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I LOVE U,I KILL U

カテゴリ:原画マン > 野中正幸

なんにもできなかった1年だなあブログは( ^ω^)
まーじですまそ( ^ω^)

◆ブログと今年1年
まじでなんもしなかったですね。馬のことしか書いてない。
なんかやりたいことが絞れてないんだろうね。勉強もしたいし配信もしたい、ゲームもしたけりゃブログも書きたい。馬も見たいし書きたい。で、「やりたいこと」以外には「やらなきゃいけないこと」もある。

アニメの表現特集などを期待された方にはごめんねとしか言えないお。もう「なんとかの特集やる予定」とか約束できない、2年続けてこれだからね。2023~24はマジで多忙を極めた。まあ言い訳ですね。野中だけはやりたい。そうだ、野中っぽいタイミングがあったので共有。



■TVアニメ「その着せ替え人形は恋をする」続編制作決定PV

・野中ライクな喜多川海夢
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このパカパカ感(*)!
まさしく2014年あたりの出始めのころの野中正幸。でも今の野中さんはこういう事しないのでフォロワーでしょうね。

振り返った勢いで画面右に動いたあと、その反動で画面左に体が戻る。注目したいのは、右肩・左手先の動きと顎のリアクション。もう1点は髪の毛のリアクションが落ち着いているのが意外やね。こういうのは勢いでぶわっとさせがちですが、画面内の情報量をコントロールした結果だと思う。


( ^ω^)だれだ!?
野中ファンボーイだろ!?
( ^ω^)手を挙げて出てこい!!!!!


*パカパカ感…野中正幸のなんとも言えない、中のポーズを抜いたタイミングのこと



◆「界隈」という言葉
なんとか「界隈」という言葉がとても多く使われた印象です。もともとは、「クラスタ」とかそういう感じの方が流行ってた記憶。作画界隈は過疎村どころじゃなく人はいなくなったんじゃないか。過疎で呼び込みしてたら、いつのまにかそういった人も消えていった感じ。もうそろそろ家屋も飲み込まれていく。

Discordとか流行ってますからね。そのサーバー内で好きなものだけ語っておわりっていう感じになってる。まあ誰だって作画パートの判定であーだこーだ言って100トンの斧で集団リンチには合いたくないわけです。なんであんな文化になってしまったんだろう。

あとは高齢化
グレンラガン世代という作画界隈のボリュームゾーンはもう仕事として中堅プレイヤーあとは結婚などに大変でしょう。いや関係ないか。世代交代が進まなかったのも一つの問題。まあ短命な界隈ですね。



◆オフ会などの参加
2013年ぐらいからブログをしているわけですから、オフ会とかも誘われたり、コミケ後の打ち上げなどにも誘われたりすることは多々あるのですが、ほぼすべてお断りをしていました。コミケに至っては、行ったこと未だにないしなあ。

まず根底として、ネットの自分≠リアルの自分という風に分けているんですよ。ネットの人格だけ見るとキチガイのそれですからね。いや、別にリアルもそんな変わらんのですが。自分の癇癪な部分とかキチゲエっぽいところを見ながら、なんで友人を続けてくれているのか分からない。そこが一番疑問なところです。慣れなんですかね。それはリアルの友人にも言えることですが。

そんな自分も今年、2回ほどオフ会に参加してきました。まったく別のコミュニティです。
すんげえ緊張しましたよ。でもみんな優しくて、楽しかったです。本当にね。
1つは新潟旅行。4月に行きました。アイビスSDも見れてよかった。いやー新潟県はご飯が美味しいです。言うまでもなく日本海側、お魚のジャンル、料理の種類の豊富さ、安さ、どれをとってもすごかったです。最初にいった居酒屋さんがいちばんかもなあ。

2つ目は館山旅行。これは大人数でしたね。グランピング?だったのかな。BBQなどしました。全体的にはボードゲームとマザー牧場が楽しかったです。最年長なのにいちばんはやく(˘ω˘)スヤァとしていました。体力ねえな。


来年はどんな年になるかな~
っていうのは決まっていまして

( ^ω^)ダノンキングリー産駒がデビューします!
( ^ω^)最短で2025年6月!!!!!
( ^ω^)決まったら絶対に府中にいく!!!!!!!!!!!!!

つづくと思わないシリーズほどつづくというもの

前回(2020冬アニメ)は◎だけかな
◎ID:INVADED→すっごい良かった、最高
◯ソマリと森の神様→見てないけど、レイアウトは良いと思う 内容はどうでも良さそう
▲ドロヘドロ→見てない
▲虚構推理→3話あたりで脱落して怒られた

△映像研には手を出すな!→見てないけど、たぶん趣味じゃないけど大衆受けはしてる
△恋する小惑星→見たいけど見てない、多分いい
☆痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います→大沼心をもってしても、カスだった
★押しが武道館いってくれたら死ぬ→見てないけど、良作との呼び声高し



今回は4作、印は絞りました

▲:であいもん


はい、みなさん( ^ω^)
突然ですが、ここからよく読んでください

夢に敗れて、地元に戻ってきた20代後半・アラサー男と、小学生女子の組み合わせは、まごうことなく最強の配合・パターンです。ディープ×Storm Cat並(*)。2400点。

(*父ディープインパクト×母父Storm Catという組み合わせの馬たちはG1戦線でとても活躍しました。キズナ、サトノアラジン、エイシンヒカリ、リアルスティールなど、そしてダノンキングリーです)


定義するならば、

1⃣夢に敗れ  2⃣田舎に戻るアラサー男 + 3⃣小学生女子 (ジト目;あればなお)

=W I N

この公式は出ないわけないだろお!
大事なんだからぁ!


例( ^ω^)じゃぞ

・「ばらかもん」
国母した書道家(23歳)+島送り
×
女児(島民/小1)

・「銀のニーナ」
上京夢追い男(27歳)+敗れ実家帰り
×
女児(姪/小5)

このように、典型的なパターンとして存在しております。地元に戻ってきてゆっくりする、というのは、世相の反映のようにも思えますネ。この生き苦しい社会ですから。

では、「であいもん」とは言うと、

上京バンドマン失敗(32)+父(和菓子職人)入院+実家帰り
×
(和菓子跡継ぎとして)責任感の強い女児(小6)+ジト目

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という最強の組み合わせ。ジト目がこりゃあいいですよぉ…
白いハイライトの輪郭は「未確認で進行形」と同じように、雪国の基調表現でしょうかねえ。いいですね。


▲:スパイファミリー
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なんと1250万部も売れているらしい。まあ、あらすじは言うまでもない感じか…

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そりゃあ、このメンツにもなるというもの。
浅野恭司、嶋田和晃を中心に添えて、色彩設定には「パプリカ」など今敏作品で活躍された、橋本賢を起用。さいきんだと、「機動戦士ガンダムUC」「どろろ」などで有名な古橋一浩が監督を務める。

( ^ω^)・・・

( ^ω^)劇場版の製作かな?


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アクションもすごく良さそう( ^ω^)


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ここのナイフの動きはマジで良かった!GIFにしたいくらい


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(※しました)

これは作画かな…?CGかな…?( ^ω^)
たぶん作画だと思うけど、跳ね方が良い。

でも、困ったことにスパイファミリーがあまり内容的に好きではない…( ^ω^)
ですので、個人的な評価はここまで下げました。でも、まあ妥協して見ても良さそうではあります。これは相当に作画や演出がいいだろうな~という思いがあるので。

ナイフの挙動は本当にめっちゃいいですよ、びっくりした



◯:サマータイムレンダ
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タイムリープ系SFサスペンスらしい( ^ω^)


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この辺、こわい( ^ω^)
夜にトイレ行けなくなっちゃう( ^ω^)

なんかまあ「影」みたいな怪異があるっぽいんで、怪異オチじゃね?みたいな感想。ただ、その「影」を見ると、自分の分身ができてオリジナルを56しにくるっぽいんですが、リボルバーとか包丁とか、ちょっと56し方に違いがあるので、その辺にヒントがあるのかな?と推測しながら見たら面白いかな?と思ってます。

でも、こわそう( ^ω^)
でもサスペンスすきだから見ます( ^ω^)



さて、みなさん


本命の時間です( ^ω^)


◎:まちカドまぞく 2丁目
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2期において、いちばん大事なのは、カラー・基調が1期と変わらないことです。あまり変わらずに発展してより良くなるのがいいのです。そこが崩れてなさそうなのが高評価、大本命たる所以。

あとはここですね~漫符や擬音の使い方

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こういうところのニュアンスが、1期よりもさらに洗練されているのがとても良い…
1期にいっさい劣らない、むしろもっともっと、面白さがあるだろうと思える。そういうものをPVで伝えきっていますね。

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2期というのは大体不安視されるものですが、これはまごうことなく、他作品に8馬身差つけるでしょうね。作品とアニメのもってる能力が違う。オルフェのラストラン有馬みたいに。



さて、本来ならば、ここで終わるはずだったのですが──




☆:ブラック★★ロックシューター DAWN FALL


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現状、トップアニメーターの一角である、野中正幸がひさびさに表部隊に出てきました。「エッグプライオリティ」はNCだったので、クレジットされているものだと「五等分の花嫁2期」以来ですかね。


OP/野中正幸作画
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OP。なにかの特徴で、判別できるとかそういうレベルではないですw
(もう、OP映像の画面から一人浮いている)
パソコンを凝視して忙しく進めていたが、気配を察知し、右方向へと目線を配った後に左方向に睨みを効かせる。このことによって、このキャラクターがとても用心深く・思慮深いことが分かります。キャラクターの性質を一瞬で理解させる、きわめて優れた芝居作画です。



マアこのレベルの存在のアニメーターを実質的に飼い殺している、バイブリーアニメーションは罪深いです。業界的な損失を考えてもらいたい。本当にね。以上。

久々の新作野中作画(※NCです)、そしてこれは一つの到達点だろうとおもう
(こんな人材を独占しているスタジオがあるってマジ?)

ベッドに飛び込むひな:1カット目
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頭部の動きと髪の毛や布のリアクションに注目。飛び込んだ際、頭部は2、3回跳ねて、それに連動して髪の毛がパサパサと動いていく。首を完全に起こした後に、少し首がベッド方向に戻っていくところがすごいのよ。良い仕草・所作とはこういうもの。
(※あと、球体や球面を正確に取ろうとしている。これは2019年ぐらいからの傾向)





だらだらするひな:2カット目★
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身体を捻りながら、上体を起こす。腰~太ももに上体の体重を乗せて、よっこらセイーと身体を起こす。太ももに乗った体重を受けて、右足が浮く。このカットめちゃくちゃリアルですよね。あとはシーツのしわも良い。

たいてい次のカットは、そういうカットに引っ張られてリアルになりがちですが、そうならないのが野中のすごさの一つです。3カット目へ。



うむ!:3カット目★★★
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首をかしげて、肩が少し上がり、髪の毛が少しだけ揺れる。
デフォルメの女の子が可愛く映る。
これが野中だ。これこそが野中作画だ。

派手な動きではないけれど、良い芝居ですよね。このように細かい芝居・仕草を入れることで、キャラクターの性格はよりいっそう伝わる。昨今よく見る目立ちたいだけのクソ作画とは違って、キャラに魂を感じる。そこが良いですよね。



んなことわなぁい!:5カット目★★★
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いやあ、びっくりした。これは野中作画の一つの到達点だろう、とおもう。

なぜ、これほどまでの衝撃を受けているのか。それは野中さんはオバケを昔はこんな風に乱れ打ちしていなかったからです。



2013~14年あたりの野中作画では、オバケ+「線ブレ」or「デフォルメ崩し」で残像を表現してたんですよ。百聞は一見にしかず。ご覧あれ。

未確認で進行形#2(2014/TV)
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真白たんがびっくりしてお兄ちゃんに抱きつくシーン

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こういう崩し方で残像を表現していた。
どこまで崩しても、あくまでも線画だったんですよ。



線画・主線ではないオバケを使うようになったのは、わりと最近、2017年あたりから

エロマンガ先生(2017/TV)#8
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こういう感じです。オバケを使うことで、一瞬だけタイミングをずらす。そして、オバケを少し目に残すように描く。これをなぜ多用し始めたかなんですが、もともと、中抜きのタイミングを多用していた野中さんはおそらく、オバケを代わりに使っている。つまり、中抜き・中無しだった部分のタイミングにオバケを入れている、と思う。


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線がない(主線・輪郭線がない)オバケ

いい意味で野中作画は洗練されていき、2014年ほど中抜きをしなくなりました。ただ、そのタイミングの貴重さ、みたいなものは野中さんも重々承知なはずで、それをもっと良い形に昇華したんじゃないのかな。それがこのオバケの多用に繋がったと考える。


で、この流れを踏まえた上で、今回の「神様になった日」7話の5カット目を見てみましょう。


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同スロー
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ここまでオバケの乱れ打ちをした上で、元の作画スタイルを保つ(洗練されている)のは異常としか言えない。このオバケの多用は、2014年あたりの中抜きタイミングの進化だとぼくは考える。
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この線画なしのオバケ!
線なしのスカッシュアンドストレッチ(潰しと伸ばし)!
いやあすごい目に残る。2014年のタイミングに近い。再現ではなく進化している。


野中正幸ほどのトップアニメーターが何の意図もなしに、オバケ乱れ打ちをするはずがない。2014年のころのパカパカした、中抜きのタイミングを洗練させた。正直に言うと、これ以上進化すると思っていなかった。写実に傾倒した「Summer Pockes」や「バイブリーアニメーションPV」などで、正確なだけで面白くもないリアル系の動きになると思っていた。そういう部分は恥じ入る気持ちです。

野中正幸の作画のすごさとは、リアルと漫画(デフォルメ)の同居にあります。1カット内で、リアルな動きを保ちつつ漫画的な表現を入れてくる。5カット目で言うと、ヒナの困った顔ですよね。こんなデフォルメを入れながら、リアルで可愛い動きを描く。これがすごい。


野中正幸は、ひとことで言えば、2010年代前半にもっとも作画ファンを驚かせたアクションアニメーターの1人であり、現在も活躍中です。

現在は天衝主催のバイブリーアニメーションに所属。2010年代後半の作画界隈に影響を及ぼしたであろう、と考えています。どの辺が影響となって他の作画にあらわれているのか。それらを説明していきたい。

野中正幸の作画に対して、作画のスタイル変化から以下のように5つの区分を設けました。

(1)初期(2010-2012)★→この記事
(2)中期    (2011-2013)
(3)デフォルメ期(2013-2015)★

(4)転換期   (2015)
(5)リアル傾倒期 (2015-2020)
★・・・大事な時期

全ての時期について、説明記事は出す予定。そうでなくっちゃ、このブログではないでしょう。

おまえら…おまたせした ^し^

野中作画、語っちゃうぜ



初期の野中作画をとりあえず整理していく





(1)初期:アゴガクガク/予備動作の芝居

この時期の作品は、「ゼロの使い魔F」「ゆるゆり(1期)」など、2011年前後のものです。では、その作品内でどのような特徴があるか。



<1、アゴガクガク>

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(■「ゼロの使い魔F」2012/TV #12)

姫様とルイズの口げんかシーン(後に手も出る)
さて、野中さんの初期から今に至るまで変わらぬ特徴があります。それは、「頭部(顔)~肩の芝居」を他のアニメーターよりも重視していることです。これは姫様との口げんかのシーンですが、その怒りを上半身、とくに顔(アゴ)を激しく、小刻みに動かすことで表す。最後の方では、手に力が入って腕がピンと伸びた結果、肩の位置が上がっていますね。これも上手い。

顔は動かず口パクだけの作画が多い中で、これだけ情緒たっぷりに動かすことができる。それがまずは大きな大きな魅力の一つであろうと思います。で、これを「アゴガクガク」と呼んでもらった方が速いかなと思って名付けました。もちろん、馬鹿にする意図はいっさいありません、わかりやすさ重視。


アゴガク例2
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(■「偽物語」2012/TV #6)

月火ちゃんの狼狽シーン。駆けつけダッシュも上手いが、やはり顔アップの2カット目に注目。
誇張された、まるで舞台のような顔の動かし方。顔(アゴ)の位置が激しく上下し、遅れて髪の毛がリアクションする。音が無くても、この作品を知らなくても、彼女が慌てふためいているのは伝わる。




もう一つの特徴に行く前に、少しだけ抑えておいてもらいたいものがあります。

それは、アニメーションの基本的な動作について。簡単です。動作を3つに分けただけ。
予備動作、本動作、フォロースルー、この3つ(用語は明確に定まっていないようですが、この記事ではこのように書きます)。はい、次の画像で具体例を紹介。



動作の分割とは
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(■「スロウスタート」2018/TV #2)

花名ちゃんのど下手ソフトボール投げがいちばん分かりやすいので採用しました。
ここでのメインの動きって「ボールを投げること」ですよね?予備動作とフォロースルーはこの動きの前後にあるものです。

投げるために体をひねる→予備動作、投げた後の慣性の動き→フォロースルー
下図をご覧ください


動作の分割

こんな感じ
どんな動作にも、その準備になるような動作(予備動作)が存在しており、さらに動作が終わった後の慣性の動作(フォロースルー)もある。まあ野球のバッティングとか、ゴルフのスイングを思い浮かべて貰えれば分かりやすいかと思います。あとは、電車は急には止まれない、とか。それで、アニメーションにおいて、これがないと非常にキャラクターの動きが堅くなったり、活き活きとした様子になりません。

これはアニメーションの基本中の基本です。どのアニメーターも意識しているはず。意識してなかったら、そいつはド下手くそだ。


それで、ようやく本題ですが、野中正幸はキャリア初期から、予備動作周辺の芝居がズバ抜けて上手い。これが最盛期(2013~)のフォロースルー傾倒/柔らかい関節の芝居と上手くハマっていくんでしょうね、と思う。最盛期って言い方はアレですけど、これらとデフォルメ作画を合わせて、あの2013-15あたりの野中作画になるので、あのころってもう再現できないんですよ。その話はまた今度、初期の野中作画に戻りましょう。




<2、予備動作の芝居>


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(#12)

魔法が通じずうなだれるルイズ。後ろにたじろぎながら、手元をどこにやってよいか分からず落ち着いていないのが分かりますよね。体がストンと落ちてしまう、本動作よりも、1カット目の後ろにたじろぐカットの予備動作の芝居が上手いんですよ。本動作にキレイに繋がるのは理由がある。これを業界に入って、たった3年でやってしまう。



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(#6)

これは姫様との喧嘩シーンの続き。姫様が気に食わないのを、顔を「ふんっ」と振る芝居を見せることで描写(予備動作1)。肘関節を柔らかく後ろに回しながら(予備動作2)、ビンタ(本動作)。キャリア初期の野中さんは意外と過小評価されているんですが、これだけのことをやっている。

姫様の顔が2回に分けて落下していくのも注目ポイントです。確実に、野中さんは頭部の重さを重視して描いている。これぐらいの落下だと、だいたい2回にわけないと衝撃を吸収できないだろうというのが野中さんの思考だと思う。

ここら辺をちゃんと見とくと、そら「未確認で進行形」の芝居作画とかに納得いくんですわ。アニメーションの基本となる、予備動作の土台がしっかりと(センスも基本も)あるわけですので。だから、野中MADでここを外していない人を見ると、「渋いなあ~お客さん」となるわけです。嘘です。ニコニコの野中MADがいちばん好きではあります。


ようやく出せた。野中ファンの方々には大変お待たせしました。
次回は、中期を扱う予定。この辺から特徴がずいぶんと出てきますかね。

リハビリ更新



「盾の勇者」6話には野中正幸が参加

野中正幸というのは、かんたんにいえば、100年にいちどのアニメーター。そう易易とは出てこないアニメーターと思ってもらえれば。


フィーロてくてく
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初めて見るものばかりでキョロキョロと周囲を見渡しながら、走り回るフィーロ。最初は少し緊張気味で腕に力が入っている。面白そうなところと分かった瞬間、肩の位置が下がり腕を軽く振りながら走る。最後の方で、また視線が右側に来ているのはフィーロにとってやはりこの衣服屋が新鮮ということなんだろうな。

ああ、こういったとても高いレベルの作画を難なくやってのけてしまう、そういう存在になってしまった野中正幸は。結果的に、さほど目立ちはしない作画になってきた感じ。「未確認で進行形」「きんいろモザイク」のころは、まだタイミングがパカパカ(今よりもっと中抜き作画をしていた)ので、もう洗練されきったんでしょうね。

洗練されたのもあるけれど、今の野中正幸はリアルに傾倒しているとおもう。あまりタイミングや動きを誇張することが少なくなった。あとはやっぱり球体ですね、フィーネの目元に注目。


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目線の水平位置は固定されながら、球体的に移動していく

この辺りの特徴が出始めたのは「Summer Pockets(2018)」OPから



(※1分49秒あたりから「振り返るよ~」の白髪少女の振り向き)

こういう感じに球形で取っている。これ分かりづらいかもしれないけれど、デコまで描くことが球形で描いているということです。こういうのやらなかったんですよ、みでしの頃の野中正幸は。上手い人が最後にたどり着くのは、今も昔も球体、球形とか、そういったシンプルなものになるんだなあと、さいきんしみじみと実感している。


■スロウスタート(OP.02.03話)

圧巻の野中作画もそうだけど、全体的にA-1とは思えない。なにがあったんだろう。


ジャーンプ:野中作画(※推測)
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カメラ左PAN+背景TUTB?→(ACつなぎ)→オバケ

パースが崩れず、違和感が全くないのが良い。力感なく、軽くジャンプするところに、運動神経の良さが表現されている。なんかに似てるな~と思ったらコレだった。


(「宇宙戦艦ヤマト2199(2012/劇場)」)
(※初代ヤマトにもあったと思うけれど、探しても出てこない)


Bパート身体測定~アイス食う前までは、野中作画でしょう。「エロマンガ先生」の野中作画でもあったけど、さいきんはオバケを多用している。「未確認で進行形」「マギ」「ゆるゆり」の頃(※2013-14あたり)は散見されましたが、近年は写実傾向にあったのか、あまり確認されず。


オバケいうんは、こういうヤツですね

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完全に離れている方が代表的だけど、まあこまけえこたあいいんだよ。


12]
(「エロマンガ先生(2017/TV)08話」:野中作画)

まあ、めっちゃ速い動きのときに使う残像と思ってください。今回は、このオバケが肝なんで。最近やけに多用しているんで、注目して見ていく。




ソフトボール投げ その1 ★★
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予備動作とフォロースルーのような写実的な動きに、ややデフォルメ・漫画チックな動きを入れる。簡潔に言うと、これが野中作画だ。

重心の傾きや、それに伴う髪の毛の移動、肘・肩など関節の動き、投げる瞬間に重心が一挙に前になる。まあ普段から言っているとおり、このへんが野中は上手い。


22]24]

ここだと、投げる前の準備(体全体の重心が後ろになって、肩を大きく引いているところ)が予備動作で、投げた後の動き(慣性)がフォロースルー。投げる直前に、オバケが入っている。




ソフトボール投げその2 ★★★
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02話ベスト野中作画。ドヘタクソなハナちゃんのソフトボール投げ。予備動作は、エイコちゃんと比べると、肩ではなく体だけを捻っている。肩はほとんど引いてない。両手で投げた後のフォロースルーに、オバケが発生する。オバケはさきほど軽く触れたが、ここでは「腕の振り」に当たる。


そんで、「ハナちゃんカットのオバケってなんであるんだろう?」と感じた。無くても良さそうじゃん。エイコちゃんのカットは、腕が振れている(※投げるのが上手い)のを表現するために、オバケを使っているのかなと。そうすると、ハナちゃんのカットには特に必要ではないんよね。


この場面のメインである、「ソフトボール投げ」はそもそも何なのかを考えてみる。ソフトボール投げにおいて、最も腕を強く振るのは、「ボールを投げる直前/瞬間」であると思う。少なくとも、ボールを投げた後ではないだろう。二人のオバケを比較してみようぜ。


★二人のオバケ比較
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同スロー
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(※オバケが2枚フォロースルーとなっているが、予備動作と脳内変換たのまい)

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運動神経が良いエイコちゃんは、投げる直前の予備動作にオバケが入っている。その一方で、ドヘタクソのハナちゃんは、フォロースルーにオバケが入っている。すなわち、エイコちゃんは、ボールを投げる直前/瞬間に、もっとも腕を振っていて、ハナちゃんはボールを真上に投げた後に、もっとも腕を振っていることが分かる。



つまるところ、運動神経の良し悪しを、オバケで表現している。だから、ハナちゃんのときにも、「変なところでめっちゃ腕振ってる」のを表すために、オバケがある。あとは、「ヘタクソな動き」って表現するのが難しいんですよ。かっこいい感じなのはナンボでも誤魔化せますけど。


あと、ドヘタクソなハナちゃんが辛く映らないのは、「キョトンとするハナちゃんの絵」が入っているから。これがそのままの絵だと、ちょっとシリアスになってしまう。僕らが深刻に受け取ってしまい、ネタにならない感じというか。デフォルメされたミッフィーみたいなハナちゃんの絵が入っていることで、なるほどハナちゃん可愛いなとなるわけ。ネタとして消化できる。


単純に体のねじり方や、肩の引き方を見るだけでも、上手いですよね。野中は良い。よく観察して自分の中で解釈しているのが、作画から伝わってくる人はそうそういない。野中作画は下に貼っているやつが分かりやすいので興味があれば是非に。




またそのうち、野中作画は体系化した記事を出します。「ゼロ魔F」~「バイブリーPV」あたりまでを、時代別に整理します。お楽しみに~

繰り返し見ましたが、ぶっちゃけ分かんない。
ここ野中じゃねえぞゴラァほか指摘あったらコメントとかでドゾー

野中作画といえば、フォロースルーが強調されたものが多い。身体がよじれた後、髪の毛が遅れてついていく、走った後に急制動をかけると身体が前のめりになる。そういったフォロースルーを、強調して描くのが、野中作画の最大の特徴であり魅力です。細かい特徴は、関節の柔らかい感じとか、少し中を抜いた感じのタイミング、とかですかね、ココらへんもいい。


以下、野中作画(※推測)と解説


地団駄
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若干ゃおばけもあり。揺れる浴衣の袖のリアクションに注目

地団駄を踏むときに手も一緒に下ろし、それが、袖の動きへと繋がる。手が下に振り下ろされた後に、袖が遅れてついてくる、これがフォロースルー。



デコピーン
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デコピンされて、顔が一回後ろに倒れ込み、戻ってくる。この辺の流れ とあとは、デコピンされた額の部分を擦る際に、肩甲骨がグニッと浮き出ているのが面白い。野中作画なら、反動で戻ってくるときに、もうちょっと大げさに、顔面が沈み込んでも良さそうではある。




宣言
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「デレデレしません!」と宣言するところ、この辺は「偽物語08話」の野中作画とやや似ている。発声するときに、口だけじゃなく、それと連動して首や肩(あとは胸)も一緒に動く。顔や口だけではなく身体全体が揺れて描かれる。野中なら、もうちょい揺らすかも?ここはちょっと微妙ですが、「実際に喋ったらこうなるかも」というのが、野中作画の面白いところ。下記のgif参照。

参考)「偽物語」#08
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(これ何回も引用してんなあ)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まとまらないなー。まあ、野中作画、久々にじっくりと見た気がします。彼の作画で素晴らしいのは、(喋るときに口単体だけが動くのではなく)身体が連動して動くことによって、キャラクターが活き活きとすること。過剰な点もあるかもしれないけれど、「現実でも、こうなるかもしれないなあ」と受け手側に感じさせるのが魅力的。今回は以上です。

■Rewrite 公式サイト

久々の野中記事
(PVで原画を担当してるか不明、作監だけで原画は他の人かも。詳しい人教えて下さいおなしゃす)

・「Rewrite(2016年)」 PV02



・首筋ふーっ
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首筋への息吹きかけ 反射によって、身体をよじります
ここでの注目ポイントはあれですね、髪の毛と服の動きですね。当然といえば当然なのですが、服や髪の毛は身体が動いた後に「遅れて」ついてきます。これが、キャラクターの動きをリアルにします。ちなみに、これをフォロースルー、オーバーラッピング、あとはドラッグなんて呼んだりします。

フォロースルーはゴルフ、野球でよく使われますね。投球や打撃の後の、腕を最後まで振りぬく動作のことです。まあ映像において、「すべての物体は、いっしょに動かない」「後からついてくる」という感じで押さえておいてもらえればいいです。このフォロースルーによって、キャラクターの動作に柔らかさが出てきます。


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(2015/05/05 SB対ロッテ 柳田悠岐サヨナラ3ラン)

昨年トリプルスリーを達成した、ソフトバンク柳田悠岐のホームランを参考に見てみましょう。踏み込んだ後に、身体はほぼ止まっていながら、腕だけが強く振りぬかれているのがわかるとおもいます。これがフォロースルー。


慣性のお話も一応。さて、電車が急停車したとします。この時、乗車している人は、(それまで電車が動いていたスピードと同じ速さで)動き続けようとします。すなわち、電車は止まって、人は動き続けようとしますので、人の身体が進行方向にぐらつく現象が発生します。これが慣性の法則です。

これと同じように、キャラクターのアクションも考えてみると分かりやすいです。メイン(身体)は電車、サブ(髪の毛、服)は電車の中にいる人。メインのパーツ(身体)が止まった後、服や髪の毛といったサブのパーツは動き続けます。この時、遅れてついてくるのがポイントですね。



・笛吹き眼帯少女
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ダブルアクション気味のACつなぎ
女の子の袖に注目。腕自体はピタッと止まっているのに、袖のフリルは遅れてついてきてますよね。こういう風にすると、空間に奥行きが出て、写実性が増します。髪が少し跳ねたりするのも、パーツ全体が繋がっているようで、リアルに見える一つの理由。



・二度見バット投げ

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二度見ダッシュでバット投げ、2カット目はバットをなめてドアノブをがちゃがちゃする構図
ドアに当たった後、少し反動を受けて身体が押し返されてますよね。ドアにぶつかって反動を受けるほど急いでいることから、焦ってるのが伝わりめっちゃリアル。



まあぶっちゃけていうと、カワイイ女の子がリアルな仕草で動いてるってだけですごいですよね。2年前の記事での回答は、極めて簡単に言うとこんな感じ。この部分が、野中作画がやらおんに取り上げられた珍事を起こした一番の要因であると思います。

肘関節のなめらかな挙動、重心移動のなめらかさ、女の子の可愛らしい仕草、そして奇妙ともいえるタイミング、この辺がめっちゃ受けた要因だと思います。そこはまた詳しく書けたらいいなと。


「Rewrite」では、このように慣性がついたリアルな動きが堪能できると思います。そういう意味で、野中正幸の初キャラデ+総作監のTVアニメ「Rewrite」が楽しみです。Keyファン厳しそう(偏見)。どんな風になるのかなあ。

※パートは全て推測です。
※とりあえず、原画回のみ。後から追記で作監回の部分を記載します。


OP
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この走り作画だと思う。後は、バスケしてる後のモブの所とか。でも正直分からない。ゲームの方のグリザイアOP見ましたが、原画は渡辺、フミオさんだけでクレジットは不明瞭。橋本敬史も参加してるんですが、どこで明らかになったのか…(※ゲームクリア後のスタッフロールに載ってんのかなあ)。



#01
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1話に関しては完全に推測。引きのカットでは、細かい仕草に合わせた関節の動きが上手い。教科書しまうときの腕の感じとか、椅子から立つ時の頭の動きとか。アップのカットでは、喋る動きに連動して肩や首が動いているのが素晴らしく上手い。そこらへんが、野中っぽいかなあと。



#02
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2話に関しては、アバン。走りながらカッターを出す、このシーンは走りと共に作画される肩の動きが良いばかりでなく、振られる腕の関節が柔らかい感じもまた素晴らしい。転んでしまいかけた後に、2回体全体が下に落ちるのが良い。頭の部分が落ちる重力に引っ張られて、他の部分(上半身・足)が連動しているのがいいんですよ。特に2回目の体の沈み込みが素晴らしい。ここは野中作画で確定だと思う。後は、Bパート明けてからの最初のカッターサカキ(gif3つ目)。ここも少し野中作画っぽくて、何でかというと、野中がキャラをフェード・アウトさせるときの作画は、こんな風にスッと消えるから。まあ大島作画の可能性も十分あります。


#03
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3話は、アバンのあのシーン。ベッドでくんずほぐれつをする前のそろーり歩きもやってますね。ここが上手い。肩に力が入ってる(※驚かせようと思って)のを表現してて、ユウジの部屋を物色する作画もキョロキョロ感が出てて良い。枕に顔を埋めて身悶えるカットは、顔の動き方が凄まじく良い。押し付けて少し離れて、匂いを嗅いでが伝わってくる。画面外の上半身も動いている感じがして良いんですよ。この後の足を組み替えたりするカットがベッドシーンでは一番だと思うんですが、エロは消されるような気がして載せてません。あそこ上手い。



#06
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6話もアバン。野中、アバンばっかすね。1個目はグリザイア野中のベストカットだと思う。右肩から出て行く自然な歩きのスタート、そして下半身しか見えてないのにビシバシ感じる重心移動。すげえ上手い。プリーツスカートの揺れ方もまた凄く柔らかくていいですね。2個目は同級生の小走り作画。一歩目の少し大きくストライドを取って、その後は歩幅を狭めて歩み寄っていくのがめっちゃ良い。ここも一歩目の時に、少し上半身が沈み込んでる。俯瞰アングルでも分かるのは凄いですね。

後はお墓参り後の、サカキの笑ってる作画もやってるかも。ここは別記事でも触れたとおり、大島縁さんの可能性も大有り。ちょっと話逸れますが、大島作画って少しコミカルなんだけど、やっぱ上手いですね。#01の大島パートもめっちゃいい。


という感じですね。
作監回に関してはまた後日、この記事に追記します。

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