やあおひさおひさ、おひたし( ^ω^)
上妻晋作さんの作画ってなんかすごいけど、派手じゃないからなにがすごいのかわからない、タイミングが抜群なんだと思うけど、やっぱりよくわからない、言語化して欲しいっす
元記事:「チェンソーマン」1話の演出と、上妻晋作作画と、あと食パン
記事要望(?)いただきました。
しかし、
少なく見積もっても、6ヶ月全力奴隷映像視聴メモマンは必要です。
お給金もらいたいレベル。
マア、6ヶ月で到達できるとも思えない。
おっしゃるとおり、上妻作画の「独特なタイミング」があります。
ただ、ぶっちゃけだいぶ言語化できています。
できている方なのよ(´・ω・`)
金田系から直系の発展として歩んだのが、山下将人だとすれば、発展系としては異色の存在である上妻作画。本人の独特な(金田系以外からルーツを得た?)タイミングが混在している。元からあったのかもね。「幽遊白書(1992)」や「餓狼伝説 -THE MOTION PICTURE-(1994)」などが特徴的かと思われます。
最近だと、「神撃のバハムート(2017)」や「ニンジャスレイヤー(2015)」かな?
まあでもかれの言葉を思い出してみれば、ボクに求められるのは「ルーツの探求」ではなく、それがどうしてこうなったか、どういう振る舞いをしているか、といった言語的な解説の方ですよね。それは理解しているつもり。
少しだけ述べるのであれば、かれのタイミングには「間」があります。ボケとかツッコミとか、そういう漫才的な間が近いといったらよいか。要するに、空気・雰囲気を作るタイミングがある。
・なにかのアクションをしている最中
・アクションが終わったあと
ニンジャスレイヤーなんかは特に顕著ですよね。立ち上がりアクションの所作じたいがちょっと変わってて、普通のポーズトゥポーズ(キーとなるポーズの原画からポーズの原画へと移る)ではない。でも、ストレート・アヘッド(原画を頭から書き下すこと)かと言われると違うと思う。
いま見直して思うことは、ポーズトゥポーズの「ポーズ」部分が違うんじゃね?って感じ。空中跳びとか、ガニ股とかそういう典型的な金田系のポーズではなくて、「ポーズをさらに割っている」といったらいいのかな、細分化している感じがある。
ニンジャスレイヤーを例に取ると、
(赤い方の忍者)
立ち上がり(腰ジャンプ)→着地→将棋キック→余韻→エフェクト
という構成になっていますよね。将棋キックのところで、一つ「上妻式の間」を作ってゆったりとさせて、吹き飛んだあとにまた一つ間を作って煙(エフェクト)が出てくる。
この「上妻式の間」の研究と、「上妻式ポーズ」の2つに大別されると思う。言語化するなら。
でもさあ、それ以上に今回思ったのはさあ、
上妻作画って改めて見ると、マジで異質でセクシーだねw
こういうタイミングを取り入れている(なおかつじっさいにアニメーションでその思想を実現している)人は、上妻さんと野中さんぐらいじゃないかな。ぼくが知っている範疇では。
「チェンソーマン」1話の演出と、上妻晋作作画と、あと食パン
「チェーンソマン」、始まりましたね。制作はMAPPA。監督は中山竜。
キャラデは杉山和隆、悪魔デザインには押山清高が並んだ。
公式サイト
https://chainsawman.dog/
原作:藤本タツキ、「チェーンソマン」、毎週大人気で幕を終えました。いまは2期目に入ってるんだっけ?1期だけ読みましたよ~とても良かった。マキマさんすこなんだ。
1話については、緊張度合いが高く、ダレ場なく。やや退屈なフィルムに映りました。まあそこはいいにしても、「画面の緊張からの解放」がなかったのがあまり良くなかったかなあ。ヤクザゾンビを、すべて倒しきった後のデンジくんすら苦しそうなのは論外。論ずるに値しない。
マアそれは置いといて、本題にいきましょう。
上妻晋作さん参加と聞いて飛んできました。
パートはよく分からなかったけど、ここかなあ~と
※作画シーンはすべて推測です
・ゾンビヤクザ日本刀グサー
上妻晋作作画(※推測)
刺されてから、一瞬おくれるデンジくんの反応
ゾンビヤクザは日本刀を普通に持ちながら、顔面は平行に虚ろに(カメラ方向に)
(ここのTBは何でしたのかよく分からない…)
吐血するデンジとポチタ ★
上妻晋作作画(※推測)
吐血のエフェクトがブロック状なのが面白い
きれいに消えていきますね~上妻さんの炎はもっと溜めてから消えるので、
血はもっと速く落下して画面から消えるという感覚なんだろうか
・デンジくんダウン ★
上妻晋作作画(※推測)
いっしゅん踏ん張るが、耐えられず膝が折れる
膝が折れて地面に着くまでの溜めがうまい で、連動して動くデンジの髪の毛
頭まで垂れるタイミングはパッキリと、明らかに再起不能という感じ
ここは後ろのゾンビの動きにも注目
刀を抜いてから、だらあ~っと下がる右腕と頭、肩
身体上半身の脱力感をここまで出せるか
あと、食パン
Bパート明け、デンジ回想シーンの食パンの作画は上手かったですね~
・食パンポチタ
ポチタの飲み込んで、食べる所作、かわいい
以上です。
繰り返しになりますが、本編の演出は、フィルムが緊張していた印象でした。「チェンソーマン」という物語はとても分かりやすく、「欲求と本能」と捉えていますので、その部分が演出されていなかったのはもったいなかったかな~と個人的には思います。「抱かせろ」はもっと猥雑でもいいよね~っていう話。原作の良い下品なところが出てなかったし、画面はあまりにも暗すぎた。
ただ、マアこれからだと思うので、マアそこはかとなく期待していきたい~
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キャラデは杉山和隆、悪魔デザインには押山清高が並んだ。
公式サイト
https://chainsawman.dog/
原作:藤本タツキ、「チェーンソマン」、毎週大人気で幕を終えました。いまは2期目に入ってるんだっけ?1期だけ読みましたよ~とても良かった。マキマさんすこなんだ。
1話については、緊張度合いが高く、ダレ場なく。やや退屈なフィルムに映りました。まあそこはいいにしても、「画面の緊張からの解放」がなかったのがあまり良くなかったかなあ。ヤクザゾンビを、すべて倒しきった後のデンジくんすら苦しそうなのは論外。論ずるに値しない。
マアそれは置いといて、本題にいきましょう。
上妻晋作さん参加と聞いて飛んできました。
パートはよく分からなかったけど、ここかなあ~と
※作画シーンはすべて推測です
・ゾンビヤクザ日本刀グサー
上妻晋作作画(※推測)
刺されてから、一瞬おくれるデンジくんの反応
ゾンビヤクザは日本刀を普通に持ちながら、顔面は平行に虚ろに(カメラ方向に)
(ここのTBは何でしたのかよく分からない…)
吐血するデンジとポチタ ★
上妻晋作作画(※推測)
吐血のエフェクトがブロック状なのが面白い
きれいに消えていきますね~上妻さんの炎はもっと溜めてから消えるので、
血はもっと速く落下して画面から消えるという感覚なんだろうか
・デンジくんダウン ★
上妻晋作作画(※推測)
いっしゅん踏ん張るが、耐えられず膝が折れる
膝が折れて地面に着くまでの溜めがうまい で、連動して動くデンジの髪の毛
頭まで垂れるタイミングはパッキリと、明らかに再起不能という感じ
ここは後ろのゾンビの動きにも注目
刀を抜いてから、だらあ~っと下がる右腕と頭、肩
身体上半身の脱力感をここまで出せるか
あと、食パン
Bパート明け、デンジ回想シーンの食パンの作画は上手かったですね~
・食パンポチタ
ポチタの飲み込んで、食べる所作、かわいい
以上です。
繰り返しになりますが、本編の演出は、フィルムが緊張していた印象でした。「チェンソーマン」という物語はとても分かりやすく、「欲求と本能」と捉えていますので、その部分が演出されていなかったのはもったいなかったかな~と個人的には思います。「抱かせろ」はもっと猥雑でもいいよね~っていう話。原作の良い下品なところが出てなかったし、画面はあまりにも暗すぎた。
ただ、マアこれからだと思うので、マアそこはかとなく期待していきたい~
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「神撃のバハムート」01話の上妻晋作作画/独特な上妻タイミング
さて、今回は上妻晋作作画について(カミツマとは読みません、コウズマと読みます)。上妻作画、特にエフェクトは、ジャンル分けできないほど個性的である。とにかく、タイミングがとても独特である点が最大の魅力だ。その点に注目して読んでもらいたい。
★神撃のバハムート VIRGIN SOUL 01話(TV/2015)
辺りを伺う龍と煙
ちょうど半分くらいの瞬間に注目。煙がいったん、その場で停滞している。ただ単純に、煙が一定の動きをするのではなく、空気を考慮した結果、こうなっていると思う。
煙/爆発のディテール
煙のディテールは、たいていカゲ1色。煙表面において、大きくしたり小さくしたり、また煙本体と連動させながら動かすことで、煙の動きを表す。炎/爆発時は、カゲとハイライトをそれぞれ使うが、ハイライトに重きを置いている。
龍の立ち上がりと建物の崩壊 ★★
上妻作画は、どうにも言葉にしにくいんですが、やはり時々「止まる/停滞する」。このカットにおいてもそれは顕著に現れていて、建物が崩れた瞬間、龍が口を開けた瞬間に少し止まって/滞留している。とにかく、タイミングがとても独特と思ってもらえれば良い。建物が崩れた後の微妙な間も、地に足が着かない感じの不安定さがある。これで、単純な絵にならないようにしている。
伸びる炎ブレス ★
炎の発生と消滅のタイミングに注目。色は2色+透過光ですかね。上妻作画は、主に球形のフォルムを多用する傾向にある。球形フォルムによって、炎を形どった後、色を白→黄→赤へと変化させる。その変化もパターン化されておらず、「どの瞬間に最も高温であるか」を念頭に作画されている。
炎ブレス2
こちらも同じく。球形を2層に分けて、エフェクトを展開している。前方に透過光で、オレンジの方が後方ですね。消滅するのは、透過光の方が速くて理に適っている。しかし、このタイミング、どう説明したものか…。これだけスッパリと消滅する炎って中々ないのだ、というのも、たいがいは違和感が生じたり、ぎこちなく見えてしまうため。それを違和感なく、やり遂げている。
空中炎ぶわあ ★★
あとは、こういった風にロール状に色を変化させつつ、炎を表現する場合もある。それぞれ違う速度で落下していくのが分かると思う。やっぱり上手いなあ。
スミアを映してから右PAN。これも同様に。右PANしてからの外炎のフォルムも柔らかい。上妻作画というのは、球形の持つ「柔らかさ」と「瞬間さ」を上手く利用しているのかも?
とにもかくにも、独特なタイミングが上妻作画の最大の魅力だ。これは誰にも、模倣することができないと言い切っていい。そういうレベルのタイミングのセンスが上妻作画にはある。
★神撃のバハムート VIRGIN SOUL 01話(TV/2015)
辺りを伺う龍と煙
ちょうど半分くらいの瞬間に注目。煙がいったん、その場で停滞している。ただ単純に、煙が一定の動きをするのではなく、空気を考慮した結果、こうなっていると思う。
煙/爆発のディテール
煙のディテールは、たいていカゲ1色。煙表面において、大きくしたり小さくしたり、また煙本体と連動させながら動かすことで、煙の動きを表す。炎/爆発時は、カゲとハイライトをそれぞれ使うが、ハイライトに重きを置いている。
龍の立ち上がりと建物の崩壊 ★★
上妻作画は、どうにも言葉にしにくいんですが、やはり時々「止まる/停滞する」。このカットにおいてもそれは顕著に現れていて、建物が崩れた瞬間、龍が口を開けた瞬間に少し止まって/滞留している。とにかく、タイミングがとても独特と思ってもらえれば良い。建物が崩れた後の微妙な間も、地に足が着かない感じの不安定さがある。これで、単純な絵にならないようにしている。
伸びる炎ブレス ★
炎の発生と消滅のタイミングに注目。色は2色+透過光ですかね。上妻作画は、主に球形のフォルムを多用する傾向にある。球形フォルムによって、炎を形どった後、色を白→黄→赤へと変化させる。その変化もパターン化されておらず、「どの瞬間に最も高温であるか」を念頭に作画されている。
炎ブレス2
こちらも同じく。球形を2層に分けて、エフェクトを展開している。前方に透過光で、オレンジの方が後方ですね。消滅するのは、透過光の方が速くて理に適っている。しかし、このタイミング、どう説明したものか…。これだけスッパリと消滅する炎って中々ないのだ、というのも、たいがいは違和感が生じたり、ぎこちなく見えてしまうため。それを違和感なく、やり遂げている。
空中炎ぶわあ ★★
あとは、こういった風にロール状に色を変化させつつ、炎を表現する場合もある。それぞれ違う速度で落下していくのが分かると思う。やっぱり上手いなあ。
スミアを映してから右PAN。これも同様に。右PANしてからの外炎のフォルムも柔らかい。上妻作画というのは、球形の持つ「柔らかさ」と「瞬間さ」を上手く利用しているのかも?
とにもかくにも、独特なタイミングが上妻作画の最大の魅力だ。これは誰にも、模倣することができないと言い切っていい。そういうレベルのタイミングのセンスが上妻作画にはある。
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