先日書いた記事があまりに評判で、びっくりです。たくさんの方に見ていただいたのでお礼記事も兼ねて、今回は満員御礼みたいな感じで、「マップ兵器」的な表現をもう少しgifで紹介したいと思います。
まず、その前に「マップ兵器」という呼称について。これには多様な意見がありました。先日の記事、及びこの記事においては、分かりやすさを優先しこの呼称にしています。一本線ビームと、大量ミサイル、反応兵器など、多種多様な兵器群はあくまで「兵器」であり、その結果として描写される、複数の光球爆発が「マップ兵器(的)表現」と整理しています。「兵器群」について一対一対応で分類して定義するのは、非常に複雑になりますし、そもそもこの定義は元々それなりに曖昧なものでありますので、その「曖昧さ」を含んだ上で定義していいという風に判断しています。
簡単にわかりやすく説明するならば、マップ兵器表現とは、「個別にロックオンして狙うのではなく、多数の兵器や網羅的な攻撃範囲の兵器によって、その場所にいる敵を見境なく倒す表現」という感じですね。
・「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(劇場/2007)」
樋口コンテ。増尾特技監督。ラミエルたんのなぎ払いビーム。ここのカットは本当にレイアウトがよく出来てて、光球爆発の大小もあるんだけど、奥から手前に描写することで、画面全体の立体感と臨場感を出している。
・「コードギアス 反逆のルルーシュR2(TV/2008)」
光球爆発を半分透過させてのマップ兵器表現。紅蓮の羽根を通って見える光球爆発の描写は、紅蓮自体の大きさや強さといったものを演出している。光球爆発と紅蓮が対比されていて、奥行きあるレイアウトになっている。
・「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-(劇場/2010)」
これはマップ兵器表現と呼んでいいか微妙なんだけども、光球爆発が絡んでいるので。PANで勢いをつけてから、急停止させ慣性を感じさせるカメラワークは見事。どことなくガンダム00は、「トップをねらえ!」リスペクトを随所に感じる。ELSの大群とか。
同作品。こっちはマップ兵器表現と呼んでいいだろう。光球爆発の消滅描写が特に良い。昔のゲームに出てくる爆発のリピート描写のように、球体に沿った線が残ることで、光球の消滅に立体感をもたらしている。
・「シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜(TV/2012)」 11話
カメラワークと素材の動かしでの簡易的なマップ兵器表現。2カット目のジグザグカメラワーク、3カット目の光球爆発のスライドによって表現してますね。簡易的ではありますが、しっかりと表現されている。そして、ラストの爆発によって、それまでの記号的なマップ兵器表現に意味がもたらされているように感じる。(※描写は省略してるけど、各地でもこんな爆発が発生してるといった感じの意味。)
・「イナズマイレブンGO クロノ・ストーン(TV/2012-13)」 49話
クロスフィルターっぽいものを散りばめてからのマップ兵器表現。光球爆発がアトランダム的で、写実さを発現させている。キラキラは現象(マップ兵器表現)の予兆になっている。
・「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(劇場/2012)」
増尾特技監督。(質量兵器の)マップ兵器表現。中野フラッシュからのCGで光球爆発を描く。ここでは、奥行きよりも臨場感を優先していて、あたかも眼前で起こっているかのようにインパクトのある画にしている。
そして、これは「POPCHASER(OVA/1985)」における、増尾作画にとても印象が似ている。
・「POPCHASER(OVA/1985)」
増尾作画。タイミングとショックコマの使い方が何ともそっくりだ。特にタイミングの方が大きい。ショックコマ(黒コマ、白コマ)の使用によって画面にメリハリを出すのは、やはり増尾が大変に得意とするところと感じる。
・「機動戦士ガンダムAGE(TV/2013)」 31話
ぶったぎりビームからの光球爆発。ここで、光球爆発は右から左にテンポよく発生していき、最後には光球の光が拡散していき爆発へと繋がる。この一連の流れがスムーズで、印象的になっている。
・「蒼き鋼のアルペジオ(TV/2013)」 11話
これは光球爆発を使っていない、マップ兵器表現。サンジゲンCG。軽巡ナガラを攻撃し、煙の柱がドドドンと立っていくのをフォローで映した後、俯瞰アングルから全体を見せるカット割り。
・「革命機ヴァルヴレイヴ(TV/2013)」 11話
ダブルアクション的なマップ兵器の表現。光球爆発の間々に、中野フラッシュが所々挿入されていて、印象的にさせようという工夫を感じる。各地戦闘の描写である他の光球との差別化のために、マップ兵器表現の方は、光球自体が爆発した後も消滅せずに描写されている。
これらのgifも合わせて見ると、記号的になった「マップ兵器」の表現に対し、新たな解釈、新たな工夫がなされていることが分かります。ただの模倣に留まるだけでなく、どうすればより魅力的になるかをしっかりと考えている。つまり、記号化された表現の再解釈です。これこそが、「記号的な表現」を新たに表現する際に最も大事なことです。模倣も必要ではありますが、それよりも元の表現に対する深い理解と自分なりの解釈の方が必要不可欠と考えます。それらが、表現を豊かにし、発展させていきます。
この考え方は、「記号的な表現」においてのみだけではなく、アニメーションそのものに対しても言えると思います。例えば、模倣の対象となるアニメーターの元の画が、どれほど魅力的なものであっても、その模倣が必ずしも魅力的になるとは限りません。それどころか、元の画に対する理解や解釈もせずに、表面的な部分だけをなぞり、とんちんかんな画を作ってしまう場合の方が多い印象です。試行錯誤、創意工夫、自分なりの解釈、これらがアニメーションを発展させていくために必要なのは間違いないことだと考えています。
まず、その前に「マップ兵器」という呼称について。これには多様な意見がありました。先日の記事、及びこの記事においては、分かりやすさを優先しこの呼称にしています。一本線ビームと、大量ミサイル、反応兵器など、多種多様な兵器群はあくまで「兵器」であり、その結果として描写される、複数の光球爆発が「マップ兵器(的)表現」と整理しています。「兵器群」について一対一対応で分類して定義するのは、非常に複雑になりますし、そもそもこの定義は元々それなりに曖昧なものでありますので、その「曖昧さ」を含んだ上で定義していいという風に判断しています。
簡単にわかりやすく説明するならば、マップ兵器表現とは、「個別にロックオンして狙うのではなく、多数の兵器や網羅的な攻撃範囲の兵器によって、その場所にいる敵を見境なく倒す表現」という感じですね。
・「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(劇場/2007)」
樋口コンテ。増尾特技監督。ラミエルたんのなぎ払いビーム。ここのカットは本当にレイアウトがよく出来てて、光球爆発の大小もあるんだけど、奥から手前に描写することで、画面全体の立体感と臨場感を出している。
・「コードギアス 反逆のルルーシュR2(TV/2008)」
光球爆発を半分透過させてのマップ兵器表現。紅蓮の羽根を通って見える光球爆発の描写は、紅蓮自体の大きさや強さといったものを演出している。光球爆発と紅蓮が対比されていて、奥行きあるレイアウトになっている。
・「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-(劇場/2010)」
これはマップ兵器表現と呼んでいいか微妙なんだけども、光球爆発が絡んでいるので。PANで勢いをつけてから、急停止させ慣性を感じさせるカメラワークは見事。どことなくガンダム00は、「トップをねらえ!」リスペクトを随所に感じる。ELSの大群とか。
同作品。こっちはマップ兵器表現と呼んでいいだろう。光球爆発の消滅描写が特に良い。昔のゲームに出てくる爆発のリピート描写のように、球体に沿った線が残ることで、光球の消滅に立体感をもたらしている。
・「シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜(TV/2012)」 11話
カメラワークと素材の動かしでの簡易的なマップ兵器表現。2カット目のジグザグカメラワーク、3カット目の光球爆発のスライドによって表現してますね。簡易的ではありますが、しっかりと表現されている。そして、ラストの爆発によって、それまでの記号的なマップ兵器表現に意味がもたらされているように感じる。(※描写は省略してるけど、各地でもこんな爆発が発生してるといった感じの意味。)
・「イナズマイレブンGO クロノ・ストーン(TV/2012-13)」 49話
クロスフィルターっぽいものを散りばめてからのマップ兵器表現。光球爆発がアトランダム的で、写実さを発現させている。キラキラは現象(マップ兵器表現)の予兆になっている。
・「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(劇場/2012)」
増尾特技監督。(質量兵器の)マップ兵器表現。中野フラッシュからのCGで光球爆発を描く。ここでは、奥行きよりも臨場感を優先していて、あたかも眼前で起こっているかのようにインパクトのある画にしている。
そして、これは「POPCHASER(OVA/1985)」における、増尾作画にとても印象が似ている。
・「POPCHASER(OVA/1985)」
増尾作画。タイミングとショックコマの使い方が何ともそっくりだ。特にタイミングの方が大きい。ショックコマ(黒コマ、白コマ)の使用によって画面にメリハリを出すのは、やはり増尾が大変に得意とするところと感じる。
・「機動戦士ガンダムAGE(TV/2013)」 31話
ぶったぎりビームからの光球爆発。ここで、光球爆発は右から左にテンポよく発生していき、最後には光球の光が拡散していき爆発へと繋がる。この一連の流れがスムーズで、印象的になっている。
・「蒼き鋼のアルペジオ(TV/2013)」 11話
これは光球爆発を使っていない、マップ兵器表現。サンジゲンCG。軽巡ナガラを攻撃し、煙の柱がドドドンと立っていくのをフォローで映した後、俯瞰アングルから全体を見せるカット割り。
・「革命機ヴァルヴレイヴ(TV/2013)」 11話
ダブルアクション的なマップ兵器の表現。光球爆発の間々に、中野フラッシュが所々挿入されていて、印象的にさせようという工夫を感じる。各地戦闘の描写である他の光球との差別化のために、マップ兵器表現の方は、光球自体が爆発した後も消滅せずに描写されている。
これらのgifも合わせて見ると、記号的になった「マップ兵器」の表現に対し、新たな解釈、新たな工夫がなされていることが分かります。ただの模倣に留まるだけでなく、どうすればより魅力的になるかをしっかりと考えている。つまり、記号化された表現の再解釈です。これこそが、「記号的な表現」を新たに表現する際に最も大事なことです。模倣も必要ではありますが、それよりも元の表現に対する深い理解と自分なりの解釈の方が必要不可欠と考えます。それらが、表現を豊かにし、発展させていきます。
この考え方は、「記号的な表現」においてのみだけではなく、アニメーションそのものに対しても言えると思います。例えば、模倣の対象となるアニメーターの元の画が、どれほど魅力的なものであっても、その模倣が必ずしも魅力的になるとは限りません。それどころか、元の画に対する理解や解釈もせずに、表面的な部分だけをなぞり、とんちんかんな画を作ってしまう場合の方が多い印象です。試行錯誤、創意工夫、自分なりの解釈、これらがアニメーションを発展させていくために必要なのは間違いないことだと考えています。
3人のアニメーターが完成させた、「マップ兵器」表現の変遷とその影響
マップ兵器というのは、いわゆる「個々に対してではなく、広範囲を全体的に攻撃する兵器」の総称で、スパロボ等SRPGで使われる事が多い言葉です。具体例を挙げると、核兵器や水素爆弾であったり、アニメで言えば、ホーミングレーザー(「トップをねらえ!」)や相転移砲(「機動戦艦ナデシコ」)ですね。大雑把にわかりやすく言ってしまえば、「薙ぎ払え!」ということですね。
具体例を見てもらったほうがわかりやすいと思うので2つほど。
・「魔法少女リリカルなのはStrikerS(07/TV)」 26話
なのはSTSにおける、マップ兵器表現。光球が拡大と縮小を繰り返しながら、横にPANすることで、「広範囲に渡って敵を殲滅している」という描写になっています。これは単純に言うと、「圧倒的な強さ」の表現ですね。
・「米韓合同軍事演習(資料映像)」
(NHKニュースより引用)
これは先日見つけた、米韓合同軍事演習の資料映像における1シーンです。個々の船艦や航空機を狙うのではなく、全体を網羅的に攻撃していることがわかると思います。[追記]これは、発煙筒で煙幕を張っているようですね(参考:在日米海兵隊さんのTweet)。こういった現実における兵器の表現が、アニメではどういう風に発展されていったのかについて、少し自分の考えを説明したいと思います。
<1、80年代初期の光球爆発の表現>
まず最初に、70年代後半~80年代初期における、たくさんの光球爆発が下地としてあります。これは簡単にいうと、宇宙戦闘において、敵との攻防を記号的に示すための表現であり、またリピート作画にして作画負担を軽くしつつ、戦闘を見せるという表現ですね。具体的な作品で言えば、「伝説巨神イデオン(80)」などの時代です。
・「伝説巨神イデオン(TV/80)」 14話
明滅する光球爆発の描写。単純な球形を用いて、リピート的に戦闘の描写をしています。これはマップ兵器というよりも、宇宙空間における各地戦闘の基本的な形です。
・「機動戦士ガンダム(TV/79)」 35話
こちらも光球爆発による明滅表現の一種。明滅の仕方や、カメラワークによって多数の戦闘が各地において起こっている事が描写されています。
・「超時空要塞マクロス(TV/82)」 06話
ダイダロスアタックの後、機体の表面が膨張していく様子。この膨張の仕方やカメラのPANの仕方は、マップ兵器の表現の基礎となっていて、後年に活かされることになります。
<2、「マップ兵器」表現の2つの方向性 - 庵野秀明と増尾昭一>
その後(1970年代~80年代前半)、マップ兵器の表現が記号的に完成される以前においては、「A:波動砲(宇宙戦艦ヤマト)の相似表現」と「B:核爆発の描写再現」の2方向があったと推測しています。前者は、「宇宙戦艦ヤマト」の流れを引き継いだ、波動の相似表現であり、ズガーンと多数の敵を吹き飛ばすような表現です。後者は、それとは対極的に、写実的な方向性を持って、あくまでも忠実な再現に務めるという表現でした。このように、デフォルメ的にアニメの流れを引き継ぐ方向性と写実的な方向性の2つがあったと考えています。実際に、その2方向を見て行きたいと思う。
A:波動砲の相似的表現の具体例
・「超時空世紀オーガス(TV/83-84)」 09話
増尾作画。ズドーンと一本線のビームが走り、色んなものを破壊している描写。「宇宙戦艦ヤマト」における、波動砲を真似した大砲的な表現、全てをなぎ払い、爽快感をもたらすビーム表現が80年代には多く見られました。この波動砲の相似表現は、のちに「マップ兵器」が表現として完成される時に、カメラワークとレイアウトの基礎となります。
B:核爆発などのリアルの描写を再現している具体例
・「DAICON Ⅳ Opening Animation(自主制作/83)」
庵野作画。核爆発の有名な作画で、爆縮や吹き戻しの描写が見られる。極めて写実的な表現であり、庵野作画において最もベストな作画の1つと個人的には思ってる。
・「風の谷のナウシカ(劇場/84)」
庵野作画。これまた有名な巨神兵ビームの作画です。ディテールは少なく、しかし高密度さを保っている作画は30年経った今でも素晴らしいと感じる。やはりこちらも煙の押し潰される描写など、とてもフォトリアル。
これらの2方向がアニメにおける、マップ兵器の本格的な始まりだと考えています。そうして、これらのマップ兵器表現がどうやって発展していったか。まずは、庵野秀明、増尾昭一、両者の作画スタイルからおさらいしましょう。
庵野は、「風の谷のナウシカ(劇場/84)」「王立宇宙軍 オネアミスの翼(劇場/87)」と写実黄金期で、とにかく「写実性」にこだわっている時期です。一方増尾は、「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか(劇場/84)」「プロジェクトA子(OVA/86-)」など、山下系(※デフォルメ調の爆発)から板野系な爆発(※まん丸なフォルムで描かれる、ディテール少なめの爆発)へと移る転換期であります。
ここで、彼らにはある共通点が浮かんできます。その共通点は、板野一郎という存在です。そもそも、庵野と増尾、2人が出会ったのは、板野一郎が作監を務めた「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」の制作においてでして(参1)。板野一郎が庵野の師匠であるというのは有名な話ですが、増尾も当時「超時空要塞マクロス」に参加できないために在籍していたスタジオを抜けたという逸話もあったり、その逸話を抜きにしても、その劇場版である「愛・おぼ」に作監補として参加したり、後続作品の「超時空世紀オーガス」に参加して獅子奮迅の活躍を見せています。そういった点で、板野一郎やマクロスに惹かれるものがあったんだろうと感じます。こういうわけで、両者ともに作画面はもとよりレイアウトにも、多大な影響を受けているのは間違いないと思います。
また、板野一郎のエフェクト作画と言えば、シンプルなフォルムでタイミングを重視した写実的な作画です。この前、日本アニメ(ーター)見本市において、安彦良和とともに原撮集が映像として公開されていましたが、基本的に板野一郎と言えば「板野サーカスの人」という認識が強く、エフェクト作画にはさほど触れない場合が多いです。ということで、そもそも板野作画を未見である人が多いと思いますので、まずは「メガゾーン23(OVA/85)」と「超時空要塞マクロス 09話(TV/82)」における、板野作画をご覧いただきたい。
・「メガゾーン23(OVA/85)」
(※ごめん、これサーカスだ。まあシンプルな球形描写という点では、分かってもらえると思う。)
・「超時空要塞マクロス(TV/82)」 09話
球形オンリーという、実にシンプルなフォルムのエフェクト。ディテールは少ないですが、タイミングの巧さによって写実性を発現させています。繰り返しますが、板野作画は庵野、増尾の作画の源流であります。影響を受けた2人のアニメーターが、板野作画や考え方を取り入れ、「マップ兵器」の表現を完成させていきます。では、板野一郎が目指した、エフェクトアニメーションの考え方とはどういったものなのか。
感覚的ではなく、計算的なエフェクトアニメーションの試行錯誤や、リピートによって簡略化しながらも迫力を残そうと追求しています。これが板野さんのエフェクトに対する当時(「伝説巨神イデオン」等)の考え方でした。こういった考え方を庵野、増尾は吸収し、自分たちの作画に取り入れ、昇華させていきます。そんな2人が監督、演出という立場で参加したある作品が、マップ兵器という表現においてはエポックであると考えます。
<3、マップ兵器の記号的表現の完成>
・「トップをねらえ!(OVA/88-89)」 05話
そうです、その作品とはSF美少女ロボアニメの金字塔「トップをねらえ!」です。この2つについては、増尾作画(※推測)かと。ここで、マップ兵器について初めての記号的な表現が完成しました。ちなみに、これは板野系からフォルム重視系の作画に転換した際に増尾昭一が残したであろう、板野系の名残だと考えていたり。とにかく、この「マップ兵器」の表現については、板野一郎から影響を受けたと思われる部分が散見されます。
ます、このマップ兵器表現は、板野爆発(光球作画も含めて)を極めて簡略化した上で、タイミングとカメラワーク(レイアウト含む)を重視して作られていると感じます。テンポ良く展開されていく光球爆発の描写、その光球爆発に大きさとタイミングをつけることによって奥行きの感じられるレイアウトになり、PANにより画面に勢いと疾走感をつけるカメラワークなどが特徴的です。これらは、「トップをねらえ!」から20年以上経った今でも非常に魅力的です。だとするならば、当時の演出家たちが心打たれないはずがない。
<4、「トップ05話」のマップ兵器の表現のオマージュと発展>
心打たれた演出家たちは、先程見ました「トップ05話」に出てきたマップ兵器の表現を取り入れて、発展させていきます。ほとんどの部分は、「トップ05話」で完成しているんですが、それぞれに自分の個性を追加して、より独自性を出し、魅力的にしている。
・「フォトン(OVA/96)」 06話
橋本作画。球形の大きさに差をつけることで、宇宙空間の広大さを演出し、奥行きある画面作りになっています。右にフォローしていくカメラワークも、「トップ05話」からの影響が見られる。
光球爆発を右から左へと展開させることにより、敵の殲滅具合に対し時間差を感じ取れ、リアルさが増す。また手前の爆発と奥の光球爆発のタイミングに差があり、ここでも画面に奥行きを出してる。つまり、時間と物体による、二重構造の奥行きの演出になっています。
・「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(劇場/99)」
橋本作画。細田守作品。前述した「トップをねらえ!」05話のカット割り(※おそらく、ホーミングレーザーやバスタービームのシーン等)に似ている。カメラのPANの仕方にやや差はありますが、とても似てます。ここで、アニメスタイルのインタビュー記事から少し引用します。
おそらく、これがそのシーンです。
・「トップをねらえ!(OVA/88-89)」 05話
増尾作画。このように比べてみると、本当似ていることが分かります。ドドドンと画面奥から手前へと爆発が押し寄せてる。(ホーミングレーザーのカットはここ載せていませんが)、ガンバスターの挙動も含め、細田守が「トップをねらえ!」を意識してコンテを描いたことや、その影響力の大きさを改めて感じます。
・「劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇(劇場/09)」
今石監督作。サンジゲンCG。グレンブーメランを投げて、ムガンを殲滅していくシーンです。フォローで追っかけていって、最後に少し画面が寄ります。光球爆発の大小さによる、画面の奥行きが見事。さて、ここでアニメスタイルのインタビューでこのシーンについて、今石監督が述べているインタビューがあるので、そちらを少し紹介。
光球が爆発した後、奥から手前に流れてきているのが分かると思います。無論このシーンだけではないでしょうが、これを中心にサンジゲンは「トップをねらえ!」の05話を踏襲し、グレンラガンのあの描写を完成させたというのが上記の引用とgifで理解できると思います。
・「はたらく魔王さま!(TV/13)」 05、13話
爆発内部から、広がるような作画要素が追加されていることが分かる。光球の大きさも大中小と工夫されていて、非常に洗練された形のマップ兵器の描写。
たくさんの光球爆発とカメラPAN。さらには、画面下にもう一列足すことによって、画面の迫力を増している。下部の方が、大きい光球なのもいい味を出している。
・「ガンダムビルドファイターズ(TV/13-14)」 25話

奥で展開される球形爆発が、ドドドンと迫り上がるように手前に広がってくる。これはタイミングが凄く上手い。まさしく臨場感を増すように、光球爆発が大きくなっているんですよね。「ガンダムビルドファイターズ25話」においては、この他にもマップ兵器的な表現が多数見られたりもします。
・「キルラキル(TV/13-14)」 10話
球形爆発の拡大縮小によって画面に奥行きを出しています。これも「トップ05話」と通じるところが多いですね。ちなみにこれもサンジゲンCG。増尾作画は、CGに対しての影響力が大きいですね。本人がデジタルに対して強いというのも関係しているんでしょうか。
このような感じで、細田守作品、親子が劇場で見るようなアニメ作品から、深夜の魔法少女モノ、フルCG作品、さらには近年のガンダム作品や、人気を博したヤングガイナの作品にまで、板野から始まり増尾と庵野が完成させた「マップ兵器」の表現が登場する。これが何を意味するか。まずは、「トップをねらえ!」という作品のアニメ業界に与えた影響の大きさです。これだけ多くのところで意識されている時点で、その影響力の大きさは言うまでもないかもしれませんが、やはり影響力は思っているより大きい。もう1つとしては、そういった表現を作ったアニメーターたちの作画を間接的に見ているということです。板野一郎、庵野秀明はともかくとして、増尾昭一の名前を知っているという一般の方は少ないです。これは増尾の役回りを考えれば当然かもしれませんが、アニメファンでもおそらく名前を知っているだけとか、直接的には作画を見たことない人が多いかもしれない。
しかし、前述した通り、これだけ幅広い層のアニメで「マップ兵器の表現」は使われていますので、間接的には多くの人が板野一郎や増尾昭一の作画や関連した作画を見ていると言っても決して言い過ぎではないと思うんです。板野一郎が土台を作り、庵野と増尾ペアによって完成へと至った「マップ兵器の記号的表現」から分かることは、「トップをねらえ!」と増尾昭一の偉大性です。1つのアニメ的な表現、それもよく使われる記号的表現を完成させたことは、アニメーションの表現の広がりに寄与していると感じます。
<参考文献>
・アニメの作画を語ろう animator interview 板野一郎(1)
・アニメの作画を語ろう animator interview 橋本敬史(1)情熱で始めたアニメーターの仕事
・第50回 石黒昇、板野一郎、庵野秀明、三世代そろった『超時空要塞マクロス』の現場
・第48回 『超時空要塞マクロス』の石黒昇監督、ご逝去を悼む
具体例を見てもらったほうがわかりやすいと思うので2つほど。
・「魔法少女リリカルなのはStrikerS(07/TV)」 26話
なのはSTSにおける、マップ兵器表現。光球が拡大と縮小を繰り返しながら、横にPANすることで、「広範囲に渡って敵を殲滅している」という描写になっています。これは単純に言うと、「圧倒的な強さ」の表現ですね。
・「米韓合同軍事演習(資料映像)」
(NHKニュースより引用)
これは先日見つけた、米韓合同軍事演習の資料映像における1シーンです。個々の船艦や航空機を狙うのではなく、全体を網羅的に攻撃していることがわかると思います。[追記]これは、発煙筒で煙幕を張っているようですね(参考:在日米海兵隊さんのTweet)。こういった現実における兵器の表現が、アニメではどういう風に発展されていったのかについて、少し自分の考えを説明したいと思います。
<1、80年代初期の光球爆発の表現>
まず最初に、70年代後半~80年代初期における、たくさんの光球爆発が下地としてあります。これは簡単にいうと、宇宙戦闘において、敵との攻防を記号的に示すための表現であり、またリピート作画にして作画負担を軽くしつつ、戦闘を見せるという表現ですね。具体的な作品で言えば、「伝説巨神イデオン(80)」などの時代です。
・「伝説巨神イデオン(TV/80)」 14話
明滅する光球爆発の描写。単純な球形を用いて、リピート的に戦闘の描写をしています。これはマップ兵器というよりも、宇宙空間における各地戦闘の基本的な形です。
・「機動戦士ガンダム(TV/79)」 35話
こちらも光球爆発による明滅表現の一種。明滅の仕方や、カメラワークによって多数の戦闘が各地において起こっている事が描写されています。
・「超時空要塞マクロス(TV/82)」 06話
ダイダロスアタックの後、機体の表面が膨張していく様子。この膨張の仕方やカメラのPANの仕方は、マップ兵器の表現の基礎となっていて、後年に活かされることになります。
<2、「マップ兵器」表現の2つの方向性 - 庵野秀明と増尾昭一>
その後(1970年代~80年代前半)、マップ兵器の表現が記号的に完成される以前においては、「A:波動砲(宇宙戦艦ヤマト)の相似表現」と「B:核爆発の描写再現」の2方向があったと推測しています。前者は、「宇宙戦艦ヤマト」の流れを引き継いだ、波動の相似表現であり、ズガーンと多数の敵を吹き飛ばすような表現です。後者は、それとは対極的に、写実的な方向性を持って、あくまでも忠実な再現に務めるという表現でした。このように、デフォルメ的にアニメの流れを引き継ぐ方向性と写実的な方向性の2つがあったと考えています。実際に、その2方向を見て行きたいと思う。
A:波動砲の相似的表現の具体例
・「超時空世紀オーガス(TV/83-84)」 09話
増尾作画。ズドーンと一本線のビームが走り、色んなものを破壊している描写。「宇宙戦艦ヤマト」における、波動砲を真似した大砲的な表現、全てをなぎ払い、爽快感をもたらすビーム表現が80年代には多く見られました。この波動砲の相似表現は、のちに「マップ兵器」が表現として完成される時に、カメラワークとレイアウトの基礎となります。
B:核爆発などのリアルの描写を再現している具体例
・「DAICON Ⅳ Opening Animation(自主制作/83)」
庵野作画。核爆発の有名な作画で、爆縮や吹き戻しの描写が見られる。極めて写実的な表現であり、庵野作画において最もベストな作画の1つと個人的には思ってる。
・「風の谷のナウシカ(劇場/84)」
庵野作画。これまた有名な巨神兵ビームの作画です。ディテールは少なく、しかし高密度さを保っている作画は30年経った今でも素晴らしいと感じる。やはりこちらも煙の押し潰される描写など、とてもフォトリアル。
これらの2方向がアニメにおける、マップ兵器の本格的な始まりだと考えています。そうして、これらのマップ兵器表現がどうやって発展していったか。まずは、庵野秀明、増尾昭一、両者の作画スタイルからおさらいしましょう。
庵野は、「風の谷のナウシカ(劇場/84)」「王立宇宙軍 オネアミスの翼(劇場/87)」と写実黄金期で、とにかく「写実性」にこだわっている時期です。一方増尾は、「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか(劇場/84)」「プロジェクトA子(OVA/86-)」など、山下系(※デフォルメ調の爆発)から板野系な爆発(※まん丸なフォルムで描かれる、ディテール少なめの爆発)へと移る転換期であります。
ここで、彼らにはある共通点が浮かんできます。その共通点は、板野一郎という存在です。そもそも、庵野と増尾、2人が出会ったのは、板野一郎が作監を務めた「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」の制作においてでして(参1)。板野一郎が庵野の師匠であるというのは有名な話ですが、増尾も当時「超時空要塞マクロス」に参加できないために在籍していたスタジオを抜けたという逸話もあったり、その逸話を抜きにしても、その劇場版である「愛・おぼ」に作監補として参加したり、後続作品の「超時空世紀オーガス」に参加して獅子奮迅の活躍を見せています。そういった点で、板野一郎やマクロスに惹かれるものがあったんだろうと感じます。こういうわけで、両者ともに作画面はもとよりレイアウトにも、多大な影響を受けているのは間違いないと思います。
また、板野一郎のエフェクト作画と言えば、シンプルなフォルムでタイミングを重視した写実的な作画です。この前、日本アニメ(ーター)見本市において、安彦良和とともに原撮集が映像として公開されていましたが、基本的に板野一郎と言えば「板野サーカスの人」という認識が強く、エフェクト作画にはさほど触れない場合が多いです。ということで、そもそも板野作画を未見である人が多いと思いますので、まずは「メガゾーン23(OVA/85)」と「超時空要塞マクロス 09話(TV/82)」における、板野作画をご覧いただきたい。
・「メガゾーン23(OVA/85)」
(※ごめん、これサーカスだ。まあシンプルな球形描写という点では、分かってもらえると思う。)
・「超時空要塞マクロス(TV/82)」 09話
球形オンリーという、実にシンプルなフォルムのエフェクト。ディテールは少ないですが、タイミングの巧さによって写実性を発現させています。繰り返しますが、板野作画は庵野、増尾の作画の源流であります。影響を受けた2人のアニメーターが、板野作画や考え方を取り入れ、「マップ兵器」の表現を完成させていきます。では、板野一郎が目指した、エフェクトアニメーションの考え方とはどういったものなのか。
板野 で、僕はやっぱり金田さんのセンス的な爆発じゃなくて、そうじゃないものをどうにかして(作り出したかった)。(中略)それまでの煙は(フォルムのパターンとして)丸、ちっちゃい丸、おっきい丸とあって、それが中3枚のリピートで、平面的に移動するのが多かった。でも本当は、巻き込んで、回転して、しかも同じ大きさじゃなくて、広がったり形を変えて枝葉に分かれていく形になる。(当時は)『ヤマト』のヒトデ爆発とか、パターンがみんな決まってたじゃないですか。小黒 四方に広がっていくやつですね(笑)。板野 そのパターンにはめるのが嫌だったんです。TVでも、ループにしたりして簡略化しながらも、見栄えがしてかっこいいと思えるものはないか、っていうところで、立体感をつけたり、空間を一所懸命意識したりして。だから、それが上手くいってるのが、『イデオン』のアディゴとかで、だんだん……。(引用元:animator interview 板野一郎(2) )
感覚的ではなく、計算的なエフェクトアニメーションの試行錯誤や、リピートによって簡略化しながらも迫力を残そうと追求しています。これが板野さんのエフェクトに対する当時(「伝説巨神イデオン」等)の考え方でした。こういった考え方を庵野、増尾は吸収し、自分たちの作画に取り入れ、昇華させていきます。そんな2人が監督、演出という立場で参加したある作品が、マップ兵器という表現においてはエポックであると考えます。
<3、マップ兵器の記号的表現の完成>
・「トップをねらえ!(OVA/88-89)」 05話
そうです、その作品とはSF美少女ロボアニメの金字塔「トップをねらえ!」です。この2つについては、増尾作画(※推測)かと。ここで、マップ兵器について初めての記号的な表現が完成しました。ちなみに、これは板野系からフォルム重視系の作画に転換した際に増尾昭一が残したであろう、板野系の名残だと考えていたり。とにかく、この「マップ兵器」の表現については、板野一郎から影響を受けたと思われる部分が散見されます。
ます、このマップ兵器表現は、板野爆発(光球作画も含めて)を極めて簡略化した上で、タイミングとカメラワーク(レイアウト含む)を重視して作られていると感じます。テンポ良く展開されていく光球爆発の描写、その光球爆発に大きさとタイミングをつけることによって奥行きの感じられるレイアウトになり、PANにより画面に勢いと疾走感をつけるカメラワークなどが特徴的です。これらは、「トップをねらえ!」から20年以上経った今でも非常に魅力的です。だとするならば、当時の演出家たちが心打たれないはずがない。
<4、「トップ05話」のマップ兵器の表現のオマージュと発展>
心打たれた演出家たちは、先程見ました「トップ05話」に出てきたマップ兵器の表現を取り入れて、発展させていきます。ほとんどの部分は、「トップ05話」で完成しているんですが、それぞれに自分の個性を追加して、より独自性を出し、魅力的にしている。
・「フォトン(OVA/96)」 06話
橋本作画。球形の大きさに差をつけることで、宇宙空間の広大さを演出し、奥行きある画面作りになっています。右にフォローしていくカメラワークも、「トップ05話」からの影響が見られる。
光球爆発を右から左へと展開させることにより、敵の殲滅具合に対し時間差を感じ取れ、リアルさが増す。また手前の爆発と奥の光球爆発のタイミングに差があり、ここでも画面に奥行きを出してる。つまり、時間と物体による、二重構造の奥行きの演出になっています。
・「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(劇場/99)」
橋本作画。細田守作品。前述した「トップをねらえ!」05話のカット割り(※おそらく、ホーミングレーザーやバスタービームのシーン等)に似ている。カメラのPANの仕方にやや差はありますが、とても似てます。ここで、アニメスタイルのインタビュー記事から少し引用します。
小黒 あの、ダダダダッと爆発していくあたりは、『トップをねらえ!(Gun Buster)』を意識してるんですか?橋本 だって、コンテがそうじゃないですか。小黒 あれはコンテのせいなんですか(笑)。橋本 そうですよ。最初に振られたのが、確か伊東伸高君がやってる、電脳世界ですれ違いながら……みたいなところだったんですよ。それで多分「あんまりやりたくないなあ」とか言ったんですよね。それで「どんなのがやりたいの?」って言われたので、「爆発が描きたい」と。そしたら「じゃあ、そういうコンテにしてあげる」と言われて、2〜3週後に描き直したコンテを渡されたんですよ。見たら「えーっ、『トップをねらえ!』と同じじゃん! カット割りまで似てるじゃん!」とか言ったんだけど(笑)。まあ、それでも細田さんの頼みなので。
おそらく、これがそのシーンです。
・「トップをねらえ!(OVA/88-89)」 05話
増尾作画。このように比べてみると、本当似ていることが分かります。ドドドンと画面奥から手前へと爆発が押し寄せてる。(ホーミングレーザーのカットはここ載せていませんが)、ガンバスターの挙動も含め、細田守が「トップをねらえ!」を意識してコンテを描いたことや、その影響力の大きさを改めて感じます。
・「劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇(劇場/09)」
今石監督作。サンジゲンCG。グレンブーメランを投げて、ムガンを殲滅していくシーンです。フォローで追っかけていって、最後に少し画面が寄ります。光球爆発の大小さによる、画面の奥行きが見事。さて、ここでアニメスタイルのインタビューでこのシーンについて、今石監督が述べているインタビューがあるので、そちらを少し紹介。
「サンジゲンによるこのCGは、実に「トップをねらえ!」を意識したものになっていて、この奥から手前に流れてくる爆発は、完全に当時の増尾昭一のタイミングを踏まえている」との事。これは具体的にどのシーンかというと、ノリコが「コーチの心がこもってるんだからー!」と叫んだ後の爆発。つまりこれです。今石 (中略)CGでは他にも、ムガンの大群との戦いの中で、グレンラガンがグレンブーメランを投げて、ムガンをなぎ倒すという長回しの横フォローのカットがあるんですけど、そこもやってもらいました。「フル3Dでお願いします」と言ったら、作画みたいな3Dが上がってきて(笑)。コマ送りしても、なんか作画に見えるんですけど、みたいな。
今石 うん、あれはちょっと見どころでしたね。2つのブーメランが併走しながら、丸爆発がボンボン送られていって、途中1回カーンとぶつかって、また画面いっぱいになって、今度はフォローからTUに切り替わって、奥からまたドドドッと爆発が手前に流れてくる。その、奥から手前に流れてくる爆発が、完全に『トップをねらえ!』の増尾(昭一)爆発のタイミングを踏襲してるんですよ!── へえー。引用元:『劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇』制作秘話!! 第2部 総集編映画を作る苦労と旨味
光球が爆発した後、奥から手前に流れてきているのが分かると思います。無論このシーンだけではないでしょうが、これを中心にサンジゲンは「トップをねらえ!」の05話を踏襲し、グレンラガンのあの描写を完成させたというのが上記の引用とgifで理解できると思います。
・「はたらく魔王さま!(TV/13)」 05、13話
爆発内部から、広がるような作画要素が追加されていることが分かる。光球の大きさも大中小と工夫されていて、非常に洗練された形のマップ兵器の描写。
たくさんの光球爆発とカメラPAN。さらには、画面下にもう一列足すことによって、画面の迫力を増している。下部の方が、大きい光球なのもいい味を出している。
・「ガンダムビルドファイターズ(TV/13-14)」 25話

奥で展開される球形爆発が、ドドドンと迫り上がるように手前に広がってくる。これはタイミングが凄く上手い。まさしく臨場感を増すように、光球爆発が大きくなっているんですよね。「ガンダムビルドファイターズ25話」においては、この他にもマップ兵器的な表現が多数見られたりもします。
・「キルラキル(TV/13-14)」 10話
球形爆発の拡大縮小によって画面に奥行きを出しています。これも「トップ05話」と通じるところが多いですね。ちなみにこれもサンジゲンCG。増尾作画は、CGに対しての影響力が大きいですね。本人がデジタルに対して強いというのも関係しているんでしょうか。
このような感じで、細田守作品、親子が劇場で見るようなアニメ作品から、深夜の魔法少女モノ、フルCG作品、さらには近年のガンダム作品や、人気を博したヤングガイナの作品にまで、板野から始まり増尾と庵野が完成させた「マップ兵器」の表現が登場する。これが何を意味するか。まずは、「トップをねらえ!」という作品のアニメ業界に与えた影響の大きさです。これだけ多くのところで意識されている時点で、その影響力の大きさは言うまでもないかもしれませんが、やはり影響力は思っているより大きい。もう1つとしては、そういった表現を作ったアニメーターたちの作画を間接的に見ているということです。板野一郎、庵野秀明はともかくとして、増尾昭一の名前を知っているという一般の方は少ないです。これは増尾の役回りを考えれば当然かもしれませんが、アニメファンでもおそらく名前を知っているだけとか、直接的には作画を見たことない人が多いかもしれない。
しかし、前述した通り、これだけ幅広い層のアニメで「マップ兵器の表現」は使われていますので、間接的には多くの人が板野一郎や増尾昭一の作画や関連した作画を見ていると言っても決して言い過ぎではないと思うんです。板野一郎が土台を作り、庵野と増尾ペアによって完成へと至った「マップ兵器の記号的表現」から分かることは、「トップをねらえ!」と増尾昭一の偉大性です。1つのアニメ的な表現、それもよく使われる記号的表現を完成させたことは、アニメーションの表現の広がりに寄与していると感じます。
<参考文献>
・アニメの作画を語ろう animator interview 板野一郎(1)
・アニメの作画を語ろう animator interview 橋本敬史(1)情熱で始めたアニメーターの仕事
・第50回 石黒昇、板野一郎、庵野秀明、三世代そろった『超時空要塞マクロス』の現場
・第48回 『超時空要塞マクロス』の石黒昇監督、ご逝去を悼む
増尾昭一作画集02について
■「増尾昭一作画集02(全くの未完成)」
更新できてないので、とりあえず。まだまだ未完成ですが、90年代後半から2013年までを含めて作ろうと思っています。上記の動画では、「ICE」「最終兵器彼女」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破、Q」「ゲートキーパーズ」の増尾作画であろう所を入れています。
最近久しぶりに増尾昭一の作画wikiを見てみると、やたら詳しくなっていて驚きました。いやあ細かいとこまで詳細に記載されていましたね。すんげー詳しい人いるんでしょうか。
個人的には、「うる星やつら156話」については増尾昭一作画の可能性が大きいと感じてきました。やっぱ金田系のショックコマ、白コマ、破片が当時の「ダーティペア」あたりと似てるのが理由として挙げられますね。庵野さんが、ショックコマを殆ど使わないというのも大きな点です。
まあ「うる星やつら156話」についてはそんな感じで…。後は、何を動画に入れようかなあと現在試行錯誤中です。エヴァ見直そうかなあと考えたりもしていますが、中々に難しい。「旧劇」の増尾パートって、思い当たるのが戦略自衛隊の山への連射でバババっとなるシーンなんですけど、どうなんでしょうか。あそこは白コマたくさんだったような気がするし、「ナディア」における増尾昭一の作画にも触手煙の感じ等が似てるなあと。
ポケモンの劇場版も頑張って見ようと思います。ホント世代なのに、「ルギア爆誕」「ミュウツーの逆襲」も見てないですからね。何やってんだと。後は、「ブレイブ・ストーリー」とかですかね。そうだ、作wikiコピペっとこう。
更新できてないので、とりあえず。まだまだ未完成ですが、90年代後半から2013年までを含めて作ろうと思っています。上記の動画では、「ICE」「最終兵器彼女」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破、Q」「ゲートキーパーズ」の増尾作画であろう所を入れています。
最近久しぶりに増尾昭一の作画wikiを見てみると、やたら詳しくなっていて驚きました。いやあ細かいとこまで詳細に記載されていましたね。すんげー詳しい人いるんでしょうか。
個人的には、「うる星やつら156話」については増尾昭一作画の可能性が大きいと感じてきました。やっぱ金田系のショックコマ、白コマ、破片が当時の「ダーティペア」あたりと似てるのが理由として挙げられますね。庵野さんが、ショックコマを殆ど使わないというのも大きな点です。
まあ「うる星やつら156話」についてはそんな感じで…。後は、何を動画に入れようかなあと現在試行錯誤中です。エヴァ見直そうかなあと考えたりもしていますが、中々に難しい。「旧劇」の増尾パートって、思い当たるのが戦略自衛隊の山への連射でバババっとなるシーンなんですけど、どうなんでしょうか。あそこは白コマたくさんだったような気がするし、「ナディア」における増尾昭一の作画にも触手煙の感じ等が似てるなあと。
ポケモンの劇場版も頑張って見ようと思います。ホント世代なのに、「ルギア爆誕」「ミュウツーの逆襲」も見てないですからね。何やってんだと。後は、「ブレイブ・ストーリー」とかですかね。そうだ、作wikiコピペっとこう。
■新世紀エヴァンゲリオン(1995~1996) 演出 23話 原画 2話 5話 8話 9話(NC) 12話 19話 23話 26話
1:初号機の格納庫の汚しを担当(Newtype2006年3月号別冊付録「新世紀エヴァンゲリオンDECADE」より)
2:
5:タイトル前の零号機が壁にパンチする辺りから赤い液体が出るところまで(憶測)
8:AパートからBパートにかけての艦艇が使途に襲われて爆発していくところや、縦向きになった船が沈む辺りなど(憶測)
9:中村豊氏のパートの後の爆発(WEBアニメスタイル animator interview 中村豊より)
12:南極のシーンの艦艇(憶測)
19:初号機の胸から血が噴き出した後、ゼルエルのビームが初号機に直撃して爆発が起こるところなど(憶測)
23:零号機の爆発など(憶測)
26:
■GUN SMITH CATS(OVA/1995~1996) 原画 2話 3話
2:メイの仕掛けた爆弾が爆発してナスターシャの車のガラスが割れる辺りや、跳ね橋に突っ込んだナスターシャの車が爆発して川に落ちるところ(憶測)
3:ジョディが受話器を置いた直後の、家が大爆発するところ(憶測)
■LUNAR シルバースターストーリー(SS/1996) 原画
■赤ちゃんと僕(1996~1997) 演出 7話
■青空少女隊(OVA/1994~1996) 原画 5話
■エルフを狩るモノたち(1996) オープニング作画
OP:冒頭?(憶測)
■シャーマニックプリンセス(OVA/1996~1998) 原画 3話 4話
■新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生(劇場/1997) 原画
■新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(劇場/1997) 原画
■POWER DOLLS Detachment of Linited Line Service プロジェクトα(OVA/1998) 原画
■The Animated Series VAMPIRE HUNTER(OVA/1997~1998) 原画 4話
■ジオブリーダーズ 魍魎遊撃隊 File-X ちびねこ奪還(OVA/1998) 原画 1話
■劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲(劇場/1998) 原画
■彼氏彼女の事情(1998~1999) 原画 13話 16話 18話
■機動戦士ガンダム 第08MS小隊(1996~1999) 原画 11話
■メルティランサー The Animation(OVA/1999~2000) メカニカルデザイン(共同) 絵コンテ 6話(共同) 演出 6話 メカニック作画監督 1話 2話 3話(共同) 4話(共同) 5話(共同) 6話(共同) 原画 1話 2話 4話 6話
■劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(劇場/1999) 原画
■魔装機神サイバスター(1999) 原画 26話
■ゲートキーパーズ(2000) 超科学エフェクト メカ設定(共同) メカ作監 13話 17話 原画 1話 作画 11話 13話 21話 24話
■ジョジョの奇妙な冒険 ADVENTURE(OVA/2000~2002) 原画 1話 7話
■劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI(劇場/2000) 原画
■VANDREAD(2000) メカニック作監 1話(共同) 3話 5話(共同) 6話(共同) 13話(共同) 原画 1話 5話
■無敵王トライゼノン(2000~2001) 原画 15話
■幻想水滸外伝 Vol.2 クリスタルバレーの決闘(PS/2001) OP原画
■夜勤病棟(18禁OVA/2001) 原画 3話
■劇場版ポケットモンスター セレビィ 時を超えた遭遇(劇場/2001) 原画
■SAMURAI GIRL リアルバウトハイスクール(2001) モンスターデザイン
■スカイガンナー(PS2/2001) OP原画
■FF:U ~ファイナルファンタジー:アンリミテッド~(2001~2002) 美術レイアウト 原画 2話 4話 7話 8話 9話 13話 18話 23話 24話 25 話
■犬夜叉 時代を越える想い(劇場/2001) 原画
■Hellsing(2001) 原画 13話
■ポケットモンスタークリスタル ライコウ雷の伝説(TVSP/2001) 原画
■パルムの樹(劇場/2002) 原画
■フルメタル・パニック!(2002) 原画 24話
■最終兵器彼女(2002) 原画 1話
■円盤皇女ワるきゅーレ(2002) 原画 2話
■シックス・エンジェルズ(劇場/2002) 絵コンテ(共同) メカ作画監督(共同) ビジュアルエフェクト(共同)
■幻想水滸伝Ⅲ(PS2/2002) OP原画
■劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス(劇場/2002) 原画
■戦闘妖精雪風(OVA/2002~2005) 原画 1話 5話
■ゲートキーパーズ21(OVA/2002~2003) 原画 4話 OP2
■超重神グラヴィオン(2002) 原画 7話
■キディ・グレイド(2002~2003) 絵コンテ 14話(共同)
■サブマリン707R(OVA/2003~2004) 監督 プロジェクトブレーン 絵コンテ 本編 ED 演出 ED 画面構成・レイアウト 1話 原画 1話 2話
■爆裂天使(2004) 原画 13話 18話
■劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション 裂空の訪問者デオキシス(劇場/2004) 原画
■Re:キューティーハニー(OVA/2004) 原画 3話
■劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオ(劇場/2005) 原画
■ガン×ソード(2005) 原画 4話
■テイルズオブレジェンディア(PS2/2005) 原画
■テイルズオブジアビス(PS2/2005) イベント原画
■銀色の髪のアギト(劇場/2006) エフェクト作監 原画
■機神咆吼デモンベイン(2006) 監督 絵コンテ 1話 2話 12話 原画 10話
■劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション ポケモンレンジャーと蒼海の王子マナフィ(劇場/2006) 原画
■ブレイブストーリー(劇場/2006) 作画監督(共同) 原画
■地球へ…(2007) 絵コンテ OP1
■AFRO SAMURAI アフロサムライ(2007) 原画 3話 5話
■ICE(OVA/2007) 作画監督 1話(共同) 2話(共同) 3話(共同) 原画 1話 3話
■ななついろ★ドロップス(2007) 原画 6話
■ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(劇場/2007) 特技監督 原画
■BLUE DROP ~天使達の戯曲~(2007) 原画 12話
■我が家のお稲荷さま。(2008) 原画 1話
■真救世主伝説 北斗の拳 トキ伝(OVA/2008) 絵コンテ(共同) 原画
■まかでみ・WAっしょい!(2008) 原画 1話 12話
■ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(劇場/2009) 特技監督・原画
■ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(劇場/2012) 特技監督・原画
■宇宙戦艦ヤマト2199(2013) 原画 20話 21話 25話
■劇場版 薄桜鬼(劇場/2013~2014) 絵コンテ 第一章(共同)
■蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-(2013) 原画 4話
(引用元:http://www18.atwiki.jp/sakuga/pages/1061.html)
増尾さん99-04ぐらいまで働きすぎやでホンマ…政勝さんもおかしいレベルですけど、増尾さんもホンマ働いてますよねえ(※太字にしてるのは、確実に動画に入れるヤツ。)
やるとなったら集中的に(2週間とかで)やりたいですね。こんなん3ヶ月とかかけてたら逆に生活の中心が増尾昭一になってしまうので、それだけは避けたい。いや、増尾さんが嫌いとかそういうわけではなくてね。ホントにね、何と言ったらいいのか。まあいいや。
後!増尾昭一はアニメーター見本市で監督するんでしょうか。もし監督作品を手かげたら、ニコ生に増尾さんが出るので、それもまた楽しみですね。何はともあれ、期待はしておく。
(引用元:http://www18.atwiki.jp/sakuga/pages/1061.html)
増尾さん99-04ぐらいまで働きすぎやでホンマ…政勝さんもおかしいレベルですけど、増尾さんもホンマ働いてますよねえ(※太字にしてるのは、確実に動画に入れるヤツ。)
やるとなったら集中的に(2週間とかで)やりたいですね。こんなん3ヶ月とかかけてたら逆に生活の中心が増尾昭一になってしまうので、それだけは避けたい。いや、増尾さんが嫌いとかそういうわけではなくてね。ホントにね、何と言ったらいいのか。まあいいや。
後!増尾昭一はアニメーター見本市で監督するんでしょうか。もし監督作品を手かげたら、ニコ生に増尾さんが出るので、それもまた楽しみですね。何はともあれ、期待はしておく。
橋本敬史さんの水エフェクト作画について少し
前々回、セシルの波について少し言及したんですけど、そういや橋本さんのエフェクトについて整理したような記事を書いてないなあと思い出しまして、今回ご紹介をしようと思います。タイトル通り、今回は水エフェクトについてのみ触れます。(※爆発・煙も素晴らしいんですが、それはまた次の機会に)
■「ウィザード・バリスターズ 弁魔士セシル(2014)」 04話

まずは前回のおさらいから。セシルの波作画は前回言及したように、橋本敬史作画っぽいと少し感じていました。その要因は、水柱のフォルム(形)にあります。上記の「セシル04話」においては、水柱自体はそれぞれが独立せずに、全体で波を構成していますよね。そうした水柱が立ち、丸まって重力に従い落ちていく。これが基本的な橋本水エフェクトの要素だと考えています。付け加えて言うならば、衝撃波の作画にとても特徴があります。それはこれから説明していきたいと思います。
■「犬夜叉 紅蓮の蓬莱島(2004)」 劇場

まずは水柱の作画を一つ。最初に龍が倒れてから、まず水柱が立つ。そうして重力に従い(画面には映っていませんが)、ゆっくりと落ちていく。衝撃波についてですが、波が一回ぶわっとこちらに押し寄せた後、放射状に尖ったものが画面に迫ってくるように作画されていることが分かると思います。僕はこれを、「橋本衝撃波」とかそんな感じに勝手に呼んでます。
■「宇宙戦艦ヤマト2199(2012)」 01話

ここは波よりも、衝撃波の表現に注目してもらいたい。これも橋本作画なんですが、微妙な違いはあれど橋本衝撃波はどの作品においても似ている点があります。押し寄せてくる波は、やはり鋭く放射状に尖り、画面に迫ってくる。最後は、その衝撃波の真ん中が画面となり、まるで吸い込まれるようにカットが終わる。
■「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012)」 劇場

これも同じく、衝撃波がメインで描写されているシーン。1カット目は分かりやすいと思う。どっひゃーんという感じで迫ってきてますよね。2カット目に関しては、色が被って少しみにくいと思いますが、レイヤーを2つ重ねて作画されています。波が尖って丸まっていく描写と、衝撃波の描写と2つある。少しスローで見てみましょう。

大体、こんな感じ。手前側に衝撃波が存在しているのが分かると思います。橋本衝撃波は(水に限らず、爆発でも)ラストに4~6枚ほど使って、衝撃波のカオス感(ごちゃごちゃ感)を出しているんですが、これ増尾昭一の作画から来てんじゃねーのかなあなんてふと考えとります。まあ、それもまた今度。
で、セシルの波のフォルム自体にクリソツなのは、実は爆煙作画で一つあるんです。
■「サマーウォーズ(2009)」 劇場

サマヲのラストシーン。橋本作画、特に爆煙、爆発、煙の作画は、あんまり尖らせることなく、全体的には丸いフォルムで作画されることが多いと思うんですが、サマヲだけは異なっていて、むしろ水エフェクト(特に衝撃波)に近い描写になっている。小惑星探査機が物凄いスピードで落ちてくるのは、やはり普通の爆煙描写ではダメで、衝撃波でないと橋本さんは納得できなかったと思うんですよね。だから、こういうフォルムになっている。
普段はこういう煙なんですよね。
■「キルミーベイベー(2012)」 OP

こういう「煙全体が繋がっている」感じの柔らかいフォルムで普段は描くことが多いです。というか爆発や煙に関しては殆どこういった作画だと思う。爆発の基点として最初に尖ることも少なく、最初から丸いフォルムでどーんと爆発することが多い。後、キルミーベイベーは神。
次(橋本作画に触れる時)は、橋本さんの爆発や煙作画についても少し触れたいかなあと思ってます。そういや、橋本敬史作画触れてこなかったなあと。まあ、やっぱりエフェクトっていいもんですね。
■「ウィザード・バリスターズ 弁魔士セシル(2014)」 04話

まずは前回のおさらいから。セシルの波作画は前回言及したように、橋本敬史作画っぽいと少し感じていました。その要因は、水柱のフォルム(形)にあります。上記の「セシル04話」においては、水柱自体はそれぞれが独立せずに、全体で波を構成していますよね。そうした水柱が立ち、丸まって重力に従い落ちていく。これが基本的な橋本水エフェクトの要素だと考えています。付け加えて言うならば、衝撃波の作画にとても特徴があります。それはこれから説明していきたいと思います。
■「犬夜叉 紅蓮の蓬莱島(2004)」 劇場

まずは水柱の作画を一つ。最初に龍が倒れてから、まず水柱が立つ。そうして重力に従い(画面には映っていませんが)、ゆっくりと落ちていく。衝撃波についてですが、波が一回ぶわっとこちらに押し寄せた後、放射状に尖ったものが画面に迫ってくるように作画されていることが分かると思います。僕はこれを、「橋本衝撃波」とかそんな感じに勝手に呼んでます。
■「宇宙戦艦ヤマト2199(2012)」 01話

ここは波よりも、衝撃波の表現に注目してもらいたい。これも橋本作画なんですが、微妙な違いはあれど橋本衝撃波はどの作品においても似ている点があります。押し寄せてくる波は、やはり鋭く放射状に尖り、画面に迫ってくる。最後は、その衝撃波の真ん中が画面となり、まるで吸い込まれるようにカットが終わる。
■「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012)」 劇場

これも同じく、衝撃波がメインで描写されているシーン。1カット目は分かりやすいと思う。どっひゃーんという感じで迫ってきてますよね。2カット目に関しては、色が被って少しみにくいと思いますが、レイヤーを2つ重ねて作画されています。波が尖って丸まっていく描写と、衝撃波の描写と2つある。少しスローで見てみましょう。

大体、こんな感じ。手前側に衝撃波が存在しているのが分かると思います。橋本衝撃波は(水に限らず、爆発でも)ラストに4~6枚ほど使って、衝撃波のカオス感(ごちゃごちゃ感)を出しているんですが、これ増尾昭一の作画から来てんじゃねーのかなあなんてふと考えとります。まあ、それもまた今度。
で、セシルの波のフォルム自体にクリソツなのは、実は爆煙作画で一つあるんです。
■「サマーウォーズ(2009)」 劇場

サマヲのラストシーン。橋本作画、特に爆煙、爆発、煙の作画は、あんまり尖らせることなく、全体的には丸いフォルムで作画されることが多いと思うんですが、サマヲだけは異なっていて、むしろ水エフェクト(特に衝撃波)に近い描写になっている。小惑星探査機が物凄いスピードで落ちてくるのは、やはり普通の爆煙描写ではダメで、衝撃波でないと橋本さんは納得できなかったと思うんですよね。だから、こういうフォルムになっている。
普段はこういう煙なんですよね。
■「キルミーベイベー(2012)」 OP

こういう「煙全体が繋がっている」感じの柔らかいフォルムで普段は描くことが多いです。というか爆発や煙に関しては殆どこういった作画だと思う。爆発の基点として最初に尖ることも少なく、最初から丸いフォルムでどーんと爆発することが多い。後、キルミーベイベーは神。
次(橋本作画に触れる時)は、橋本さんの爆発や煙作画についても少し触れたいかなあと思ってます。そういや、橋本敬史作画触れてこなかったなあと。まあ、やっぱりエフェクトっていいもんですね。
大久保宏作画と、最近グッと来た爆発・煙カット(12月編)
もっとエフェクト単体で楽しむ人が増えてもいいと思う。
■「ノエイン もうひとりの君へ(2005)」1話

![32]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/9/c9c72a4e-s.jpg)
![35]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/3/4362af91-s.jpg)
![34]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/d/dd5f0ace-s.jpg)
![44]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/9/29a923f5-s.jpg)
煙が内部からじんわりと膨らみ、柔らかい「泡」の集合体のようなエフェクト。ディテールは細かく、特に小さな丸煙の集合体があるのが特徴か。衝撃波が画面を横切り、臨場感ある写実性も見どころ。最初の爆煙も透過光、明るめの橙色、少し暗いカゲ、さらに暗いカゲと多段に色を組み合わせてリアルさを表現している。全体のフォルムを重視しているというよりは、むしろ自由なフォルムの上に細かいディテール(大きさバラバラの円・楕円)が乗っかり、写実性が発現しているという感じ。
これを描いたのが、大久保宏さんというアニメーター。サテライトアニメ浪漫出身で、今は派生のGoHandsという制作スタジオに所属。直近の参加作品では、「生徒会役員共*(2014)」「K MISSING KINGS(2014)」などがあります。多分上記のノエイン作画が一番知られてるんじゃないのかなあ。凄腕アクションアニメーターという印象がある人が多いと思うんだけど、エフェクトの作画もまた良いのですよ、これが。次のは、大久保さんの別のお仕事。
■「マクロス・フロンティア(2008)」20話

爆発が広がりきった後にその表面がじんわりと動く。じんわり動かすアニメーターは当然たくさんいるんだけど、じんわり加減のタイミングがスッとした感じで上手い。ゆっくりやりすぎておらず、タメすぎてもないんですね。フォルムも「ノエイン」の時とは全然違ってるのがわかると思う。後はまだ未見ですが、「COPPELION(2013)」にも原画で参加されているので、ちょっと楽しみです。
ここからは、最近グッと来たエフェクト作画を何点か。まさかシリーズ化するとは当の本人も思ってなかった。
■「名探偵コナン(2014/11~)」OP39

飛び込んでからの気泡作画。いやあうめえ。何か物体が飛び込んだわけでもないのに、しっかりと水中に何かがいると分かる作画は見事。ラスト左右それぞれ気泡が少し浮上しますよね、これが現象としてのリアリズムを高めていると思う。(このカットは、森久司さんです。)

![19]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/3/5/35d51f06-s.jpg)
![40]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/c/ccd61f69-s.jpg)
ブワッと画面が一瞬覆われてからの、花びらへの変化は上手いですねえ。ザ・アニメーションという感じ。モノクロ(白黒)の画面では「花びら」の予感・伏線・示唆が少ないのに、カラーの画面で「花びら」が出てきても違和感が全くない。示唆としての要素は、中心部の竜巻(黄色)と、時計回りに回転するライン(水色)ぐらいしかない。普通の作画は、「現象の予感・伏線→現象の前に起きる事象→現象」という感じだと大体思うんだけど、このエフェクトシーンでは現象の前に起きる事象の部分がスッポリ抜けてる(※何か破片が散っているとかそういうのが無い)。だから、見る側がきちんと脳内でそれを補完してるんですね。アニメとしては凄く原始的なやり方なんだけど、残像効果の応用で上手い。特徴としては、フックのような、鎌のような一本線でしょうかね。
エンドクレジットまだ見れて無いんですが、森久司作画かもしれないということで。金田系からリアル系へ、大平みたいな作画変遷を遂げています。最近フリーダムになりだしてから、すごく話題や人気になっているような。
【訂正 2014/12/28】
誤情報でした。この花吹雪カットを担当されたのは、田中誠輝さんでした。(水に飛び込む、水柱の方は森久司さんです)。御二方には大変失礼をいたしました。以後、情報の精査を図りたいと思います。
■「ソードアート・オンラインⅡ(2014)」19話

![51]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/6/d615a771-s.jpg)
![53]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/2/c2cdd027-s.jpg)
![55]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/3/23ef6f06-s.jpg)
![57]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/1/418e9cc9-s.jpg)
この中心部から広い範囲につけるカゲのやり方は間違いなく、黒田結花作画。煙は右上からスタートし、左下へ、そしてラストに真ん中から全体へと広がっていく。だから、ここはレイアウト・画面作りもいいですね。いやあ煙のもふもふ加減が堪りません。ラスト地味に中心のカゲが2色になってるんですよね、そのおかげもあって、画面がキュッと締まってる。
今回はそんな感じです。いやあ今は黒田結花作画が僕は一番好きですね。愛したい。結婚したい。
■「ノエイン もうひとりの君へ(2005)」1話

![32]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/9/c9c72a4e-s.jpg)
![35]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/3/4362af91-s.jpg)
![34]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/d/dd5f0ace-s.jpg)
![44]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/9/29a923f5-s.jpg)
煙が内部からじんわりと膨らみ、柔らかい「泡」の集合体のようなエフェクト。ディテールは細かく、特に小さな丸煙の集合体があるのが特徴か。衝撃波が画面を横切り、臨場感ある写実性も見どころ。最初の爆煙も透過光、明るめの橙色、少し暗いカゲ、さらに暗いカゲと多段に色を組み合わせてリアルさを表現している。全体のフォルムを重視しているというよりは、むしろ自由なフォルムの上に細かいディテール(大きさバラバラの円・楕円)が乗っかり、写実性が発現しているという感じ。
これを描いたのが、大久保宏さんというアニメーター。
■「マクロス・フロンティア(2008)」20話

爆発が広がりきった後にその表面がじんわりと動く。じんわり動かすアニメーターは当然たくさんいるんだけど、じんわり加減のタイミングがスッとした感じで上手い。ゆっくりやりすぎておらず、タメすぎてもないんですね。フォルムも「ノエイン」の時とは全然違ってるのがわかると思う。後はまだ未見ですが、「COPPELION(2013)」にも原画で参加されているので、ちょっと楽しみです。
ここからは、最近グッと来たエフェクト作画を何点か。まさかシリーズ化するとは当の本人も思ってなかった。
■「名探偵コナン(2014/11~)」OP39

飛び込んでからの気泡作画。いやあうめえ。何か物体が飛び込んだわけでもないのに、しっかりと水中に何かがいると分かる作画は見事。ラスト左右それぞれ気泡が少し浮上しますよね、これが現象としてのリアリズムを高めていると思う。(このカットは、森久司さんです。)

![19]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/3/5/35d51f06-s.jpg)
![40]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/c/ccd61f69-s.jpg)
ブワッと画面が一瞬覆われてからの、花びらへの変化は上手いですねえ。ザ・アニメーションという感じ。モノクロ(白黒)の画面では「花びら」の予感・伏線・示唆が少ないのに、カラーの画面で「花びら」が出てきても違和感が全くない。示唆としての要素は、中心部の竜巻(黄色)と、時計回りに回転するライン(水色)ぐらいしかない。普通の作画は、「現象の予感・伏線→現象の前に起きる事象→現象」という感じだと大体思うんだけど、このエフェクトシーンでは現象の前に起きる事象の部分がスッポリ抜けてる(※何か破片が散っているとかそういうのが無い)。だから、見る側がきちんと脳内でそれを補完してるんですね。アニメとしては凄く原始的なやり方なんだけど、残像効果の応用で上手い。特徴としては、フックのような、鎌のような一本線でしょうかね。
【訂正 2014/12/28】
誤情報でした。この花吹雪カットを担当されたのは、田中誠輝さんでした。(水に飛び込む、水柱の方は森久司さんです)。御二方には大変失礼をいたしました。以後、情報の精査を図りたいと思います。
■「ソードアート・オンラインⅡ(2014)」19話

![51]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/6/d615a771-s.jpg)
![53]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/c/2/c2cdd027-s.jpg)
![55]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/3/23ef6f06-s.jpg)
![57]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/4/1/418e9cc9-s.jpg)
この中心部から広い範囲につけるカゲのやり方は間違いなく、黒田結花作画。煙は右上からスタートし、左下へ、そしてラストに真ん中から全体へと広がっていく。だから、ここはレイアウト・画面作りもいいですね。いやあ煙のもふもふ加減が堪りません。ラスト地味に中心のカゲが2色になってるんですよね、そのおかげもあって、画面がキュッと締まってる。
今回はそんな感じです。いやあ今は黒田結花作画が僕は一番好きですね。愛したい。結婚したい。
デスリバ(春エヴァ)の極太明朝について
とある所で議題に上がっていて、知らない人も多かったので。
「劇場版新世紀エヴァンゲリオン(デスリバ)」の途中まで出来上がったヤツ(※量産型が宙を舞いつつ終わるカット)、つまり「春エヴァ」のエンドクレジットに流れる明朝がいいんですよ。これです、これ。
■「春エヴァ(DEATH編途中まで)(1996)」EDクレジット
![46]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/3/2/3218a035-s.jpg)
![52]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/f/e/fe455d0c-s.jpg)
![58]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/3/232654db-s.jpg)
![17]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/1/1/11a9027c-s.jpg)
極めつけがこれです。これが大好き。
![06]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/7/0/708f9508-s.jpg)
このマティスUBを使い、縦に圧縮した極太明朝!カッコイイ以外の言葉が見つからない。もうあと少し油断をすれば、線と線がくっついて字が潰れてしまう限界まで行ってますよね。これが凄まじく好きなんです。
ちなみに、テレビ版のマティスよりも太字のフォントを使用しているらしいです(※テレビ版はマティスEB)。詳しいフォント考察をしていらっしゃる方がいたので、詳細はこちらのサイト様もご覧ください。素晴らしい内容です。どちらも、「市川崑のタイポグラフィ」の書評なのですが、見方が三者三様あり、面白いです。
2010-07-26 小谷充『市川崑のタイポグラフィ』と「エヴァ明朝」(uakira様)
エヴァ、鬱くしき明朝体 - 書評 - 市川崑のタイポグラフィ (PSYCHEDELEDGE様)
「劇場版新世紀エヴァンゲリオン(デスリバ)」の途中まで出来上がったヤツ(※量産型が宙を舞いつつ終わるカット)、つまり「春エヴァ」のエンドクレジットに流れる明朝がいいんですよ。これです、これ。
■「春エヴァ(DEATH編途中まで)(1996)」EDクレジット
![46]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/3/2/3218a035-s.jpg)
![52]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/f/e/fe455d0c-s.jpg)
![58]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/3/232654db-s.jpg)
![17]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/1/1/11a9027c-s.jpg)
極めつけがこれです。これが大好き。
![06]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/7/0/708f9508-s.jpg)
このマティスUBを使い、縦に圧縮した極太明朝!カッコイイ以外の言葉が見つからない。もうあと少し油断をすれば、線と線がくっついて字が潰れてしまう限界まで行ってますよね。これが凄まじく好きなんです。
ちなみに、テレビ版のマティスよりも太字のフォントを使用しているらしいです(※テレビ版はマティスEB)。詳しいフォント考察をしていらっしゃる方がいたので、詳細はこちらのサイト様もご覧ください。素晴らしい内容です。どちらも、「市川崑のタイポグラフィ」の書評なのですが、見方が三者三様あり、面白いです。
2010-07-26 小谷充『市川崑のタイポグラフィ』と「エヴァ明朝」(uakira様)
エヴァ、鬱くしき明朝体 - 書評 - 市川崑のタイポグラフィ (PSYCHEDELEDGE様)
グリザイアの果実 野中パートまとめ
※パートは全て推測です。
※とりあえず、原画回のみ。後から追記で作監回の部分を記載します。
OP

この走り作画だと思う。後は、バスケしてる後のモブの所とか。でも正直分からない。ゲームの方のグリザイアOP見ましたが、原画は渡辺、フミオさんだけでクレジットは不明瞭。橋本敬史も参加してるんですが、どこで明らかになったのか…(※ゲームクリア後のスタッフロールに載ってんのかなあ)。
#01

1話に関しては完全に推測。引きのカットでは、細かい仕草に合わせた関節の動きが上手い。教科書しまうときの腕の感じとか、椅子から立つ時の頭の動きとか。アップのカットでは、喋る動きに連動して肩や首が動いているのが素晴らしく上手い。そこらへんが、野中っぽいかなあと。
#02



2話に関しては、アバン。走りながらカッターを出す、このシーンは走りと共に作画される肩の動きが良いばかりでなく、振られる腕の関節が柔らかい感じもまた素晴らしい。転んでしまいかけた後に、2回体全体が下に落ちるのが良い。頭の部分が落ちる重力に引っ張られて、他の部分(上半身・足)が連動しているのがいいんですよ。特に2回目の体の沈み込みが素晴らしい。ここは野中作画で確定だと思う。後は、Bパート明けてからの最初のカッターサカキ(gif3つ目)。ここも少し野中作画っぽくて、何でかというと、野中がキャラをフェード・アウトさせるときの作画は、こんな風にスッと消えるから。まあ大島作画の可能性も十分あります。
#03




3話は、アバンのあのシーン。ベッドでくんずほぐれつをする前のそろーり歩きもやってますね。ここが上手い。肩に力が入ってる(※驚かせようと思って)のを表現してて、ユウジの部屋を物色する作画もキョロキョロ感が出てて良い。枕に顔を埋めて身悶えるカットは、顔の動き方が凄まじく良い。押し付けて少し離れて、匂いを嗅いでが伝わってくる。画面外の上半身も動いている感じがして良いんですよ。この後の足を組み替えたりするカットがベッドシーンでは一番だと思うんですが、エロは消されるような気がして載せてません。あそこ上手い。
#06


6話もアバン。野中、アバンばっかすね。1個目はグリザイア野中のベストカットだと思う。右肩から出て行く自然な歩きのスタート、そして下半身しか見えてないのにビシバシ感じる重心移動。すげえ上手い。プリーツスカートの揺れ方もまた凄く柔らかくていいですね。2個目は同級生の小走り作画。一歩目の少し大きくストライドを取って、その後は歩幅を狭めて歩み寄っていくのがめっちゃ良い。ここも一歩目の時に、少し上半身が沈み込んでる。俯瞰アングルでも分かるのは凄いですね。
後はお墓参り後の、サカキの笑ってる作画もやってるかも。ここは別記事でも触れたとおり、大島縁さんの可能性も大有り。ちょっと話逸れますが、大島作画って少しコミカルなんだけど、やっぱ上手いですね。#01の大島パートもめっちゃいい。
という感じですね。
作監回に関してはまた後日、この記事に追記します。
※とりあえず、原画回のみ。後から追記で作監回の部分を記載します。
OP

この走り作画だと思う。後は、バスケしてる後のモブの所とか。でも正直分からない。ゲームの方のグリザイアOP見ましたが、原画は渡辺、フミオさんだけでクレジットは不明瞭。橋本敬史も参加してるんですが、どこで明らかになったのか…(※ゲームクリア後のスタッフロールに載ってんのかなあ)。
#01

1話に関しては完全に推測。引きのカットでは、細かい仕草に合わせた関節の動きが上手い。教科書しまうときの腕の感じとか、椅子から立つ時の頭の動きとか。アップのカットでは、喋る動きに連動して肩や首が動いているのが素晴らしく上手い。そこらへんが、野中っぽいかなあと。
#02



2話に関しては、アバン。走りながらカッターを出す、このシーンは走りと共に作画される肩の動きが良いばかりでなく、振られる腕の関節が柔らかい感じもまた素晴らしい。転んでしまいかけた後に、2回体全体が下に落ちるのが良い。頭の部分が落ちる重力に引っ張られて、他の部分(上半身・足)が連動しているのがいいんですよ。特に2回目の体の沈み込みが素晴らしい。ここは野中作画で確定だと思う。後は、Bパート明けてからの最初のカッターサカキ(gif3つ目)。ここも少し野中作画っぽくて、何でかというと、野中がキャラをフェード・アウトさせるときの作画は、こんな風にスッと消えるから。まあ大島作画の可能性も十分あります。
#03




3話は、アバンのあのシーン。ベッドでくんずほぐれつをする前のそろーり歩きもやってますね。ここが上手い。肩に力が入ってる(※驚かせようと思って)のを表現してて、ユウジの部屋を物色する作画もキョロキョロ感が出てて良い。枕に顔を埋めて身悶えるカットは、顔の動き方が凄まじく良い。押し付けて少し離れて、匂いを嗅いでが伝わってくる。画面外の上半身も動いている感じがして良いんですよ。この後の足を組み替えたりするカットがベッドシーンでは一番だと思うんですが、エロは消されるような気がして載せてません。あそこ上手い。
#06


6話もアバン。野中、アバンばっかすね。1個目はグリザイア野中のベストカットだと思う。右肩から出て行く自然な歩きのスタート、そして下半身しか見えてないのにビシバシ感じる重心移動。すげえ上手い。プリーツスカートの揺れ方もまた凄く柔らかくていいですね。2個目は同級生の小走り作画。一歩目の少し大きくストライドを取って、その後は歩幅を狭めて歩み寄っていくのがめっちゃ良い。ここも一歩目の時に、少し上半身が沈み込んでる。俯瞰アングルでも分かるのは凄いですね。
後はお墓参り後の、サカキの笑ってる作画もやってるかも。ここは別記事でも触れたとおり、大島縁さんの可能性も大有り。ちょっと話逸れますが、大島作画って少しコミカルなんだけど、やっぱ上手いですね。#01の大島パートもめっちゃいい。
という感じですね。
作監回に関してはまた後日、この記事に追記します。
異能バトルOP:吉成作画
そういえば、異能といえばOPカッコイイですよね。
多分、1ヶ月前ぐらいに散々言われてる気がするけど。(※取り残されていく…)
■『異能バトルは日常系のなかで(14)』OP

これ全部吉成なんかね。
だとしたら、半田さんは何処を書いてるんだろう。
この後は雨宮さんだろうし。キャラですかね。
多分、1ヶ月前ぐらいに散々言われてる気がするけど。(※取り残されていく…)
■『異能バトルは日常系のなかで(14)』OP

これ全部吉成なんかね。
だとしたら、半田さんは何処を書いてるんだろう。
この後は雨宮さんだろうし。キャラですかね。
グリザイアの果実 6話「レーゾンデートル」感想:サカキのカッター
学園設立の理由とサカキの重たい過去。
![12]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/7/2726410a-s.jpg)
アバン:サカキカッター痛そう
A:サカキ
・黒服とユウジ
・サカキの過去
・ミクロイドS
B:立て篭もりサカキ
・スナイパーユウジ
・これからどうなってくのか
脚本・作劇・全体構成
![11]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/5/b/5b864494-s.jpg)
![51]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/1/f/1f48dd95-s.jpg)
![38]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/d/dd40d2e6-s.jpg)
![14]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/9/9/991e4b07-s.jpg)
まずタイトルの「レーゾン・デートル」とは、存在意義・存在価値の意味です。多分エヴァで知ってる人も多いんじゃないのかな。跡取りが欲しかった榊家としては男の子ではないことを蔑まれ、精神を病んだ母親からも存在(男でないこと)を疎まれ、果ては弟が死んだら自分に跡継ぎの役目を任されるというサカキの人生は自分の存在価値がないと考えるのも当然と言えます。
サカキは他人からも好奇の目を向けられ、自分の存在に疑問を持っていきます。サカキにとって、一番の葛藤とはなにか。それは、「女である自分」であり、カッターで髪を切るという事態に至りました。だからこそ、そのカッターをいつまでも持ち続けています。「女である自分」を否定するためにカッターを持ち、カッターで他人に襲いかかる。カッターはサカキの女性を否定するための要素であると思います。
演出として、Aパート中盤からAパートラストにかけてのサカキの回想は素晴らしかった。サカキが自分の存在価値に思い悩むプロセスを順々に丁寧に描くことで、視聴者は感情移入が自然とできる。段々とサカキと自分を同一化させ、同じ葛藤を共有できます。自分の存在価値への葛藤というのは、大小あれども、人間の成長過程において確実に存在します。ですので、今回の話は多感な中高生にも刺さるでしょう。
「母親に関係するトラウマ」は、よく見られますね。これは全部が全部、母親が悪いというわけではなくて、様々な要因があるわけですが。『四月は君の嘘』や『彼氏彼女の事情』もそうした物語です。母親というのは作品において、ユースフルな要素なのでしょうか。父親だとあまり上手くいきませんが、母親の場合は母性と出生を握っていますので、効果的なのかもしれません。
作画・画面設計・レイアウト
大島、野中、後藤、越後さんと新旧入り乱れている作画陣。
![29]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/9/f/9fc6bbf3-s.jpg)
![55]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/0/b0c081a2-s.jpg)
大島さんは人気も高いようですが、イマイチパートは分かりません。ただ、1話における、コミカルなミチルの芝居を見ると、人気の理由も分かります。なんでしょうね、大島さんは体全体がビクビク震えるようなアクションというか、ちょっと漫画的な要素を感じます。
![09]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/a/da66bcb9-s.jpg)
![11]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/5/b/5b864494-s.jpg)
![18]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/6/b679cf83-s.jpg)
![02]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/9/d96abada-s.jpg)
野中さんについてですが、おそらくアバンもしくは、後半の墓参りの後のサカキでしょう。アバンは何と言っても、重心移動の巧さが野中っぽいです。下半身しか画面にはないのに、それでも伝わる重心の移動。上手いですね。4枚目もメチャウマなんですよね、肩の揺らし方とか本当に上手い(※ここは大島さんかもしれない)。
そんなところです。
![12]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/2/7/2726410a-s.jpg)
アバン:サカキカッター痛そう
A:サカキ
・黒服とユウジ
・サカキの過去
・ミクロイドS
B:立て篭もりサカキ
・スナイパーユウジ
・これからどうなってくのか
脚本・作劇・全体構成
![11]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/5/b/5b864494-s.jpg)
![51]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/1/f/1f48dd95-s.jpg)
![38]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/d/dd40d2e6-s.jpg)
![14]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/9/9/991e4b07-s.jpg)
まずタイトルの「レーゾン・デートル」とは、存在意義・存在価値の意味です。多分エヴァで知ってる人も多いんじゃないのかな。跡取りが欲しかった榊家としては男の子ではないことを蔑まれ、精神を病んだ母親からも存在(男でないこと)を疎まれ、果ては弟が死んだら自分に跡継ぎの役目を任されるというサカキの人生は自分の存在価値がないと考えるのも当然と言えます。
サカキは他人からも好奇の目を向けられ、自分の存在に疑問を持っていきます。サカキにとって、一番の葛藤とはなにか。それは、「女である自分」であり、カッターで髪を切るという事態に至りました。だからこそ、そのカッターをいつまでも持ち続けています。「女である自分」を否定するためにカッターを持ち、カッターで他人に襲いかかる。カッターはサカキの女性を否定するための要素であると思います。
演出として、Aパート中盤からAパートラストにかけてのサカキの回想は素晴らしかった。サカキが自分の存在価値に思い悩むプロセスを順々に丁寧に描くことで、視聴者は感情移入が自然とできる。段々とサカキと自分を同一化させ、同じ葛藤を共有できます。自分の存在価値への葛藤というのは、大小あれども、人間の成長過程において確実に存在します。ですので、今回の話は多感な中高生にも刺さるでしょう。
「母親に関係するトラウマ」は、よく見られますね。これは全部が全部、母親が悪いというわけではなくて、様々な要因があるわけですが。『四月は君の嘘』や『彼氏彼女の事情』もそうした物語です。母親というのは作品において、ユースフルな要素なのでしょうか。父親だとあまり上手くいきませんが、母親の場合は母性と出生を握っていますので、効果的なのかもしれません。
作画・画面設計・レイアウト
大島、野中、後藤、越後さんと新旧入り乱れている作画陣。
![29]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/9/f/9fc6bbf3-s.jpg)
![55]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/0/b0c081a2-s.jpg)
大島さんは人気も高いようですが、イマイチパートは分かりません。ただ、1話における、コミカルなミチルの芝居を見ると、人気の理由も分かります。なんでしょうね、大島さんは体全体がビクビク震えるようなアクションというか、ちょっと漫画的な要素を感じます。
![09]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/a/da66bcb9-s.jpg)
![11]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/5/b/5b864494-s.jpg)
![18]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/b/6/b679cf83-s.jpg)
![02]](https://livedoor.blogimg.jp/ouritu_dora/imgs/d/9/d96abada-s.jpg)
野中さんについてですが、おそらくアバンもしくは、後半の墓参りの後のサカキでしょう。アバンは何と言っても、重心移動の巧さが野中っぽいです。下半身しか画面にはないのに、それでも伝わる重心の移動。上手いですね。4枚目もメチャウマなんですよね、肩の揺らし方とか本当に上手い(※ここは大島さんかもしれない)。
そんなところです。
グリザイアの果実(1話) 作画再考
初見時には、ミチルとユウジの会話シーン辺りと野中パートを推察したんだけど、どうにもしっくりこなくて、調べてみると(あのシーンは)大島縁の可能性も大きくあるので、考えなおすことにした。よく見てみると、確かに2話3話の野中作画とは違う。(※上手いのは、相変わらずある。大島さんも気になりますね。)
グリザイア1話野中に関しては、記事でも取り上げた通り、「ラストの周防天音」を他の候補として挙げていたんだけど、これも何かしっくりこない。だから、再度1話の作画シーンで候補的に挙げられるところは、何度も見て確認したんだけど、やはりピンとくる作画がない。ここら辺は他の人の意見も伺いたいところ。
再考して見た結果、「Bパートのサカキの唇が動くシーン」が一番それっぽい(としか言えなくて申し訳ないが)ので、今のところの結論はそうなった。後は、何本か野中っぽいところを乗せたが、どうだろうか。


とりあえず、gifだけ載っけて後でいろいろな考えを説明したいと思う。
天メソ1話もよく分からんし、本当に描いてんのってなる。
グリザイア1話野中に関しては、記事でも取り上げた通り、「ラストの周防天音」を他の候補として挙げていたんだけど、これも何かしっくりこない。だから、再度1話の作画シーンで候補的に挙げられるところは、何度も見て確認したんだけど、やはりピンとくる作画がない。ここら辺は他の人の意見も伺いたいところ。
再考して見た結果、「Bパートのサカキの唇が動くシーン」が一番それっぽい(としか言えなくて申し訳ないが)ので、今のところの結論はそうなった。後は、何本か野中っぽいところを乗せたが、どうだろうか。


とりあえず、gifだけ載っけて後でいろいろな考えを説明したいと思う。
天メソ1話もよく分からんし、本当に描いてんのってなる。
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