転」を思いを浮かべることが多く、「変化の前兆・予感」というシーンでも使われることが多いです。
・「CLANNAD(2007/TV)」 01話

岡崎と渚の出会いのシーン。
モノクロの画面から一気にカラフルになっていく。トラックアップによって奥行きある画面になっています。BGの動かし方もまた良い。後、この桜の花びらは一見1コマっぽいんですが、実は3コマ。キャラとの同調具合が、「秒速」と同じく心地良い。
・「四月は君の嘘(2014/TV)」 01話

最近だと、やっぱりこれですね。「君嘘」です。河野作画。
[訂正]1つ目2つ目のgifともに、桜は2コマ打ちです。キャラに関しては、1つ目が3コマ打ちで、2つ目は2コマ3コマ打ちが混在しています。画像見直して見ると、確かに桜は3コマ打ちではなかった…1コマ分ズレているという感覚は、「コマ打ちの違い」ということに起因していました。誤った情報を伝えて申し訳ないです。ご指摘ありがとうございます。
・「彼氏彼女の事情(1998/TV)」 08話

有馬が宮沢に対しての恋心にやっと気付くシーン。宮沢への恋心の知覚というのを、桜によってショック的に表現している。1カット目でぶわっとなりますよね。それがハッとした感じを出している。
これだけ昔の桜作画です。2カット目は止め絵でスライドさせているのみ。この他にも、この08話では桜の表現が見られるのですが、技術的な問題(※CGが未発達なので、手書き作画しなければならない)があり、リピート作画などで描写していました。「桜の花びらが散る」というパーティクルな描写は、極端に言うと「王立庵野作画(参考)」と同値であり、とても負担が大きい。だから、CG未発達の時代ではさほど使われなかったものと推測しています。多分、(出来ることなら)桜を使いたい演出家は山ほどいた。
・「D.C.II 〜ダ・カーポII〜(2007/TV)」 01話


小愛が告白するシーン。告白の前ぶれ・フラグ的なものを演出すると同時に、小愛の緊張と不安が入り混じった複雑な心情を表現しているように感じます。
特に2個目の桜の花びらは美しい。キャラは3コマで描かれ、桜はCGで1コマ。これによって、キャラの動きは相対的にゆっくりとした印象になり、結果的に小愛の気持ちの大きさ、告白シーン全体の重さというのを上手く表現しています。
桜の花びらが散るというのは、二面性がある表現だと考えています。一つは「迷い」「別れ」「死」といったネガティブな表現であり、もう一方は「出会い」「変化」といったポジティブなものです。この二面性は、死生観から発展してきた点ではある意味当然なのかもしれません。また、桜のパーティクル(粒子的)な部分は複雑な心情を表現するのにも効果的です。よく使われるのも納得できる。
桜表現の発展は、技術革新が大きな要因です。1990年代では、『彼氏彼女の事情(1998)』のようにBOOKのスライドで表現するか、作画でリピートさせるかぐらいしか選択肢はありませんでしたが、今はCGの発達に表現方法がよりイージーになっています。コンピューターによりセル時代では制限があった色の数が無限大になったことが代表的ですが、技術の発展というのは演出や表現の幅を広げます。もちろん、そこにクリエイターの想像力や創意工夫が無ければ無意味、というのは言うまでもありません。どちらか片方では中々上手く行きません。技術と想像の相乗効果によって、表現は加速していきます。
<参考文献>
・「銀魂」考 第3回鎮魂とカーニバル その3 「桜は死と再生の樹」と「国ほめ」-物語を物語る
・「ちはやふる」舞台探訪004芦原温泉駅とその周辺(アニメ5話)-不定期人生作業日報(仮)
・庵野秀明氏、エヴァに登場する声と線だけのアニメについて「最低限の情報量で作りたかった」 #ニコニコ超会議2015
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